人狼議事


165 【突発村】bouquet

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視点:


【人】 手伝い クラリッサ

(やつじ さくや、さん)

[綺麗な名前だ。少し悩んだ様子を見れば、こちらも内心で少し慌ててしまった。名字ごと言い直したことには違和感を抱かず。
少年の過去も『悲劇』のことも、少女は知らない。]

『私は久音 沙綾です。くおん さあや。』

[文字では読み方が分からないかもしれないと、一応ひらがなで付け足す。表情がないことに、彼もどこか影のある人だと面々を思い出してぼんやり考えた。
ネックレスを綺麗だと言われれば、少し嬉しそうな雰囲気になったかもしれない。顔は依然暗いままだが。]

『妹から貰ったものなんです。』

[これを身につければ、いつでも一緒だね。
そう言ってくれたあの子。どうして彼女はここにいないのだろう。
分かっている。自分のせいだと、分かっているのに]

(……また誰か来た)

[返事をしようにも、声は出ない。
一度扉に向けた顔は再び床を見つめる。]

(23) 2014/03/02(Sun) 09時半頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/03/02(Sun) 09時半頃


[神様。

もうあの子のいない世界なんて、私にはどうでもいいのです。

あの子を苦しめた世界。助けなかった人たち。

そんなもの、全て壊れてしまえと願ったのです。

だから私は殺さなくちゃいけない。

真衣。貴方は馬鹿なことをするなと怒るかしら。

きっと肯定してくれるはずよね。だって、貴方は世界にも人間にも苦しんで泣いていたじゃない。


大丈夫。お姉ちゃんが全部、壊してあげるから。]


―――尤も。

 ―――牙を隠す男は。

  ―――気息奄々。

   ―――死出の旅路の道連れを。

    ―――撰んでいるのだが。


[少女は独善を振りかざす。

妹が生きているうちに出来なかった、「姉」としての行いをしようとする。

――だって妹を守るのは姉の役目でしょう?

奈落は束の間の楽園へと変わる。

少女はもう戻れない。

失ってしまったものを諦めるには、あまりに幼すぎるから。

「姉」として行おうとしていることに、溺れているから。]


[私が 失ってしまったもの。

それは思いを言葉にする力。そして――]



[人を殺すことなんて出来ないと思っていた、妹を失う前の自分]


【人】 手伝い クラリッサ

― 記憶の海 ―

 真衣、少しでもいいから食べて?

[手に持った白い小さな皿に乗るリンゴを、涙をはらはらと流し続ける妹に見せる。
あの忌々しい事件から数日経った。
親戚さえいなかった私には、傷ついた彼女にどう接していいか分からないまま。]

 ……真衣…。

[いくら呼びかけても返事さえしてくれない。
ただ、時折狂ったように騒ぎ立てるだけ。私だって辛いのにと苛立ちが募る。

それが爆発したのは、あの子が自分を睨みながら言った言葉を聞いた時。
「お姉ちゃんには分からない」と怒鳴られて、カッとなってしまったのだ。
まるで、拒絶されたようで。
皿を床に投げつけて、叫んだ。]

(26) 2014/03/02(Sun) 15時頃

【人】 手伝い クラリッサ

 ――――うるさい!!

 いつまでそうして泣いてるつもりなの!
 そんなことしてたって、何も良くならないわ!

[そして、酷い言葉を浴びせた。耐え切れなくなって外に飛び出して、冷たい風に晒されるうちにだんだんと頭が白くなった。

本当に今辛いのは、あの子なのに。
勝手に拒絶されたとショックを受けて、自分は―。]

 ……ッ

[家に慌てて引き返す。名前を呼んで、あの子がいるはずの部屋へ戻ろうとして。途中、風呂場から物音が聞こえた。嫌な予感を抱えながら、震える足で近付けば。そこにあったのは、赤く染まった水と。
ぐったりとした妹の姿。]

 ま、い………?

[そこから先のことは、よく覚えていない。
ただ、自分のせいで死んだことは分かっていた。気付けば声も出なくなっていた。
やり直せるはずだった二人は 呆気なく引き裂かれて。*]

(27) 2014/03/02(Sun) 15時頃

【人】 手伝い クラリッサ

― 現在・公民館 ―

[どうすれば、幸せな姉妹になれたのだろう。
あの事件が起きなければ。きっと私は、ちゃんと姉として守れたはず。
世界がもっと優しかったなら。
誰かが、助けてくれたなら――。]

(今更考えても。きっと、遅いわね)

[ただ、“   ”。
少女の心を占めるのは、そんな感情ばかり。**]

(28) 2014/03/02(Sun) 15時半頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/03/02(Sun) 15時半頃


【人】 手伝い クラリッサ

[居ましたと。彼は過去形でそういった。
まさか――想像がふと過るけれど、流石に考えすぎかと考えを捨てる。]

『とても優しくて、可愛い妹だったんです』

[今はもう、いないけど。
そんな思いの混ざる中書いたせいか、無意識にこちらも過去形になってしまう。
彼が腕輪を見つめるのをちらりと見る。嵌められた石の名前は分からないけれど、綺麗だと思った。]

『私はこの村の者じゃないので、場所は分かりません……ごめんなさい』

[苦笑を浮かべる新しい女性に、そう書いたメモを見せて。
もしかしたら廃村ということを知らないのかと、新たに文章を付け加える。]

『でも、ここは廃村なので、もしかしたらないかもしれません』

[どのくらい昔に廃村になったかは分からないが。
彼女は、喋らない自分を変に思っただろうか。]

(32) 2014/03/02(Sun) 20時頃

手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/03/02(Sun) 20時頃


【人】 手伝い クラリッサ

『久音 沙綾です。くおん さあや、って読みます』

[彼女の名前が新聞に載っていたとは知らない。
少女は世間に疎かった。
妹を失って以来、世間の事件だとか。そんなものを知る意味なんてなくなったのだ。]

『声が、出なくて。風邪とかじゃなくて、病気みたいなものです』

[嘘はついていなかった。
医者からは心因性の失声症と言われたし、病気だと言ってもあながち間違いではないはず。]

『他にも何人か、さっきまでいたんですけど…。
もしかしたら誰かが持ってるかもしれません』

[彼らがどこに行ったのか、もしかしたら帰ったのかもしれないということは分からない。
車を運転できる年齢に達しているのかさえ分からないが、言わないよりマシだろうと考えて。]

(34) 2014/03/02(Sun) 20時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

『…いいですね。私は貰うばかりで、何もあげられなかったから。』

[彼が「同じ」と呟いたのには、首を傾げるだけ。
交換したのだという腕輪は、彼に似合っている。自分もあの子に何か渡せたら良かったのにと、今更後悔が増え]

『いいえ、気にしてませんから』

[大丈夫だというように小さく首を横に振って。>>35>>36
本当に話したくないことなら、風邪という言葉に頷いていただろうから。]

『ちょっとした気晴らしに来たんです。
ここに辿り着いたのは、たまたまというか……黒木さんは、どこに旅行へ?』

[うまく言えないのがどうにも恥ずかしくて、少しの情けなさ。
話題を変えるように、彼女のことを尋ねた。]

『ここら辺は大分辺鄙だった気がするんですが……』

[ぼんやりとした記憶を頼りに、そう書いて。
一度くらい妹と旅行に行ってみたかったと沈みかける思考を何とか持ち上げる。]

(38) 2014/03/02(Sun) 21時頃

【人】 手伝い クラリッサ

[食料といえばと、先ほど見た女性の言葉を思い出した。
持って何日かと言っていたはず。
あまりないのかもしれない、そう考え]

『棚に何日か分はあるみたいです』

[と、メモに記す。
メモ帳の予備はあっただろうか。なかったかもしれない、この公民館にあるといいのだけれど。
ページ数が減ってきて、持つかどうか不安になる]

『もし村の家とかにもあるなら、もう少し持つんでしょうけど。』

[あまり期待は出来ない。]

(……?)

[掠れた声の女性が呟いた言葉に、思わず視線をそちらに向けた。
知り合いだろうか。あまり見るのも失礼だと、所在なさげに視線を移ろわせる。]

(43) 2014/03/02(Sun) 21時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[亡くなっているのか。そう言った彼>>54の、先ほどの言葉を思い出す。
彼も、いたと。そう――過去形で言葉を紡いでいた。]

『…えぇ。何年か前に、自殺で』

[原因も原因だったから、小さくとも報道はされていたかもしれない。
忘れ去られた、過去のこと。
人の記憶に永遠には残れず、そうして人は二度死んでいくのだろうか。

影武者だと、自身をそう表現した女性>>47
芸能人のことなど分からず、不思議そうに首を傾げて。
歌うのに影武者なんて必要な世界なのだろうかと。]

(真衣が好きだったのは誰だったかしら)

[この歌手が好きなの!とCDを持ちはしゃいでいた姿を思い出す。
――もしそれが彼女で、妹もここにいたなら喜んだかもしれない、なんて。本当に未練がましい。
新しく来た男性と、戻ってきた青年二人に小さく頭を下げその細い手をぎゅっと握りしめた**]

(59) 2014/03/03(Mon) 14時頃

[ねえ、真衣。

貴方が好きだって言っていた人、もしかしたらあの人かもしれないわね。

なら、あの人を殺せばあなたは喜ぶのかしら。


――まあ、最終的には皆死ぬのだけど。

誰から殺しても同じね、きっと。]

(まさか、私と同じような人はいないでしょうし)

[少女は歪な未来を描き、至極満足そうに**]


[鼻をひくつかせ、瞳を眺めた。この女は。]

 ―草の焦げた匂いだ。

[淵叢に居れば、厄をばら撒く。]

 ―しかし。軽い。まだ、軽い。


【人】 手伝い クラリッサ

[入ってきた男性は五十代、いや六十代だろうか。
どこか漂う。くらい、影の色。
既視感。そして何よりも感じるのは異物感。]

 ――――――……。

[微かに唇が動く。
声は出ずとも。意味を成さなくとも――。]

『はじめまして』

[一応挨拶として紙を見せたが、何か反応はあっただろうか。]

(65) 2014/03/03(Mon) 22時頃



――――――あなたも、おなじ?


[誰にも届かない。声に乗らなかった呟き。
彼も自分と同じなのだろうか。人としてあるべき道を外れ。

闇や影の色を纏った   災厄の]


[吸込まれる。存在の叫びが。
 悪魔を秘めた、曼理皓歯。
 八重の牙が見えた気がした。]

 ――へっ。

[眼光にて、威圧を。
 人死に関わる恐怖を発しても、尚この女は立つのか。]


【人】 手伝い クラリッサ

『あなたはどうしてここに?』

[また一枚、紙をめくる音。綴られた文字。
男性の放つ言葉。闇、心――不思議な人。]

『私は久音 沙綾です。くおん さあや。』

[その名前を書いた紙は、まだ名乗っていない面々にも見えるように大きく書かれ。
座ったままも失礼だと、立ち上がった。]

(不思議な人、………それでいて、どこか)

[“     ”のする人だ。]

(71) 2014/03/03(Mon) 22時半頃

[眼光に灯る威圧。
立ち上がった少女は、彼にしか見えない位置で。メモをのぞかせた。]


『貴方も同じ?』


[暗い色を宿し、まるで底なしの奈落のような瞳で。
じっと男性を見つめる。]


[蒸し暑い、逃げ出した先の森の山荘の想い出。]

 ――…どうだい?


 ――…そうだな

[瞳は死んでいたが。俺は生きていた。]


[文字に成った声は内密に届く。
 蠱惑の瞳。崩れた心。それに俺は――]


 違うな。俺はお前さんとは本質が違う。


[しかし、無垢な黒の瞳。
 無辜の罪でも味合わされるかのような心地。
 生唾を飲み干した。]


 だが、同じだ。俺とお前さんは行き着く先が同じだ。


[隠れた彼女にだけ向けられた表情で。
 目端を拉げ皺を集め、厭らしい笑みを浮かべた。]


 お前さん、飲めるのかねぇ…?


[楽しげな言葉。杯の提案。どこか嬉しげに。]


【人】 手伝い クラリッサ

『……そうですか。
こんな廃村に人が集まるなんて、不思議なことです』

[少女はその言葉の意味を浅くしか理解しなかった。
浅く、下手をすれば水面にそっと触れる程度かもしれない。
世間話程度に文字を書き、ペンを一瞬止める。]


『とても     』


[一度書いた文章は、すぐさま原型を留めないよう黒い線を幾重にも引いて消す。]

(80) 2014/03/03(Mon) 23時頃



『とても、素敵。』


(―――壊すのがとっても楽しそうね)


『本質?』

[道から外れた者同士。なのに。
本質が違うと言われても、いまいちぴんとこない。]

『……そうね。貴方と私は、同じ終わりに着くのだわ。
どの道、もう戻れない』

[互いにしか見えないやり取り。背徳感に、ぞくりと背筋に何かが走った。]

『お酒のこと? 貴方が望むなら、いくらでも。』

[彼の言う本質は違っていても、どこか似通う部分を感じるから。どこか嬉しげな言葉にほんの少し笑って答える。
飲める年齢ではないが、そんなこと最早どうでもいいのだ。]


【人】 手伝い クラリッサ

『…どうかしました?』

[さっと、文字を消したメモを隠す。
何でもないような顔で、不思議そうなまなざしの彼女に訊く。]

『書くの、時々失敗しちゃうんです。
自分でも何を書くつもりだったか分からなくなるくらい』

[文字は便利だ。だって、感情が乗らない。

嘘か本当か。
誰も、自分を見破れない。]

(84) 2014/03/03(Mon) 23時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[追及してこない彼女が今は有難い。
消し方はおかしかったかもしれないけれど。
それはいずれ忘れてくれる、はず。]

『……よく、分かりましたね。
心因性の失声症なんです。妹が自殺してからずっと。』

[いくつ歳月が経ったのかさえ朧な記憶。
他愛ない世間話のような問いかけに、さらりと何でもない事のように肯定を返す。]

『出会って間もない人に見破られたのは初めてです』

[小さな文字でそう付け加えた。]

(86) 2014/03/03(Mon) 23時半頃

【人】 手伝い クラリッサ

[弱い笑みと、ことば。
ああ、そうかもしれない。聞こえなければ。
妹にあんな言葉を投げなかったかもしれないのに。]

『……そうですね、いっそ。
聞こえなかったら良かったのかもしれません』

[そうしてくれないから、世界は無慈悲だ。]

(でも、そうなったところであの子は救われた?)


[分からない。ぐるぐる、廻る思考。
人の輪から一歩引いた彼女にそれ以上声を掛けることはなく、ぐしゃりと。紙を握りつぶした。]

(89) 2014/03/04(Tue) 00時頃

[そんなもの、幻想なのだろう。

今でも思い出す。赤い水、青い顔。

叫び声、噂をする声―――



救ってくれない世界なら。
           掬ってくれない世界なら。

「いらないね」

そういったのは、だれ?]


[だが、どすぐろい感情は大渦を巻いていた。]

 俺は、量産された闇。黒いだけ。怖いだけで生きてきた。

 お前は、特別な闇。黒く、澄んでいて、覗き込みたくなる美貌。

[違い。見惚れそうな、顔貌。]

 そんときゃぁ、お願い申したいねぇ。

 鮮やかな血を織り込んだ、極上の酒で。

[俺は箪笥の心奥の暗闇を、
 引き出していた。思い出していた。

取り戻していった。]


手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/03/04(Tue) 00時頃


『……貴方は』

[特別な闇。量産された闇。
彼は元々闇を持っていて。自分は、切欠によって闇を持ったということだろうか。
分からない。けれど、それ以上踏み込むつもりもなく。
さっきと同じようにまたメモをすっと隠した。]

『きっとさぞかし美味しいのでしょうね。

壊す快楽に浸りながら、飲む美酒は』

[ああ、暗い。生い茂る闇の色。
彼の瞳の奥は、闇が深すぎて見えない。だからこそ。]




[少女の口元が、分かりやすく弧を描く。

しかしそれもまた、男にしか見えないもの――**]

 


【人】 手伝い クラリッサ

[少年に男が投げた言葉>>83に、なんてことを言うのだと言いたげに目を細める。
その瞳の奥に宿る、何か。雰囲気が微かに変わった。
気付ける者はいるのだろうか。]

(……刺した。つまりあの子は。)

[形は違えど、恐らく――。]

『初対面の子供に、その言葉はキツいんじゃないでしょうか』

[それに、男はどう反応しただろう。
何を目的にそう言ったのかは知らないが、少女の心の中にあるのは。
少年への少しの憐れみと、そして――**]

(99) 2014/03/04(Tue) 13時半頃

[―――――――愉悦。]

(素敵、すてき、そのまま壊れてしまえばいいのに!)

[男はさらに少年を追い詰めるような言葉を吐くだろうか。
自分の見せたメモは、“キツい言葉を言うな”なんて書いてはいない。キツいんじゃないか、と告げただけだ。]

(そう、そのままあの子と同じくらい苦しんで、皆皆壊れて死ねばいいの!)

[重い過去を吐露した少年への配慮などどこにもない。
もっと苦しみに喘げばいい。壊れて、そして最後には死というオワリに泣けばいい。

――かつてのあの子と、同じように。**]


[そして。真っ赤な妖艶な感情に。]

 ――足りねぇのか。真性だな、お前さんは。

[彼女に見えた湧き上がる情動に、笑いを怺える。]

 もう俺は一回こっきりだ。
 
 壊れなきゃ。楽しめねぇ。

 そこに達した時の為に、お前さんに、

 手を貸そうか。

[狂った笑いは、皺に秘め。
 ぼそぼそと。秘めきれない言葉が、漏れた。]**


【人】 手伝い クラリッサ

『…そう、ですか。』

[男に自覚はないらしい。>>103
頭を掻く姿からは嘘の色は見受けられず、それ以上ペンは動かせなかった。]

 ………。

[救われるなんて、絵空事だ。
深みに堕ちた心。何かに染めた手、消えることのない罪がある限り。
――否、罪が消えても救済などない。

少年に気にすることは無いと労ろうかとも思ったが、身体は何故か動かなくて。]

(104) 2014/03/04(Tue) 20時頃

『そういう貴方は、あれで満足なのかしら』

[足りない。全然足りない。
言葉に落ち込んで傷つき、フラッシュバックに怯えるのは闇を抱えた者なら皆できる。

私が見たいのも欲しいのも、その先にある壊れた彼らだ。
妹の為だ、姉として最後の行いを。
そう言いながら結局、自分の欲を満たしているのかもしれない。]

『手を? 壊すのに協力してくれるっていうの?』

[彼が肯定の言葉を返したなら、今までのどんな笑みより艶やかで――壊れたような歪な笑みを浮かべたはずだ]


手伝い クラリッサは、メモを貼った。

2014/03/04(Tue) 20時頃


―――死にてぇのなら―――――

[瞬間。ぞわりと殺気めいたものを少年に向けた。
 気づくかは知らないが。瞳で横の歪んだ表情を眺める。]

 ―美しいもんだねぇ。

 ―壊してぇんだろ?

 ―ぶっ壊せばイイ。   どうせみなこわれているのだから。

[あくまで男は沈着な獣の顔で。孤毒の笑みを見た。]


[男に意識をやっていた自分は、その殺気めいた何かに気付いたけれど。
少年は果たしてどうだったか。]

『そうね、そうよね。
望むとおりにならないなら、わたしのてで』

[壊れている存在なら、もっと深く望むままに壊したい。
そう、遠慮なんて必要ないのだ。最後には、死という罰を下せば――ああ、愉悦に溺れていく。]

 ………ふふっ

[掠れてほとんど消えかけた、しかし鈴を転がすような笑い声。
少女は声が出たことに気付いていない。
ただ、獣の顔をした男を。その真黒な目で見つめる。]


[喪くしてしまったものは戻らない。
 殺らねばならぬ理由があった。]

―――「おまえはいつもしかめっ面だ。」―――

[そう言った友は、もう居ない。]

―――「あァ。辛かったろう。」
      「しばし、休め。」
       「また、杯を交わそう。」

[叔父貴の言葉。―あゝ、もういない。]

 ……嬢ちゃんの顔は、頭の…―いや、なんでもねぇ。

[その色は見たことがあった。俺の記憶の―
 ―網膜に焼き付いて離れない、無上の宝璐の黒玉。]

 声を取り戻すほどに愉しいか。愉しいか。
 眺めてるよ。聴いてるよ。お前さんの声を肴にしてな。


 ――殺すくらい、




                 お
                 手
                 の
                 物
                 だ
                  。


『…顔? 頭?』

[どうかしたのかと、問いかけはまた白い紙に記される。
白を汚し意思を書く―― それも一種の衝動に似た。
答えは返ってきたか。男が返さずとも、少女は気にしなかっただろう。]

『声、出てたかしら。駄目ね。意識すると言えないの。
でも――私、とってもとっても愉しいわ。』

[隣にいる少年には想像もつかないだろう。気遣うような仕草をした少女が、影でせせら笑っているなんて。
す、と顔を上げる。
男を見つめて、声は出ずとも唇だけを動かした。]



「わたしがねがえば だれでもころせる?」

[少女には、欲しかったのかもしれない。そんな存在が。
まるで確かめるような。それでいて――どこか縋るような、声。]




 ―――!

[最後だけ、小さく掠れた。忘れかけていた自分の音。
懐かしい。

あの子を殺した声で。

今度は誰を殺すのだろうか]


【人】 手伝い クラリッサ

[名前を呼ばれて、彼女に目を向ける。
煙草を欲しがっていたのは聞いていた。吸うんだ、と微かに考えていた相手からの呼び出し。]

『…分かりました。
お話、いつでもいいので。好きな時、呼んで下さい』

[希望を頷いて受け入れる。
シニックな笑み。上手く笑い返せないけれど、精一杯の小さな笑みを向けた。

何の話だろう。
頭によぎる疑問は、後でわかることだと押し込んで。]

(119) 2014/03/04(Tue) 23時半頃

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