207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[それからは、罵声に血飛沫の大盤振る舞いだった。 クッキーを咥えてもごもごさせながら、マストの周囲をまわるようにして身軽に避けた。 勝手に死んでいく、仲間だった者たちに 勝手に殺していく、仲間だった者たちに 浴びせるのは、乾いた笑い。粉交じりの、粘ついた唾。 冷たい視線に、そして最後は――]
うるっせぇから早く死ねよ
[痛いだとか、死にたくないだとか 騒ぐ奴らの喉笛を魚の身を削ぐように、かっさばいてやった]
(275) 2014/12/12(Fri) 22時半頃
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[爪と言えば、ヴェラを想像してしまう。
ほとんど無意識に、それを避けようとしていた。]
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あー…仲間殺しがいっぱいだぁ
[ひゃひゃひゃ、と引き攣れた笑いをこぼして、血に塗れた料理に素手を伸ばして、いくらかを口に運ぶ。 出入りする人間。出て行く死体、少しずつ人が減る。 少しずつ、船が軽くなる]
おぉい、ハンフリーよ 人狼を知って、どうする
[問いかけて、そうして、僅かな躊躇いの後、一言だけ零す]
奴らはよ、人をさ 親しいやつでもさ、食っちまうのよ
[血の混じった唾を、吐いた]
(285) 2014/12/12(Fri) 23時頃
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肥代取り 置壱は、メモを貼った。
2014/12/12(Fri) 23時頃
[名を呟きながら、味を想う姿に釣られる様に喉を鳴らす。]
[道化が、その仮面の奥で何を想っているのかは、まだ分からない。
まさか、己の境遇を思われ、憐れまれていようなど。
ただ、彼の推察通り、家族というものの記憶はない。
しかしそれに孤独を感じたこともない。]
理屈ではない、か。
[つまり、己の認めたものを”仲間”と呼ぶという意味か。
成程それなら一理ある。納得もいく。]
───群れ?
いや知っている。
たとえばこの群れの長は、おまえだろう。
[ただ群れの解釈に、若干の差異が合ったかもしれないが。]
[思わず突っ込んだのは、色々噂が立つ様な内容だったと言うよりも。]
何故嘘を吐いた?
ばれたら、あんたも巻き込まれる。
[船長が人狼だと知れば、恐怖に怯えている連中も、
それこそ死に物狂いで命を奪いに来るだろう。
そんな危険な真似を、何故、と視線は咎めるものに。]
そういう意味ではない。
[ヴェラの答えに苦笑する。
知識としてではなく経験として知っているかと問いたかったのだが。
いや、そもそも群れの概念が違うのだろう。]
君は私のことは仲間とは認めてないだろうに。
[彼がどんな生を歩んできたのかはまるで想像もつかない。
孤独などものともしないその姿は同族でありながらまた別の違った生き物のように見えた。]
ギリ―、後でその傷見せろよ。
[泣いていないと言ったギリ―と、彼の怪我に聲を上げた船長。
ヴェラとの会話も耳に入れながら、この聲が繋ぐ者達だけは
助けたいと言葉にしないまま、ギリ―の傷を気遣った。]
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てめぇが人狼っつー化け物を信じているならよ どうやって殺すんだ、っつー話よ
[手についた料理だったものを舐めつつ、ハンフリーが考えるのを眺める]
船長のことが怖くねぇのはよ、 強いから、じゃなくて 馬鹿だから、なんじゃねーの
[実際、置壱は船長を"怖い"と感じたことはなかった。 恐怖とも絶望とも畏怖とも違う何かが何なのか、馬鹿だからわからねー、とは本人の言い分だ]
(309) 2014/12/12(Fri) 23時半頃
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巻き込まれたかったからだよ。
[ミナカの問いへの返しに、聲の調子に愉しむような色が乗る。]
La faim chasse le loup hors du bois.
飢えは狼を森から追い出す。
[私は歌うように唱える。]
覚悟を決めるためだ。
仔を護る為に…船員たちを裏切る覚悟を。
[「仲間たちを裏切る覚悟を」と言いかけたが、そもそも最初から仲間ではなかったなと言い換えた。]
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[船長が人狼だったら…? 料理長の言葉に、笑みを浮かべる。
疑わしい奴を殺すだけではない。 殺したかった奴を、殺す。
……そこまで考えて 殺したかった奴なぞ、一人しかいないことを思い出す。 そして、それがけして、殺せやしないことも]
(321) 2014/12/12(Fri) 23時半頃
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……あんた、何でそんな優しいのに、無理するんだろうな。
[唄う様な返答に、また泣きそうになる。
泣きたいのは赤子なのか、自分なのか、もう判らないほど
彼を仲間と慕う想いは強く。]
俺はあんたを尊敬するよ、ヴェラ。
[2人の会話を聞きながら、その孤高の強さを羨んだ。]
[甲板に一つだけ残っていた死体を抱えるとその死体を海に落とした。
もちろん、一口二口味見をしてからだ。
唇と指についた血をぺろりと舐めとる。
それからはあと吐息を吐き一言。]
嗚呼……美味。
ミナカ、
[グレッグが動く刹那、ガリリと左耳を掻いて叫んだ。
現実的な声は間に合わなかったが、
咄嗟に彼を呼ぼうとした思考は、伝う。]
優しくなんかないし無理もしてない。
[ぴしゃりと言った。
デジャヴを感じると思ったら昨日グレッグにも同じ事を言われたのだったか。
そんなつもりは、断じてない。決して。]
俺は大丈夫だけど、大丈夫じゃないな。
[ギリ―の呼び掛けに反応はしたが、不可解な言葉の説明をする
理由は今は無かった。]
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毒が効くかなんてしらねぇよ 首とばしゃあ死ぬだろ
……不死身じゃない。それは そう
俺は"知っている"……
[マストに助けられながら、ようやく立ち上がり、 死体だらけの第二甲板を見渡した]
……知らね 釣りしてくるわ
[あっさりと言葉を翻して、いつもの船首に向かおうと、階段へ向かう]
(341) 2014/12/13(Sat) 00時頃
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ミナカ 死ぬ困ル
あの仔 生きル
[それが優先すべき何よりの“命令”であり、
男の中に芽生えた細やかな望みだった。]
俺はいい。彼を黙らせないと船長が死ぬぞ。
[ギリ―の想いを嬉しいと思う余裕もなく、
口にしたのは船長に疑惑が向くと言う不安。]
待った…一体何が起きている。
何処にいるんだ。
[囁き交わされるギリーとミナカの聲を聞き、
何かが起こったのだと気づく。
私は第三甲板へと降りる足を急がせた。]
仲間?
おまえは、おれを仲間だと思っていたのか。
[少しだけ驚いたように問う。
この船に乗る事になった時から、ずっと変わっていない。]
───俺としては、極端な話、おまえが人狼であろうがなかろうが、どうでもいい。
おまえが、他者を畏怖させる存在であるのなら、それに従う。
そうでないなら、おれはおまえに牙を剥く。
それだけだ。
[もし、公に、人狼であることが知れたとしても、それを曲げるつもりはない。
だから、やがて食事の席でニコラスに問われた時も、そのままに答えたのだった。*]
[あの時。
あやしてくれたその手が落ちるのは。
その命が、落ちるのは。
この聲を交わせる者が死ぬのは。
嫌だった。]
───あの煩い声、止めても構わないか。
[静かな男にしては珍しく、幽かに、感情の乗った聲を、どこかへと響かせる。]
なんでもいい。好きにしろ。
[煩い声とはどれのことかは分からないが、今はそんな場合ではない。]
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― →第一甲板 ―
[ハンフリーの声を背中に、船長とすれ違うようにして第一甲板へ。 そこに生きた者の姿はあったか。
船首楼、定位置に転がる死体を蹴り落として、腰を落ち着けた]
……ふぁーあ
[わざとらしく欠伸をする。眠くはない。 ずっと下の騒ぎはここまで届かず、 ただ料理長の奇妙な歌声が響くだけ。 それの意味するところは知らず、ただ胡坐をかいて……
釣り糸をたらして、刀を磨くのだ。 誰の命でも奪えるのに、自分のものだけは――**]
(369) 2014/12/13(Sat) 00時半頃
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肥代取り 置壱は、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 00時半頃
おれ、狼なれナイ
カシラ 本当の仲間 なれナイ、おれじゃ
あの仔、大事
[漏れ聞こえていた聲の遣り取りを聞き、
男は漠然とそう思っていた。
所詮、聞こえる“人間”でしかない自分では
彼が求める存在には成れないのだろうと。]
[どれだけ血を絞っても、手当もしても助からないのかもしれない。
焦る自分が何を理解しているのか、理解したくなくて。]
セシルを守る前に、自分を守れ。
[初めて、祈った気がした。]
ギリー…お前は唯一、私が最初から仲間だと思ってた者だ。
孤独な船の旅の中で。
[刃を振り下ろしながらグレッグを睨みつける瞳に力が入る。
――けれども、グレッグは自分に恐怖を抱かない貴重な存在だ。
些かの躊躇いも私の中に存在して。*]
違う。違う。違う。同じじゃなくても。
[ギリ―の言葉を必死で否定する。
泣いているのは誰なのか。
震えそうな聲を必死で抑えた。]
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