人狼議事


56 いつか、どこかで――狼と弓のワルツ――

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視点:




[其の狼は、咆哮する―――…]



[ ――その身は一匹の『狼』 ]


[その両足は疾風になる四肢。
 草原を駆け抜け、鹿を追い詰める風の様に。

 その両腕は鋭利に光る犬歯。
 鹿を屠り、害敵の肉を噛み切る牙の様に]

[それが『狼』の戦い方。
 騎士達全てが一匹の『狼』として獲物を引き裂く、赤騎士団の猛威]


[……僕は『騎士』には成れない。
 何故なら、僕は『狼』だから。

 だから微かに心の底で感じる。
 『狼』の不思議な縁、或いは運命かも知れない。
 でも、まだ今は僕の心は覚悟を決めていない。
 決めれていない。

 『狼』が咆える時は、それでも直ぐ其処まで来ているのに**]


[風がどんな想いを運ぼうとも、
狼の名を背負い、剣を交えれば、
どくりと高鳴る心臓は抑えられない。

血が身体全体に行き渡り、
瞳の奥が熱くなるのを感じた。]


…―――ッ!

[振り翳す剣は、狼の牙。]


 ……公女さまにお目通りしたのは初めてですけど、
 お美しい方でしたねぇ。
 ご公務にも真面目でいらっしゃるし、
 ヤニクさんが尊敬するのも分かる気がします。

[のほほんと胸中に述べた。
 こうして遠くから声が聞こえるのを知ったのは、
 いつの事だったか。

 面と向かって会った時と違って、
 こちらの姿が見えない分気が楽だ、と彼は言うので、
 成程そういうものかと思い、今では便利に使っていた]



[鳴り響く咆哮に呼応する様に、其の雌の狼があげた咆哮は
 
                何処か悲しみに満ちたような咆哮で。]
 



[其の狼は、何処にその悲しみに満ちた牙を向けて良いのかわからずに。
ただ、悲しみの声をあげる。**]
    



[  其の狼の、全てを受け止めるため。]
 



俺たちに許されたのは、鳴くことだけだろ。
 


【人】 鳥使い フィリップ

[緑騎士団の団長へも報告を恙無く終る。
城門へ戻る近道をしようとして遠くから目にしたのは。
刃を交えるイアンとオスカーの姿だった。]

 …、僕は
 貴方のそういうところ、すごく尊敬している。

[聴こえるはずもない位置で、そう呟く。
イアンの姿は、遣りどころのない仲間の感情を昇華するために胸を貸しているように見えた。
刃を交えるという形で。
イアンは強い。
しかし、それ以上に、優しいのだと、少年は思っている。]

 僕も、強ければ…

[目を細めて、しかし声をかけるような無粋なことはせずに、そのまま立ち去り、城門前へと引き返した
―――伝書鳥の亡骸を迎えに]

(30) 2011/06/29(Wed) 21時頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2011/06/29(Wed) 21時頃


【人】 鳥使い フィリップ

―礼拝堂―
[砦には、動物の亡骸を葬る場所がある。共同墓地のような簡素なもの。
新しい、鳥の身体が収まりきるだけの小さな穴をスコップで掘ると、亡骸を埋めた]

 ……ごめんな

[手を合わせ、暫くの間、祈る。ややあってその場を立ち去り、礼拝堂に向かった
礼拝堂でも、同じように、今度はロザリオを握って祈りを捧げた。]

 僕が強ければ、

[イアンのように、武力に長けていれば]

 頭がよければ、

[オスカーのように知見が広ければ]

 殺させずにすんだかもしれなかったのに…くそッ

[少年は、神の御前で己の無力を悔いた]

(32) 2011/06/29(Wed) 21時頃

【人】 鳥使い フィリップ

―砦内 廊下―
[しばしの間、言葉少なに祈る。
任務によって散った小さな命が、神の導きによって新たなる世に生まれ、幸せであるようにと。
終えると立ち上がり、礼拝堂を後にした]

 あ、あれは

[廊下を歩いていると、前赤騎士団長の子息の姿が見えた。
前赤騎士団長がなくなってからは暫く、姿をみかけることが稀か、見かけても沈んでいる様子が多かったが、今は少し気分が良さそうに見えた]

 お久しぶりです、ベネットさん。
 貴方の馬、寂しがってますから、たまには乗りにきてやってください。

[すれ違い様、立ち止まって普段の明るい笑みを浮かべてそう挨拶をした。]

(39) 2011/06/29(Wed) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[足をとめたベネットに労われれば、頬を掻いて笑みを向ける。
ベネットの他人を労わる穏やかな人柄は、話していてほっとする。
武人らしからぬ優しい気性の彼が、前騎士団長の子息であるということでかかる期待をどう思っているのか―――心配だった]

 ふふ、こんな時にまで僕の心配だなんて、ベネットさんは。
 ありがとうございます。
 ここの所、馬や鳥たちも神経質になっているけど、僕は大丈夫です。
 硝煙の臭いが、風乗ってくるから…

[ふと不安が過るが、すぐに顔をあげた]

 ベネットさんこそ、今日は気分が良さそうでよかった。
 何処に行かれるんですか?

[少年は嬉しそうに言った]

(45) 2011/06/29(Wed) 22時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[見張り台と聞いて、少年は空を思う。]

 生真面目ですね。
 一緒に行っていいんですか?
 行きます!

[伝令役から報告の仕事を依頼され、厩舎の世話は別のものがやっているはずだから、急いで帰ることもない。
見張り台に行くというベネットにつき従うように歩く]

 伝書鳥が、一羽落とされてしまって。
 さっき、埋めてきたんです。
 伝令の事がとても大事なのはわかるんです。
 でも、……すみません、変なこと言って
 いい天気ですね

[見張り台への階段を上り、空が近づくと、ぽつりぽつりと少年は零した。
しかし、途中で口を噤んだ]

(52) 2011/06/29(Wed) 23時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[見張り台の上から見る地には、戦の気配が満ちていた。
少年は、空を見上げる。
鳥の亡骸は地に埋めても、魂は空を舞っているに違いない。
いつかムパムピスが説いてくれた教えを思い出す]

 伝書鳥は何羽もいるから…
 特別ってわけじゃあないんですけど。
 でも、あいつらも僕たちの仲間で、任務の為に命を落としたんです。
 僕くらい、顧みないと、報われないです。

[寂しそうに少し笑って、空を見上げて目を細める。
発つ鳥を見送るように。
それから、ベネットの方を向きなおる]

 すみません、ベネットさん、辛い時だってわかってるのに。
 僕は甘えてばかりだ。
 ベネットさんは、―――大丈夫ですか?

[心配そうに、ベネットを見上げた]

(59) 2011/06/29(Wed) 23時半頃

[食器を片付けていると、聞こえてきた声。]

 へぇ、お姫様に会ったのか。
 お元気そうだったか?

[先程直接会った時とは違って、嬉しそうなどこか羨ましそうな声で話し掛ける。

初めてこの声が聞こえた時、しかも相手がムパムピスだと知った時は驚いたが、姿――主に服装を見なくて会話出来るのは、逃げ出しそうになる衝動がない分、気が楽だった。
彼自身を嫌っているわけではない為、話しやすくたまにこうやって話すのは楽しいとも思っていた。]


 うーん……元気そう、とは言えない雰囲気でした。
 ここのような、前線近くの環境には、
 慣れてらっしゃらないと思いますし……
 ご公務も重なって、お疲れなのかも知れないですね。

[羨ましげなヤニクの声に、自分が見聞きしたことを伝える。
 赤騎士団長の後継について心配されていた事や、
 戦争が近いことに心を痛めていた様子など]

 ヤニクさんは、まだ公女さまにはお会いしていませんか。
 砦の中を視察していらしたようですから、
 いずれお会いする事もあるかと思いますよ。

[彼女が言っていた(ような気がした)
 会いたい、という言葉のことは、
 自分でもどう受け止めたらいいか分からず、心にしまう]



 あぁ、その通りだ―――…。

[目の前の同胞の囁きに、上手く働いていない頭のままに、本能で頷いた。]
 


【人】 鳥使い フィリップ

[大丈夫じゃない、というベネットを真直ぐに見つめる]

 ファーレンハイト様と、ベネットさんは別の人間です。
 確かに、その、こんなことを言っては失礼かもしれないけど…
 ベネットさんに、ファーレンハイト様のような力強さは、ありません。
 でも、ベネットさんの穏やかな人柄は、皆を安心させる力があると、思います。
 僕も、動物たちも、そういうベネットさんが好きなんですよ。

[自信を失っているような苦笑に、つい熱く拳を握って語っていた。
少年自身、有事の今は統率者には力が求められているのだろうと思う。
けれど、それは決してベネットが立つことを否定するものではなく、彼が志を決めるのならば、応援したいと思った]

(73) 2011/06/30(Thu) 00時半頃


 そうなのか?
 まぁ、もうすぐ戦が始まるのだろうから、仕方がないが。

[まだ直接公女の姿を見ていないため、ムパムピスの言葉に少し眉を顰める。]

 視察されている、か。
 直接お会いしたいが、話すのは無理だろうな……。

[普通に話していた様子の彼に、ぼそりと呟いた。

彼が伝えずにいることは、こうして話していても聞こえるはずはなく。
ただ、直接公女を見かけたときに、逃げ出さないようにしなければ、と考えていた。]


【人】 鳥使い フィリップ

[ベネットの僕なんかと自身を卑下する様子にそんなことはないと言いたげな顔をしながら、
しかし続く言葉を聞いて、少年は考える]

 ベネットさんには、ベネットさんの良さがあって、それは誰にも代わりはできないんです。

 でも、ベネットさんが今戦を前にして自分より相応しいと思う人がいるのなら…
 貴方を推す人に、それを説いて、その方に統率を託して支えていくんじゃ、だめなのかな。
 難しいことは、よくわかんないけれど…
 ベネットさんが考えている事、皆に話して皆で考えたら、良い方法が見つかるんじゃないかと思うんだ。

[寒くなってくるが大丈夫かと聞かれれば、大丈夫ですと返す。
しかし、厩舎への報告にはそろそろ行かなくてはならないだろう]

 はい、そろそろ厩舎へ戻らないと
 ベネットさん、
 …あまり、無理しないでくださいね、…なんて言える状況じゃないのかもしれないけど

[そう言い残し、その場を辞した]

(87) 2011/06/30(Thu) 01時半頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2011/06/30(Thu) 01時半頃


【人】 鳥使い フィリップ

[厩舎に戻ると、班長に今日はもう休んで良いと言われた。
伝書鳥の件を聞いたのだろう。
熱心に動物の世話をする少年を気にかけてのことだった。
言われ、再び礼拝堂へと向かう。]

 ムパに…ムパムピス神父はどちらに?

[聞けば、墓所の掃除に行ったと言われただろう。
礼を言って、墓所へと向かった]

 ムパ兄、其処―――…
 ファーレンハイト様の?

[彼の掃除している墓所を見て、言った]

(93) 2011/06/30(Thu) 01時半頃

 そうですよね……もうすぐ、というか、
 今日明日にでも、という気がして胸騒ぎがするんです。
 いえ、ただ、何となく。
 公女さまも、できれば安全な所に行かれた方が
 いいように思うんです。……気にしすぎでしょうか。

[話すのは無理か、と聞いて首を傾げたが、
 声だけなので仕種は伝わるわけなかった。
 頭の中だけの会話なのに体まで動くのは癖らしい]

 公女さまは、騎士団の皆さんにも、
 気さくにお声を掛けておいでのようでしたよ。

[暗に、ヤニクも言葉を交わす機会があるのでは、と伝える]


フィリップは、イアンとオスカーのこの時の様子を口外する気はない。

2011/06/30(Thu) 01時半頃


【人】 鳥使い フィリップ

 うん…
 お祈りをしてもらいたくて

[鳥の墓の祈りを頼める神職など、馴染みのムパムピス以外に居なかった。
しかし、其れを口にする前に、墓標の名を見て先ほどのベネットとの会話を思い出さずにはおれなかった]

 ……ファーレンハイト様はさ。
 なぁんで、後継者を言っていかなかったんだろ
 ベネットさん、すごく悩んでた。

[墓石をまじまじと見て、ムパムピスを見上げた]

(99) 2011/06/30(Thu) 01時半頃



―――… 俺に、ついて来てくれるか?

  



 雰囲気的にはいつ始まってもおかしくないだろうな。
 ……お姫様の身が危なくなるってのは怖いが、そうならないように――守りたい。

[近くにいれば士気も高まる。しかし、危険もより近くになる。
そうならない内に戦が終われば良いが、と願う。

が、続いた言葉にピクリと固まる。
言葉を交わす機会があるかもしれないと暗に言われ、動揺した。]

 いや、ほら、なんだ。
 お前ももし神様とかに話し掛けられたら緊張するだろ。
 そんな感じだ。

[神様と比較するなどおかしいかもしれないが、上手い例えが出来なかった。]


【人】 鳥使い フィリップ

[話もできぬほどの急逝だったと聞けば、そうかぁ、と呟いた。]

 …僕はさ。
 イアンさんもベネットさんも、二人とも謙遜してるけど、どちらも素晴らしい人だと思うんだ。
 ダブルヘッド、とか駄目?

[冗談めかして言った。
それから、ムパムピスのローブの裾を少し引き、動物たちの埋葬地のある方を指す]

 あのさ、…
 鳥が一羽死んだんだ。
 ちゃんと迷わず空を行けるように、祈って貰ってもいいかな

[少しだけ、少年は寂しそうに笑った。**]

(107) 2011/06/30(Thu) 02時頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2011/06/30(Thu) 02時頃


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2011/06/30(Thu) 02時頃


[咳払いをひとつ、 その後]


…聞こえるか、ベネット。

お前が団長をやらないってんなら、俺がやる。
けど、俺一人じゃ駄目なんだ。


お前の力が、必要なんだ。


[お互いの、足りない部分を補い合えば―――]


副団長に、なって欲しい。



[目の前に佇む同胞の声には、しばらくの沈黙を。
墓地で言葉を交わしたもう一人の同胞が、何と返事をするのだろうかと。

息を殺す様に、耳をたてた。]
 


 やはり、そうなのですね。
 こう言ってしまうと重荷を載せてしまうようで、
 心苦しいのですが……

 頼りにしています。

[戦う力がないことは、時々恨めしかった。
 今更剣を取っても本当の足手纏いだろう、自分は。
 代わりに、騎士達が志を果たし、守るべきものを守れるよう、
 せめて祈りたいと思いを新たにする。

 一転、急に動揺する心の声にきょとりとして]

 神様にですか? それは確かに、そうかも……
 厳粛といいますか、畏まってしまう感じなんですねぇ。

[公女殿下を前に、カチコチに緊張するヤニクの姿を
 ついつい思い浮かべて、微笑ましかった**]



 重荷だなんて考えたことはないからな。
 守りたいと思うものがあるから騎士団に入ったんだ。
 それにお前はお前で、俺たちの分まで祈ってくれるんだろう?

[精神的に彼を頼っている者もいるだろう。
祈りは力になる。
それは彼から聞いたか、それともトラウマを埋め込んでくれた老神父が言っていたかは覚えてはいない。
しかし、それだけ伝えると。]

 ……笑っても良いが、誰にも言うなよ。

[少し拗ねたようにそう告げた。]



 何をやらないとダメなのか。
 そんな事位解ってるよ……。

[僕は、騎士団の人間だ。赤の狼だ。
 でも、僕はそれ以上に父さんの子で。
 それは、僕の様な適任はそう居ないと言う事]


[イアンに…。僕よりもずっと団長として適任に思えてしまう彼の存在に。
 甘えてしまっている]

 ……最低だ……僕……


[もし彼が今この騎士団に居なければ。
 僕以外に適任も居ない騎士団で、僕は言えなかったと思う。

 『泣き言』を]



僕たちに許されたのは、鳴く事だけなのに。
 


[『「弱さ」とは「恐れ」のヴェールに包まれる』。
 赤騎士団の僕ですら何度も聞いた、セドリック副団長の言葉をこんな時に思い出す]

 ……言わなかったのは…。
 …父さんが何も言わなかったのは…。

 僕の、僕達の事。
 信頼してくれていたからだと思うのに。

[それは、『弱さ』が無ければ、『恐れ』も無いと言う事。
 ―『恐れ』があると言う事そのものが、『弱さ』の証明だと言う事]


 ――くそっ……!

[見張り台の欄干はギリリ、と軋む。
 まるで弱い狼の鳴き声みたいに、軋む音が虚空に融ける]

 最低だ…。

[もう解っている。だから僕はそれを認める。
 何て事ない。
 僕はただ、その重責を恐れて居るだけだ]


[ 守りたい――! ]

[彼方の平原に揺れる、大きく蠢く獣の姿を前に。
 この砦を、この騎士団を、この場所を守りたいと心も体も叫んでるのに。

 ただ最後に、『弱さ』だけが振り切れない]


[朝を重ねる程に重く響いてくる、父親の偉大さ。
 比例する様に高まる、期待と言う団長の重責]

 僕が弱いから…!

[そんな時に、父さんを超える程の剣の腕を持っていた『彼』が居て。
 いっそ彼に全て任せてしまいたい。重責を受け止めきる自信がない。
 だから今も僕は…]


[父さんから、団長から、重責から、恐れから、弱さから――]

 逃げてる。

[一粒に零れた涙だけは、同胞に響いてしまったか]


[やがて狼の咆哮が。同胞の覚悟が響く]

 僕が副団長に……?
 僕の力が、必要なの……?

[その返答を待っているのは、彼一人だけでは無い。
 狼としての同胞皆が、その意志を確かめる様に耳を立てている]


僕は―― 副団長になるよ。


[同胞の言葉に、彼が団長に成ると言う言葉に。
 受け入れる僕自信を、不甲斐無いと自嘲してしまう。]

…これが今の 僕に出来る精一杯なんだ。

[お互いの足りない部分を補えば。
 ただ一人だけの物では無い重責なら。
 ―やっぱり、僕はイアンに甘えている…]



[それでも、翠の瞳に宿った青年の意志は。

 漸く覚悟を決めた、狼としての咆哮となった**]
 


 はい。それは、もちろん。

[騎士達が戦に赴く時は、彼らの武運を祈るのが役目だ。
 命尽きる者を看取ることもだが、今は脇によけて。
 守るために騎士になった、と言うヤニクの毅然さは、
 憧れのような感覚で受け止められた]

 ……大丈夫ですよ。もちろん他言無用ですとも。

[ヤニクさんは公女殿下を敬愛する余り、
 思わず逃げ出したくなるほど緊張してしまうそうです。
 ――仮に人に言っても、そう悪し様には思われない、
 寧ろ神父個人の感覚では好ましく思われる気もしたが、
 本人の意向のことなので頷いた**]


[びり、と肌を緊張させる様な不穏な空気を震わせる同胞の咆哮。
その咆哮を聞いた狼は、す、と緋色の眼を開いた。]



 お前を、主と認めよう。

 


[一瞬、涙が混じった同胞の叫びが聞こえた。
しかし、その後に響いた咆哮は確かに   ]


お前の覚悟、受け取った。


[これで、
誰にも文句は言わせない。]




[緋色が再び開けば、誓いの言葉が耳に届く。]



お互い、腹は括れてるかな?

 



はは、 今更だな?
 


【人】 鳥使い フィリップ

―夕刻 墓地―
[名もない鳥の為に捧げてくれる神父の穏やかな祈りを聞いていると、漸くじわと涙が滲んだ。
ぐじ、と其れを乱暴に袖で拭うと、口を引き結んで小さな体を埋めた塚を見つめた。
それから、倣うように祈ると、空を見上げて言った]

 お疲れ様。ありがとうな。
 これからは、どこにだって好きなとこ、飛んで行っていいんだからな!

[神職に祈って貰う事で、鳥の魂も迷わずに済むに違いない。
そんな想いが、少年にひとつの区切りをつける。
葬儀はいつだって生者が前を向くための儀式だ。
悲しいけれど、悲しんでばかりいられない。]

 うん…。
 ありがとう、ムパ兄!
 …ムパ兄が思ってるより、皆ムパ兄に救われてるんだよ。

[戻ろうと促され、頷いた少年の表情は普段の明るい笑み。
どうにも謙遜が過ぎる人の多い砦の中、その中の一人であるムパムピスの背をぱしっと叩いたのだった]

(167) 2011/06/30(Thu) 22時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

―厩舎―
[班長から休んで良いとは言われたものの、動物たちの顔が見たくなって厩舎に戻る。
だから、赤騎士団の団長や副団長が決まったこと、緑騎士団の休息命令のことはまだ知らなかった。
ミッシェルとペラジーの姿を見つけて瞬いた]

 あ、ミッシェルさんと、ペラジーさん。
 アモネスに会いに来てくれたんだね。
 よかったな、アモネス。

[嬉しそうにしている白馬に目を細めて、少年も嬉しそうにした。]

 ペラジーは、その荷物、なんだい?

[ペラジーの持っている荷物を見て首を傾げた]

(168) 2011/06/30(Thu) 22時半頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2011/06/30(Thu) 22時半頃


[ミーティングに参加する前。
彼がわざわざ言いふらす奴ではないと思ってはいたが、それでも口止めしたのは気恥ずかしさから。
他言無用と言っていたその返事に、安心したように息を吐いてその時はそのままその話題は続けなかったが。

そしてそのままミーティングに参加し、告げられた命令。]

 ……休眠命令が出た。
 明日にも本格的に戦が始まるだろうな。

 お前さんも休める内に休んでおけ。……始まったら、いつ休めるか分からないしな。

[自騎士団の参謀を探す前、ムパムピスにそう伝える。
彼が休めなくなる可能性、それは祈る以外のことで忙しくなってしまう可能性。
そんなことが無いようにと思いたいが、どうなるかはわからないのだ。]


― 夜:赤騎士団執務室 ―

 …俺、偵察に行ってくる。

[普段は任務以外の時には団長の傍を離れずいるが、今日ばかりはイアンとベネットが団長と副団長に任命されたばかりとあって。
ここに居ると煩わしそうだと、そっと部屋を抜け出した。]


[……ムパムピスに休息命令の知らせをもたらしたのは、
 他でもないヤニクの心の声だった]

 休眠命令……

[繰り返し述べた声は、茫然として響いたかも知れない]

 わ、分かりました。知らせて下さってありがとうございます。
 ……いよいよなんですね。

[覚悟していたつもりだが、臆病な自分にはやはり怖いもの。
 俄か緊張に喉を鳴らして、頷いた]


【人】 鳥使い フィリップ

[改まって礼を言うミッシェルに、手を振って慌てる]

 ど、どうしたんですか、急にそんな、改まって!
 はは、これが僕の仕事だから。
 お礼を言われるようなことじゃないですよ。
 でも、この子たちの世話をちゃんとできてるって認めてもらえてのことなら、嬉しいです。
 ありがとうございます。

[少年は明るく笑ってそうこたえた。]

(187) 2011/06/30(Thu) 23時頃

 ――あっ、オスカーさん。

[普段任務以外の時は、父親に……今はイアンの傍に着くオスカーだが、今晩ばかりはさすがに色々と煩わしそうだからか。
 偵察にと部屋を抜け出すオスカーを直前に呼び止めて]


 …気を付けて。

[特段理由も無かったが、その言葉だけ投げかけて]


[茫然としたような声の響きに、小さく息を吐く。
安心させるように、己自身に言い聞かせるように、呟いた。]

 お前の役割は、仲間の不安を少しでも和らげることなんだろ。
 不安がってたらダメだろうが。
 お前の不安は俺たちが、射落としてやる。

 その代わり、祈っていてくれ。俺たちの勝利を、さ。

[それは領主公女の願いとは逆のことだとは知らない。

ただ、純粋に勝利を望む。
それが、彼女たちを守ることだと信じているが為に。]


【人】 鳥使い フィリップ

[ペラジーに鞄を渡され、両手でそれを受け取った。
中を覗けば、手作りの包帯や薬。]

 わっ、と。
 あっ…!
 ペラジーさん、いつもありがとうございます!

[鞄を抱えて、深深と頭を下げる]

 すみません、物資の数には入ってない所を遣り繰りしてもらって。
 よかったな、お前たち。
 僕も、何かペラジーさんのお手伝いができればいいんだけど。

[馬は特にその脚を負傷し立て無くなれば、殆ど生きていけない。
負傷する時は軽傷か致命傷かほぼどちらか。軽傷の馬に使うことになるだろう。
それでも、動物たちも騎士団の一員としてこうして手当の心配をしてくれることが嬉しかった。]

(197) 2011/06/30(Thu) 23時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[オスカーが訪れたことに気づき、挨拶をする。
先ほど会った時よりもどこか晴れやかな表情に見えて、ほっとした]

 お疲れ様です、オスカーさん。

[愛馬の元へ行く様子には、嬉しそうに目を細めた。
主に会えて嬉しくない馬はいない。さぞ喜ぶだろうと。
そうして、イアンとベネットのことを聞けば、目を見開いた]

 そうですか、イアンさんが団長で、ベネットさんが副団長に!
 嬉しいなあ。お祝いが出来ないのが、残念です。

[イアンも、ベネットも、悩んでいたことを思い、少年は安堵の表情をした。]

(201) 2011/06/30(Thu) 23時半頃

[諭すような声に、はっとして]

 そ、そうですよね。私がふらふらしていたらいけません。
 ……ありがとうございます。

[揺るぎない声に接することは気を落ち着かせた。
 強張った肩を回して緊張を解く]

 ええ、分かっていますよ。
 ヤニクさんをはじめ、皆さんのご武運をお祈りします。

[言って、戦争を嘆いていた公女殿下の事を思い出した。
 とうとう今にも開戦という状況になり、
 彼女の心痛はいかばかりだろうかと]


[オスカーが席を立つのを見れば、何事かと目を向けるが
偵察に行くのだと分かれば]


…ちゃんと帰って来いよ。


[気をつけて、なんて言ってやらなかった。
彼女は自分の傍につくのが本来の役目であるはずだから、
それ以外の場所で何かあっては困る、とばかりに。]


 ……見方解る?

[ヴェスパタインが部屋を辞した直後。
 唸りながら書類と戦っているイアンを見兼ねて、彼の元まで歩み寄って書類を覗き込む]

 ………つまり砦の配備には常に両騎士団から二つの隊が付いてる。
 後、この隊も予備兵力として砦に駐留。
 実質動かせるのは残りの隊、て意味だね。

[しかし図も文字の羅列も多少読み辛く記されて居て。
 他にも解らない所があれば、彼なりに丁寧に説明するか]


 俺は大丈夫だ。
 それよりもお前たちの方が頑張れだ。

[山積みになった書類をオスカーもまた、目にしていたから。]

 …頑張れベネット。

[果たして書類相手にイアンが戦力になるのかどうか、怪しいもんだと思いきり思っていた。]
 


【人】 鳥使い フィリップ

[>>198くすりと笑うミッシェルに微笑み返す]

 非戦闘員の皆も、騎士さんたちが頑張ってくれているから安心していられるんですよ。
 それをいうなら、お互い様です。

[>>203ペラジーに草むしり、と言われれば頷いて]

 そういうのなら、大得意!
 まかせといてよ。
 一人じゃ結構大変だもんな、草むしり

[明るく言う少年だが、次に暇になる時は、いつなのだろう、とふと思う]

 早く、戦いが終わるといいな。

[始まってもいないのに、前夜の緊張感はすでに戦の気配が濃厚で、そんなことを漏らす]

(209) 2011/07/01(Fri) 00時頃

[ベネットから声をかけられれば
眉間に皺をこれでもかと寄せた顔でそちらを向く。
説明を受ければ、あーあーと相槌なのか奇声なのか
分からないような声を上げて]

分かった、分かった、つまり
こっちはどーんと構えてるから、
こいつらがざーーっと行けば問題ないって事だな。

[人差し指でどんどん、と紙をつつきながら
ベネットの言葉を一つずつ理解していく。]

くっそ、簡潔に一枚にまとめてくれよな…

[今彼にとって倒すべきは、
敵国じゃなく、この山積みの書類なのだった。]



[オスカーが出ていく際に、何故自分への声援は無かったのか
疑問に思っていたが、彼がその意味を理解することはなかっただろう。

それからしばらくすれば、唸り声が執務室に響き渡っていた。]


 …――― 俺にも後でその書類見せろ。

[風にのって届いてくる主の声を聞き、暫く沈黙…、いや、唖然として。
戦場においても、オスカーはイアンの傍につき従い伝令や偵察、場合によっては戦闘もこなさなくてはならない。

彼だけに任せておくのはあまりにも不安だった。]


[―― トントン、と顔を指を書類に突き入れる様に次第に僕も説明しだす]


 ……イアン! ここ三千六百って書いてる!
 あぁもうまだ半分以上あるんだよ!?

[…何故僕だけに声援を送られたのか
 イアンの唸り声を音楽に、その意味は嫌と言う程理解した。

 ―この戦が終わった後、どうなるんだろう、と]


【人】 鳥使い フィリップ

[>>211オスカーからも礼を言われ、やはり慌てて手と首を振った]

 いやだな、オスカーさんまで。
 皆改まってお礼だなんて、止めてくださいよ、縁起でもない。

[戦が始まれば、無事でいられる保証はない。
そんな予感を払拭するように、少年は笑った]

 確かに、赤騎士団の方の方が血の気が多い気がします。
 頼もしいことですね。

[>>216 伝書鳥が落とされた場所まで、と聞けば表情を曇らせ]

 それなんですが…
 先程、見張り台の上から見たとき、時折人影が見えました。
 十分に、気をつけてください。

[恐らく敵の斥候だろうことは想像に難くない。]

(222) 2011/07/01(Fri) 00時頃


 ああ、お前が祈るのなら神様もきっと勝利を与えてくれるだろうな。
 期待してる。

[彼が何を考えているのかまでは伝わってこないが、それでも空気を明るくする為にそう言って笑う。]

 俺たちが前線に行っている間、お姫様のことも気にかけてくれ。


【人】 鳥使い フィリップ

[>>218 これから頑張ろう、というミッシェルに、頷く]

 うん、頑張ろう。
 …生きて、帰りましょうね。

[ぽつりと呟く。
ベネットに伴われ、見張り台から見た敵の数。
それは少年に楽観視を許さなかった
>>217ペラジーの同意に頷き。]

 終わったらさ、ご馳走つくって皆でパーティしよう!

[殊更明るく、そう言った]

(226) 2011/07/01(Fri) 00時半頃

フィリップは、オスカーを気を付けて、と見送った

2011/07/01(Fri) 00時半頃


[間違いを指摘されると、その顔を一層歪ませて]


…げっ。

無理無理無理、これ朝までとか死ぬ。
何だ、参謀室長殿は俺を決戦の前に殺す気なのか?

[へらへらと皮肉を言ってみるが、
そんなもので現実は変わらない。
しばらくは睨みあいをしていたが、痺れを切らせば]


…ちっと外、出てくる。
ベネット副団長、少しの間よろしくな!

[わざとらしく副団長なんて呼んでみたりして。
半ばベネットに押しつけるように、書類を渡すと
きっと彼の制止の声も聞かず、執務室を飛び出した。]


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