64 色取月の神隠し
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んー? 大丈夫やよぅ?
逢魔時の力があるおかげでなぁ…
心配せんでも、うちの足でそっち行くからね。
[全然大丈夫そうでもない声だったけれど、元気そうに気を送りかえしてみた]
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“夢 …… もし あんまり夢見が悪いことがあったら 枕の向きを変えてみて”
[迷信めいた話を真剣な眼差しで告げる。>>125 視線を伏せる仕草には、くすりと音無く笑んで]
“お祭りは、”
………
“たぶん、切欠 をくれるんだよ。 あとはちょっとした勇気、じゃないかなって思った”
[身体が弱いと聞いていた沙耶が、大変な石段を登った理由は知る由もないけれど。 それがなければ、こうして話をする機会も無かっただろうから。]
(144) 2011/09/16(Fri) 01時頃
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[芙蓉の不安げな囁きを聞いて]
志乃、ぐあいわるいの?
おなか 減った?
[そう志乃に問いかけて]
神社はね、なにかいるけど
たまことゆりしかいなかったんだ ふしぎだねぇ
だいじょうぶ きのうにげきったから
もう捕まらないよ 元気だから。
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[構わない、という、微妙な音色。>>131 了承、にも聞こえたそれにほんの少しの違和感を抱きもするが、間違い無いという意味だと思い直せば、その名の下に線を引いて。]
………?
[続く言葉を聞いて、初めて男の歩き方を意識する。 足を引く姿を見詰める、娘の表情は静かなもの]
“なら 遠慮しません”
[芙蓉の薬のことは知らぬから、痛くはないのかと目で問うてみもするが。 大丈夫だと判れば、頷いてさらりと土を除ける。]
(145) 2011/09/16(Fri) 01時頃
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大丈夫、には聞こえないねえ。
[ため息まじり、といった囁きを返し]
あたしがそっちに行くよ。
今、どの辺だい?
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[祭りの手妻は彼らの眼鏡に適ったかどうか。 三人の視線が手妻師へと向いたなら、胸元で軽く手を振ってその場を離れた。]
[頑として自らの前に立っていた娘が離れて安堵したか、 自信に満ちた手妻師の声を背に聞いて、なんとも言えぬ表情。]
(148) 2011/09/16(Fri) 01時半頃
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んーん大丈夫やよ?
お腹は…少し減ったかもしれへんなぁ。
センセのとこで少しだけ戴いたけどなぁ。
ほら、はしたない女や
思われとぅなかったしなぁ。
たまこちゃんとゆりちゃんが居て、
他にだれかいたかもしれへんいうことやろか?
[流石によく意味がわからなくて頭をひねる]
なんやどちらかに雷門さんのご加護とかあるんやもしれへんね。それで他にも見えたとかやろか?
巫女さん言うくらいやからゆりさんやろか?
え、ええわよぅ…
そない気ぃ使ってもろうたら悪いやん
[と、最初はもじもじしていたが……]
秋月さんお屋敷から三本目の角を曲がって少し行ったところの一本杉あたりにおるんよ。
[最後にはか細い声でそう応えた]
ま、気配を探ればみつかるかね。
無茶はしないでおくれよ。
[志乃へと呼びかけてから、明之進へ]
志乃はあたしが迎えに行くから、大丈夫。
神社の方も気になるけどねえ。
ん?
白粉なら、昨日仕入れたから持ってるけど……食べるって?誰が?
わかったよ、ありがと。
あきづきさんのおやしきってのは……うん、誰か人間に聞こう。
[志乃の居場所を聞いて頷き]
ああ、気を遣うって言うかね、あたしもさやに、あんたのこと半端に喋っちまったからさ。
あんたを連れてきて、ちゃんと話してもらった方が助かるもんでさ。
[少し気まずそうに答えた]
そうだね、食べるとすりゃ、あんたしかいないか。
旨そうにゃ見えないけどねえ……
[はぁい、と答えた明之進に苦笑して]
ま、あやかしもいろいろさ。
あとであたしんとこへ来りゃ、分けてあげられるよ。
無茶なんかしてへんよぅ?
芙蓉さんも急がんでええからね。
ゆっくりしてってよ。
はよぅ連れて行きたいお友達探すんが大事やからねぇ。
明君もやよぅ。元の姿で捕まらんようにねぇ。
一平太さんとは仲良うしてますのん?
他にええお友達できましたん?
[自分の身を案じてくれる仲間を余所に、その仲間の心配をする箏の音が暫くの間響いていた]**
うぅん? 沙耶と仲良ぅなったん?
ええ子やろ? 右も左もわからんうちを
最初に町案内してくれたんよぅ?
お月見にも連れて行ってくれたんよ。
うちのこと話してくれたんやね。
芙蓉さん優しいお狐さんやなぁ。
おおきにな。
あとで白粉 貰いにいくね
[ちょっと嬉しそうに囁いて]
志乃も無茶したら駄目だよ
箏の糸切れちゃう
一平太は仲良しだよ。
ちかくにいるかなあ……今日まだ見てないんだ。
お友達、になったみたいだよ。
――可愛い子だよねえ。
[柔らかく呟く声は、僅かに、昏い]
ううん、何だか変にぼかそうとして、失敗してさ……
会ったときに泣かれちまったら、ごめんよ。
[優しい、と言われれば、困ったように]
――じんえもんを見送ってから、さやのところに行けるといいんだけど、ね。
[一本杉の下、志乃の傍らに佇んで。しばし、時を待つ**]
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(………やっぱり)
“したほうがいいかな 相談”
[でも、何を説明出来ると言うのだろう。 神社の石段に腰掛けて、小さく息を吐く。]
“逢魔時が来たならば” “狭間で惑いし迷い子 の”
………
[「迷い子」。 風車の柄を小枝代わりに地を泳ぐ手が、ぴたと止まる。 子の字から連想した二人の子供――朝と夕の姿を、今日は見掛けていない。]
(160) 2011/09/16(Fri) 02時頃
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日向は、たまこのことを不意に思い出した。
2011/09/16(Fri) 02時頃
―回想:森でまどろみながら―
は?藤に……明まで?
入れ食いじゃねえか…「先生」の家、完全に“開かれた”なぁ。
[何だかなあ、そういうものを引き寄せやすい体質なんだろうか、などとその時は感想を抱いていたが。本当にあやかしと近いものであるのを知るのは、もう少し後のこと。]
しおらしい…?はあ。
奴も男か……
[ぼそり。]
いいって、齢なんて関係ねえよ。
力がより強い奴が、他の奴を守ればいいんだし。
……ああ、そうだな。
武士は、嗜みとして龍笛を好んでた…な。
龍笛は男、筝は女が扱うのが普通だから…
志乃さんは女らしい気を貰ってたんじゃねえの。
だから、やんちゃでたくましい俺が、守る側で問題ないさ。
[少しだけ複雑な色が混ざったけれど、それを誤魔化すように笑う声を残した**]
明ぃ?
とっつかまりそうになったとかさっき聞こえたが、大丈夫か?
神社にいるけどいないって、何だ?
[ふと気になって、囁きを飛ばす]
大丈夫、捕まってないよ。
逃げられた。
[得意げに逃げ切った武勇伝を語って]
神社ね、やっぱりいたよ。
すごくおっきい。
間違ってなかったよ、いたんだ。
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“広場の、同じ路を歩いているとも 限らないし”
[顔を上げて、右に左に行き交う人々を目で追う。 まだ知り合ったばかりであっても、鏡写しの幼子。 通り過ぎれば見紛うことはない。]
………っ
[まだ判断するには早い。 しかし、もう遅いことも識っていた。]
(168) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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[現世とも、隠世ともつかぬ。 いずこからか聞こえる 『聲』 ]
[耳を澄ます。 楽しげな笑い声。幼きこどもの戯れ。]
“貴女の望みは 其処から先にゆくことですか” “それとも、 此方に戻ることですか” [耳を、澄ます。声無き声で問いかける。 繰り返し、繰り返し**]
(170) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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うん、逃げ切ったか、偉いなぁ。
…おっきい、何?
よくわからんから、俺もそっちに行こう。
ああ、危険そうなら俺を待たずに逃げろよ。
[明之進にそちらへと向かう旨を告げた]
おっきいよ。
上から見てるんだ。
お腹から買えっていわれた。
[事実をそのまま伝えた。嘘なんてついてない。勘違いはしてるだろうが。]
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/16(Fri) 03時頃
――半妖なぁ。
たまぁに、いるよな。
[たとえば、狐や鶴。雪女。昔話でもよく語られている]
色気がない、というのは藤に同意だが、いいんじゃねえの。
志乃さん、無理はしないようにな。
[男なので、藤之助の言い分()はよくわかる。
心の底から同意できる。]
今から送るのは「先生」でいいとして…
面倒なのがいるみたいだぞ。
「たまこ」っていう姉さんが、俺らや人が消えた気配がわかるらしい。夕顔の正体をあやかしだってあてやがった。朝顔が隠れたのも気づいている。
[仲間たちに飛ばす声は、いつもよりも真面目な調子で。]
…ゆりさんや一平太も、信じそうだ。
たまこさん、簪の九十九神を連れてんだ。
彼女らの前に、その九十九が姿を現していた。
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