124 Acta est fabula.
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[男は覚醒前の身ではあったが、同胞である彼を手にかけた。
その責任を、と言うわけではないが、次に襲う対象を彼の妻に定める。
力の使い方を確かめるために、あまり力を持たない相手にしたと言う部分もあった。
意識した力の使い方を覚えなければいけない]
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[ベネットの身体を、肩を貸すようにして起こす。 血で濡れるけれど気にしないことにした]
外に、連れてい……。
[二人に言おうとして、目を見開いた。チールーがその手に持っていたのは、血で汚れた短剣で、それが誰のものかも知っている]
チールー……!
[何を、どうして――。止める言葉は、けれど口から出なかった]
(1) 2013/06/07(Fri) 00時半頃
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……。ベネットを運ぶから、後でで良いからミルフィも連れてきて。一緒か、隣に埋めた方が、良いと思うから。
[ベネットを埋めようと思っているのも、先に死んだサイラスの墓の近くにしようと思っていた。
帰ってきたブローリンの言葉に、小さく首を振る。 彼が自室へ戻っていくのを見届けてから、、ベネットの部屋を出た]
(6) 2013/06/07(Fri) 00時半頃
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……そうね、望んでいた、壊れていた。 正常な判断が出来ないくらいに。……ううん、みんな。
[だからきっと、終わってしまう。 最後に誰が残ったとしても]
私も、止められなかった。
[けれど止めて欲しかった、と思う。 止められるのなら。 殺した本人がああまで壊れてしまう理由など、みつからなくて。 それを口には出来ずに、廊下を玄関へと向かって歩く]
(9) 2013/06/07(Fri) 01時頃
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[見れば、シメオンも戻ってきていて濡れた様子に声をかける]
……そんなに濡れて。 風邪を引いても、知らないわよ。
[今ここで風邪の心配をするのも滑稽だったが、ちゃんと無事に戻ってきたことにはほっとした。 その横を通り過ぎて、玄関に出れば外は雨。
ベネットの身体をそこに一旦置くと、スコップを手に外に出た。 穴を掘るのも、もう慣れたものだ。 サイラスが眠っている場所の隣に、二人分の穴を掘る。 雨が降っているから、水で土が流れてしまわないように少し深めに掘った]
(11) 2013/06/07(Fri) 01時頃
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[穴を掘っていれば、身体を打つ雨が途切れる。風邪を引く、と言ったシメオンは既にびしょ濡れだ]
雨に濡れるから風邪を引くんじゃなくて、雨に濡れて身体が冷えるから、風邪を引くの。 ……でも、ありがとう。
[穴を掘る手はやめない。止めれば、それだけ長くここにいることになるからだ]
……家に、取りに行ったの? 武器、を。 使わずにすめば、それが一番良いんだけど。
[ある程度掘ったところで、手を止める。額に零れるのは雨の滴と汗]
(14) 2013/06/07(Fri) 01時半頃
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ミルフィが、自分が狼だって、言ってた。 それが本当かは知らない。
違うんじゃないかなって思ってる、けど。もしそうなら、使わなくても済むわ。
……ベネット、連れてくる。
[シメオンにそう言うと、玄関に置いたままのベネットの身体を取りに戻った。 そこでチールーに会えば、視線を落した]
そんな顔をしないで。
[その無表情は、酷く冷たく映った。肩にベネットを抱えて再び外に出る]
(18) 2013/06/07(Fri) 01時半頃
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チールーが、したい顔をすれば良いじゃない。 泣いて欲しいとか笑って欲しいとか、そんな無理なこことは言わないけど。
[ベネットを肩に抱え上げる。 穴を掘った場所に向かうと、傘を差したままのシメオンが立っていた。 ミルフィが狼だと言うことを、全く信じてもいない口調を思い出す。 その言い分に、反論するつもりはなかった。 自分も同じ事を思うのだから]
ベネつと、泥だらけになるけど、ごめん。
[ゆっくりと、穴の中にベネットの身体を降ろす]
(23) 2013/06/07(Fri) 02時頃
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[ベネットの時と同じように、腑を中心に。
一度血肉の味を覚えた獣は飽くことなく毀れるものに喰らいつく。
人狼としての力は最初の衝動で馴染んでしまったのか、変化を難なく行うことが出来た。
恐らくもう、人としての生活に戻ることは出来まい。
人を喰らわねば生きていけぬ身体となってしまっているだろう。
それを是としなければ生きていけぬ道。
そこから逃げることは叶わない。
そうこうしている間にも、シビルの胴には大きな孔が出来ていた。
腹部から胸部に鼻先を差し込んで、命の源にまで牙を立てる。
それを引き摺り出して、その味に歓喜を覚えながら口の中で細かく砕き、喉へと送り込んだ]
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[ミルフィの身体が穴に落ちていくのを見ていた。さっきまで生きていた、昨日までは生きていた、二人。 土を被せ、墓石がわりに十字に見立てた木の枝を刺して。
シメオンが傘を差していてくれても、既にだいぶ濡れてしまっていた。
チールーの言葉>>29に振り返れば、色のついた顔が見える]
……なら、よかった。
[怖いのは顔じゃなく、壊れてしまう暗示に見えたからだったけれど、今はそう言って。 埋葬が終われば、屋内に戻る。
身体を温めて、食事をとり。 その日は部屋で眠りへと*ついた*]
(31) 2013/06/07(Fri) 08時頃
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[眠っている間も鼻をつく血の臭い。 お湯で洗い流したはずなのに、ずっと取れずに寝苦しかった。
朝、ようやく窓から朝日が差し込む頃、身体を起こす。 やはり血の臭いがまだしているようで、気分が悪くなる]
……誰?
[部屋の扉に響くノックの音。 シビルだと告げる声はブローリンのもの]
シビルさんが……!?
(34) 2013/06/07(Fri) 13時頃
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[ベッドから飛び起きて、カーディガンを肩に引っかけ髪もまとめぬまま部屋を出た。 廊下に篭もるのは、濃い血臭。 開いたドアが一つ、シビルの部屋だ]
シビルさん!
[呼んでも手遅れな事はわかっている。 誰かが殺されてしまうことも、昨日のミルフィの様子を考えれば予想もついたはずなのに。
部屋に駆け込めば、そこには赤く染まったシビルの姿があった。 既視感のようなものが浮かぶ。一度見た風景に思えて、足から力が抜けた]
(35) 2013/06/07(Fri) 13時頃
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[冷静に考えれば、それは母親の殺され方と同じだと、気づけた。 同じように、腹を食われ放置されていた母の姿と]
あ、――、ちが、……。
[もしも自覚がなかったら? 殺して貪り食ったのは、自分かも知れない。 違うとは、言い切れなくて、そこに呆然と座り込む。
窓からはいる朝日にまだ血に濡れた身体が光る。 その傍に細く光るものに気付いて、よろよろと立ち上がった。
もしも自分なら、又誰かを襲う前に殺して貰った方が、いい。それとも、自分で命を絶とうか。そんなことを考えながら、その落ちたダークブロンドを見つける。 シビルのものではない。チールーのものでも。
自分を疑う状況で見るその色は、自分の色にも見えて、言葉を失った]
(36) 2013/06/07(Fri) 13時頃
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――っ、シメオン……。
[声が聞こえて、びくりとした。 見慣れた、確かにそうだ。たくさん見てきたのに]
自分で、やったんじゃないかって、気になるのよ。 ……これが、落ちてたの。
[落ちていた毛をシメオンへと見せる。 明るい色の彼の髪ではない]
(38) 2013/06/07(Fri) 14時頃
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今まで、狼としての意識がなかったなら、フィリップもわからなかったかも知れないじゃない。 今も、そうなら。
……ううん、腕も、どこも、いたくないけど。
[広げて見せろ、と言う言葉に頷いて、手に持ったそれを机の上にあった紙の上へと広げた。 それから自分の髪を一本抜いて横に置く。光の加減か、自分の目には同じにも、違うようにも見えた]
(40) 2013/06/07(Fri) 14時半頃
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そうじゃなくて、この部屋に入ったとき、この光景を見たことがある気がして。 だから。
髪も、別に減ってない、と思うけど。 そんなたくさん減ったんじゃなきゃわからないよ。
[紙の上に置かれた髪をまじまじと見る。 狼だったら殺してやる、その言葉に安堵した]
でも、これを食べたのが私なら、舐めてみたら思い出す、かな。
[そう言ったものの、どう見ても美味しそうには見えなかった。自分の血や少しの怪我ならともかく、死んでしまった後のそれを口に入れることはできそうにない]
(43) 2013/06/07(Fri) 15時頃
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残ってるのは四人よ。最初に言われたことがあってるなら、もし二人以上狼がいるなら、こうやって普通に話はできてないんじゃない? でも、狼だと気付いてなければ、そうでもないのかな。
[髪の色は、もう一人ブローリンの髪にも思えた。 どちらかと言えば、自分の髪よりも色が似ているかも知れない。 それに、シメオンが言うように、もし二人以上いれば、この髪だけでは判断できない。
と、チールーに今のシメオンは危ない、と言われたことを思い出して、シメオンの方をまじまじと見た。昨日よりは、落ち着いて見える]
(44) 2013/06/07(Fri) 15時半頃
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そりゃ、見てるって言われたら、そうだけど
[もう一度シビルの方を見る。 ダブって見えるのは、母の姿だ]
……母さん。
[そうだ、母と似ているのだ、とシメオンに言おうとして、その表情に詰まる]
な、舐めないわよ。無理だって、思うもの。いくら血の臭いに慣れたっていっても、舐めるのなんて無理。口に入れた途端吐きそう。
[そう言って首を振った]
(47) 2013/06/07(Fri) 16時頃
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シメオンは、違うって言い切れるんだ。 ちょっと、羨ましい。
出て行くときはちゃんと傘を差して出てってよ。風邪こじらせると大変だから。 人狼から逃げてきたのに、風邪でなくなったとか、悲しいじゃない。
[ゆっくりと立ち上がる。チールーとブローリンはどうしていたか]
ううん、昨日よりは普通に見えたから。昨日のシメオンは、隣にいたら容赦なく刺されそうだったもの。
(48) 2013/06/07(Fri) 16時頃
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ミッシェルは、シメオンにそう言って首を振った。
2013/06/07(Fri) 16時頃
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舐めないってうか、舐められないし。 お腹が? ……そうね。
[言われてお腹に手を当ててみる。腹が鳴るほどではないが、適度に空いている。もっとも、あまり食べる気にはならなかったが]
昨日……。ブローリンさん食事を作ってくれたのに自分ではあまり食べてなかった。 つまみ食いしたって訳でもないと思うけど
[今朝知らせてくれたのもブローリンだった。 前髪に隠れて、ほんとはどんな顔をしていたのだろう]
(52) 2013/06/07(Fri) 16時半頃
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ひょっとして自分がそうかも、って思ったのは、昨日のミルフィを見てたのが大きいと思う。 ……皆殺しにするって言ってなくても、そう見えたのよ。
でもそこまで言うなら、シメオンは違うって、思うことにするわ。 今更全員疑っても、みんな死んでしまう可能性が増えるだけだもの。
でも、生きててやる事なんて、いっぱいあるわよ。 シメオンなんて私より若いんだからここを出てやれる事なんてたくさんあるじゃない。
見つけようと思えば、たくさん。
――死にたい人、か。
[それで言えば自分かも知れない、とは思う。ミルフィが殺して貰ったのを、シビルが食われてしまったのを、少なからず羨ましく思う自分がいるのだから]
死にたがってるなら、きっとこんなに大食いしないんじゃない?
[こちらを見るシメオンに、そう*言った*]
(53) 2013/06/07(Fri) 16時半頃
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[気付けば、そこにブローリンとチールーの姿もあって]
……ご免なさいブローリンさん。 疑ってるとか、疑ってないとかじゃなくって、気になることを口にしてるだけ。
[こちらを見たブローリンへと、告げる。 この中に、確実にいるのだから。それはひょっとしたら自分かも知れないけれど]
え? ええ。シビルさんの傍に、落ちてた。 シビルさんの髪色とは違うから、彼女のじゃないと思うけど。
[チールーの問いに頷いて]
(63) 2013/06/07(Fri) 19時半頃
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ミッシェルは、黍炉にその毛を1本摘まみ見せる
2013/06/07(Fri) 19時半頃
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……。
[それでも、これがシビルを襲った毛の色であれば、対象は限られる。 チールーの髪とは、余りに違う色]
今までと同じなら。ここで間違えたら明日も犠牲が出る。 ううん、明日もじゃないか。
ここで間違えたら、終わり。
[もう終わっているようなものじゃないか、と思うけれども]
(65) 2013/06/07(Fri) 22時半頃
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髪の毛の手触りとは違うから……。 たぶん。
[人狼のもの、と言う言葉に頷いて、差し出されたチールーの手に持っていたものを乗せる]
最初は、私だと思ったのよ。 ……この光景を、見た気がしたから。
でも違った。 私が見た光景は、シビルさんが倒れたところじゃなくて、母さんが倒れていたものだった。
似ていたから。
(68) 2013/06/07(Fri) 23時頃
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[獣毛が落ちていたのは予想外だった。
あの暗闇の中では気付く方が難しいだろうが、手がかりの一つとなってしまうもの。
獣毛が髪の色と一致するとは言い切れないはずだが、疑いの要素にはなり得よう。
男は考える。
殺されずに済む方法を。
今日、逃れられれば───]
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……怪我をしたら? 怪我をして、それでもまだ目覚めないとか、あるのかしら。
[シメオンの提案にどうしようかとブローリンの方を見る。 シメオンが目を向けたのはこの二人だったから]
手は困るけど、足、なら?
[長いワンピースを捲れば脹脛が見える]
あ、でも腱まで傷つくと歩くのが大変か。 どこが、良い?
[両手は怪我をして細かな作業が出来なくなってしまったらおしまいだ。それだけは守るつもりで]
(73) 2013/06/07(Fri) 23時半頃
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わからないのよ。 母さんも同じように腹を食われてた。
倒れてた場所は違うけど。
[でも、本当に見たのかも知れない。 自分が人狼であるのなら、ここで殺された方が良い。そう考えるのに、生きたいという気持ちも確かにある。
ブローリンの言葉に首を傾げて]
それは、確かにそうだけど。 みんなで怪我させ合ったら、人狼の思うつぼじゃないの。 みんなが手負いになったら、きっと狼の方が強いわ。
(79) 2013/06/07(Fri) 23時半頃
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シメオン、違うなら殺されても良いなんて、言わないで。
[シメオンがそのナイフを差し出すのが目に入る]
再生力を見るだけなら、深く傷つけなくても良いんじゃないの。
[シメオンを信じると決めた以上、死に近づけるようなことをさせたくは無かった]
(83) 2013/06/08(Sat) 00時頃
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[今ここで。
誰か一人、殺せたら]
[今ここで。
誰か一人、喰らったら]
[数の均衡は崩れ、逃げるに足る余裕が作れるはずだ。
今
ここで
終わらせれば]
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だめじゃ、ないわ。 私は、私を人間だと思いたい。
狼でないのなら生きたいって、思うもの。
[それは、確かだ。死に憧れないわけではないけれど]
(86) 2013/06/08(Sat) 00時頃
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