213 舞鶴草の村
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――ちゃァんと真っ直ぐ飛ぶように折った筈なんだけどなァ、
[不器用なのに慣れねェことをするもんじゃないな、と頬を掻いて。]
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―肆区・宿場―
[結局あれから、ぐるぅりと伍の区を一回りし、宿場へと戻ったのは日もくれた後。 煙草をひとつと、酒を一杯。美味い肴と頂いたのなら、女にしては珍しく早めに布団に入ったのだったか。
故郷に居たその時から、朝にはめっぽう弱かったから。 仕事がある日なら起きれもしようが、こうして休みばかりの毎日となっては日が高くなるまで惰眠を貪る事もままあること。 抽斗から、櫛を取り出し髪をとき。着物を身に付け紅をさして、鏡の中の女に小さくにこりと笑う。]
――……お手紙?
[そんな中、自分に届いたと言う一通の手紙。宿場の人が持ってきたその手紙を受け取りながら、何やら何時もよりも忙しげに戻っていくその背を見送る。 ――はて。この町で私に手紙をくれる人なんて居たっけね、と。
部屋の中へと戻り、封を開け。煙草盆を隣に置いて、煙管を咥える。 ふう、と一服香りを吸えば、手にした手紙に視線をチラリ。差出人も何もないその手紙の文字を――慣れぬ縦書きのその文字を目で追えば、次第に女の瞳はまぁるくまぁるく見開かれた。]
(38) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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……へェ、鼠小僧! これはこれは…ふゥん、誰の悪戯だろうかね。 えぇっと…こう言う時は何と言うんだ……、あァそうだ、"粋なことをしなさる"…だっけ。
[――コーン。 もう一服吸った煙管の雁首を、音を立てて灰吹の淵へ。 そのまま煙管を脇へ置き、もう一度マジマジと手にした手紙を凝視する。
酷く挑戦的なその文章は、女の心を踊らせたけれど、何かを"盗まれる"のは癇に障る。 どうせ悪戯だとは思うけれども、念の為にと確認した小判達は一枚たりとも減ってはおらず。 ならばとひとつひとつの記憶を辿れど、"盗まれた"記憶はどうやらありはしないようで。]
…愉快、愉快。 "思い出してご覧"とは…いい暇潰しになりそうだ。
[クツクツ、クツクツ喉を鳴らし。最後には大きく声をあげて、転がるように笑いながら。 ひとしきり笑い終えれば、身支度を整え手紙を懐へとしまいこみ、宿場を後にしただろう――あゝ、今日は愉快な一日になりそうだ、と。]
(39) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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―伍区・路上―
[カラン、コロン。 薬の箱を背負いながら、あまり売る気のない声で"良く効く薬はどうですか"、と下駄を鳴らして町を歩く。 その途中、何やら騒がしい町を怪訝に思ってか、ふと買うてみた瓦版にチラリチラリと視線を寄越せば、一際目を引く"鼠小僧"の文字がひとつ。]
……おやおや、今日は鼠小僧さんも大忙しやねぇ。ご苦労な事。 それにしても"人"まで盗むか…ほんまに、盗めんもんは無いんやねぇ。
[どうやらあの江戸城に、鼠小僧が立ち入ったとか。 宝だけでは飽き足らず、何処ぞの大名まで盗んだとは、何と、何と奇天烈な。
そうして懐へとしまい込んだ、その手紙へと意識を向けて。 さてさてこの悪戯を、どうしたものか。こうも大きな騒ぎなのなら、何時もよりも愉しい噂が聞けそうだ、とほんの少しだけ下駄の音を潜めながら、耳をそばだて女はゆるりと町を歩く。]**
(40) 2015/01/20(Tue) 14時頃
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――此処まで世話をしてくれた恩返しをしようと思ったのに。
[残念そうに口を尖らせて溜息をひとつ。
素直に受け取っておけばいいのに、と呟いては履き古した草履を見下ろして。]
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―伍区→肆区―
[カラン、コロン。ゆっくりとした足取りで、伍区の町を歩きながら人の声に耳を傾ける。
"鼠小僧が出たんだってよ!"
"隣の店に、朝起きたら小判が投げ込まれていたそうだ。オイラの店にも来ねェかなァ"
"おっかさん!鼠小僧のお陰で、今日はおまんまにありつけるよ"
"……聞いたかい?あの大名さんが盗まれたんだと。鼠小僧は人も盗むんだねェ"
――そんな道行く人の声を聞き、まだ見ぬ鼠小僧とやらに思いを馳せ。 何故だか少しだけざわつく胸を、そっと指先で押さえつける。]
……悪戯だとは、思っているけど。 やっぱりあまり気持ち良くはない…あらへんね。
[懐にしまった一通の手紙。大事なものは全て確認したけれど、何れも自分の手の中に残っていたものだから。 ――もしもこれが本当に鼠小僧の仕業なら。奴は一体、何を"盗んだ"と言うのだろう。]
(89) 2015/01/21(Wed) 13時頃
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………、誰か詳しい人は、おらへんかな。 盗まれたのもそうやけど…、"解らない"のが、一番気に食えへん。
[そうして女は、進む道をほんの少しだけ変更し。 足を向けるは、この国で唯一、知人と言える者の店へと。
肆と伍の区のちょうど境。ひっそりと佇むその家屋の前に立ったのなら、カラリとほんの僅かに扉を開けてその隙間から中を覗き見る。]
――……先生、いらっしゃる?
[その向こうには、棚に向かう長身の男性>>88の姿がありはしただろうか。 彼が此方を向いたのなら、"お邪魔しても構いませんやろか"、なんて言いつつ軽く手を振り、中に入ろうとしただろう。]
(90) 2015/01/21(Wed) 13時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 13時頃
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[あゝ此方を向いたその瞬間、まるで興味が失せたように顔を逸らすその様>>93よ。 肩を竦めて一歩店へと入り込み、ピシャリと小さな音を立てて扉を閉めれば、困ったように苦笑を浮かべ――心の中では、"相も変わらず無愛想な人だこと"、なんて思ってはいたけれど。]
ほんの近くまで来たものですから。 お客様も丁度おらんようですし、お邪魔しても構わへんか思いまして。
[唯でさえ慣れない国の、慣れない言葉は相手にとっては聞き苦しいものではあったかもしれないけれど。 そんな事には構いもせずに、女は促されるままに椅子へと腰掛ける。
そうして差し出された小さな袋>>94には、きょとりと目を瞬かせ。 一度、二度と手にした袋と薬師を見比べた後に、"そんな注意をするくらいなら、人にあげんと捨ててしまえばよろしいのに"、なぁんて笑うも、袋の中を覗き見れば…あ、と小さく声を上げる。]
…コレ、何処で手に入れはりましたん? この国に来てからずうっと探しとったんよ。
[袋の中からひとつまみ、小さな金平糖を取り出して。遠い昔を懐かしむように目を細める。つまんだその星を軽く掲げ、"いただきます"と笑いかけてから口の中へとぽいと放る。]
(99) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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[――先に少し嫌味な事を言ってはしまったものだから、もしかしたら返せと言われてはしまっただろうか。 例え言われたとしたところで、女に一度貰うたものを返すつもりなどありはしないけれど。]
……はぁ、やっぱり美味しいこと。 先生もおひとつ……、いらなさそうやね。
[そうしてもうひとつ星をつまみ一粒勧めてみようとはしたけれど。 何やら眉に皺を寄せている薬師を見れば、小さな溜息と共にそのまま自分の口へと含み。 コロリコロリと口の中で砂糖の星を転がしながら、ふと店の入り口の扉へと目を向ける。]
――……ねぇ、先生。聞かはりました? 江戸城に、"鼠小僧"が入ったんですって。
町はその話で持ちきりみたいやよ。
[手にした瓦版をひらりと掲げ、薬師の前に差し出してみせ。 薬師もとうに耳にはしているかもしれないけれど、それならそれで手を引くだけだ。
続いて自分の元へと届いた一通の手紙を懐から取り出し。少し困ったような顔を作って、薬師の方へと視線を向ける。]
(100) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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……そんでね、私の所にも来はったんよ、"鼠小僧"。 大切なもの、盗んでいきよったんですって。
――悪戯か本物かは解らへんけれど。
[薬師の事だから、その手紙に興味など持ちはしなかったかもしれない。万一興味を持ったとしたなら、見せる事に抵抗などはしなかっただろう。
悪戯だとは思うのだけれど、この国に来て日の浅い自分に態々そんな事をする心当たりなどある筈もなく。 少し話した相手と言えば、目の前の薬師か、昨日の瞽女かその時の女か――誰も、こんな悪戯をして来るとは思えない。 細い指でそっと自らの髪を梳き、ほうとひとつ溜息を。 何時も髪に隠れた小さな小さな耳飾りが無くなっている事になど、一向に気付かないままに。]
……何や、気持ち悪くって。 先生は私よりもこの、国長いんでしょう? 今迄も出はったこと、ありますのん?
[勘定場へと手を置いて、少し不安の滲んだ瞳を向けて。 ふとした疑問を投げてみたのなら、薬師から返答を貰う事は出来ただろうか。]
(101) 2015/01/21(Wed) 18時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 18時頃
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[自分の零した一言に帰ってきた、ひやりと冷えた言葉>>103には、女はさも申し訳無さそうに眉を下げて見せながら。 この国に来て、初めて出会った異人の男。 右も左も分からぬ自分に、何やかんやと世話を焼いてくれた事は記憶に新しい。 物言いの棘は、最早癖のようなものだから。それでも世話になった相手の気を悪くさせたと思えば、少しくらいは反省の色を見せてみようかと。
結局、この砂糖菓子の事を聞くことは出来なかったけれど。 ――あぁ、せめてこの菓子の名前だけでも聞けば良かったかな、なんて。 そうは思うも、瓦版へと興味を示したらしい相手を見れば、開きかけた唇をそっと閉じて反応を伺う。]
――……先生は、そう言いはる思いました。 でもね、何でも大名さんまで盗まれはったんですって。
[嘲笑の篭った笑みと共に吐き出された言葉>>104には、少しだけ呆れたようにクスリと笑い。 自分が手紙を見せたのなら、そっと白衣のポケットへと伸びた手には、小さく小さく――解らぬ程度に眉を潜めはしただろうか。 冷たい表情を見せる事の多いこの薬師の表情を、変える事に成功したとあっては、胸に広がる微かな愉悦を禁じ得ずに。]
(110) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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[しかし、次いだ薬師の言葉には。 今度は此方の表情を、見事に変えられてはしまったけれど。]
……先生の所にも来はったの。 しかも……へェ。そっくりそのまま私と同じ文言とは…鼠小僧も手抜きだね…"やね"。
[差し出された手紙を覗き込みながら、唇の端を皮肉気に歪め。思わず出てしまった言葉を溜息混じりに直しながら、自分の手紙もまた彼の前へと広げてみせる。
そっくりそのまま、同じ言葉。 "何を盗まれたか、思い出してごらん?" そう書かれた自分の手紙を見せながら、小さく首を振り相手を見つめ。 異人を狙った悪戯か、と。そう言う相手>>105には軽く腕を組み眉を寄せ。 確かに異人は珍しくはあるだろうが、狙われるいわれなどありはしないと目の前の薬師と同じように苛立ちを滲ませた息を吐く。
不安の滲む視線を流された事は、元より期待などしては居なかったからさして気に留めることも無く。 ――其れよりも、静かに問われた言葉の方へと女の思考は奪われた。]
(111) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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……確認したけど、何も。 お金もそっくりそのまま残っていたし…記憶だって、大切なものは欠けてへん。
――……その他の大切なものは全部、この国にはありはしませんから。 鼠小僧と言うたかて、海を渡っては行けへんでしょう?
[まるで相手に確認するように、肯定を求めるように言葉を口に出しながらも、胸の内のこの気持ちの悪い感じは一向に消えてくれやしない。 勘定場の奥の薬師を見つめる視線をほんの僅かに鋭くしながら、何とは無しに彼もまたこの薄気味の悪さを感じてはいるのだろうか、と少しの間口を噤む。
そろそろ日も落ち、薄暗くなっては来ただろうか。その薄闇もあいまって、ざわりとざわつく胸がまた――実に、腹立たしい。]
(112) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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けど、"思い出せ"とはけったいな。 これが悪戯なんやったら、えぇ言葉使いはるもんやね、鼠小僧も。
……そう言う先生は、何か盗まれはったの。 先生の"大切なもの"は、想像もつきませんけど。
[最初の一言はほんの小さく、嘲をこめて。 続いた言葉は、この薄気味悪さを掻き消すように、すこし明るい声音で問う。 薬師の"大切なもの"など、さして興味も無かったけれど。 ――興味の無い事をこの自分が態々聞いてみせるくらいには、そんな話題に縋るくらいには。 自分は、鼠小僧とやらに…苛立ちと不安を、覚えていたのかもしれない。]
(113) 2015/01/21(Wed) 20時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 20時半頃
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