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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 村の他の場所で仕事をしていた村人達もほぼ全員集まってきて、そう広くもない広場はかなり混み合ってきた。 (2) 2010/07/28(Wed) 23時頃 |
──さて。
どうしたものかな。
[ 微かな呟き。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ ――ソフィアは森沿いの小道を小走りに走っていた。 (7) 2010/07/28(Wed) 23時頃 |
ヒ…ヒヒッ。ハハハッ。
なんだろうな。今夜は…ひどく血が騒ぐ…。
…よお。
こっちでの挨拶は随分久しぶりだな…。
…最近どうも腹が減るんだよな。
月のせいなのかねえ。
[そう呟くと一人の部屋で窓を開け、空を見上げた。]
今日はまだ月は満ちていない。
半分の、不完全な月だ。
[ 星の瞬く空を見上げる。
そこには上弦の、既に傾いて地に向かう月。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ ……道の脇に何か居る。 (10) 2010/07/28(Wed) 23時半頃 |
しかし、人間側の祭の全容は随分変わってしまったんだな。
やりにくい。
[ 舌打ちに似た囁き。それは音声を伴わないが、確かにニュアンスを伝えていた。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン「何をしているの?」 (12) 2010/07/28(Wed) 23時半頃 |
生贄がきちんと用意されていない。
まあこれは今に始まったことではないが……。
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン ――ああ、 (15) 2010/07/28(Wed) 23時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン 「 え、 」 (16) 2010/07/28(Wed) 23時半頃 |
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[祭の準備を間近で見ていたヘクターは、既知の事であった。]
……。
そろそろ警告すべきかね。
[しばらく無言で何か考え込んでいたが、ぼそりと呟く。]
やれやれ…文明や科学様の力ってかァ?
ケッ。おめでたいね。
[皮肉めいた嘲笑を共に広場を上から睨みつける。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 真の闇に近い夜の森に、ぼぅっと仄白く浮かび上がるものがある。 (26) 2010/07/28(Wed) 23時半頃 |
[ くつくつと愉悦に満ちた嗤い声が聞こえる。
その艶めいた響き。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 湿った何かを掻き回す音。 (32) 2010/07/29(Thu) 00時頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 大きな丸い『もの』の下部から、ぼろぼろの布切れのようなものが垂れ下がっている。 (35) 2010/07/29(Thu) 00時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 小さな森の空き地に『それ』はいた。 (42) 2010/07/29(Thu) 00時頃 |
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――ガキはたっぷり食って、大きくなってもらわねえとなァ。
くくっ。
[「捕食者」の眼で立ち去るトニーの後ろ姿を追っていた。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 丸い『もの』を傍らの草叢に置くと、『それ』は猫科の猛獣のような動きでイアンの方へと身を乗り出した。 (49) 2010/07/29(Thu) 00時半頃 |
[ 面白がるような熱い溜息が零れた。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 『それ』は不意に、ふっと笑った。] (51) 2010/07/29(Thu) 00時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 恐怖の汗の匂いを漂わせながら、平静に話を続けようとする青年に興味を持ったのか。 (57) 2010/07/29(Thu) 00時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン また会いたいと言うのか。おまえは。 (60) 2010/07/29(Thu) 01時頃 |
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あーあ…いいねえ……。
[くくく、と同じように哂う声。この心地好い感覚の共有は本能的なモノだろう。]**
―祭前夜の夜―
[ 駆けて行くイアンの背に、叩きつけるように声無き哄笑が上がり、真黒の森に響き渡る。
それを聞く者は、驚きに打たれ羽ばたく夜の鳥と――
――もうひとりだけ。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―前夜・祈りの後― (71) 2010/07/29(Thu) 08時半頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―朝― (76) 2010/07/29(Thu) 09時頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―自宅― (122) 2010/07/29(Thu) 17時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン ……え。ソフィア、ですか。 (123) 2010/07/29(Thu) 17時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 本来であれば、ヴェスパタインの家にソフィアがいる筈もない。 (125) 2010/07/29(Thu) 17時半頃 |
[ 閉められた扉の前に、冷ややかな瞳の獣がひとり。]
―祭前夜の夜 / 襲撃現場―
[イアンが立ち去るまで、木陰でじっと気配を殺しながら辺りの様子を見張る。
やがてイアンが完全に見えなくなるのを確認すると、楽しそうに動かなくなったソフィアへ近づく。]
…へぇ、ソフィアにしたのか…。
こりゃ意外だな。
アンタなら別の獲物を狙うかと思ってたぜ。
[黒衣を纏った姿で現れると同胞に話しかける。]
―祭前夜の夜 / 襲撃現場―
[ 目を細め、現れた同胞を見遣る。]
別に、誰でもさしたる違いはないだろう。
[ 気怠るげな声音。
顔に垂れ掛かった長い髪を、首を振り、面倒臭そうに振り払った。]
腹が減ると言っていたな。
喰いかけで良ければ喰うがいい。
まだ肉は残っている。
[ 足元に屈み込み、草叢からソフィアの首を取り上げる。
愛らしかった美貌は恐怖と苦痛に引き歪んで見る影もない。
彼はその頬に飛び散った血をぞろりと舐め上げた。]
[ソフィアの側に膝まづくと、スカートに溜まった彼女のまだ温かい血液を両手ですくい上げ、ゆっくりと祝詞を上げる。言語こそ聞き慣れないものだったが、意味は神像への祈りと同一であった。]
『――どうか、常に我らと共にあれ』
敬愛と畏怖……我らと共に…。
[そして両手に満たされた乙女の血を一気に飲み干す。]
[ 同胞の挙動を何の感情も窺えない眼で見下ろしている。]
「狼」は序列を重んじる。アンタが上、俺は下だ。
それくらいわかってらあ。
ソフィアを選ぶのも、アンタが先に喰らうのも、当然の事だ。
[血を飲み終えると、しゃがんだままそう答える。
そして、一瞬歓喜で身を震わせたと思うとソフィアに喰らい付く。]
そうだ、そろそろアンタの真名を教えてくれよ。
そんで…俺にもアンタから真名をつけて…くれねえか?
仕事があれば言いつけな。俺はアンタに従うぜ。
[口元を拭ってそう言った。]
真名……ね。
[ その呟きに冷笑と――一抹の寂寞が篭っているようにも感じられる。]
前にも言ったが好きに呼べばいい。
お前も気に入った名があればそれを名乗れ。
俺には命名の権利を行使する気はない。
[ 鋭利な刃物の如き笑み、ソフィアの首を片手に掲げたまま、若い同胞を眺めやる。]
[日の光で照らされた、極彩色の肢体を見て、昨夜の「久々の恍惚」を思い出していた。
その一方で、村人の「忘却」の罪に苛立ちもしている。]
ヘッ、そうだな。
まぁいつも通り呼ばせて貰うわな。
[粗方喰い終わるとふぅ、と一息つき冷たく笑う彼を見上げる。]
あーあ…まだ足りねえなあ。
儀式…コレが始まりの合図か。
てめえらが何を忘れているか、思い出させてやらねえとな。
[ソフィアの頭部を苦々しく見た後、視線を上げる。]
そういえばあのよそ者だが、どうするよ。
騒がれると面倒だぜ?
悪い奴じゃねえみたいだけどよ。
それに奴の滞在先と言い、奴を呼んだ理由と言い…。
リンドクヴィスト…。気に入らねえ状況だな。
[「食事」を終えると立ちあがり、乱れた外套を再び纏うと、長髪の同胞にそう問うた。]
泉の神には乙女の首(こうべ)を。
聖なる樹には地の果実を。
泉に供物を捧げ終えたら、一度村に戻る。
月が沈んだら、それを聖樹に納めに行こう。
お前が手伝うと言うならその時に。
[ 同胞と大地に転がった屍骸に背を向け、森の奥に向かって悠然と歩き出した。*]
今は放っておけ。
そのうちに、な。
[ その対象が新聞記者であるのか、リンドクヴィスト家のことであるのか。
定かにはせぬまま、声は消えた。*]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―広場― (139) 2010/07/29(Thu) 21時半頃 |
…ああ。そうだな。
彼女の魂と肉体も、我らの祝福された場所へ。
[鋭く氷を思わせるその声に少し圧倒されたか、それ以上は何も言わず、森全体が闇に包まれる時を待つ事にした。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―ソフィア発見現場― (148) 2010/07/29(Thu) 22時頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―ソフィア発見現場― (157) 2010/07/29(Thu) 22時頃 |
[ヴァンルナール家の代々の家長は、古くから人狼を熱心に崇拝していたようだ。
(人狼と「契約」を交わしたのも、遡れば彼らの祖先に当たるのかもしれない。)
ヘクターは当然実子ではなく、「実子として」家に迎えられているに過ぎない。
対外的には、ヘクターの「祖父」が家長だが、実質的に実権を握っているのはヘクター自身であった。
――尤も、それについて知っているのは、ヴァンルナール家でもごく限られた者のみである。
ヘクターは彼らを「キツネ」と呼び、彼の命令は、対外的に「祖父が出したもの」として実行されていた。]
「約定」はやはり忘れ去られている、か。
[ 平静な声音。]
……それもそうか。
[ 小さく鼻を鳴らす。]
お前の言った通りだ。
彼らは忘れてしまった。
[ 遠巻きにソフィアの死体を眺めながら騒ぐ人間たちを凝視し、同胞に語りかけた。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―ソフィア発見現場― (181) 2010/07/29(Thu) 23時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 宵の月の色した瞳が、イアンの姿を追う。 (184) 2010/07/29(Thu) 23時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 踵を返したイアンの視線がこちらに向いた。>>183 (188) 2010/07/29(Thu) 23時頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 途中、何を思い付いたか、井戸の方へと向きを変えた。 (204) 2010/07/29(Thu) 23時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン─井戸─ (211) 2010/07/29(Thu) 23時半頃 |
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![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン>>218 (224) 2010/07/30(Fri) 00時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン>>214 (228) 2010/07/30(Fri) 00時頃 |
ああ、そうだな…。
[苦々しい思いで吐き捨てる。
――我らを思い出す者はおらぬか?思い出しても畏れから口に出さぬだけか?]
村の年寄り共もどれだけ使えるやら。
[ヘクターを補佐する立場にある「キツネ」も、人口が増え、近代化へと向かう村に対し絶対的な力までは持っておらず、祭の形骸化を食い止めるには限界があったようだ。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン>>229 (236) 2010/07/30(Fri) 00時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン―井戸― (287) 2010/07/30(Fri) 08時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 先刻のオスカーの忠告>>231もショックだったのかも知れない。 (288) 2010/07/30(Fri) 08時頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン>>290 (292) 2010/07/30(Fri) 12時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン>>294 (299) 2010/07/30(Fri) 13時半頃 |
[何故忘れる・・・何故・・・
こんなにも人の子は愚かだったのか?
我等が慈しみ護ってきた者らよ
幾度の潮の満ち引きと共に、汝のその英知はいずこかへ消えてしまったのか]
[ 同胞の憤りがじわりと伝わってくる。
「声」は殆どの場合において、音声による言語以上にその感情を能弁に伝える。
彼は伝わる怒りの感情を、舌の上で転がすようにじっくりと吟味した。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 井戸端を離れた彼は、村外れに向かって黙々と歩いた。 (306) 2010/07/30(Fri) 21時頃 |
[聖なる樹、聖なる泉に捧げられし供物は、
再び人へと巡るだろう。
その肉体は人として大地に還そう。]
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 教会の高屋根が見える辺りに来ると、丁度自警団を中心とした一団が布で覆った担架を担いで入っていくのが見えた。 (337) 2010/07/30(Fri) 23時半頃 |
![]() | 【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン[ 教会の扉はその奥の暗がりに担架の一団を飲み込んだ。 (358) 2010/07/31(Sat) 00時頃 |
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