人狼議事


17 吸血鬼の城

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あの娘が好い声で啼いて呉れるなら
……それも愉しいかしら。


[啼かせる気もないのに悪戯に聲を響かせ]


――…嗚呼。
狩りならば、私は見物にまわりましょう。
他の客人のお相手も、必要でしょうから。


[其々の聲を聞きながら女はすっと目を細めた]


――…よほど欲しかったのね。


[獲物をサイラスが見つけた事を影を通じて知った女は
くすくすと愉しげな笑みを漏らした]


【人】 記者 イアン

羨ましい。
人は手に入れられないから、執着すると言うのに。

[僅かな嫌悪が、声には含まれていたかもしれない。
手を押さえられて、人ならざる者の身体がまた、触れる]

別に――どうでしょう。
懐かれる分には……だって、人が吸血鬼を懐かせるって、結構凄い芸当じゃないですか?

[冗談じみた声音を喉の奥から絞り出した]

(257) 2010/06/23(Wed) 21時半頃

記者 イアンは、小悪党 ドナルドは今頃何をしているだろうと唐突に思った。

2010/06/23(Wed) 21時半頃



 強い執着は時に命取りとなるやもしれんが
 ……さて、あれはどうするのだろうな?


[愉しげな気配混じる声音。
城主の部屋に近い場所、
霧の届く場所ならば全てを見通せる
蠢く影達はあるがままを己が主人たちへと伝えてゆく]


【人】 記者 イアン

手に入らないものなどないのに、あなたは孤独を語るんですね。

[笑い声。
髪の揺れる音。
耳元に落とされた言葉に、その双眸を見開いた]

残念ですが。
俺には、あなたを愛する事が出来ない。

[ふざけるな。
以前の自身なら、一喝していたに違いない。何が愛だ。奪ったのはお前だ。かつての己の友を消し去り、今の己の友を恐怖に陥れているのは、他ならぬお前じゃないか。
身の内に生まれた憎悪は――しかし、僅かな嘲笑として吐きだされるに留まった]

(266) 2010/06/23(Wed) 21時半頃





――ああ、つまらない。
最初から、近くにいるのがわかってらしたのでしょうに……。

[少しだけ拗ねたような声音が呟く]


――…そんな聲を出さないの。
あの娘以外にも“獲物”はたくさん居るでしょう?


[拗ねた白薔薇の聲に宥めるような聲が重ねられた]


 ふふ……
 私はお前の拗ねた貌が見たかっただけかもしれぬ。


[白薔薇の声音に、くすくすと笑み混じる囁きが返る]

 
 そう、私のローズが言う通り
 獲物はまだ幾人も残っている。

 宴はまだ続いているだろう?


 ――……ここは、下がってもらおう。

[白薔薇が拗ねた声を出すのとは対照的に、
 暗い声を出して……。



 そう、彼らにとっては、なんでもない、余興の一つ、きっと自分のことも滑稽にみえているのだと、わかっていても。]


【人】 記者 イアン

愛――

[笑いと共に返された問い。
説く、なんて。
息を詰めて、城主の目を見返した]

執着では、あるのでしょうけれど。
ただ、その執着は……時に何かを失ってでも得たいという、執着だと思います。
その何かが――時に、『自分』であることも、ある、と。

得られるものを全て得てきたあなたには、理解できないものかもしれませんが。

[笑みの形に唇を形作ったまま、城主の銀糸をぼんやりと眺める]

(281) 2010/06/23(Wed) 22時頃

 ―――お嬢様、
 この狩りのこの“獲物”はそれのみ、ではありませんか。

[宥める声に答えるは、まるで道理を諭すように]

 ああ、旦那様まで、
 意地の悪いことを仰られて……
 

 ですが、我らが同属は“獲物”に逃げろなどと。

[声音には冷笑の混じる]


 喰らわぬのですか?
 ―――毒花を。

 いらぬのならば、もらいますよ?

[恐らくその毒は、己が身にも効くだろう。

予感していながら、囁きは流れて]


 まさに
 度を越えた執着、だな。


[なるほど。
薬師の様子が
丁度部屋で話すイアンの喩えに当てはまる気がして
呟きを洩らす]

 
 白薔薇
 今宵の狩りは、薬師が勝ったのだから 
 あれの好きにさせて遣れば良い

 ……しかし、其の娘がひとり逃げるかどうか


 いや、
 彼女を、


 いや、獲物を、


 捕らえれば、いいの  だろう?

[白薔薇の言葉にそう返しながら…。]


――…お兄様もそう仰っているのだから、
別の“獲物”になさい、セシル。


……逃げろ?
この宴から本当に逃げられるとでも思っているの?
逃げられなどしないわ。
そうでしょう……? お兄様。


嗚呼、けれど……
お兄様への捧げものに逃げろ、だなんて……
いけないこ、ね。


[絶望など消えたはずなのに――]


あれが良かったのです。
あの、毒が。


【人】 記者 イアン

ま、得ようと思って得られるものではないと思いますけどね。
ああいうのは、文字通り『与えられる』ものですから。

[自分だって、得られたのかどうか分からない。
だが、自分が死んでも――知人達は、逃げて欲しいと心のどこかで願っている。

自身も立ち上がって、窓辺へと身を寄せた]

得られるものが無いのは、やはりお悔しい?

(290) 2010/06/23(Wed) 22時半頃

 っふふ……宴から逃れる方法は幾つかあるぞ?


[ローズマリーに]


 ひとつは、魂だけで逃げる方法
 ひとつは、身代わりを置いて逃げる方法


[前者は死を意味し
後者は犠牲を意味する。
魔物狩人と名乗った男が選んだ道を思い出し、
薄く笑いながら告げた]
 

 後は……我が眷族となる道もひとつの逃げではある、か?
 二度とひとには戻れなくなるがな。


[隻眼の男のぬくもりが
失ったぬくもりを思い起こさせた。

同じようでいて違う。
違うようなのに似ている。

白薔薇の呟きにふ、と息を吐く]


それでも……
あの娘はサイラスの獲物なのよ。


――…そう、なの…?


[兄の囁きに不思議そうな聲。
けれどそうだとしたらサイモンの魂は逃げられただろうか。
それともまだ城の何処かに囚われたままなのだろうか。
あの優しい男のこと。
魂だけの存在となっても妹の事が心配で逃げずにいそう。
そんなことを思いながらも緩く首を傾げ]


如何してそんな話をするの、お兄様。
私は、逃げる為にお兄様と同じになったのでは、
ない……、でしょう……?


 ……そうだな
 お前は望んで、私の妹となったのだから。


[無理矢理与えた真実を隠し
城主は彼女の聲に同意を向ける]


 中には、そのような者もいた、と言うだけの事。






 ――ああ、また。


【人】 記者 イアン

ええ。
与えさせるって事は、即ち『得る』って事ですからね。
ま、こんなの俺の持論に過ぎないですから。

[ドナルドが、ベネットが。それをどう語るかは分からない。
愛なんて――この世で最も曖昧で、どうしようもないものの一つではないだろうか。
ふとそんな思いが、胸をよぎり笑った]

あれ?要らないんですか?
……欲しいと思って、手に入るものでもないですしね。

[案外ご賢明な判断かもしれませんね、と肩を竦めた。
少しだけ、痛快な気分だった――ひょっとしたら、少し勝ち誇ったような声になってしまったかもしれない]

(299) 2010/06/23(Wed) 22時半頃

【人】 記者 イアン

自身が変わることで、得られるものもあるらしいですよ。

[付きつけられた指に、たじろく事はない。
要らぬと、苦い声音。
同情はしない。するものか。

く、と一度喉を鳴らした。絶対的な強者だと思っていたのに――]

俺は恐怖しています。
俺は、絶望しています。

多分、恐怖していない人間なんて、この城には居ない。

では、それでいいじゃないですか。満足して、血でも何でも啜ってしまえばいいのに。

[ほら、と自身の首筋を指差す。唇は吊り上げたままで]

(313) 2010/06/23(Wed) 23時頃

私が望んだから……
お兄様が与えてくれた。


[疑う事なく記憶のない女は兄の言葉を受け入れる]


……そう。


愛しいお兄様……
如何か私を遠ざけないで……


[切なる聲が微かに紡がれる]


 ――………あ




[最後は、本当に呆気ない、呻きが一つ……。]


――……、


[眷属たる男の呻きに女の翡翠が微かに揺れた]





 ―――……、

[無言の気配はミセリコルディアを握る]





 白薔薇に求めたのは、何だったのか。


 白薔薇をそれでも、護ったのはきっと…


    


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