人狼議事


213 舞鶴草の村

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【人】 見習い医師 スティーブン

[――ぺたり、ぺたり>>#0

聞き慣れた筈の草履の音が、嫌に耳についたのは何故だろうか。薬師は薬に向けた視線を上げ、閉じられた戸の向こうを見詰める。
僅かの逡巡の後、その正体を見極めようと立ち上がれば……ことり、と。背後から小さな音を耳にして。思わず振り向くと、出した覚えのない箱が長机の上にぽつり。
怪訝そうにしつつそれに近付き、開きかけのそれを閉じ様と蓋に手を掛けて、はたと気付いた。

――手紙など、入れてあっただろうか。
それも一通や二通ではない。何百とあるのではないかという手紙の束。幾度も読み返されたのか、封筒まで擦り切れ宛名が滲んでしまっている。
嗚呼、まるで。愛しげにその文字をなぞったかの様な……、]

"…………、そうだ。
そうだ、何故ぼくは……"、

[知らず浅くなる呼吸に喉を押さえる。

数日前から、どこかおかしいとは思っていた。
この自分が、商売なんぞの為にだけ、こんな小国を訪れるわけがない。ただ金に目が眩んで、あの愛しい家族の元を離れるわけが、ないじゃないか。
もっと何か……大切な何かがあったのだと、少し考えれば気付けた筈なのに]

(9) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[手紙の束をなぞり、溢れるのはみっともなく引き攣った吐息。

――此処に来たのは、"あの子"の病を治す薬を見付ける為。
酷く奇妙な病を患った弟に、再び笑顔を与える為、こんな処まで来たというのに。
それを忘れてしまっては、何を為す事も出来ないじゃないか。何故こんな大切な事を、忘れてしまっていたのだろう。

嗚呼けれど、気付いてしまった。
家族の為なんて言って国を出て。そうして方々を回るうち、その"作業は"惰性になってしまっていたのだと。

幾つもの国を回り、幾つもの苦汁を嘗め。
その病を治す薬があると聞けば何だってしたのに、結果得られたのは、曖昧でいて不確かな情報ばかり。

――それに絶望し、薬師は……ただ、家族の死から逃れる為に、本国から目を逸らす様になってはいなかっただろうか]

(10) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[こうしていれば、自分はあの子を助け様としているのだと、そう思う事が出来たから。
最初の頃の、ただあの子を助けたいという気持ちすら忘れて仕事に打ち込んで。そうして満足してしまっては、いなかっただろうか]

"大馬鹿は……僕か"。

[ふ、と。自嘲めいた吐息を零し、口元を歪に歪ませる。
嗚呼、情けなさすぎて涙も出やしない。こんなに大切なことを忘れ、その上無自覚だった自身の腑抜けた本心を自覚してしまって。

……それでも。
国を出たあの日、覚悟したんじゃなかったか。
あの子をきっと助けるのだと、誓ったんじゃなかったか。
ならば、諦めている暇など、自嘲している暇など、無いだろう]

(11) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


……ん、

[不意に覚えた違和感に、手元の手紙を取り上げる。ごくごく新しいその手紙は、どうやら封すら開けられていない様子だ。
いつもならきちりとナイフでそれを開くのだけれど、今はどうにもその時間すらもどかしく。手で乱暴にそれを開き手紙を取り出せば……はらりと落ちる一枚の紙切れ。

手紙を読む前に、何とは無しにそれを取り上げてみれば、どうやら写真の様で。ひっくり返って落ちたそれを裏返して見れば、薬師は目を見開いた。

写真の向こう、あの子が他の家族に囲まれて笑っている。

ほんの少し引き攣った笑みは、照れ臭さ故だろうか。ぎこちなくも微笑ましい、懐かしい笑み。
――それを見ただけで、あの子の病は治ったのだと、全てを理解する事が出来た]

(12) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

…………っ、

["鼠小僧"は、何とも意地の悪い物を盗んでいったものだ。
……けれど確かに。この吉報は、薬師にとっては何よりの宝といえるのかもしれない。否、宝そのものなのだろう。
自らの命よりも大切な家族が、一命を取り留めたのだから]

"クソ、一発ぶん殴っておくんだった"。

[恐らく、先の草履の音は彼の"鼠小僧"のものだったのだろう。そうと分かっていれば、駆けて行って殴ってやったのに、なんて。詮無い事を考えつつ。

口元に浮かぶ笑みは、既に自嘲の形を為してはいない。……まあ、口にした言葉は、本心ではあったのだけれど]

(13) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[ぱさり。手紙を箱に仕舞えば、薬師は立ち上がる。

――帰り支度をしなければ。
あの子が治ったのであれば、薬師が此処に居る意味などありはしない。

……ほんの少しだけ覚えた名残り惜しさからは、目を逸し。持って帰るものと置いていくものの整理をしようと、薬棚へと向かった*]

(14) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[要るもの、要らないもの。それらを分けながら整理していけば、向こうに持っていく物は然程残らなかった。
それらを鞄に詰め、最後に入れるのは、"大切な物"を入れた箱。そうすれば、帰り支度は全て終いだ。

ほんの少しざわめく心のまま、鞄を肩に掛けようとする。けれど、戸を叩く音>>8に気付けば、ちらりとそちらを向いて。
丁度良い。客をあしらうついでに此処を出よう、なんて考えながら、荷物を持って戸の方へと]

すみません。
暫くお休みを頂こうと思って……、

[戸を開けてその向こうに居た人物を見れば、出た言葉は小さくなって消えていく。
……嗚呼、どうやら未だ、帰るわけにはいかなそうだ。先に約束を果たさなければ]

……いえ、何でもありません。
どうぞ中へ。

[相手の何やら浮かない顔には気付いていたけれど、それを指摘する程お人好しではない。
戸の横に荷物を置いたまま、奥へと導いて。以前と同じように椅子を勧めれば、彼は座ってくれただろうか]

(15) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン


……紅茶ですよね。すぐに淹れます。
嗚呼……薬をお求めなら、お代は要りませんよ。

――今日、この国を発つつもりですので。

[何でも無い風に言いながら、台所でお湯を沸かす。
紅茶を淹れる為の一式を盆に乗せ、勘定場まで戻り。かたりとそれを置けば、彼に向いて。
お湯が沸くのを待つ間、取り留めの無い話でもしていようかと]

……貴方は、宝物を思い出せましたか。

[ふと思い付くのは、やはり鼠小僧の話題。
自分がそうだった様に、やはり彼も何か盗まれたのではないだろうかと、そう考えて問うてみる。……もし彼が言いたくない様であれば、それを詮索する事は無かっただろうけれど ]

(16) 製菓 2015/01/29(Thu) 11時頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[寂しい、と。
そんな風に言ってくる相手>>20が、此方で出来るとは思っていなくて。ほんの少し乱された思考は、苦笑と共に諦めで塗り潰す。
この国へ思う名残惜しさの理由は、この繋がりのせいなのだろう。

客などどうとも思った事は無かった筈だ。取るに足らない、ただの金蔓くらいに思っていた筈だ。
……嗚呼それでも、この国で出会った彼等とのやり取りは、存外心地よいものだったという事だろう]

ええ、私も思い出しました。
……そのついでに、此方に居る理由も無くなりましてね。こうして帰り支度をしているというわけで。

[ティーポットに茶葉を入れながらそんな事を言っていれば、どうやらお湯が沸いたらしい。
台所からそれを勘定場まで持って来て、中身をそのままポットへと注いでいく。本当なら茶器を温めておくべきだったのだろうが、あまり彼を待たせるのも悪いだろう。
お湯を注げば、かちゃりと蓋をして、暫し蒸らす時間を]

(21) 製菓 2015/01/29(Thu) 17時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン


それにしても……見たかったもの、ですか。
伺っても?

[眼鏡の下、細めた視線を彼に向ける。
先の浮かない顔はそのせいだろうか、なんて。今ではすっかり張り付いてしまった微笑に、僅かに惜しい想いをしている事には、気付かぬまま。
彼が詮索を嫌う様なら、やはり無理に聞こうとはしないだろう。此方とて、"宝物"の話は進んでしたいものでもない。

返事は聞けたかどうか。
それは分らないけれど、充分に蒸らせばポットの蓋を取り、匙でくるりと掻き混ぜて。そうしてポットを回しながらカップに中身を注いでいけば、辺りに広がる紅茶の香りに知らず口元を緩めた。

この出来なら、恐らく不味くはないだろう。そんな安堵は気付かれぬよう、素知らぬ顔でカップを彼と己の前に置き]

……どうぞ。
味は保証しかねますが。

[肩を竦め、皮肉っぽく言いつつ。実際の処、それなりに自信のある出来だという事は言わないまま。
向こうの茶器ではもしかしたら彼は飲みにくいかもしれない、なんて。思い至ったのは今更の事で**]

(22) 製菓 2015/01/29(Thu) 17時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン

[彼からの問いかけ>>24には"内緒です"、なんて悪戯っぽく返しておく。この理由を知られるのは、ちょっとばかり照れくさいものだから。

此方の問いの答えに、ぱちりと一度瞬いて。微笑みを浮かべる彼の顔を、ただ見詰めてみせる。
深い事情も何も、彼の事は殆ど知らないと言っていいけれど。それでもその言葉を聞けば、察せる事もあったから、何と返せば良いかもわからず]

……そう、ですか。
それ残念な事で。

[これなら何も言わない方がマシだったろうか、と。そう考えていれば、カップを扱う不器用な所作に思わず苦笑を零す。飲み方が分からないなら、聞けばいいのに。
紅茶を飲んだ相手の緩む頬には目を細め。その反応一つ一つが微笑ましくて、上がりそうになる口角をカップで隠した]

向こうの茶も悪くはないでしょう?
どうせもう必要無いものですから、此方に持って来た物は全てお譲りしますよ。

[機嫌良さ気にそんな事を言って、ちらりと相手の方を伺う。
続ける言葉は、何でもないような口調で]

(30) 製菓 2015/01/30(Fri) 08時半頃

【人】 見習い医師 スティーブン


――嗚呼、それとも。
"本場"の紅茶を、一度味わってみますか。

[この誘いの言葉の意味を、彼は正しく理解してくれるだろうか。
してくれなかったとしても、それはそれで構わない。ただ、もう少しだけ、彼の事を知りたいとそう思っただけだから。
そもそも突拍子も無い誘いだから、どうせ受け入れてもらえるとも思っていない。

気付かれない様なら、ただ柔く笑って。断られたのなら、"冗句ですよ"、と。そう誤魔化せばいいだけの事**]

(31) 製菓 2015/01/30(Fri) 08時半頃

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