233 逢魔時の喫茶店
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― 夜 ―
[静まり返る町と路地。
人々はみな眠りに就き、夜明しの人間も外の変化に気付く事はない。
時計の長針と短針が仲良く重なり合う頃、どこかでねこが、にゃあと鳴いた。]
[ cafe & bar ]
[ Twilight ]
[揺れる看板には、昼間とは違う文字が現れる。
しかしそれは誰かが書き加えた物では無く、昔から刻まれていたかのような顔でそこにあった。
明かりのついた店の窓に人影が揺れても、きっと誰も気づかない。]
― cafe & bar ≪Twilight≫ ―
やー、悪いね。
休みの日だってのに来てもらっちゃって。
[カウンターの前の、背の高い椅子。
そこに陣取る店主は、今はグラス片手にすっかりだらけきっている。
先ほどまではきちんと掃除をしていた筈…だったのだが何時の間にかエプロンを外し、煽るのは何杯目かのアルコール。
店主が握っていたであろうモップは今は壁に身を預け、臨時の休憩を言い渡されて居た。
店内のイスやテーブルは隅の方に積み上げられ、床はまだ濡れたまま。
客は居ない。定休日だ。
勿論店員もそれに伴い休みを設定されていた日付だったのだが、何故かスタッフ全員、出勤を余儀なくされて居る。
店主からの緊急通達は、]
『掃除するから、汚れてもよさそうな服でテキトーに来て。』
[緊急でもなんでもないゆるい用件と、潰れた休み。
不満を投げられても、店主は何時もの調子で笑うだけ。]
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−昼間、ヴェスパタインと−
[今度こそごゆっくり、と言い残し向けた背に届く。 提供した品々への感想に。>>0:314
首から上だけ捻り、漸く伸びた前髪の隙間から 一度だけ視線を合わせた。]
あー……、うん。伝え、とく
[伝わった、なんてことは勿論言えず。 だろ? とドヤ顔する場面だったかもなんて思っても遅い。 別に手柄を立てたいわけじゃないし。
とはいえ、美味いと褒められれば当然悪い気はしない。 再びカウンターに戻る足取りは軽く、口元は僅かに緩み。
そよ風のような優しい涼が頭を掠めた気がして、 明後日の方を向いている空調を見上げ、首を傾げた。]*
(3) 2015/08/03(Mon) 02時頃
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− cafe & bar ≪Twilight≫ −
[ふわふわと、ほんのりアルコールで酩酊する頭を揺らし、
けれど足取りは迷うことなく通い慣れた職場へと向かう。
呼び出しに気づいたのは、いつものように
『バー ファミリア』で飲んでいた時のこと。
どうにも性質の悪い男に絡まれ、
まじで蹴りかかる5秒前の着信はトレイルを救ってくれた。
――色んな、意味で。]
ホレさーん、それ全然
悪いと思ってるように聞こえなーい
[やや間延びした声を上げて、店内の惨状と店主に肩を竦める。]
[暴力沙汰を起こし、
『ファミリア』を出禁になることは免れたが
一難去ってまた一難。]
つーか、風呂敷拡げすぎでしょ……
これどっから手をつければいいの?
[びしょびしょの床と、
すっかりできあがってる店主へ呆れた視線を向けて。
スニーカーの踵を鳴らし近づくと、
手にしているグラスを半ば無理やり奪おうと手を伸ばす。
この半端な状況、どこから片付けようか考えて
まずは飲み足りない酒を身体に補充し、難を興に変えようかと。]*
[しゅるしゅるしゅる。
音を立てて蠢くのは、全長3m程の黒蛇である。
尻尾の先にモップを被せ、手の届かない狭い場所に突っ込んだ。
そのまま器用に拭いてゆく]
あー、俺も飲むー
[頭の部分はテーブルまで伸び、ウィスキーの瓶に絡みついて、器用に蓋を開ける。
そのままロックグラスへと注ぎ、ぴちゃぴちゃと舐める。
酒を飲みつつ掃除もする手腕である。手は無いが]
床組は頑張れよー
[床の惨状を見つつ、酒を舐める。
面積が広い部分は、手が有る奴が頑張れば良いのである。
自分も人間体になれば良いのだが、それはそれ]
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あ、こら 出かけるじゃなくて帰るだろ
[それぞれが思い思いの時間を過ごす中。 大人たちとは違う趣向で、 店にいた少女の背中に向けて小言ひとつ。>>0
気をつけてなあ、と見送りもう来るなよ、と裡で告げる。 好物なのか、ごっこ遊びの中の台詞のひとつなのか。
生憎冷蔵庫にプリンは入っていないから。 戻ってきて、ねだられでもしたら面倒だ。]
(12) 2015/08/03(Mon) 02時半頃
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[さて、次は何をしようか。 改めて店内をぐるりと見渡し、ひとまずカウンターに戻る。
一通りオーダーは行き届いたようだし、 タイミングを逃していた食事でも摂ろうかと。
勿論、どこからか声がかかればその都度応じ 何なら此方から声をかけるかもしれない。
どうとでも動けるように、 いつもならバックヤードで取る食事や休憩も 今日はカウンターで立ったまま。
メニューにないものを客の前で堂々と口にする遠慮の無さは、 店主の影響だと誰に向けるでもない言い訳を。]**
(17) 2015/08/03(Mon) 03時頃
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――cafe & bar ≪Twilight≫――
[掃除だの片付けだのは、力仕事で、得意分野。
得意分野だけれど急の呼び出しは想定外で、今日も今日とて天邪鬼は若干不機嫌だ。
というのも、今日は珍しくゲームにログインもせず買い出しなんぞに時間を割いていて、さてこれから葉野菜と根菜でも炊いて鍋いっぱいにスープでも作るかなというタイミングだった。
小鬼は食わねば死ぬし、それで食うのがこの店の何やらというのは避けたくて、人並み程度の飯は作る。
仕事が増えるので、店員含む関係者には一度も言ったことがないし、そのためこの地味な不機嫌をどこにもやれない。]
酒。
オレにも。
[やけとまで言わないが、飲みたい気分だ。]
[酒の一杯でも貰えたなら、それをガソリン代わりに取り敢えず床を広げる作業をしよう。
テーブルの上に椅子を乗せたりと、まとめて片付けていく**]
そーお?
僕なりに精一杯謝ってるつもりなんだけどなー。
[出勤した店員に口答えをするものの、さて、その真偽は店主にしか分からぬ物として。
まさか気まぐれの通達がそんなお助けになっていたとは思いもせず、出来上がった店主はアルコールをもう一口。
昼は喫茶店店主として。しかし本業は、夜営業のバーテンダー。
酒を提供する職業の者が職場で出来上がるのもどうかと思うが、男のグラスの中身はそれなりに度数の高い物であった。
だからつまり、しょうがないよね。って感じで。
グラスを奪わんとする手には少し抵抗したものの、其れは案外あっさり取り上げられてしまっただろう。
普段と変わらぬ口調に見えて、これでもトレイル店員より酔っている。]
だいじょーぶだいじょーぶ。
ケーくんもコーちゃんもすっごい頑張っててくれてるし、終わるって。
[どうせちいさい店だし。
それに、ものすごく汚れて害虫害獣が出たという訳でもない。
…害獣の方は、ケイ店員に恐れを為して絶対に出ないのだが。
器用に掃除と飲酒を行う蛇を見て、あーおれも尻尾ほしーなー。なんて思いながら、心配症の声にケラケラわらった。
何やら不機嫌なコテツ店員にゆるい頭で首をかしげながら、]
なに?
コーちゃんなんかのむ?
俺、超働いちゃう。
[酒を所望されれば自分の出番と、ふわっふわした足取りでカウンターに入って行った。
モップは壁に立てかけたまま、酔った店主はトレイル店員に更に一難与える事になっただろう。**]
[昔は、害獣も出ていた。
出ていたのだが。
蛇にとってはおやつにしか見えないそいつらを片端から丸呑みしていった結果
全く出なくなったのである
ちなみに一部の虫も丸呑みしていたので、出てこない]
[モップ尻尾がみょーんと伸び、今度は雑巾を装備。
壁の高い部分をごしごしと拭いてゆく。
何だかんだと全員酔っぱらいの掃除である]
おつまみでも作ろうか?
[もう食料品店は開いてないから、食材はここの冷蔵庫の野菜を使うしかないが]
[普段もっと美味しい物を飲み食いしている筈なのに、どうしてこの店員は拾い食いをするのだろう?
駆除用の罠や薬を置かずに済むのは有難い事だが、いつか遭遇した丸呑み現場には、正直ドン引きの店長であった。]
じゃー、
ケーくんは、おつまみ担当ね。
[なかなかどうして、この蛇の作る食事は美味い。
ネズミ丸呑みとかするのに。
店長から彼への任務は掃除から厨房行きへ切り替わり、掃除担当はきっとまた一人数を減らす。
終わらなかったらどうするつもりなんだと、そんな事を言われたのならこう答えるだろう。
「今日の昼は臨時休業しよっか」と。]
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[ブローリンが再び扉の先から顔を覗かせても、 軽く眉を上げるだけで会釈を返し。
カウンター席にに腰掛けるのを待って、 目の前に水の満ちたグラスを置く。
珍しいことには違いないが、 店の出入りは日に一度きりと決まっているわけじゃない。]
こら、それ食べちゃだめだぞ まだ腹減ってるなら、こっち
[猿が興味を示した、酒漬けのグミ。>>28 肩に乗ってる方のブローリンがただのオマキザルだと 思い込んでいるが故の牽制だ。
タルトのおかわりもまた、身体に悪そうだから ガラスのキャニスターからビスケットを取り出し ほいよ、と差し出そう。]
(76) 2015/08/03(Mon) 21時半頃
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[前後して。 トレイルが注文を受け、ケイ彼が用意し、 コテツが提供したアイスコーヒーを 色んな意味で堪能していた客の素性をケイに聞かされ。
記憶の糸を辿るように、彼の――ゴロウの顔を盗み見る。
生憎、トレイルはひとの顔を覚えるのは苦手だ。 瞳をを合わせるのも怖いから、どれだけうっとおしくても 緩く跳ねる前髪で視界を狭めている。
だから、精悍な東洋人の表情を伺っても、 記憶の糸は紐解けず。
代わりに、コテツが見せてとねだった懐中時計。 其方の方を見やれば、ふ、っと瞬間的にタイムスリップした。
幼い頃。店員でもなく、客でもなく。 客の連れという形でこの店に訪れていた時、 聞かせてもらった機械音。]
(78) 2015/08/03(Mon) 21時半頃
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――…そっか…残念だな
[弔いの提案には賛同するが、 トレイルには何をすればいいのか解らず。 漏らすのはそんな、そっけない一言。
家族を無くす悲しみと、亡くす悲しみは同じだろうか。 だとしたらさぞや寂しいことだろうとは思う。
――思うが、彼の孫とはいえ会うのは今日が初めての男。 どう接したらいいのやらと逡巡しながら、 視線が合えば、ぺこっと頭を下げるだろう。]
(79) 2015/08/03(Mon) 21時半頃
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エフさん、また寝ちゃった?
[決して広くはなく、BGMもない店内は比較的声を拾いやすい。 それでも、客同士の会話に耳をそばだてることはなく。
だから、ブローリンとエフのやりとりや、 ゴロウと同じく初めてこの店を訪れた青年と、 それぞれの関係も解りはしないが。
彼が動揺していること、 その理由は何となく察することができる。 トレイルも、10年ほど前はそうだったから。
変な店にも、変な店主にも、変な客にも もう、慣れてしまった。
一番消えてほしい郷愁と渇望だけが、 今も色褪せぬまま、泥蜜のそうに胸の底に沈んでいる。]
(84) 2015/08/03(Mon) 22時頃
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[――それはさておき。 トレイルの他人への興味なんてそんなものだから、 カウンターの青年が『ファミリア』の店主に 気まずい想いを抱いていることも、 彼がやらかした青春の一ページのことなど知る由もなく。]
ホレさん ちょっと早いけどさ、店閉めて
『ファミリア』で追悼会とか、どう?
[そんな提案を囁いたのは、 店主の"本業"を知る数少ない人間としてのお節介。>>35
どうするかはゴドウィンと、ホレーショー。 それから周りの客次第。 提案したトレイル本人は参加でも店番でも構わない心算だ。]*
(85) 2015/08/03(Mon) 22時頃
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いらない。
[オレにも、と言っておきながら、働こうとする店主は止める。
勝手知ったる(知らなきゃ困る)バータイムのグラスの配置。
ショットをひとつ取り出して、透明な酒を自力で注いだ。
度数の高い火酒を、一息。]
っし。
[景気づけってのはこういうものだ。
けふ、と息ついて、掃除開始。]
食い物作れよ。
[つまみを作りに行くケイに短く釘を刺して、あとはだんまりのまま、黙々と片付けと掃除を進めていく。人出を減らして終わらなくなるなんて、そんな殊勝な心配をする頭も口も持ち合わせちゃいなかった。
床がすっかり広がったら、トレイルに拭くよう頼んだか。
オレ自身はその積み上げた椅子だのテーブルだのを拭いていく。]
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俺は、どっちでもいいよ
行くなら、ケイのつまみも持ってかない? ほら……"美味しい"し
[料理を作ると申し出たケイに、>>81>>86 意味深なアクセントはきっと、 夜の顔を知る者同士なら伝わると信じて。]
どっちにしても、何か必要なものがあれば 買い出しには行くよ
[サンドイッチとコーヒーを平らげ、腹も満ちた。 予想外の早さで減ったビスケットを観るに、 明日の営業用の菓子やジュースの補充も必要ではと。]
(88) 2015/08/03(Mon) 22時頃
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――えっ?
[トレイルと違い、短く刈られた前髪の下。 二人の男が並んで寝息を立てている状況よりも、 『ファミリア』の名に動揺した様子に、思わず聞き返す。
酒の力を借りて少しでも、人間――特に女性に慣れようと。 通い始めた店で、いつまで経っても 男しか見かけない謎に気づいたのは最近のことだ。
それくらい、人間に関しては鈍感なので、 店で居合わせていても、それについては記憶がない。
街中で走る姿が脳裏に残っていたのは、 速いなあ、元気だなあ、と感心したから。]
(92) 2015/08/03(Mon) 22時半頃
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まあ、いーんだけど。慣れてるし
休日手当、つけてくれるんでしょー?
[ホレーショーから強引に奪った酒の中身は、
思いのほか濃いアルコールが詰まっていて、ひとくちだけで
喉がかっと熱くなり。
酩酊する頭をぐらり、傾け語尾が更にだらしなく伸びる。
といっても、全長3メートルには遠く及ばない。]
ケイってほーんと、器用だねえ
[今は文字通り、掴みどころがなくなった同僚へ向けて。
昼間、厨房でふるっていた腕がどこへ消えたのか、
ほかにも謎は多いが、謎のまま済ませている。
店主も、店員も、今や気が置けない存在で。
それだけで、トレイルには十分なのだ。]
[どれだけ悪態をついても、
呼ばれれば宴の最中でも駆けつけるのはつまりそういうことで。
それはきっと、ホレーショーにだって伝わっているだろう。
届いていなくとも、それはそれで構わない。]
おお、コテツかっけえ
[純度の高い酒を煽り、軽々と家具を移動させ広がる床に。
感嘆の息を洩らし、しぶしぶモップに手をかける。
何をどうしたって、動かなければ終わらない。
ひとまずはケイの作るつまみをニンジンに、働くとするか。
忠告は先にコテツがしてくれたから
トレイルやホレーショーの口に合うものが出てくる、はず。]
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えー……っと?
[動揺を増すばかりの青年に、捻る首は角度を増す。>>94 合間に見つけるとか、見つけないとか聞こえたが。 また誰か探し物でもしている、というわけでもなさそうで。]
いつも、こんなだし 別に、嫌じゃないでしょ?
[真意のほどはまだ理解できないが、 この店にこれだけ長居できている時点で 立派な「変な客」の仲間入りだと暗に告げる。
追悼会の提案については概ね好感触か。 互いに夜の営業が本番なことは承知の上だが、さて。]
(118) 2015/08/03(Mon) 23時頃
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[恋だとか、愛だとか。 トレイルには縁のない感情だし。
ゴロウの祖父についての記憶は、 会ったことがある程度のおぼろげなものだけど。
店内の様々な者から語られるお悔やみの言と、 彼の孫に向けられる視線に 生前彼が愛され、慕われていたことは解る。]
…………
[死者に対して羨ましい、 なんて思いを抱くことの不謹慎さも。]
(141) 2015/08/04(Tue) 00時頃
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いいですか? ありがとうございます お礼はまた今度、金落としに行くってことで
[追悼会について、ゴドウィンから了承を得られれば この中の誰が向かうとも、残るとも、去るとも知らないまま、 いそいそと早期閉店の準備にかかろうか。]
あんたも、行くんでしょ?
[さりげなく水を向けるのは、 酒についての話題を口にした者に向けて。>>132 昔、この店で彼と店主が交わした会話の詳細は覚えていない。 その頃のトレイルの頭の中は、 義父のこと以外に入る隙間などなかったから。
誰が、誰を、どう思っていようといまいと どうでも良かった――あの時は。]
(144) 2015/08/04(Tue) 00時頃
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[今は、どうだろうということは考えたくない。 考えた先、答えがあればまだしも。
――何もない、空っぽの己と対峙するかもと思えば。 思考はそこで強制終了。]
まー。でも、まだ明るいし ゆっくりしたいひとは、遠慮なくどうぞ
えーっと。何くん? もね
[何となくまとまりつつある空気の中。 そそくさと逃げ出しそうな客まで巻き込むつもりはないが。
だからといって、追い出すつもりもない。>>133>>143]**
(149) 2015/08/04(Tue) 00時半頃
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――…? 何を迷う必要があんの?
[断定めいた問いの答えの意外さと、>>152 今まで見せてきたのと違う面持ちに目を瞠りながら、 ひとまずグラスに水を注ぎ足し。
ゴロウやその家族と面識があるだろう彼が、 躊躇する理由は何だろう。 黒糸の隙間から覗く双眸に焦点を合わせようとして。
再び、予想外の言に先を反らす。]
(157) 2015/08/04(Tue) 00時半頃
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[言い出しっぺとして、向かうつもりはあった。]
さあ。――…流れ、次第かな
[されど、店内に客が残るならその番は必要だ。
ゴロウの祖父に対して、思い出がゼロなわけではないが。 他の者に比べたらずっと淡く、儚く。
永遠の別離に対する実感がないのも、事実。
故人と親交の深かったと思しきホレーショーやケイに 哀悼の時間を与えられるのなら、喜んで留守を預かろう。]
(160) 2015/08/04(Tue) 01時頃
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トレイルは、ホレーショーにどうする?と視線を向けた
2015/08/04(Tue) 01時頃
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[半ば強引に呼び止め、 掴みどころのない店員に捕まってしまった新規客へは。]
リツ、ね。俺はトレイル
[名乗られた勢いで、自己紹介を果たす。 これでも緊張しているのだが、トレイル以上に 彼の方がそれどころではない様子。
うまく、普通に、話せていることを願おう。]**
(162) 2015/08/04(Tue) 01時頃
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トレイルは、エフにつられるようにあくびをひとつ、噛みしめた
2015/08/04(Tue) 01時頃
トレイルは、リツが頷くのは見逃さなかった。
2015/08/04(Tue) 01時頃
わかったって
ちゃんと作る
[コテツからの釘刺しにはにやにやと笑うばかり。
害獣つまみ食いは、所謂ジャンクフードなのだ。
高級料理ばかりでは舌が飽きる、ジャンクを食べたくなる時だってある。
ただそれだけなのだ]
へへ、器用だろ?
[トレイルからの言葉にもにんまりと笑う。
蛇がうねり、とぐろを巻くと、鱗が捲れるように黒髪の人間が現れた。
原理としては、東洋の狐が化けるのと同じである。
さすがに料理をする時は手が欲しいので人間姿だ。
ジャージを来ている辺りは、ちゃんと掃除を想定していたらしい]
じゃ、マスターの指示通りってことで
[人間姿だがどことなくにょろにょろと、音もなく厨房へ]
さーて、何があんのか……おお
キノコ有るのか、いーじゃんいーじゃん
貝ねーかなあ……シュリンプは居る、と
[ごそごそと冷蔵庫を漁りつつ、消費期限を確認しながら積み上げて
メニューを考えていた]
[様々なキノコ類をフライパンに投げ込み、バターで炒める。
ここに貝が入ると美味しいのだが、無いので諦めた。
酒やコンソメで味を整えつつ、醤油を加えた。
漂うバター醤油の香り。東洋の神秘の味である]
[ついでにもう一品。
小エビをオリーブオイルで炒めて。
みじん切りにしたアンチョビとニンニクを加えれば、香ばしい匂いが漂った。
タマネギとプチトマトが追加され、華やかに。
アルデンテに茹でたパスタを加え、白ワインとバジルで味を整え、完成。
盛った後、チーズと胡椒を振りかけた。
ボリュームの有るオイルパスタの完成である]
出来たぜー
[キノコのバター醤油炒めと海鮮オイルパスタがテーブルに並ぶ。
野菜類の無いメニュー構成だが
肉食の蛇はサラダという観念が抜けがちなだけである。
要望が有れば、冷やしてあったコールスローが出てくるだろう]
なんか……酒のつまみどころじゃなくなったな……
[何故か完成したのは、がっつりと食事が可能なメニュー。
単に、蛇の腹が減っていたというだけの理由であった**]
ええー?いらないのー?
[そんなーさみしー。とか言いながらカウンター内をうろうろちょろちょろ。
まあ彼が頼まなくても、作るし。自分のを。
シェイカーもミキシンググラスも使わず手近な酒をビルドして、没収された一杯の代わりにもう一杯。
ウォッカ少々を拝借して、共に注いだのは、薬草のリキュールがほんの少し。
ロックグラスに大きめの氷を浮かべれば、仕上がったのは、氷山の名を冠すカクテルだったか。
風味がついた物の殆どロックと変わらない度数のアルコールを再び煽り、しかし誰かに取り上げられたのなら、再びすんなり没収されただろう。]
はいはいきゅーじつてあて。
大丈夫、ちゃんと、つけとくから。
増しにしとくから。
[口調はどんどん溶けていく。
これでもきっちり従業員の出勤記録は付けて居て、そろそろノートパソコンでも導入してデジタル管理にでもしようかなあなんて、経営者はいろいろ大変なのだ。
勿論今日の出勤の事もきっちりノートにメモして、書いたのは酒で思考が揺れる前。
酔っぱらった日の計算は、ドンブリ勘定になりがちである。
雇用主と店員。彼らとはそれだけの関係であった。
のだが、緩すぎる店の為かどうにもそんな間柄を超えている気も、偶には、する。
するが別に悪くは思わないし信頼関係も築けているようで、
つまり、店長感激。
きょうも店員達で酒がうまい。]
[トレイル店員がここに勤めるようになったのは、さてどういった経緯だったか。
親はふっさりした耳としっぽであったにも拘らず、しかし息子の彼はつるりとした肌。
人狼の親に人間の息子とは、面白い事もある物だ。
養子と知ったのは意外とすぐに。
トワイライトの『前』の店長も人狼であったから、きっとその辺りの繋がりだっただろう。
前の店長の、知り合いか友人の、息子サン。
昔は子供だった彼と再び再会したのは、店長の称号が自分に引き継がれてから。]
ケーくん、これガッツリ夜食だね?
[仕上がったアツアツの炒め物とパスタを見れば、進んでいた掃除の手はぴったりとまる。
ああ、まずい、すっごいおなかすいてきた。
自分は元々夜間営業中は数度に分けた軽食で食事を済ませる事がほとんどで、こんなガッツリした食事久しぶりっていうか、抗える筈ないじゃない?みたいな?
こうばしいバターと、あまりお世話になる機会の無いソイソースの、香り。
チーズと、ニンニク、オリーブオイルの、暴力の様な、香り。
っていうかケーくんわざと香りのいい物選んでない?ぜったいそうでしょ。
料理が出来上がる頃にはそれなりにアルコールが抜けて、今はモップ片手にきちんと床を磨いている。
居たのだが、]
――ワイン、開けよっか。
[だからご飯にしよっか、と。
掃除はいったん休憩で、彼の料理が冷めないうちに。
大丈夫。まだ夜は長いのだから。**]
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−cafe ≪Twilight≫ −
[ほんの少しだけ、 外より時間の流れが緩やかに感じられる寂びれた喫茶店。 けれど時計の針は正確に、澱みなく進んでいく。
人の生は、平均80年。もう少し伸びているかもしれない。 人ならざる者の生は、いかほどだろうか。]
……そう、
[密やかに告げられる独白。>>172 死、そのものと向き合った経験がほとんどないトレイルには、 共感は薄く――余計に重く、のしかかる。
目の前で話している彼との間を隔てる途方もないそれ。]
(211) 2015/08/04(Tue) 20時半頃
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[から、と氷が解け、崩れる音がグラスに響く。 憂いを感じたのは瞬きほどの間。]
別に死に際を看取るわけでもないし 少しでもひとが多い方が喜ぶんじゃないの
[死んだ人間がどう思うかなんて解るはずもない。 ちらりと移す視線の先と主語に当たるのは、故人の孫。]
――…好きにすれば、いいけど
[何故だか"行けば"とも"行こう"とも勧められず。 脳裏を渦巻く言葉の、半分も音にできないまま。 すれ違い様の短い会話はそこで途絶え。]
(212) 2015/08/04(Tue) 21時頃
|
|
[その後、ゴドウィンと酒についての遣り取りや 鍵束を受け取る仕草が見えれば。>>159]
やっぱ行くんじゃん
[嗚呼、また揶われたとひとりごちる。 むくれ、潜む眉根とは裏腹の、若干の安堵を乗せて。]
(213) 2015/08/04(Tue) 21時頃
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|
[空になったテーブルに置かれた食器を片付ける間も、 役割や行先を定めた者は店を後にしていく。
買い出しはブローリンが名乗りを上げてくれたようで、 店内業務もあることだしと任せることにした。 冷蔵庫で眠っている甘夏のタルトは、 猿のブローリンのために持っていくことにしよう。]
ありがとーございました
[扉が開き、閉まる間に掛ける声は誰に対しても同じだ。]
(214) 2015/08/04(Tue) 21時頃
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[厨房ではケイとコテツが、宴の肴の用意をし。 ホレーショーは店主として必要な作業を淡々とこなしていく。
珍しく、空気が薄く賑やかだった店内も、 次第にいつもとおりの静けさを取り戻して。]
だね。もう今夜休みでもいいんじゃない お、これ美味い
[ケイへ、冗談と共に相槌を打ちながら、 香ばしく焼けた牛肉を一片摘まみ、指先を舐める。 そういえばコテツがご執心らしいネトゲについても、 トレイルは詳しくない。
二人の会話に耳を傾けながら、 咥内を満たす肉の味を噛みしめ、思い出すのは養父のこと。]
(218) 2015/08/04(Tue) 21時半頃
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[満足そうに笑うケイに、再び頷く。 たしかに少々味が濃い目だが、 夏だしこれくらいが身体に丁度いい気がする。]
へえ、ショウユって神秘なんだ
[コテツがそう言うなら、そうなのだろう。 昼も夜も、トレイルの主な仕事は接客と配膳のみ。 自らが用意するのはコーヒーくらいで、 普段料理もしなければ調味料にも明るくない。
コテツが炊き上げた米については知っているが、 ピラフやリゾット以外の姿は初めて見る。
色々と思うところあれども、なくとも。 この料理とゴドウィンの酒がタダで飲み食いできる。 それだけで、追悼会に参加する価値があるのではと思う。]
(223) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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−養父−
[トレイルは、自身の正確な誕生日も歳も知らない。
覚えているのは、生温かい女の体温。 揺り籠のように腕の中から解放されたのは、森の中。
女はもしかしたら、 この地にひとの姿をして紛れ、人を喰らう獣に 幼子が"処分"されることを期待したのかもしれない。
実際、トレイルの前にその男は現れた。 油断しているのか、満月の夜だったか、 ハリのある毛に覆われた耳と尻尾を揺らして。
口元からむせ返るような血の匂いがした気がする。]
(224) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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[低い唸り声の後、 耳と尻尾が消えてヒトそのものの姿になった男は。
ゆっくりトレイルの顔に鼻先を近づけ、 くつりと笑って、その身を抱き上げ一言呟いた。
『似ている』と。
――言われたのは、それだけ。 太く鋭い犬歯はトレイルの首筋に埋まることはないまま。 男はトレイルを連れ帰り、ふたりの生活が始まった。
時が過ぎ、季節が巡り、喜怒哀楽を繰り返し。 血の繋がりよりも濃い絆で結ばれた親子となり。
男に拾われた夜、幾つだと聞かれ、 五指を大きく開いて見せてから15年ほど経った頃。
穏やかで幸せな時間は、終わりを告げた。]
(231) 2015/08/04(Tue) 22時頃
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おもて、もう鍵していいよねー?
[客人がすべて去れば、少女の侵入を防ぐべく施錠する。 一部の客には無意味でも、必要な行為。>>0:229>>159]
へえ、バターと? んじゃ近々賄いん時でも、よろしく
[続いて牛肉に手を伸ばすコテツに静止などするはずもなく。 ゲームについての簡素な解説には、曖昧に頷くだけ。
トレイルの興味は、 ショウユとバターのマリアージュに傾いている。 スシにはどんな酒が合うのかな、とか。]
(237) 2015/08/04(Tue) 22時半頃
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[挨拶代わりに愛を囁く店主が、 店番を特に必要としていないなら残る理由もない。>>179
街をふらつき、時に図書館で本を借りて 適当な店で飯を食い、部屋でしばし仮眠を取る。
昼と夜の間、過ごす場所はだいたい決まっていて 今日は『ファミリア』に決まっただけ。 ゴロウの語る祖父の話にも興味があったし。
ケイとコテツのネトゲ談義には口を挟まず耳だけ傾ける。 ものごとに関心の薄いトレイルにとっては、 理解し会話に混ざるには、難しすぎる内容だった。]
(246) 2015/08/04(Tue) 22時半頃
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[口と同じくらい手を動かす器用な店員により、 色とりどりの不思議な東洋の伝統料理が並ぶ。>>250
日ごろ、酒の肴として馴染み深い食材が多いのは 土地柄仕方がないことか。
コテツに続いて、料理や必要なものを包む。 ホレーショーの方がまだ時間がかかりそうなら、 手伝えることは手伝うし、必要なら先に向かうだろう。]
(258) 2015/08/04(Tue) 23時頃
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−『BAR ファミリア』−
[ゴドウィンの店に初めて足を踏み入れたのは、 養父が姿を消してしばらく経った頃のこと。
アルコールへの耐性がさほど高くないことは、 成人する前から自覚していたから酒に溺れることも、 秘密の休憩室の世話になったこともない。
倉庫、という店主の言葉を鵜呑みにしているし。 人間だらけの店では、緊張がほどけることもなく。
ただ、ゴドウィンが静かに酒を注ぎ、 客の話に耳を傾ける姿は悪くないと思っている。>>120>>121 暴かれる側のことや、己が対象になることは考えないまま。]
(265) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[客の連れから、ひとりの客としてここを訪れた時には、
ホレーショーは店員から店主に変わっていた。
働かせてほしいと頼んだのは、更に一年ほど後のこと。
ここにいれば、いつか。
養父が、帰ってくるかもしれないと。
そんな淡い期待を寄せてから、
間もなく両の手が塞がる年月が経つ。]
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[――ただ、いちどだけ。 酒精の力を借りて、 振り絞るような細い声を洩らしたことがある。]
おれは、あと何回棄てられて …… 置いて、いかれるんだろーなー
[自虐的な笑みを浮かべて、 琥珀色の液体を飲み干した。
夏の夜のおぼろげな記憶。 トレイルにとっては、夢だと片付けたい、苦い思い出。]
(272) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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[ゴロウからの申し出を、断る理由はない。>>267 主にコテツに向けての伺いに感じられたが、 どの道誰かしら、あてはあるだろう。
食事と会計を終えた客は、もう客ではないと 中で待つよう勧めようとしても、 真面目で誠実な東洋人には一歩及ばずだったか。
会計に関しての伝言は、伝わらないまま。>>0:301>>0:305 伝言の偽装が失敗していることにも、気づかないまま。>>111
少々こころここに非ずだったトレイルは、 表でゴロウが待っていることをうっかりしたまま 裏口から抜け道を経て、一足先にファミリアへ向かった。]
(283) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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[――あ、と気づいたのは看板が見えた頃。]*
(284) 2015/08/05(Wed) 00時頃
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[気づかないままだったら、 そのまま先に進んだかもしれない。
追悼会に行くかどうかは流れ次第と ヴェスパタインに答えたが少々どころでなく流されすぎた。
――どうしよう、ゴロウは大丈夫だっただろうか 気まずさと少しの混乱の末、トレイルが取った行動は。 店の近くの物陰に隠れ、店員組が着くのを待って。]
あ、れ? 参ったな。追い越されちゃった
[何食わぬ顔を装い、 何なら迷子になったふりを試るというもの。>>296>>297
初対面のゴロウにすら通じるかどうか解らない演技力で。]
(303) 2015/08/05(Wed) 00時半頃
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[素直じゃない、 ある意味とても素直な小鬼が抱く疑問はご尤も。>>306]
ど、うもしてない。大丈夫 [聞くな馬鹿、なんて悪態つけるわけがない。 莫迦なことをしている自覚はじゅうぶんにあるから。
諸々を誤魔化すべく、 まだ余裕がありそうなコテツに自分の荷を押し付けようか。]
んー。ちょっと、ぼーっとしてたから 足元、気をつけて
[別行動を取ったこと、置いて行ってしまったことに ゴロウ本人が疑問に思っていないようなら。>>309
自己嫌悪と羞恥と、衆人環視の荒波に耐えながら。 それでも今更逃げるわけにもいかず、先に進むよう促す。]
(314) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[鷹の前の雀、猫の前の鼠、――蛇に見込まれた蛙。 東洋の諺と同じようで少し違う視線から目を逸らし。>>310]
……ほんと、なんでもないから
[重ねてのツッコミを先に牽制して先に進む。 扉の前、半ば八つ当たりのように押し付けた荷の代わりか。 それとも気遣いからかもしれない提案に。>>319]
いらない!
[ただの酒ではないだろうことを、 経験と本能が察知して、元気よく即断した。]
(322) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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どーも、ゴドウィンさん 何か手伝うことあります?
[気を取り直して辿り着いた店内。 いつもより、少しひやりとした空気を感じるのは ここが地下で、いつも訪れるのと違う時間だからか、
トレイルが未だ知らない領域で、 氷山が雪崩を起こしたその余波かもしれない。>>318
フロアに深紺の布が見えなければ、密かに嘆息し。 手足は宴の用意のために動かしながら、 視線とくちびるを、ゴロウに向ける。]
――…そーいや、どうだった? うちの「珍しいアイスコーヒー」
[言いかけた言葉は、直前で飲み込み。 同時にオーダーを受けた後、>>0:279 それっきりになっていたことを思い出して。]
(328) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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……でしょ? 気に入ってもらえたのなら良かった
[身も蓋もない感想。>>336 その後に続く、創意工夫と意欲を統合しての解釈を返し。]
ああ、是非どーぞ [再度の来店を願い促すつもりが、 先を越されたことに面食らい、そして安堵した。
素直で、作為を感じない、歳の割に純粋そうな青年。 今後交友を深められるかは別として。
「リツ」同様、彼もまた、変な客の一員となるだろう。 まだ数えるほどしかいない、 トレイルが嫌悪を感じず、身構えることもない、人間。
――そんな、予感がした。]
(337) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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ホレさん、どーしたのそれ 似合わないね
[店員に少し遅れてやってきた店主が持つ花に。>>335 率直な感想を躊躇なく漏らすのは、 互いの間に築いてきた年月故の、甘えにも似た気安さから。
ハナから彼が買ってきたものではないだろうと。 推察通りだったことに、では誰からかと考えて。>>338
ここにいない面子のうちの誰かだろうと考え、自己解決した。 新規客と、いつでも気怠げな常連客。 可能性のオッズは、賭けるまでもない。]
(339) 2015/08/05(Wed) 02時頃
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