186 夏なんです【Sheeps' monologue project】
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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とたたたたんっ。
めざましい速さで木の洞に駆け込むと、じっと潜んだ暗闇に瞳がふたつ。 いちど大好きな閉所に収まると、そうかんたんに出てはこないのだ。
(0) 2014/07/19(Sat) 13時頃
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――現在――
車の助手席から出ると、強い陽射しが私達二人を襲ってきた。 夏のそれは容赦がない。 私は少し重い紙袋を腕にかけると、持ってきた日傘を広げた。 一人分の影をつくるそれを、小さな花束を持った彼がひょいと持ち上げ、二人にかかるように差した。
「お前だけずるいよ」
そういって笑う彼を見上げると、ごめん、と私も笑った。
目的地は、ここからもう少し先にある。 そこまで歩いて行く道すがら、制服を着た何処かの生徒とすれ違った。 そういえばこの辺りには高校があったっけ。 カーナビの地図を思い出しながら、日焼けした彼女らをみて目を細めた。
(@0) 2014/07/19(Sat) 16時半頃
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歌うたいが ひとり ステージの上に立ち 影のように ピアノ弾きとドラムスが寄り添う
声は 清らかさの中に揺らぎを織りまぜ ひびく 陽炎のように ぼんやりと意識は歌とまざる
蜃気楼よりもなお仄かな あの夏の うたが きこえる
(1) 2014/07/19(Sat) 18時頃
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[夏が色褪せたのは、いつからだろうか]
(2) 2014/07/19(Sat) 18時頃
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大通りから少し外れた道を、歩いて行く。 その足取りは少し重い。 それを反映したかのように、暑く湿った風が二人の間をすり抜けていった。
「ねえ、」
制服姿の少女たちが通りすぎてから暫し、二人の間には沈黙が訪れていた。 多分、考えていることは同じなのだろう。 それを破るように声を出したのは、私だった。 二人分の影が足元から黒く伸びているのを見つめながら、私は重い口を開く。
(@1) 2014/07/19(Sat) 22時頃
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「夏……、だったね」
あの日も。 小さく呟いた声はどうやら隣に聞こえたらしく、小さく頷くのが見えた。
夏のあの日から、何かが変わっていった気がするのだ。 いつもどおりだった、あの暑い日から。 今はないもう一人の影の主が、言い出した一言から。
(@2) 2014/07/19(Sat) 23時頃
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「星を見に行こう、だったな。 和樹がいきなり言い出してさ。 暑かったなあ、あの日も」
懐かしむように、彼が空を見上げた。 つられて、私も空を見る。 遠い向こう、濃い青を背景に真っ白な入道雲が浮かんでいた。
そこから、暫し。 歩みを進めた先に、目的の場所があった。 小さくはない、灰色で長方形の石の前に立つ。 綺麗に掃除されたそこの周辺には、私達しかいなかった。
(@3) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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……俺のプリン食ったの誰だし。
(3) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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********** しってる、しってます。ワタシ、しってる。 だってここから、れいぞうこ、ばっちりみえますもの。
でもほらワタシ、ただのねずみのふり、しなきゃ。 だからね、なゆた。 ぷりんをたべたはんにんはなぞのまま、つまりめいきゅういりです。 うふふふふふふふ。 **********
(4) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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[ 遠い遠い、夏の思い出 ]
(@4) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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[深く生い茂った夏の森。 蝉の声、はしゃぐ声以外はなにもない。
古びた茶屋には見向きもせずに。
ころころ、笑いあって最後の夏を過ごしてた ]
(@5) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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[ 照りつける日差し。
白い入道雲、それがあの日の二人の世界 ]
[ ──もう二度と訪れない、夏を ]
(@6) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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『ばいばい』
『もう会えない』
『暑いね』
『ビー玉あるよ、お部屋に帰ろう』
(@7) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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[ごめんね、私は帰れないの。
差し出したビー玉が太陽に照らされて赤色に煌めいたら、それが2人の終わりを告げる合図。
2人で遊んだ記憶も全部、あの夏の日に置き去りにして]
『 サヨウナラ 』
(@8) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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[白い入道雲が、少女の腕を引いて。
煩い蝉の鳴き声は、別れを嫌がる悲痛な声をかき消した]
(@9) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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アリスの世界はいつだって壁だらけだ。 手を伸ばせば壁。 首を傾けて上を見れば壁。
天井?そんなものはない。
柔らかい生地からなる靴でとん、と「壁」を蹴れば
くるん、と一回転。半回転。もしかしたらそれ以上。
壁に囲まれた世界で、アリスは大きな青い目を見張っている。
(5) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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青い瞳の中で雲が流れた。
雲。白い雲。 アリスはそれを知らない。 ふわふわの袖を揺らせて、狭い壁の間をたったか走る。
つるつるの壁。 草ひとつ生えてない。
ここは、外じゃない。
でも、勿論、中ですらない。
(6) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2014/07/20(Sun) 00時半頃
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照りつける太陽の色が違うのに 夏色が見つからない じっとり まとわりつくシャツの重みと暑さだけ 夏だ夏だと 告げている
色褪せた夏 何色が褪せた? 一体 何の色が失われた 青か赤か緑か白か 色鮮やかな少年の日を 思い 思い出そうとして
いろいろな 思い出さえも 記憶と共に色が薄れて 変わらぬ太陽ばかりが 照りつける
(7) 2014/07/20(Sun) 01時頃
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海沿い舗装道路のど真ん中 太陽光を受けて煌めいている 小さな点
だだっ広いアスファルト上 目を細めて近づいてみると それは 誰が捨てたか知らないが 傷一つない透明なビー玉
(8) 2014/07/20(Sun) 11時半頃
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自分の影の下にあるそれを じっと見つめる 太陽がうなじをジリジリと焼き 流れた汗があごを伝って落ち 地面の色を変える
僕は足元に転がるそれを 青空の彼方へと 高くけり上げる
(9) 2014/07/20(Sun) 11時半頃
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からん、
音を立てて落ちるビー玉。泣き叫ぶあの子。 変わらないのは太陽と血だけで繋げられた絆だけ。 それ以外、なんにもない。
青空を見つめる黒い瞳を太陽が灼いて、古びた家の畳の上に散らばったビー玉に視線が移された。
ここには思い出以外何もない。
けれど、もう思い出さえも無くなったがらんどう。
(@10) 2014/07/20(Sun) 13時半頃
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ビー玉を全部掬い上げて、外へ放り投げる。
坂道をころりころりと幾つも転がり落ちて、光を浴びればいろんな色に変化していく。
遠い夏。手のひらに柔く包んで守っていたおもいで。 ――ぜんぶ、永久の中に捨てに行こう
『会いに行くよ』
『いつか絶対、貴方のことを迎えにいく』
(@11) 2014/07/20(Sun) 13時半頃
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ゆうらり、揺れる陽炎のように立ち上がる。
貴方は朝。 私は夜。
手を繋げば夕焼けになるの。
[少女は、家だったものを飛び出しました。
頭につけた朝顔の花は枯れ始め、いつかの終わりがもうそこまで。
ぺたり、ひたりと足音を立てて近付いて来ています]
(@12) 2014/07/20(Sun) 13時半頃
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[来たれり、来たれり、終わりはすぐそこ。
けれどもう、来世は来ませり]
(@13) 2014/07/20(Sun) 13時半頃
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[畦道。笑い声を立てながら進む制服の影が揺れる。]
『いいよなぁ、斎木は』
[先頭を歩く影が振り返る。そう笑う。]
「うるさい」
[斎木、と呼ばれた少年が一人、怒ったような顔で言葉を吐く。]
(10) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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<あなたを見ている>
『うるさい』
<あなたはひとり、怒った顔でそう言う> <何度も繰り返されたやり取りに、みんな笑う> <わたしも少し笑った。あなたに嫌われないと良いなあ> <そんなことを考えながら、わたしは>
(11) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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「夏目も、何笑ってんだよ」
[斎木と呼ばれた少年は、ムッとした表情で少女の名を呼ぶ。 控えめに笑っていた少女が、さらり、と髪を揺らして、無言で首を傾けた。]
『あーあ、つまんねえの』
[先ほどからかいの言葉を投げた影が、ため息を漏らす。少年が眉を顰める。]
「お前らは受験勉強で、さぞかし忙しい夏だろうよ」
『にしても若者が夏を過ごすのに、こんな退屈な場所ってある?』
[自らの出生地の田舎っぷりを、影は笑った。 その声には、若者特有の都会への憧れが滲んでいた。]
(12) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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<あなたを見ている>
『夏目も、何笑ってんだよ』
<息が詰まる> <ふて腐れたようにわたしの名を呼ぶあなたはすてき> <返事も出来ずに、わたしはただ、さっきよりも曖昧に笑う>
『お前らは受験勉強で、さぞかし忙しい夏だろうよ』
<この場所を出る予定のないあなたが、漫然とした都会への憧れに、言い表せない感情を抱いていること> <きっと、わたしには分かっている>
<けれど、次の夏、わたしはきっとここにはいない>
(13) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2014/07/20(Sun) 15時頃
双子 夕顔がいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(双子 夕顔は村を出ました)
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「 私の姉を知りませんか? 」
暑い中、慣れない道を必死に駆け抜けてきたのであろう少女は私に問いました。 同い年くらいでしょうか、肩に届くかどうかという長さの艶やかな黒髪がとても綺麗。
私は、長く伸ばした茶色い髪を揺らして答えます。
『 ごめんなさい、存じ上げません 』
彼女はとても悲しそうに顔を歪ませました。 嗚呼、そんな顔なさらないで。 私は声をかけようとして伸ばしかけた手を、そうっと下ろしたの。
顔を覆う前髪。貴方のこと、気付かないフリをしたいのです。
(14) 2014/07/20(Sun) 15時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2014/07/20(Sun) 15時半頃
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眩しい ぎらぎらと照りつける太陽のように 見つめれば 目を焼かれてしまいそうなほど 遠く輝かしい 少年の日
本当にそう?
はやく おとなに なりたい きっとあの日の僕は こちらを見上げているよ 隣の芝は青いのか 隣の夏は青いのか
(15) 2014/07/20(Sun) 19時頃
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[暑い田舎の畦道を歩いた記憶が脳裏を過ぎっていた。 くたびれ半分に歩いた記憶だから、それは子供の頃の記憶ではない。 それとも子供の時であっても疲れていれば暑さばかりを感じることもあったのだろうか。
涼しい劇場の座席に座り、ゆったりと歌を聴いている。 それなのに暑さを思い起こすのは曲目のせいか。 夏の歌ではないけれど、夏に聴いた歌だった]
(16) 2014/07/20(Sun) 19時頃
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[大人になってからあの町を訪れることになったのは偶然だった。 母方の祖父母の家があったのだが、二人共亡くなってしまえば、あっさりと疎遠になっていった。
久しぶりに訪れた町は変わっていない部分の方が多かった。 しかし、子供の時と同じ町には見えなかった。 空気さえも違っていた]
(17) 2014/07/20(Sun) 19時半頃
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ここはまだ 海のにおいがしない
(18) 2014/07/20(Sun) 19時半頃
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……ったく、またミナミの野郎だな、 名前書いてもこれなんだもんよ。
[舌打ちしながら、冷蔵庫の扉を閉めた。 中央購買まで歩いて七分。七分と、250セルの損失。]
行ってくるな。 お前にもなんか買って来てやるよ。
[飼いネズミのアシモフに声をかけて、共有リビングを出た。 今度絶対になんかで埋めさせてやる。そう決心しながら。]
(19) 2014/07/20(Sun) 20時頃
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[季節は"夏"。いまは遠く離れた瞼の故郷を模して、人工太陽は僅かに明るく、木々にはレプリカ・セミが鳴く。しゃわしゃわしゃわしゃわ。"毎年"のことだが、これは結構、うるさい。
人類種の精神状態を良好に保つためには周期的な環境の変動が有効、という研究を元に造られたのが、この"季節"機構だ。記録によれば、故郷の"夏"は、気温も平均より十度近く上がったらしいが、さすがに宇宙船の限られた資源で実施するには無理がある、と、気温の再現は見送られたらしい。
本当に、再現されなくてよかった、と思う。昔、実習中に空調の故障で湿度も温度も異常値を示した部屋に数時間閉じ込められたことがある。もう、ああいうのはごめんだ。]
(20) 2014/07/20(Sun) 20時頃
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[オデッセイと名付けられたこの巨大な宇宙船は、元々移民船だった。 だった、と言うのは、いまはそうではない、ということだ。 壮大な笑い話なのだが、まあ早い話が。
詐欺にあったのだ。]
(21) 2014/07/20(Sun) 20時頃
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「和樹、きたよ」
二人並んでしゃがみ込み、墓石に向かって話しかける。 彼が花を供えている間、私は持ってきた紙袋から1つずつ供え物を取り出していた。 好きだったお菓子と、飲み物。 よく聞いていた歌手のCD。 それから、
「同窓会があったんだよ」
写真立てに入れた、元クラスメイトたちの写真。 3年間変わらなかった面子は、未だに大部分が集合していた。
(@14) 2014/07/20(Sun) 20時半頃
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[何百年も前、深刻な環境汚染と長引く戦争で疲弊しきった僕らの先祖たちに、移民を仲介する業者が声をかけた。少々遠いが、理想的な環境の惑星がある、先住生物に知性はなく、資源は豊富。幾らでも文明の再建が可能だ、と。
彼らは色めき立った。ほとほと故郷に嫌気がさしていた彼らは業者に仲介料を支払い、巨大な移民船を建造し、カネを積める金持ちと、慎重に選抜された一般人と、最先端の技術者を乗せて、故郷を捨てて飛び立った。
しかし。 何年もかけてたどり着いたその場所には、何もなかった。 惑星どころか、石のかけらすら、見つからない。]
(22) 2014/07/20(Sun) 20時半頃
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移民の誘いは、全部嘘だった。 仲介者はとんずら、母星との交信はすでに途絶えている。
行くことも、退くこともできないまま、オデッセイは宇宙を彷徨う難民となった。]
(23) 2014/07/20(Sun) 20時半頃
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[この、きっと宇宙でも有数の笑い話は、仲介者の名を取って「ヴァレンタインの悪魔の所業」として、半ば伝説的に、オデッセイの民の間で語り継がれている。
先祖たちはどうにかこの危機を乗り切った。 オデッセイをコロニーとして、いつか理想の植民先を発見すべく、宇宙の漂流者として生きる道を選んだのだ。
人類種はクローンや遺伝子操作の技術をフル活用して、この状況に適応できるよう、人工的に進化を遂げた。]
(24) 2014/07/20(Sun) 20時半頃
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[僕らはまだ研修生だが、いずれはこのオデッセイの運営を担う技師となるよう義務付けられている。それが、クローンではない人類種、"純血"に課せられた使命だ。
………と、いうのは、艦長の長い長い訓話の受け売りで、まあ、僕らとしては、レールに乗せられつつも、それなりに楽しくやってるし、仕事もまあ、嫌いじゃない。
そんな感じ。]
(25) 2014/07/20(Sun) 20時半頃
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アリスは今日も箱の中。
ぼうと明るい発光体の壁は、熱くもないし冷たくもない。 不思議な素材。 誰かが知っている過去の遺物かもしれないし 誰も知らない、未来の発明かもしれない。
アリスは走る。壁の中。
その動きだけが、風を生む。 流れを生む。
もしかしたら、いつかきっと 雲だって生まれるかもしれない。
(26) 2014/07/20(Sun) 22時半頃
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『 ……もう五年になりますね 』
ぽつ、と言葉を紡ぐと落ち込んだ様子の彼女は顔を上げました。 私は微笑みを浮かべます。 …浮かべたつもりでしたが、うまく笑えたかは分かりませんし、知る必要もないことでしょう。
『 色々と聞いてはいましたので。
本家に一番近いここでも分からないのです、諦めろとは言いませんが…… 』
声は続かず、けれどきっと彼女には理解できたのでしょう。 俯く姿を、私は見つめるしか出来ません。
(27) 2014/07/20(Sun) 23時半頃
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「 ……迎えに 」
「 迎えに行くと、約束したのです 」
凛とした声。 黒い黒い瞳が 私を、じいと見つめて。
(28) 2014/07/20(Sun) 23時半頃
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―お好きな花は?
「 特にありません 」
―お嫌いな花は?
「 向日葵が嫌いです 」
外に咲き誇る向日葵が、風に揺れる。 私はあの子の黒い瞳を見つめ返すしか出来ず、曖昧に微笑んで見送りました。
(29) 2014/07/20(Sun) 23時半頃
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思い出す、遠い昔の記憶。 花についてを問いかけてきた大人は、その返答に怪訝そうな顔をしたこと。 今でも私は覚えています。
『 ……夕顔 』
"片割れ"の名前を呼んで、外の向日葵を見つめます。 …向日葵は嫌い。 太陽が無くては生きていけないのに、太陽は向日葵が無くても生きていける。
それなのに、あの大輪はいつも太陽を見つめる。 一途に想う。
妹のようで、嫌いでした。
(30) 2014/07/20(Sun) 23時半頃
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――遠い夏の思い出。
二人の小さな影が、向日葵の向こうに消えていきます。
(31) 2014/07/20(Sun) 23時半頃
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壁の中に季節はない。 いつだって、一定の空間がそこにはある。
何かに焦がれる気持ちも生まれやしない。 変化はない。 変化はなくとも、アリスの青い瞳はいつだって、全てを洩らさず目撃しようと大きく見開かれている。
(32) 2014/07/21(Mon) 00時頃
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『斎木さぁ』
[影が再び、言葉を少年へ向ける。 不機嫌そうな表情を消し、少年が顔を上げる。]
『お前、本当に店継ぐの?』
「うっせ」
[再び、少年が眉根を寄せて、足を早める。 少女が物憂げな表情で、その背を見つめる。]
(33) 2014/07/21(Mon) 10時頃
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<あなたを見ている>
『うっせ』
<そう吐き捨てるあなたは、とてもさみしそうだと思う> <この狭い田舎に漫然と漂う都会への憧れを> <その象徴として漠然と語られる《トーキョー》を> <それでも手に取らなかったのはあなたなのに>
(34) 2014/07/21(Mon) 10時頃
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空を見上げた 少年と あの頃と 夏休みと 目が合った 気がした
大人の僕を 遠く仰ぐ 心を覗きみて 僕は 少年を見上げてはいないことに気づいた
行く宛もなかった足には 広大だった世界を ただ 踏みしめて歩いていた
(35) 2014/07/21(Mon) 12時頃
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道は、道で。
夏は、夏だ。
(36) 2014/07/21(Mon) 12時頃
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放物線を描くビー玉は 煌めきながら落ちて──
落ちる汗を 僕は袖でぬぐう
──コロコロと地面に転がったビー玉を追いかける よく見ると キレイだったビー玉の表面 小さなキズができている
それを 革靴のつま先でけって 僕はすすむ
(37) 2014/07/21(Mon) 19時半頃
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[子供の頃、町には『特別』があったように思う。 あの町が特に好きだったわけでも、嫌いだったわけでもないけれど、特別だった。
今では、ありふれた田舎の町にしか思えなかった]
(38) 2014/07/21(Mon) 22時半頃
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『何億光年 輝く星にも 寿命があると 教えてくれたのは あなたでした 季節ごとに咲く一輪の花に 無限の命 知らせてくれたのも あなたでした』
(39) 2014/07/21(Mon) 22時半頃
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「もう、10年、なんだね」
3人で天体観測をしたのも、 3つあった影が一つなくなったのも、
二度と戻れない、あの夏も。
小さくつぶやくと、私は目を閉じた。 昨日のように思い出せるそれらが一辺に襲ってくる。 1つずつ頭のなかで整理するように、10年前に想いを馳せた。
(@15) 2014/07/21(Mon) 22時半頃
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[ただ東京の空よりも星がよく見えたことだけは、夜になってから思い出せた。 星空を見上げた時の気持ちだけは、少し]
(40) 2014/07/21(Mon) 22時半頃
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