197 獣ノ國
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狼
墓
少
霊
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1時のニュースです。
非認可の組織が親愛なるコンピューター・アシモフを破壊するたくらみを持っていると、さきほどIntSecが明らかにしました。善良な市民はすみやかに所定の緊急避難場所へ集まりましょう。
大変な事態ですね。秘密結社というと、屋外を散歩したり、Powerを拒否するといった奇行が知られていますが……
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とたたたたんっ。
めざましい速さで木の洞に駆け込むと、じっと潜んだ暗闇に瞳がふたつ。 いちど大好きな閉所に収まると、そうかんたんに出てはこないのだ。
(0) 2014/09/30(Tue) 01時頃
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おはよう。あさよ。変わらぬ朝日よ。
さあ今日も、今日の物語を。 御伽噺を。 真噺を。
(1) 2014/09/30(Tue) 01時頃
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ぺらり
ぺらり。
頁の捲られる音がする。
古ぼけ色褪せた頁が開く音がする。
一枚、一枚。もう一枚。
綴り綴られ其の本は、何時だって失せる事は…無く。
(#0) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
《むかしむかしのものがたり》
かつて、故人は謳いました。
『嗚呼、あなたが僕と、永久に、安息の下にて側に居ることが出来たら良いのに』
仄暗い其処では顔は伺えません。
対に成る様に向かい合った二人は唯対を見ていらっしゃる。
朧気に夜の帳に揺蕩う蝋燭の灯は、ゆうらりゆらり。一人舞踏会。
窓は下がる布に隠されようと、布から透けるは星の煌き。夜道の目印。
風の唸りは小屋を揺らし、そうして二人を追い立てるのです。
(#1) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
『 』
対は泣きます。彼の声に応える様に。
喉を引き攣らせ、唯ちいさく鳴きます。
彼の言葉が堪えた様に。
その頭を肩口に擦り寄せ、掠れる視界に、劣る嗅覚に彼を残そうと瞼を降ろし、彼の胸元へ落ちるのです。
力なく、力抜け、芯が抜けた躯を預けるように。
ふわりと。ちいさく空気は揺れました。
(#2) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
『 早いよ。まだそばに居るって、言っただろ』
ひとつ。
雫が滴れました。
ふたつ。
嗚咽が漏れました。
みっつ。
擦り寄る影は、微笑みを浮かべ。
『 』
し。
其の手は落ちるのです。
(#3) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
ずうるり、閉じられた視界は何を写すことも無く。ただ真黒な其処に揺蕩い眠ること、永久に。
劣った耳は残された声を通すこと無く。耳を塞ぎお散る前の夢に微睡み、運び舟に揺られる。
朽ちた体温は最早――握られた手を感じることも。握り返すことも、永久に無いまま亡くなりました。
(#4) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
――『 嗚呼、俺達が同じ者であったなら 』
悲鳴は煌く星を罵ります。
咆哮は憤怒を湛え、哀愁は其の身を包んでは消えること無く。
違う姿に恋煩い
違う種族が罪を被り
異なる寿命は憂嘆く
そうして男は安息を。
そうして男は愛情を。
今一度、もう一度と、其の手に衣を着せたのでした。
(#5) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
《そして、ものがたりは、ひきつがれる》
(#6) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
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…あゝ。鐘の音だ。鐘が朝を知らせて来る。 さみしい朝を、知らせに来る。
(2) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
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―――遠くの鐘が、朝を報せる。
東雲は去り、朝焼が国を照らし始めた。
人々は寝床から身体を起こし、また何時もの様に身支度を整え、味の知れたものを口に喉に通し、……そうして今日もまた、変わらぬ日々を送るのでしょう。
国の真中にある鐘は、色褪せた黄金色を浮かべ、次は夜に、時を知らせに来るでしょう。
その鐘の下、国の中心部の建物は、薄緑に色を包ませながらひとつ。今日も始まるヒミツのコト。誰も知らない、続く物語。
中に住まう一人の男は云うのです。たった数文字、彼の名を。
鐘音に耳を傾けながら、開いた書物を閉じ、その手に衣を着せ透明な言の葉を。
(#7) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
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「『 』、 …今日も、君がいないまま、迎えてしまった。」
(3) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
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懇願に満ちた声色で、今日もまた、繰り返されるだろう所作をままに。
紡がれ続ける物語を、更に紡ごうと永久に。
夢見た脳は夢心地のまま、現実を捉えること無く真直ぐに夢を待ち望み。
―――鐘は暫く、朝を知らせに鳴り響くことでしょう。
(#8) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
❁―――――
/*
【獣ノ國】
概要:
獣と人や人人又は獣獣、兎も角百合も薔薇もノーマルも入り乱れて良しのシリアス恋愛ガチRP村です。
【予め参加者は決まっております。】
【今宵25:00〜入村開始予定です。】
wikiを熟読の上、分からぬ事があればメモにてどうぞ。
【中の人発言は、灰やメモのみでお願いします。】*/
其れでは暫く夢に微睡みお待ちなすって、
(#9) 2014/09/30(Tue) 01時半頃
【メモテンプレート】
名前:
年齢:
外見:(チップ以外に追加があれば)
住居:
職業:
縁故募集等:
接続:
現在地:
NG:
コアタイム:
/*只今より入村を解禁します。
パスワードはwikiに埋まっておりますのでご確認ください。
貴方だけの物語を、永久に。*/
―――――――
(#10) 2014/10/01(Wed) 01時頃
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寸時の甘毒に身を委ねるは、未だ早く。
僕達は、誰の駒でも、魅せる役でも無く、 ただ自分の噺を綴っていくのだろう。
(4) 2014/10/01(Wed) 01時頃
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ふあぁ……もう朝? 学校は……今日から休みになったんだっけ。 どうしようかな
[広いベッドの上で大きな欠伸をしながら伸びをする少女。とろとろとした声は今にも眠りそうに。
カサリ。 枕元に置いてあった手紙に気づき拾い上げて開けてみれば、薄っぺらい愛の言葉と、数枚の紙幣]
『愛してるよ、可愛らしい君へ』 ……私もアイシテルわよ、パパ
[吐き捨てた声はとても乾いて。少女は欠伸をもう一つ]
ん、……仕方ないから出かけようかな 臨時収入もあったし、アクセサリーでも買って、おいしい物を食べればいいや
[細い身体を起こし、ベッドの周りに散る服を拾いながら、少女はいつものように身支度を整えていく]
(5) 2014/10/01(Wed) 01時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 01時半頃
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[身支度を整え、慣れた足取りで屋敷から出て、通う大学の近くにある商店街へ。 さしてお洒落でも大きくも無い、どこにでもあるような素朴な商店街。 その中を歩いて、朝からやっている肉屋で大きな野菜コロッケを買って、その隣のパン屋でコロッケサンドにしてもらう]
『嬢ちゃん、まぁた朝帰りか?遊び人だなー』 『危ないことしてないならいいんだけどねぇ。ま、朝が早いのはいいことさ。今日はパンがちょうど焼きたてだよ』
危ないことなんてしてないわよ、ちょっとクラスメイトと遊んできただけ それに、朝早く来たら、おばちゃん達の出来立てが食べられるでしょ? 私好きだからさ、つい来ちゃうんだもん
[いつも買って顔なじみになった肉屋の主人やパン屋のおばさんに軽い小言をもらえば、笑顔で返す。 実際この商店街を気に入っているのは本当だ。どこか家族のように近くて、それでもけして深入りしない距離感が、安心する。それに……]
(6) 2014/10/01(Wed) 01時半頃
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雑貨屋さんが昨日新しい商品仕入れてるはずだから、早く見たくって。 もうちょっとしないと開かないから、店先で座っておくけどね
[思い浮かべるのは、素朴な雰囲気の、小さな雑貨屋。どこか懐かしいようなその店構えと、穏やかな雰囲気をまとった店主は、少女の心に淡い熱を生む。 その熱が何かなんてわからなくてもいいと心の中で呟きながら、その雑貨屋の前の石段へ座り、コロッケサンドにかじりついた]
(7) 2014/10/01(Wed) 01時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 01時半頃
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― 花屋『Ramo』 ―
[チリン――…。 少しばかり季節外れの風鈴の音。 風に揺られて小さく鳴らすその場所は大通りの一角にある小さな花屋。何処か田舎臭い雰囲気を漂わせる花屋はこの國には似つかわしくない佇まい。近くを通れば風に乗って花の香りが通行人にも届くだろう。]
(8) 2014/10/01(Wed) 02時頃
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[花屋には四季折々の小さな花達が所狭しと咲き、大小様々な花束や棚には可愛くレイアウトをされた花籠も。]
…………。
[決して広いとは言えない店内には一人の男。 茶色の髪は襟足が長く20代半ばと見られる男は汚れたエプロンを掛けたまま店の片隅にある椅子に腰を降ろしていた。
目の前の机には淡い色の花と両手で覆う事が出来る程の大きさの籠。隆々とした手には儚げに咲く一輪の花。 真剣な眼差しを花に注ぎ、適度な長さに切り揃え、器用に籠の中へと丁寧に添えた。]
(9) 2014/10/01(Wed) 02時頃
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[客が一人もいないこの時間帯。
男の他に店員は見当たらず、パチリと鋏で切り揃える音が店内に響く。 客が来れば作業を辞めて話をするだろう。 来なければ"作品"が出来上がるまで没頭する――…。**]
(10) 2014/10/01(Wed) 02時頃
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よいしょ、
[ドサッと、カウンターに新しく入荷した本を積み上げて置いて、間違いがないか確認する。新しい月が始まるこの時期は、新刊が多くでるので。 一度毛の細い前髪を鬱陶しそうに手で払った後、新刊にも関わらず紙の黄ばんだ文庫本をぱらぱらと捲る。 それは、彼がいっとう好きな作家が3年ぶりに出した小説であった。 その文体は、未だ少年であった彼を瞬く間に虜にし、楽しくはありながらくすんだ毎日を鮮やかに彩った。それで、世界が色づく瞬間と言うものを知ったのだ。そうして本屋になった。]
俺、昨日エプロンどこやったっけな
[むずがるように色の薄い唇を綻ばせた後、気を改めるようにいつもの生成りのエプロンを探す。 それの紐を後ろでにつけ、新刊をあるべき場所に並べはじめたのだった。]
(ーー今日は、どんな客がくるだろう。)
(11) 2014/10/01(Wed) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 02時半頃
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[ふらりふらり。一つ影が歩いていく。 ここら辺で着ている人は、そう居ない和の装いの青年。 きょろり、周りを見渡して。]
……さて、そろそろ買い出しするか。
[ゆったりとした足取りで歩いていく。 どうやら急いでいることはないようだ。]
(12) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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こぽり。
こぽり。
溺れる夢を見た。 何処か遠くの碧の世界。 頭上には透明な壁 水面に阻まれ尚、陽は輝く。
くるしくはなかった。 (苦しかった) 水が僕に触れ馴染み云う。 (僕に触るな)
『おかえり』 ――と。
( 僕の居場所は、ここじゃ ない ! )
(13) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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「―――ッは…!」
朝ぼらけ。僕は目を覚ました。ジワリと滲む汗は居心地悪く、ただ僕に焦燥感を競り立てる。慟哭のような、まるで苦渋に塗れた、かの叫びは、現実で在るかのように喉を枯らして来ていて、その事にただ粟肌が立つ。 何度も繰り返される呼吸は「何時ものこと。」また今日が始まるのかと、ただ心に鬱屈と翳りを捧げるのです。
(14) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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ぺたぺた。ぺた。ぺた。
「お早う…って、誰も居無いね」
まるでアクアリウムだと僕は家を幾度も幾度も頭が可笑しくなるほど罵って来ました。碧の壁に囲まれた部屋、部屋、部屋。リビングに大きく備わる誰も居ない大きな水槽。ダレもだれもこの家には居ない。僕しか居ない。そう、全て幾度も見て来た光景。感じた光景。哀しく僕は独りで今日も、さみしく、ご飯を食べるのです。
「いただきます。」
今日の朝ご飯は鯖です。鯖の味噌煮。昨日もこれでしたが、大した意図も思惑もありません。ただ美味しい。美味しいから食べる。反復性のある行動ではありますが、そのこと自体に後悔は無く。もぐもぐ。もぐもぐ。ごっくん。咀嚼し終えズタボロになっただろう其れらは喉を通り腹に下る。満足した僕は、箸を起き洗い場に戻してはまた学校へ行く準備をする。
(15) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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ギィ…ィイ、ギィ
「―――…行って来ます。」
[重い扉は開かれました。重い扉は口を開け外の世界へと僕を誘うのです。まだ冷たい朝風が頬を擦り、少しだけ身震いをしながら。悪い視力を矯正することも無く、ふらりふらりと脚を遊ばせ歩みを進め。 今朝見た碧と、部屋の碧。似た色ではありますが、後者は僕の居場所です。さみしくかなしい僕の居場所。父も母も何処かへ行ってしまったけれど、僕は僕が居れば大丈夫だと、思っていま、す、から。]
(16) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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[机の上、置き去りにされた一冊の本がパラパラ捲れる。 風に踊るカーテンを通る薄ら日のような柔い光は、誰かの手によって綴られた刹那の物語を照らしていた。
–––––キィ。軋んだ音を立てて開いたのは図書館の扉。一歩、控えめなブーツの音が天井にこだまする。 カウンターを抜けて、図書館の奥へと進む足音の主は沢山の物語が詰め込まれた棚の間で、静かに息を吸い込んだ。
朝露の香りを含んだ優しい空気を運んでくれる本達が、クラリスは好きだ。
気持ちよさに腕を目いっぱい広げて伸びをする……と、同時に吹いたのは悪戯な風。 …の長いスカートが舞い上がり、眠気を貼り付けた顔を叩いた。 いくら下に履いているとはいえ、羞恥に慌てふためきながらお転婆なスカートを整える。]
っもう!煽られてスカートなんか履くんじゃなかっ………おやまぁ。
[ひとりぼっちの本の存在に気が付いたのは、風を運んだ窓を叱り付けるように見た時瞬間。]
(17) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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ああ、この" お話 "…… まだ結末は知らないのよねぇ。 ………誰かが片付けを忘れてしまったのかしら。
[薄日が照らす本を持ち上げる。…の影に覆われた本の文字は、少し読み辛かった。]
こんな所までひとりぼっちにしなくても、いいじゃない……
[誰にともなく呟いた声は、鐘の音に掻き消される。 あ、早く郵便を配達しなくちゃ…油を売ってることが上にバレちゃう。 コソコソ早足で図書館前に止めたバイクに向かう。
…もまた、机の上に本を置き去りにしたまま。*]
(18) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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「それにしても、暑いなあ…」
[時期としては夏を過ぎた頃だろうか。まだ元気なお日様は顔を出してはテカリテカリと輝いています。その下國の中心部の塔は不気味に光り続けている。 (まるで変わりない一日だ) 僕はそう思いながら、壁伝い影伝いに大學へと身体を向け歩み始めました。身体が乾涸びて行くような感覚には、身体を摩り耐えてみせることでしょう。
一歩一歩と灼熱とさえ感じられるその陽の元を二つの足で歩み続けている道中、僕は商店街へと入りました。若干騒がしさを感じられる其処は人も多く、そのことに少しだけ脅えさえ感じますが――何に対する脅えなのかは、知る筈もなく。意味無しに周囲を見渡していると、朝からやっているお店の前に、いつぞや大学で見かけたことのある人の姿>>6を見付けました。お店から漂う良い香りは、先程満腹になったばかりの腹を擽り。だけども財布事情を、腹事情を考えるならばと腹の欲しがりを耐え、すれ違う横目についには石段へと腰を下ろした彼女を捉え、その視線が此方へ向いたのならば、視線を逸らして気付かぬフリを。いつ迄も気付かれぬようならば、通り過ぎる迄は白亜にも近しい瞳に彼女を収めたことでしょう。]
(19) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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―午前・???―
[ ――パァン!
と、乾いた音と共に咲いた大きな大きな紅葉色が、男の左頬にくっきりと残された。]
―…全くもって、ツイてないったらない。 …君がこんな子だとは、思わなかったね!
[右手と左手をくるりと半回転。 掌を天に向ければこてり。首を傾げて男は喉奥を震わせる。
目元を彩る赤い痕は褐色の肌でさえも鮮やかに残り、加えられた強さをゆっくりと示すことになる。 それは軈てじわじわと熱を孕み疼き出すのだろうけれど、男はニィ…と、口端をつり上げる。]
(20) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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まあ、確かコレは“男の勲章”…だとか言うんだろう? それを僕に与えてくれてたんだから君には感謝すべきなのかもしれないね。うん、そうだ。
[男の言動に気にした様子は見られず、饒舌に軽やかに言葉を紡いでいく。 痛みからか、口元を動かす度に頬は引き攣っている。 けれども男は唇を歪めたまま動かない。
まるでその表情以外を知らないとばかりに。 まるでこれが正しいのだとばかりに悪びれた様子もなく。
ただ、やはり笑みを浮かべ続ける。]
いやあ、ありがとう。僕の見込み通りの人間だよ、君は。 愛してる、世界で君だけを――
[パァン、と弾けたのはシャボン玉。 地に落ちてはポツリと灰色の点々を作り出す。]
(21) 2014/10/01(Wed) 02時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時頃
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「…出て行って」
[落ち着いた声。眠る前や朝起きた時に耳にした穏やかな声。
男はその音が好きだった。こうして通い詰めるくらいには。]
うん?聞こえないよ? あはは、でもね今日は君に…、
[くっきりと残る花弁の痕。 男は自身に走る痛みなどに眉一つさえ動かさなかった。
だが、こちらを射抜く揺れた瞳。 濡れた睫毛。深く刻まれた眉間。
肩を下ろしたまま、男は固まり軈て口を噤む。]
「帰って。」
[繰り返される言葉に男は首を傾げる素振りを見せる。それに対して目の前に佇む人は「誤魔化さないで」と口にする。]
(22) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時頃
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[男は口を開いた。だがその人は彼を打った手で制す。「これ以上ウソを重ねないで」
男はとうとう困ったように眉を下げる。そして迷子のような目付きでその人を見つめるのだ。
ギュッと握られた両手。 男が腕を伸ばせばそっと半歩下がる足。 視界を覆ったのは赤い、赤いフード。]
「それ、君のだよ。…忘れないで持って帰って。ほら、早く出て行ってよ。」
[男は無言でパーカーを身に纏い、振り返る。 チャリン、と軽やかな金属の音を鳴らしながら机に鍵束を残す。]
…世話になったね、君。 なかなかに楽しい時間だったのだけど、残念だよ!
[目尻を下げた笑み。宙を向いていた手を合わせてパチパチと音を作りしながら出口へとつま先を一歩、二歩と踏み出していく。
簡易に作られたアパートのドアノブが回り切るほんの少しまでは笑みを絶やすことなく、そして唇の孤はそのままに。]
(23) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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――またね、僕の愛しい人。
[射し込む光は朝の気配を存分に送り込む。 半分浸ったまま、顎を引き見つめる瞳、交差する視線は一瞬。]
“嘘つき”
[どちらからともなく呟いた唇の囁き。 それは穏やかな木漏れ日に霞んでは溶けていった。]*
(24) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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―公園―
[薄い木を何枚か重ね張られた長椅子に腰掛けること少し。 ザワザワと揺れる木々の音、揺れる花の匂いにすんと鼻を動かしながら男は微睡んでいた。
花といえば思い出すのは大通りにひっそりと存在する箱庭>>8
科学技術や教養などに定評のある“ヘイオトロープ”は小国ながらも厳重な檻の中に閉ざされている。
その様が何故だかあの田舎じみた柔らかな雰囲気の花屋に酷似しているようにかねがね男は感じていた。 てんで違うものであるとも同時に思ってもいたのだが。
だがそれを会話のネタにしては何度か訪れてプレゼント選びに足を運びもしたっけ。]
でも、それも行く必要は無くなりそうだ。どうしようか。一人で行ってもなかなか寂しいじゃあないか。
[首を傾げながら男は小さく唸る。すると、目元がじわじわとだが熱を発していることにようやっと気付く。]
(25) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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…これじゃ寝れないじゃあないか。 僕は疲れているんだよ。全く。
[悪態をつく男の表情は依然として崩れぬまま。けれど、少しばかり腹立たしげに組んだ足を組み替える。]
…本でもあれば暇が潰せるんだけど。
[街の何処かにあった本屋>>11を思い出しながら頭を振って、苦笑。]
――まあお金ないから無理なんだけどね。
[カラカラとした声は宙へと舞っていき。 やがて口遊むは子守唄。調子外れの音を、旋律を狂わせながらやがて飽きてしまうまで紡いでいるだろう。
片頬に手の痕をくっきりと残しながら、何処か遠くで鐘の音を聞く。]**
(26) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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[ふと白い姿>>19が目に入り、一つ瞬き。何処かで見かけたことがあるのだけれど、どこだったか。 吊っていて少しきつめな目で見つめてみれば、同じくらいの年齢だとみて取れて。 それならば、大学が同じなのかもしれない。今日は休校だと思っていたけれど、彼は大学に向かっている様子。 はてさて、休校は自分の勘違いだったか]
ねぇ 大学にいくの? 今日は休校じゃなかった?
[それならば一度帰って準備しないとと思いながら立ち上がって白い少年に近づいて。 気やすげに...悪く言えば馴れ馴れしげに、少年へと声をかける]
(27) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時頃
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[――今日は久々のオフだ。
ジャニスはテレビの露出はそう無いものの、そこそこ名の知れた舞台俳優をやっている。 ジャニスというのは芸名で、名付け親は血の繋がらない兄だ。 結構気に入っていて、オフの日も本名を名乗らず此方を使っていたりもする。 兄はあまり好きではないけれど、この名前をつけてくれた所だけは、認めてやっても良いだろう。尊大で傲岸不遜なジャニスは、そんな風に考えていた。
ここの所舞台を忙しなく飛び回っていたけれど、今日になってぽんと長期休暇が与えられた。 すっかり今日も舞台に立って脚光を浴びられるものだと思っていたジャニスは、最初こそ反抗したものの、結局はマネージャーに押し切られる形でこうやって街を歩いている。 一つ二つ、ため息なんか吐きながら。久々の休暇を楽しむつもりは、さらさら無い様子だ]
(28) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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[時折ちらりとショーウィンドウを見るけれど、少しすれば酷くつまらなそうに視線を戻す。 買い物はいつだって、ジャニスに酷く甘い兄が担当していた。 だから欲しいものは家に揃っているし、こうして歩いているのも全くの無意味な気がしてくる。 とはいえ、家に居る気にもなれない。家にはうざったい兄が居るからだ]
……何か楽しい事は無いかしら。
[ジャニスはまた一つ、深いため息を吐いた**]
(29) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時頃
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「…きゅ、…休校…ですか…?」
その声色は僕にしては大きなものであったかもしれない。据えていた腰を態々に離し、此方へ寄って来た彼女には、彼女の目付きには、心を萎ませ一歩後退りをしてしまった。だけどそののちに告げられた言葉には酷く狼狽。見開かれた瞳はいちど大学へと向けられはしたけれど、直ぐに彼女へ戻します。
「…そういえば、そうだったかもしれません…」
答えは曖昧なものであったけれど、脳裏には確かなビジョンを。気安さを兼ねた気軽さを以って話し掛けてくれた目前の方には、無駄足をせずに済んだと小く感謝の言葉を送りました。「教えてくれてありがとう」。ぼやけた視界を正すように二三目を擦り、また僕は口を開くのです。
「…君、同じ大学…ですよね?僕はティソ・フィノデル。…あなたの名前をお聞きしても、良いですか?」
恐る恐るとさえ聞き取れる言葉の数々は、彼女にはどう取られてしまうのでしょうか。下がる眉は隠しきれずに、緊張で手汗を滲ませる手の平を硬く握りました。**
(30) 2014/10/01(Wed) 03時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時頃
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[ ――虫を眺めていた。いつだったか、気まぐれに露天商から買い取った蚕が、透明な硝子箱の中で桑の葉を咀嚼している。 点々と緑色に開いていく穴を、虫の肢体を、薄く差す陽光のもとに見つめては、凪いだ顔を顰めさせた。
蚕はたまに首を擡げてこちらを見やっては、また桑葉を食すのに熱心になる。腰掛けたベッドから立ち際に、その反芻をもう一度一瞥して、ふいと顔を逸らした。部屋着を脱ぎ捨て、適当なシャツに袖を通す。]
[ 着替えを済ませたところで、鐘が鳴った。朝と夜、日ごと定刻を報せるそれをぼんやりと耳にしながら。 中心部に立つ塔を窓越しに眺めて、見慣れた薄緑色に目を細めた。
自室のドアノブに手を掛けて、寸暇硝子箱を振り返る。あの蚕はあと何度、鐘の音を聞くのだろうと思った。……少なくとも。]
(あれも、また)
(31) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[ 不意に思い出された、痩せ細り衰えた横顔に唇を噛み締めて。 人としては短い一生を終えた女の、――“母親”の俤をそこに見据えれば、振り切る様に部屋を出る。 階下で手早く支度と朝食を済ませれば、週2で来る手伝いが電話口に出るのを横目に玄関へと。
彼女が驚いたような声を上げて、自分へ電話を変わるよう促すか。そうしないか。前者だろうなと予想して、靴先を床に二三度打つ。]
『――……、ええ分かりました。振込は――』
[ やっぱり、と。浮かんだ言葉は口に出さなかった。 ――その方が煩わしい出迎えも、行儀のいい子供の振りもしなくて済むのだから喜ばしい。一言掛けるといった事もせずに、後ろ手に扉を閉め足を踏み出した。 ただただ、習慣付いた道を一歩二歩と進んで行く。視界を流れるいつもと変わらない景色を眺めている。
毎日響く鐘。虫の咀嚼音。帰れないとだけの近況報告。代わり映えない石畳。]
――……、
[ ひたりと軽い跫音が止んだ。体をその場で反転させれば、適当な道へと足を伸ばす。 別に何かに期待している訳でもなかった。まして目的などありはしないそれに、強い意思もなく。 薄い鞄を持ち直せば、見知らぬ通りへと歩みだした。*]
(32) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[休校だったことを確かめられたことにホッとして、>>30礼を言う相手に少しだけくすぐったいような笑顔を見せて。 この歳になると、友達間でもちゃんとした礼や挨拶なんて無くなってしまうものだから]
別にいいよ 私もちょっと不安だったし、確認できたから助かったもの 休校ではあるけど大学自体は多分開いてるし、散歩には良いかもしれないけどね あんたは暑そうだから、熱中症は少し心配かな
[笑って言いながらポケットから取り出したハンカチを差し出す。じわりと汗が滲んでいては気持ち悪いだろうと思ってだが、受け取ってもえるだろうか。 名前を名乗られたら、一度確認するように口の中で呟いて、笑みを深めて]
ティソ。うん、覚えた 私はスザンナ・フント。 大丈夫?顔色悪いし、ちょっと強張ってる 体調悪いなら無理しないでいいよ?
(33) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[カラン、と扉につけたベルが音を立てた。バイトの青年が入ってくる。ベネットは、密かに溜息をついた。 本当は今日は、新刊整理で開店前に来てもらう筈だったのだ。けれども来ないので、結局自分一人でやらなければならなかった。この子は遅刻もミスも多い。 そもそも、元来気の長い方ではないのだ、ベネットは。 本は好きだが、だからといって大人しいわけでもひきこもりがちなわけでもない。外で泥だらけになって、帰りに鞄から取り出した本を読みながら歩くような、そういう子供であった。 そろそろ我慢がならなくて、つい素のままの口調で悪態を吐きそうになる。だが、辞められても困るのだ。小さな本屋といっても、一人で回せるわけではない。街の本屋だから、歩くことの難しい老人に本を持って行ってあげることすらある。
本気でバイトを募集して首を切ってしまいたいと考えながら、その彼に声をかけた。]
僕は外に本を届けてくるから、店番よろしくね。 それと、もうちょっと早く来てくれるとありがたいんだけど
[青年は小さくすいませんと呟いて、らんぼうにレジに座る。 ベネットは心の中で舌打ちをしてから、街へ繰り出した。]
(34) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[――朝を報せる鐘が鳴る。 遠く、遠くから鳴り響くその音に、心地良い微睡みに揺らぎ身を任せていた男の意識は、糸を引くように手繰り寄せられて行く。 毎朝、毎朝。一度も欠かす事なく、決まった時間に鳴り響くこの鐘の音が好きだった。 何があろうと揺らぎはしない、その凛とした音色はこの上なく美しいもの。 東の窓から差し込める朝日をその瞼に浴びれば、再び闇の底へと沈もうとする意識をその朝陽の前へと晒してゆく。]
(35) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[アイロンの当てられた、皺一つ無いシャツを身につけ、首には赤のタイを。 眉を整え、髭を剃り。髪はポマードで軽く撫で付けてスーツのジャケットを羽織れば、鏡に映るは一人のれっきとした"紳士"。 時計を見れば――嗚呼、素晴らしい。寸時も狂わぬ、"いつも通り"の時間。 その事に密かな満足感を覚えながら、これも毎朝の日課である、出窓のサボテンへの水遣りを始める。 傍の机の上には今朝の朝刊。しかし、今はそれに視線をやる事は無い。 何かを"しながら"水をやったのでは、きっとこのサボテンもあまり気分が良く無いだろうから。]
…あぁ、そろそろ時間か。
[腕に巻いた時計に視線を降ろし呟くと、手にした水差しを定められた位置へと戻し。棚の中に幾つかある珈琲豆の瓶の中から一つ選べば、その下の段にあるコーヒーミルを取り出しその中へと一匙注ぐ。 そこでラジオのスイッチを入れ、ガリリ、ガリリと手で豆を挽きながら朝のニュースを聞くのも、"何時もの事"だ。]
(36) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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[そうしてノイズと共に耳へと流れ込んでくるニュースを、頭の中へと送り込んでいく。 挽き終えた豆をミルに付いている小さな引き出しから取り出してドリッパーの中へと移せば、次にサボテンに水をやる前に沸かしておいた湯を注ぐ。 男の好む温度は83度。苦味が少なく、程よくまろやかになるこの温度だ。 "いつも通り"に準備が進んでいるのなら、沸かした湯は今頃丁度良い温度に冷めているはずだ。]
(……、さて。 今日は久々の休みな訳だが…何をするかな。)
[湯を注ぎながら、挽きたての豆の香りを堪能しながら、そんな事をぼんやりと考え。 そうして豆を蒸らして、一杯の珈琲を作り上げる。 甘くほろ苦いその液体を手に、ソファへと腰を下ろし。何時もならばここできっかり30分、テレビの音を聞きながら新聞を読み、思い通りに作られた珈琲の味を楽しむ所なのだけれど。 しかし、珍しい事に今日から数日間は仕事の予定は無く。仕事の事は愛しているが、たまには休息も欲しいものだから、調整をかけたのだ。 そしてそんな日だけは、男もまた"決められていない"一日を、存分に楽しむのだった。]**
(37) 2014/10/01(Wed) 03時半頃
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――あめあめふれふれ母さんが
蛇の目でお迎えうれしいな
ぴちゃぴちゃチャプチャプらんらん…らん。
(38) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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― 公園 ―
[或る学生は公園の噴水の側で遊んで居ました。朝早くから制服を真似た服を身に纏い、蛇口を捻りローファーの爪先に水を垂らしては蹴り上げ遊んで居ました。 まるで不可解だと、この場に子供やその親が居たならば、通報や陰口さえ叩かれていたかもしれない。そんな所作を繰り返しては愉快そうに柔らかく微笑みます。]
『あの子、頭おかしいわね。あの子、何して居るのかしら。あの子、近付かない方が良いんじゃ無い?』 …なーんちゃって。
[学生は軽やかな音を立て蛇口を締めました。言葉は先程想像した場面を比喩し揶揄ったもの。嘲る様な声色は誰に届いたのでしょうか。…いえ、きっと誰に届くこともなかったでしょう。 水は一滴二滴、滴り、ついにはその銀の中へと姿を消しました。 学生はアッシュ被りのその黒髪を風に踊らせ、その踊る髪を片手で抑える。遠くの塔>>#7は今日も相変わらずの色をしているなあ、そんな感想を洩らしては視線を下げ、落として居た鞄の手を掴み。]
(39) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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…何か変なコト、起きないかな。
[平和ボケした言葉だと、誰かは嗤うのでしょうか。それともバカにしていると、糾弾するのでしょうか。学生は何方を思い浮かべる事無く、無責任に言葉を吐いたので、ぼうっとした頭は自分が蔑まれることまで考え及んで居ません。ただ本心、心の音底から出た音は、自分以外を傷付けることも在ると云うことを知らずに、無表情に云ったのですから。]
(40) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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――例えば不思議の国のアリスみたいに、この木の穴を覗き込んだなら?
[学生は突然と公園に立つ木に手を添え、ちいさなちいさな、御伽噺には到底届かない穴を覗き込みました。リズムを秘めた言葉尻はたのしくたのしく上がっては疑問符を飾ります。パチリパチリパチパチ。覗いた穴は真っ暗でした。片目を閉じ覗いた穴は真っ暗でした。そうして学生は気付くのです。覗いていた目を瞑っていたと。沈黙を介し、学生は独り可笑しく声を潜めて笑いました。紅は頬を染めています。くすくすくすくす、口元を隠し心底独りで笑いました。]
(41) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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例えば赤ずきんみたいに、この木々をくぐり抜けたなら?
例えば、ヘンゼルとグレーテルみたいに、少し迷子になってみたのなら?
[学生は続けます。木々と木々をくぐり抜け、黒髪を靡かせつつ後ろを振り向き、その腰を折り曲げました。赤ずきんのように頭巾はかぶって居ないけれど、真似るように鞄を頭に乗せてみたのなら。高鳴る胸と先を予想する冷えた頭を共存させ、遠くに目を凝らします。 しかし、学生は振り向いた先、その先に、オオカミオトコが居ないことに肩を下ろしては「当たり前か」と笑みを浮かべ。
続いて公園の外へ躍り出ると、周囲を大袈裟に見渡して見ました。 道路の向こう、爪先を立て歩道橋の上へ視線を向け、住宅街に建つ家々をぐるりと見回し。迷子とは到底言い難いそれを続けては、《何も落ちていない》道を振り返り満足そうに笑いました]
(42) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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―――やっぱり何にも、起こらない!
(43) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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[其れは大層詰まらなそうに、其れで居て楽しそうに、学生は朝のひと時を過ごしたのです。いつもと同じ朝をいつもと異なる歌で迎え、またいつもと同じ昼を過ごすことになるのでしょう。学生は、鞄を両手に持ち、先の面影など見せぬ程に淑やかに歩き始め――その途中、公園に誰か>>25居たことを漸く知りました。然しその目が此方に向けられて居ないことを知ると肩の荷を下ろしホッと一息。距離はあれど僅かに届く調子外れの音色を耳に入れながら、ソロリソロリ、気付かれないうちにと学生はスカートを翻します。**]
(44) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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[気儘な散歩道は店の並ぶ大通りに道筋を変える。
あぁ、ご主人はこれが好きだな。 買っていくか。
そんなことを考え乍ら栄養の偏りがないように入れていく。 しかし、食材はどれも二人分とは言えない。 どうしてかといえば、彼の主はもう、亡くなっている。それでも家を守り続ける。座敷守なのだから。
未だ解雇はされて居ない。だから守る、だなんて……我ながら馬鹿らしい程に真面目なものだ。
自分自身に呆れつつ、買い物を済ます。
もう少しだけ、歩いていくか。
そう思えばまた歩き出して。 今度は大通りをふらりふらりと。ざらりと草履の擦れる音を響かせながら、歩いて行った。**]
(45) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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[結局、机の上に放置しかけた本の続きが気になって、図書館で二の足を踏むことになった。 気が付いたら貸し出しカードの印を切っていたのは殆ど無意識。
ああジーザス、私はどうしてこんな本を借りてしまったのでしょう。 恋人達が集う宿り木の下で、しめやかな淑女がこの本を読んでいたらそれはそれは様になるでしょう。 でも、今の私はお手紙を届けるヤギなのよ。お仕事中なの。
微かな悲壮感を抱えつつ排気ガスの残骸を道標に残す。 バイクを走らせている最中に香ったコーヒーの香り>>36>>37に、微かな憂鬱は霧散したのだけれど。]
(あら、もうそんな時間?)
[もしかしたらお腹の時計よりも正確な時を教えてくれるコーヒーが鼻の奥まで届く。 出窓から見えたサボテンの可愛らしさにバイクを停めてしばらくそこから眺めていた。ついでに、チラシを一枚ポストの隙間から忍び込ませて……サボテンの形に折り曲げてみたのは、ちょっとした遊び心。 この家に届ける手紙はチラシ以外にないかと…はバイクから降りて手紙の住所を確認する。]
(46) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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[気持ちは先に商店街に行っていた。 あそこに行けば、焼きたてのコロッケの香りや、芳しい生きた花の香りや、ちょっとおとなしい本の香りがするのでしょう。 香りだけでそれらの全てを味わった気分に浸るの。ついでに、すれ違う人と世間話でもしーましょ。**]
(47) 2014/10/01(Wed) 04時頃
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― 公園の隅、木陰 ―
―― …、 …う……、
[白い線と点が、差し灯る。 杖のように真っ直ぐ、落葉の敷かれた地面に突かれていた細い腕が、揺れ移る重心に鈍い悲鳴をあげて。じわりとした痺れをもたらした。
一拍。息が、飲みこまれる。 震える痺れを吐き出すように、少年は温い息をこぼした。]
…あ、つい。
[薄く開かれた鳶色の瞳に、睫毛の影を落としながら。いつの間にか、陽にはみ出てしまっていた半身を木陰側へと引く。 陽光に晒し続けられた黒は、陰を通る涼風を受け、篭めた熱を手放し始めて。
――揺蕩うような心地よさに、はたりと瞼を落とす事、数拍。
腕ごと崩れ落ちようとする上半身の重みに。 少年はまた、今度は喉を潰すように息を飲むのだった。]
(48) 2014/10/01(Wed) 04時半頃
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[靴裏を合わせては、その爪先を抱えるように両手を突いて。安定を得た姿勢で、白点の滲む視界が戻るのをぼんやりと待つ。
その僅かな合間に。 ふわりと舞い上がる風が、眠る間に乗せた僅かな土埃ごと、黒い前髪を軽々と攫った。]
(……気持ち、わる、)
[乱れた前髪を上目に、思わず薄い唇をへの字に曲げては、先の隙間から溜息混じりのブーイングを吹く。
やがて、それらは首元に巻かれた厚いマフラーの元に埋められ。 微かな温もりだけを残して、静かに消えて行った。]
(――本日も荒れ模様です)
[…なんて埋めた口を動かしてみれば、息の詰まり易い肺がほわり、ほわりと空き始める。 (悪い意味で)時間を持て余す間に付いてしまった、悪癖。
一人の時に溢れる分には、嫌いではない。一応。]
(49) 2014/10/01(Wed) 04時半頃
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[気怠げに腰を折りつつ、緩慢な仕草で前髪を、ついでに横髪とマフラーを撫で払い、整える事、数分。]
…、 …あーー……
[本来の用事を思い出した少年は、低く平坦な声を漏らす。]
(――お腹、)
[そう認識すれば、すぐさま攣るような冷たい感触が腹部を締めつける。 腰が伸びれば、それに合わせて腹部の冷たさも引き伸ばされ。両足でしかと立てば、ぽっかりと空洞がそこにあるような感覚。
……思い出してしまえば何て辛い、空腹のひと時。]
(50) 2014/10/01(Wed) 04時半頃
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[それにしても。どうして、こんな所で眠ろうと思ったのか。
ふと、空を仰げば。影を纏った緑と透ける青のコントラストが、寝起きの身には眩しくて。すぐさま、両目をコートの袖で覆い庇う。
冬物の生地とは違い、僅かに光が通っているように見えるのは、秋物だからか、はたまたすっかり着古してしまっているからか。
…じりじりと腕に伝わる熱に、意識を奪われる中。 足休めの一間に、耳に跡残したはずの微かな旋律>>26を思い出すには、至らない。
――やがて、思い出す事を諦めた少年は。 カツン、と固い固い音を立てながら、足元の小石を蹴り転がし。 一歩、また一歩、痛みの薄れた足を踏み出す。
靴の先をすり減らしつつ、整えたマフラーに鼻先を埋め直しつつ。 本来の目的地へとまた一つ、爪先が固く鳴った。**]
(51) 2014/10/01(Wed) 04時半頃
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[ラジオの音に混じり、紙を捲る小さな音。耳障りであり、それでいて何処か耳触りの良いラジオに混じるノイズの音を聞きながら、紙面に敷き詰められた文字を目で追っていく。 そうして、テーブルに置いた珈琲を手にした時だろうか。窓の外から、低く唸るバイクの音が聞こえて来たのは>>46。 そうして、カタン。郵便受けの鳴る小さな音が、部屋の中へと響いたのなら。男は文字を追っていた視線を上げて、窓の方を見やっただろう。]
(……成る程。今日は休みだからか。)
["何時も"ならば、その小さな音に顔を上げる事は無いだろう。 男はこの時間は必ず、ソファの上に居て、新聞を読む時間としているのだから。 だから例え、郵便受けの音が鳴った後もずっと外でバイクの音が止まって居ようとも、気にかける事は無かっただろうに。 "決まっている"予定のない、真っ白な一日だからこそ。男は珈琲と新聞をテーブルへと置き、この時間にしては"珍しく"玄関へと向かった。]
(52) 2014/10/01(Wed) 05時頃
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あぁ、ご苦労様。毎朝ありがとう。
[バイクから降り、手紙の住所を確認する彼女へと短い労いの言葉を贈り。 郵便受けを覗けば、そこにはぺらりと薄い紙が一枚。 ――それだけだったのなら、男はそのまま部屋へと戻り、またソファの上で日課をこなすだけだっただろうけれど。しかし、何とも器用に"サボテンの形"に折られたそれは、新聞以上に男の興味を引いたようだ。]
"コレ"は、君が? …なかなかお茶目な事をするものだね。
[閉めたドアに背を預け、腕を組みながら手にした"サボテンの形"のチラシを軽く掲げて見せる。 これが、彼女の仕業で無い事だって十分あり得はするのだろうけれど。 "まぁ、その時は謝ればいいか"、なんて呑気に考えつつも、男は悪戯っぽい笑みを浮かべ、郵便配達の少女を軽く睨んでみた事だろう。]
(53) 2014/10/01(Wed) 05時頃
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― 商店街、大通り ―
[馴染みに馴染んだ最短距離を真っ直ぐ進む事、暫く。次第に喧騒が大きくなるにつれて、道幅は少しずつ広くなって行く。
……そういえば、時計を見なかった。 足を速めながら袖を引き。露わとなる左手首を囲う、飾り気のない腕時計に視線を落とし――閉口する。]
…売り切れてないと、いいけど。
[脳裏に思い描くは、(コスパ一位の)焼き立ての食パン一斤。 例え、焼き立てのまま食べるのは、たった一回の薄い一切れ分だけだったとしても。]
(54) 2014/10/01(Wed) 06時半頃
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[早歩きはいつの間にか、小走りへとなっていた。カツッ、カツンと一定の音を刻みながら、跳ねるように走る、走る。 爪先の痛みは緩やかに引き、靴先が地を蹴る振動ばかりが増し、…靴先が削れるのが、分かった。]
…… …… 駄目、っぽい、
[目的の、パン屋の看板が見えてきたところで、溜息と共に肩を丸め落とす。 はたして、靴先を削ったかいはあったのだろうか。 ……どちらかといえば、無い。
目の前の店から漂う、澄ませた鼻を擽るはずの芳ばしい香りは、ひどく薄かった。 そもそも、焼き上がりの定時からはすっかり遅れてしまったのだから、当然とも言えるのだが。
マフラーの後ろで口をもご付かせながらパン屋へと入り、室温に馴染んでしまった食パンの袋を、渋々ながら手にする。 あっただけマシだ、と自分には言い聞かせつつ。
――分かり易い顔でもしていたのか。 苦笑を浮かべるおばさんに、唇を尖らせつつも丁度の代金を渡すと、早速袋から一切れを取り出しつつ、店を後にする。 口にくわえれば、それだけで空腹が満たされる気がした。]
(55) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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[冷めてもそれなりに美味しい食パンをゆっくり、ゆっくりと食しながら道を歩く。 普通の学生を送っていた頃は、もっと慌ただしかった。喧騒を横に、高く昇った太陽に視線を向けては、緩やかに目を細める。
褒められた暮らしは全くしてないが、気が楽なのは確かだった。 髪を撫でつけるフリをしながら、空いている右手で後頭部を撫でれば、すれ違う人達との間に生まれる薄い薄い空気の壁に、ほう、と柔らかな息がこぼれる。
今もそうである事に、少しだけ、安堵した。]
……学校、もう無理かな。
[そんな事を書き綴った、両親宛ての手紙が一枚、二枚、机の中に眠っている。 薄桃の花が描かれたその便箋を買ったのは、入学間もない春の事だっただろうか。
――折角、学校の傍に一人暮らしをさせてもらったのに。 ふと浮かんだ自責の言葉にチクリと胸が痛む事に、また少し安堵して。口元が弧を描きかけている事に気づけば、しかとマフラーへと埋め隠した。
ゆらり、ゆらり。 左手に下げた食パンを揺らしながら、大通りを当てもなく歩く。 擦るような聞き慣れぬ靴音>>45を耳にすれば、はたと目を瞬かせ、その音の主を気紛れに探してみたか。**]
(56) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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[ 見知らぬ通りへ踏み出せば、新鮮味のある景色に自然視線が宙を踊った。人の流れとはわざと逆らうように靴音を鳴らす。 今日の登校を終えれば休暇を挟むんだったのに、とは思いつつ。半日ほどの拘束で済むそれを、どうして態々こうして破っているのかといえば。 ――やはり、特に意味もなかった。
失望や期待といった感情を欠片も、といえば語弊が出るかもしれない。 ただ、と辺りへと向けていた視線を落として草臥れた革靴の先を見やった。いくら赤子がむずがったって夜は来るし、どうしたって蚕は桑葉を食むしかないのだ。変わらないものに嘆いたってどうしようも、]
――、……
[ 多分自分に足を進ませた理由は、そこにはないのだと漠然と感じながら。手に余る問題から目を逸らす様に、騒がしくなる道の先へと無言のままに進んで行く。
帰る道を気にはしなかった。大きな通りには地図があることだろうし、いざとなれば誰かへ尋ねれば、と淡い考えを回した。]
(57) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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[ 暫く進んで行くと、思いがけず馴染みの本屋>>11 がある通りへと出た。小さな構えを覗けば、月始まりだからだろう、山と積まれた本が並んでいるのを確認する。
気まぐれな考えが浮かんで、>>34 バイトの店番に並んだ本の一冊分の代金を手渡した。いつもの彼はと尋ねれば、本を届けに行った旨を聞く。やや危なっかしい手つきの店番が作業を終えるまでに、彼が戻ればよろしく、とだけ伝えた。
――3年ぶり、と帯に書かれたそれを受け取って、筆記具程度しか入っていない鞄へとしまい込む。
馴染み、とは言っても使う資料を買いに来る程度で、本らしい本は殆ど買って読んだ事はなかった。
ただ、と。あの帯から推測するに、ある程度期待を受ける筆者なのだろう。読んでみて面白ければ以前のも、とそこまで考えて、シリーズ物だったらと思い至る。 ナンバリングはされてなかったように思うが、はっきりとは確かめてはいない。
しかし既に本屋を出た後で、立ち戻る気も、鞄から改めてカバーの掛かった本を取り出す気も起きなかった。 ……そのときもまた来れば。都合のいい事に明日から休暇なのだ。そう己の無精に着地点を付けて、賑わう通りへとまた足を進める。]
(58) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 07時頃
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ー早朝・庭ー
[
サァーーー サアアー
風が吹く その度に
ヒラリ
ハラリ
木の葉が 空を舞う]
(59) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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風が、強い……。
[乱れてしまった髪を手櫛で整えてぼやく。
その間にも、開いた本の頁は風によって次々と捲られていき、序盤だったものが中盤、そして終盤へと差し掛かり。
『パタン』
硬い音を立て閉まる。
『朝の読書の時間は終わり』と、見えない手で告げられたように。]
はぁ……。 新しい本、買いに行こうかな。
[行きつけの本屋。 そのドアを開く時に聞こえる、カランというベルの音を思い浮かべれば、新刊が出ているかもという淡い期待も頭を擡げてきて]
(60) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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本屋さん…か。
[そう声を出し木陰から立ち上がる。
先程まで読んでいた本。その薄水色の表紙を撫でれば、何度も暗記するほどに読み込んだ為か、角のところは大分削れて毛羽立っていて。 まるでこの本の主人公である小鳥の羽毛の様。
新刊を買うついでにもう一冊、同じものを購入しておこうか。と、息を軽く吐き。]
(61) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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行ってくるね。
[誰に向けられたものでもないその声は、強いて言うならば表紙の鳥に向けられたもの。
カラリと窓を開きヒンヤリとした床に本を置けば、戸締りもすることなくそのまま庭から外へと。 白いワンピースの裾を揺らし*歩き出した。*]
(62) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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――商店街――
……――あー…。
[ 陽もやや昇って、人通りも若干増えた街中で小さく、呻く。確かにあてもなく歩いてきたわけだった、が。戻る道の見当を見失い始めたのを感じる。地図は読めるものの、もとより方向には疎い。
活気づいた店並びからは、己が立つ場所が恐らく商店街であろうと推測できた。商店街のどこ、とは知れない。 惚けたように建物の壁へと背中を投げ出せば、>>29 声が微かに耳に入る。]
『……何か楽しい事は……』
[ 僅かに離れた距離と喧噪で、殆どかき消された言葉にそれでもぴくりと反応した。続いてため息を零す仕草には、改めてそちらを見やる。 ショーウインドウに映る顔の造りは端正で、その姿立ち居振る舞いに僅かに既視感を覚えた。 それでも、その場はそれ以上には考えを巡らせないままに、店を眺める相手へと声を掛ける。]
――ねえ、お兄さんも迷子?
[ 迷子、と言うには年齢が高いだろうか。些か外れた自省を抱きながら首を傾げる。失礼、という考えは毛頭なく。ただ興味を惹かれるままに反応を待った。
声に気付かれなければ、暫くして体を建物から放しその場を立ち去り、街の地図を探しに行っただろう**]
(63) 2014/10/01(Wed) 07時頃
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― 自宅・縁側 ―
[ ぱちん、 ]
[遠野にては山中の不思議なる家をマヨヒガといふ。
マヨヒガに行き当たりたる者は、 必ずその家の内の什器家畜何にてもあれ 持ち出でて来べきものなり。
その人に授けんがためにかかる家をば見するなり。
女が無慾にて何物をも盗み来ざりしがゆゑに、 この椀みづから流れて来たりしなるべしといへり。]
[ ぱちん、ぱちん ]
(64) 2014/10/01(Wed) 07時半頃
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[ 、ぱちん ]
サンキュー、ちょっち深爪気味な気はするがまぁいいや。
[切り落とされる足爪が庭へ落ちてゆく。 綺麗に總て揃えられたら、あとは身軽だった。
下男に礼を告げ、下がらせた。 両足を地へ近くし、下駄に足を突っ込んで土の上を踏んだ。
欠伸を噛み殺し、庭の紅葉の朱色に眼を細めさせて。 着流しだけでは寒いからと呼び止められ、羽織に袖を通す。 そうか、確かに今日はすこし肌寒い。]
(65) 2014/10/01(Wed) 07時半頃
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休講の間は書物もすすむかなァ 漁るもん漁ってのんびりして来っから、飯の支度はいいぜ。
[盗めしものは、―――富だけ為らば。 富以外は盗めるものではないのかも知れない。
筆記具とノートを手荷物の中に突っ込んだら支度は畢り。
色彩を背にし、庭を通り抜けてゆく からころと楽しげな下駄の音が、街道に響いた**]
(66) 2014/10/01(Wed) 07時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 07時半頃
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「大学へ散歩なんて、随分勉強熱心だと思われそうです…あ、すみません。」
僕は彼女の言葉に笑いました。苦笑にも似たそれで笑みを浮かべ、でもそれも悪くない考えだとひとりごちたのです。ほぼほぼ義務的に足を向けていた其処に、そんな理由を付けて訪ねるなんて。彼女にとっては何てことないジョークの一環、もしくは会話のネタのひとつ、なのかもしれない、だけど、どこか肩の力が抜けた気もしました。 端麗な顔を笑みにゆがませた彼女から差し出されたハンカチはおずおずと片手で受け取ります。その差中にチラリと伺い見たのは言う迄もなく。「熱中症ではないと思うんですが…、多分久し振りに誰かと話したので、緊張してるのかも。」僕は胸の内を素直に吐露してみせました。会話を機するのは他に、少し変わったあの友人>>44だけなのだから。
(67) 2014/10/01(Wed) 08時頃
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「スザンナ、…よろしくお願いしますね。」
へらり。また僕は笑いました。 体調を気に掛けてくれている言葉には、頭を振りはしてみますが、「…そんなに酷いようなら、今日はおとなしく家で休んでみます」と。あの家に戻るのは気が引けるし、正直言って乗り気ではないけど。体調を崩して数日篭るよりはましだと思いました。
「ハンカチ、今度洗ってお返ししても…?」
僕は彼女のハンカチを四つ折りにしながら尋ねました。代わりになるだろうか、疑問はありますが、自分の鞄の中からイルカ柄のタオルを差し出し、恰も返す迄はそれを使ってくれと言うかのやうに。
彼女が甘んじてそれを受け取るか、はたまた帰る僕を見送ってくれたのならば、僕は商店街から外れ来た道を戻ることでしょう。 ――新しくできた友人に、どこか温かみを感じて頬に紅を差し、それでも頬を綻ばせながら。
(68) 2014/10/01(Wed) 08時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 08時頃
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>>56 オスカー [すれ違った、制服の少年。 この時間は学び舎へと行っている時間ではなかろうか。 そんな疑問を持つも、恐らく遅刻だろうと勝手に思うことにして、触れずにそっとしておいた。 相手の様子を見て。
何かを探しているのだろうか。
そう思えば、立ち止まり。 ざらり、とまた草履が擦れる音を立てながら近づいて。 声を掛ける。]
どうかしたのか。何か、探し物か?少年。
[こてりと頸を傾げながら、片手をもう片手の方の袖に入れ問う。]
(69) 2014/10/01(Wed) 08時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 08時半頃
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[聞こえてきた問いかけ>>63が、まさか自分へのものとは思わない。 子供に知り合いは居ないし、第一この歳で誰が迷子に間違えられると思うだろうか。少なくともジャニスは、自分が迷子だと思われているだなんて、微塵も考える事は無い。
けれど視界の隅に映った、ショーウインドウの越しに此方を見る少年に気付けば、裾の長いコートを翻えしてそちらを向く。 中々可愛らしい少年だ。ジャニスの彼に対する第一印象は、そんな所だった]
……迷子? それってアタシの事?
[声音には、苛立たしげなものを滲ませる。子供相手に大人げない、という思考は、ジャニスには無かった。 衝動のまま、目の前の少年の頬を抓ろうとする。勿少年がそれを避ければ、追ってまでしようとはしなかっただろう。 避けられたなら、憎々しげに一つ、鼻を鳴らすくらいはしたかもしれないが]
(70) 2014/10/01(Wed) 09時頃
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――"も"っていう事は、アンタ迷子なの。
[はたと我に返れば、ジャニスは確認する様に問いかけた。少年が傾げたのを倣う様に首を傾ける。 迷子ではないとはいえ、ジャニスだって此処らに詳しいわけではない。 彼が迷子だとして、案内するのは難しいだろう。一緒に地図を探すくらいの事は、してやれるけれど]
だったら、地図でも一緒に探してやりましょうか?
[……どうせ、暇だし。 ぼんやりそんな事を考えれば、ほんの微かに微笑む。そうして、少年の答えを待っただろう]
(71) 2014/10/01(Wed) 09時頃
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― 公園 ―
[――去る自分の罪悪感>>44を押し退けて、足を制したのは一体何か。確かに不審者だと見られていたらと考えると、恐ろしくて恐ろしくて愉しくて口元が弧を描いてしまう程では在るけれど、学生はそんな保身を棒に振り、朝から子守唄を奏でる彼を、目を凝らせば頬に紅葉を咲かして居る彼>>26を真面に視界に入れました。]
…頬、大丈夫ですか?
[一歩一歩着実に距離を縮め、掛けた声は震えているようにも。そんな自分の不甲斐なさやら、コミュニケーション能力の欠乏とやらに頭痛を目眩を感じ得ながら、道中買った冷えたペットボトルを差し出しました。濡れたハンカチを差し出すなんて、そんな洒落たことも女子力…なんていうのも到底無く。冷たいそれは自分の手の中を濡らして行きます。」
(72) 2014/10/01(Wed) 09時半頃
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…あ、あげます。
[自分の性格か、それとも彼のものなのか。どこか威圧感に似たものは、若しかしたら見ず知らずの彼に、「自分の知らない人」に恐怖を抱いて居るのかもしれないと、震える唇は震える声を、その振動は指先にまで及びました。まるで放り投げたくなるような衝動を堪えボトルがその手におとなしく渡ることを望みますが――然し拒絶されたのなら? 学生はその結論に酷く逃げ出したくなる衝動を抑えました。]
…朝から子守唄なんて、…疲れてるんですね?
[こくり。唾は喉を通りました。澄まし顔を見せて入るけれどら内心は滝汗に見舞われ。渡した飲物は好き嫌い別れる葡萄味の炭酸飲料。それが彼の口に合うかなどは特には考えず、目前の紅葉のあからみを消そうとそのことだけに一心。口先は余談を捧げ。幾度か瞬きを繰り返しては、消えぬ紅葉に同情さえ覚えました。恋人と喧嘩したんだろうなあ、浮気でもしたのかな。客観的楽観視さえ浮かべた感想は言葉に代わることはないけれど。**]
(73) 2014/10/01(Wed) 09時半頃
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とん、とんとん。
―――――――――――――― 差出人:ティソ 宛先:まーちゃん>>73 ―――――――――――――― 聞いて! 20xx年10月1日 9:30 ―――――――――――――― 新しく友達が出来ました✌︎早起きは三文の得って本当ですね! これから帰って寝る予定です。 ――――――――――――――
(74) 2014/10/01(Wed) 09時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 10時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 11時頃
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[ コートをはたりと翻らせて、呼びかけた相手がこちらを向いた>>70のには満足げに口角を上げる。ショーウインドウ越しでは窺えなかった輪郭が、ようやくはっきりと視界に映った。 その整った縁取りに、先ほどの感覚が今度は大きく首を擡げる。どこかで、と記憶を辿る意識は、聞き返される苛立った声色に逸らされた。]
そうだよ。お兄さ……、――ッて
[ 肯定を口に出しかけて、こちらへ伸ばされた指をただ見つめていれば――頬を抓られる。大げさに痛がるまでもない力加減に、痛みではなく殆ど驚きの為に声が出た。
回らない呂律で何ふんの、と軽くその手を払おうとする。それすら避けれられれば、苛立ち紛れにやや剣呑じみた視線で見上げるくらいはするだろう。]
(75) 2014/10/01(Wed) 11時頃
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、そう。
[ 小首を傾げる僅かな仕草すら様になっている、と思うのは彼の容姿のせいか。 迷子なの。と続けて問われた>>71のには素直に首肯する。 ――自業自得以外の何ものでもないが。蛇足は口内に含む事にする。]
……――、優しいね。
[ 一緒に探そうか、という提案には寸間呆気に取られて、敬う形も作らないまま声を漏らす。 子供の揶揄いとも思わず真剣に相手にしてもらえるとはあまり、予想していなかった。勿論断る理由もなければ、ありがたく頷く。 ……そうして僅かに和らいだ相手の表情にはただ押し黙って、やはり既視感を刺激されながら。]
……あー。ところでお兄サン、俺とどっかで会った事ない?
[ 地図を探すべく、寄りかかる建物から静かに身体を離しつつ。先ほどの彼の対応は顔見知りにするそれでは無かったな、とは思ったが。首を曲げては斜に相手を眺める。
顔と方向と料理メニュー記憶に関しては特にネジが外れている自覚があれば、下手な軟派文句じみた問いを投げた。]
(76) 2014/10/01(Wed) 11時頃
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[意識は男がベンチに腰掛けてから少し後まで遡る。
この公園には少し入った先に二人はゆうに座れる長机が一つ、二つ。 そのうちの一つはここより更に奥へ足を進めた先にある噴水へと繋がっている。
音は正確に拾うことを困難とすれど、遠目からでも噴水の姿を眺めることは可能な場所。 覗く柔らかな陽射しに反射して光る水飛沫は見るものを和ませる。
常ならば男もその景色を楽しんでいたのだが、目蓋は伏せられたまま。けれども口角は上がり笑みを象ってはいた。
口遊む姿は他人にどのような印象を抱かせるのだろうか。 だが今はどうでもいい。俯き赤頭巾を被った青年は、小鳥の囀りを耳にしながら歌を紡ぐ>>41]
(77) 2014/10/01(Wed) 11時半頃
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[問いかけに揺れる言葉。 答える声は聞こえない。 ただ木々が時折葉音を奏でるだけ。
穏やかな日常。繰り返される頁の音読、暗記。 姿は見えずとも、鼓膜を叩く軽やかな聲に頬の痛みを忘れてにんまりと猫の貌。それは突然ピリオドを迎えてしまったが>>43]
――例えば白雪姫のように、真っ赤な林檎を差し出されたら?
――例えばシンデレラのように、片方の靴を忘れていってしまったら?
――例えば赤ずきんのように、たくさんの花畑を見つけてしまったのなら?
[つま先と踵が奏でるリズムに合わせて先程小鳥が紡いでいた唄を、やはり何処か外れた音階で男も口遊む。
けれど男は気にした様子もなく、頤を上げて首を傾げてみせた。]
(78) 2014/10/01(Wed) 11時半頃
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――君、花は嫌い?
[差し出されたペットボトルを素直に受け取ろうと腕を伸ばしつつ、微かに揺れる指先を男は見つける。]
(怖がっているのかな?ならどうして声をかけたんだろう?)
そうだね。疲れているのかもしれないね。
[口元は笑みをたたえたまま動かせることはしなかった。 一見柔和に見えるであろうそれを彼女へと向けながら男は、鼻唄混じりに組んでいた両足を交互に変える。]
だから楽しいコトを考えているんだ。何かワクワクすることが起こらないかなってね!
(79) 2014/10/01(Wed) 11時半頃
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君はさ、どんな御伽噺が好き?
[決してフードを脱ぐことなく、立ち上がった男は口元を曲げさせる。]
――真っ赤な薔薇園も小石の軌跡もないここだけど、…綺麗な花は咲いてるよ?
[冗談混じりに指差す先は紅葉の痕。 葡萄色>>72に視線を向けながらクスクスと零れる笑いは絶えることはない。]
さあ、名も知らない君。君はこれなら何処へ行くんだい? 迷子なら送って行ってあげようか? 手を引いて泉の向こうまで届けてあげるよ?
(80) 2014/10/01(Wed) 11時半頃
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何かねお礼をしたいんだけど、生憎と甘いお菓子もなければ、お見上げによさそうな花束もないんだ。残念。
だからね、名前を教えてくれないかい?
覚えている間にきっと、君を探してみるよ。
[多分。蛇足は音になる前に吐息として青い空へと。 並んでいたかのように見えた小石>>51がいつの間にか乱れていたけれど、男は饒舌に語り続けた。 何処か演技かかった声で、何処か態とらしく。何処か楽しげに。]
僕の名前はヤニク。ちょうど新しい物語を探している矢先に君が来た。このおかしな体験に感謝を。
[十字を切る素振りを見せながら男は白々しく紡いでいく。 時折瞳を細めては、唸ってみせたけど。]
…花は綺麗なものに限るね。棘があるのは好まないよ。
[赤く腫れた頬に乗る手形に片手を伸ばしながら男は笑う。 そして同意を求めるように一歩彼女へとつま先を向けた。]
(81) 2014/10/01(Wed) 11時半頃
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[随分たくさん質問をしてくるのね。そんな言葉は口内でもごついだけで言葉に成ることはありませんでした。矢継ぎ早に紡がれ続ける数々は耳を貫いてはその度に愉快そうだと何処か温度差の感じる感想を抱かせる。 軈てボトルが受け取られたのならば>>79、その手は失礼だと言われるほどに手早く下げました。]
あなたは、チェシャ猫みたいな人なのね。
[それは何気無く洩れた一言でありました。初対面と言うこともあるかもしれない、飄々として掴み所の無い質は目まぐるしく愉快に染まりころころ笑い。しかしその笑みは貼り付けた偽物感溢れるものだから、どこか違和感。それでも納得してしまうほどにきれいな、笑み。 学生の名前が彼の云う「たのしみ」になるかは分からない。それでも繰り返されるこの日常から足を引くチャンスなのかもしれないと、学生は震える唇を一度噛み締め、立ち上がる彼をおずおずと見上げては、その口元を見詰めました。まるで目を合わせてますと云うように――]
(82) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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…僕、…わ、わたしはマユミ。 苗字はいる?いらないわよね。要らないわ。 ――だって御伽噺には名前があれば充分だから!
チェシャ猫さんは、ヤニクって云うの。ふーん。
ねえチェシャ猫さん、とろけるほどに、あまあいお菓子も、小屋の形をしたお菓子も、毒を含んだ林檎も、私は要らない。要らないわ。 泉の向こうへの渡り船、まだ早いわ。はやすぎる。 キレイなお花は好きだけど、私に似合う花も見つからないの。 ねえチェシャ猫さん、チェシャ猫さん。 愉しいことがあったなら、私に教えて、約束ね。
[返しの言葉は同じく矢継ぎ早に。名前を聞けども受け入れず。ただ自分が認めた彼の呼び名を紡ぎます。視線を合わせぬ怒涛の紬歌は格好が付かないと嗤われるだろうか。それもないな、と学生は一度頭を横に凪ぎました。ふわりと黒髪は揺れます。揺れた髪は風に揺蕩い遊びます。 目前に十字を切る彼には、その唸り声にはただただ目を細め彼を見定め。神に祈るなんて、随分陳腐な信仰をお持ちなのね。嘲笑う声は、嘲笑に似た微笑みは、彼にはどう写ったのでしょう。]
(83) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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キレイな花は好きだけど、枯れてしまうから寂しいわ。 だったらキレイで長生きもする、造花のがずっとずっと「美しい。」 それなら棘が生えていても、無闇に指先を傷付けることはないでしょう?
[近付く猫にジリ、少し踵をズラしはしたけれど。学生は小首を傾げ、肩に髪を掛けながら、目元を弛めて見せました。]**
(84) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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[呂律の回らない口調>>75で返されれば、ふ、と小さく吹き出す。 振り払われるままに手を退かし、満足したとばかりに軽く謝罪の一つでもしただろう。
相手の首肯には、呆れからくるため息を吐いた。そもそも目の前の少年だって、迷子になるには少し薹が立っている様に見えたから]
……ただの暇つぶしよ。 自分の為にやってんだから、アンタは気にしなくていいわ。
[優しい>>76というその言葉に、一瞬怪訝そうな表情をすれば、相手の呆気に取られた様子なんか気付く間も無く、ぷいと顔を背けた。 容姿や芝居の事であれば、尊大に肯いて受け入れる事が出来る。けれど事性格に関しては、悪く言われる方が多い為に、褒められるのは苦手だ]
(85) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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……ふ。 なぁに、その歳でナンパ?
[新たな問いかけには、ジャニスは眉を寄せ小馬鹿にする様に言った。 勿論、少年にそんなつもりなんて無いと、分かってはいる。けれどあんまりな問いかけ方に、揶揄わずにはいられなかったのだ。 ころころと笑って、少年の傾けられた頭を撫でようと手を伸ばす。許されたなら、その金糸をゆるりと撫でてみせただろう。 そうして顔を近付けて、密やかに言葉を紡ぐ]
アンタ、劇とか興味ある? ほら、ロミオとジュリエットとか、レ・ミゼラブルとか。
[言うなりジャニスは、たん!と足を踏み出して、ぴしりと背筋を伸ばした。少し距離を取り、視線は少年から空中へ。胸元に手を当てれば、空を見上げ、悲壮な表情を作り出す。 愛しい人を思い浮かべる様に、その目に涙すら浮かべながら、譫言めいて言葉を落とす]
(86) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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"ああ、ロミオ様!あなたはどうしてロミオ様でいらっしゃるの?"
[台詞を言い切れば、表情を一変させる。にこりと微笑み、小さくお辞儀を。 そうして、どう?とでも言う様に首を傾げた。暗に褒めろ、とそう言っているのだけれど、目の前の少年に、それが伝わるかどうか]
……こんな風に、アタシは舞台に立っているから、それで見た事があるんじゃないかしら。 時々チラシなんかにも、写真を使ってもらっているみたいだし。 それにアタシ、結構有名人なのよ。
[ジャニスにとって、舞台で演じる事と、往来で演じる事にそう差異は無い。自分が役を演じるその場こそが、舞台だと思っているからだ。 けれど目の前の少年が、同じ認識をしていないだろう事は分かっていた。だからほんの少しだけ、窺う様な視線を向けただろうか。 ――勿論、自信満々なその表情に、変わりはなかったが]
それで、ナンパ男クン? アタシはジャニス。アンタの名前は何ていうの?
[揶揄いのままに問いかけて、ジャニスは目を細めた]
(87) 2014/10/01(Wed) 12時半頃
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[指先から伝わる器越しの冷たさを味わう最中、振り切る翼>>82に男は瞬きすれど追いかけることはしない。
喩えには曖昧な笑みを。双眸は開いてはいるが目元は緩んでいる。 笑っているようで笑っていないような曖昧なものを向ける。]
……君は僕を猫と呼ぶのかい。イイね、嫌いじゃあない。素敵だよ。
[コロコロと転ぶ言葉は万華鏡のように含む色を時折楽しげに、時折抑えたように変えていく。
軋む長椅子一つ。随分と男の温度を知った木の目に別れを告げながら唇に人差し指を立てる。
秘密話だというように、口元に視線を向ける彼女へとそっと。 艶やかな黒髪を見下ろしながら男は口角をにんまりと歪める。]
(88) 2014/10/01(Wed) 13時半頃
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そうかそうか。 君の名前はマユミというのか。素敵な名前じゃあないか。 …名字?君を縛るものなんかそうさ、捨ててしまえばいい。
僕はチェシャで君は言うなら…アリスなのだろうから。
[先程の様子はどうしたのやら。言い淀む仕草は一瞬のこと。 舌を回す彼女に男は一度パチクリと目を丸くさせたが、両の手を軽く叩きながら目尻を下げ、そして呼応するように呼気を震わせる。]
君は随分と我儘なアリスだね。けれど悪くない。寧ろ魅力的と言えるだろうね!
そうか、君は望まないんだね?終わりを、始まりを。でもそれじゃあ物語は始まらないさ。
砂糖で作られた菓子にしゃぶりついて、ジャムで塗りたくられたタルトを盗み食い。竈に火を付け小瓶を開けて、道草食って御使いに向かわないと。
[揶揄るように抑揚を付けて台詞は文字を綴る。真新しい頁に確かな軌跡をくっきりと残して描かれていく。]
(89) 2014/10/01(Wed) 13時半頃
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約束?構わないよ。幾らでも君のためなら結ぼう。
でも僕の話なんかより、是非とも君の物語を耳にしたい。ああ、でもそうだね。
けれども、もしも愉しい御伽噺を見つけられたのなら、ここで寝物語を奏でてみよう。
祈りに陳腐なんて無いと思うけれど、そうだね。 たまには神様じゃあなくて、君に“お願い”してみようか。
[口元に立てていた人差し指を下げれば余った手を持ち上げ重ねる仕草。 彼女の向ける笑みなどに動じる気配は微塵も見せずに愉快だと口端を濃く、より鮮明に刻みつける。]
そう、君が望むのは朽ちる美しさではなく、永遠の美なのかな? まるで夢物語だね。腐ることのない花弁なんて、御伽噺だ。
寂しいのなら、栞に。瑞々しさを失ってしまっても花は生きていける。それでも君は作り物を望むのかい?
そうであってもなくても結構結構。君に相応しい花を是非とも届けてみせたいね。愉快な土産話と共にね!
(90) 2014/10/01(Wed) 13時半頃
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[引かれてしまっても男は足先を迷わせることはしない。 距離を離されたのなら埋めれば良いだけの話。 少しずつ、少しずつ、男は彼女へと歩み寄ろうとする。]
君の指先は綺麗だね。
頁を捲ることに、紙面に文字を綴ることに似合いそうな手だ。
僕は君のために似合いの物語でも探して来ようかな。
君はどうする?僕の手を取って散歩でもするかい? それとも、
(91) 2014/10/01(Wed) 13時半頃
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――…帰ってしまう? 現実に。
[にこやかに、覗き込もうと顔を傾けながら男は頬を持ち上げた。]
(92) 2014/10/01(Wed) 13時半頃
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―少し前・市内の和邸宅前―
[ コツ コツ コツ コツ
軽やかに踵を鳴らし道を歩く。
跳ねるように、踊るように。 時折、風が吹きワンピースの裾がふわり ふわり
そのたびに忍び笑いを洩らして、風を目で捉えようと追いかけて。 見えるはずのない風を求めて、視線は彷徨い]
(93) 2014/10/01(Wed) 14時頃
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あ――……。
[繰り返すこと幾度か、長い髪に隠れた耳に届いたのは。
『ぱちん、ぱちん』
小さな小さな音>>64 けれどもその音が溜まらずに恐ろしくて。 ぶるりと身震い一つ、服の上から胸元を掻き抱く。
先刻までの微笑はどこへやら。 きっと唇を引き結んで、今にも泣きそうになるのを我慢して]
鋏は嫌い。
[幼い頃からずっと、なぜそう思うのかもわからずに。 鋏を連想させる音から、逃げるように歩道を駆けだした。
そこが自らが通っている大学の、教授の家と*気付くことなく。*]
(94) 2014/10/01(Wed) 14時頃
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[ 相手の手が振り払われるまま退く。同時にふ、と息を零されるのには気付いたが、追撃する気にはならず、軽い謝罪をこちらも軽く受け入れた。 ――間が抜けてたな、と挟まれた側の頬に自らの甲を掠らせる。別に格好付ける必要も無いのだけど。]
……へえ。暇つぶし。
[ >>85 ため息の真意には気付かないまま、愛想の薄い相づちを打つ。怪訝めいた色を映して、ふいと逸らされた視線をただ緩く追いかけていた。 気にしなくていいわ、と告げられたのには何度か瞬きを繰り返す。 ……やっぱり、優しいんじゃないか。今度はこちらが小さく吹き出しかけたのを、顔を背けた相手に気付かれたかどうか。]
(95) 2014/10/01(Wed) 15時半頃
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……は、
[ そんな歳で、と小馬鹿にするように問い直されれば、こちらも眉を寄せてやんわりとした笑みを作った。悪戯めいて笑う彼にそんなわけ、と緩くかぶりを振りかけて、
――>>86 髪に触れる指先の感触に声が詰まる。そのまま息が間近になるのにはびくりと肩を震わせ、薄笑いを張り付けた顔を小さく横へと逸らした。]
劇、って。 ああ名前くらいなら――、え
[ 無理に絞り出すように問いへと返しつつ。その声尻が消えないかの内に相手が距離を取ったのには、安堵とも呆然とも付かない声を上げる。
青年が一つ足を踏み出し、胸元に手をやれば、目の前の空気ががらりと変容したように感じて、ただ立ち尽くしていた。 憂いた瞳に涙すら浮かべているのには、先ほどの笑みの俤さえ映らない。]
(96) 2014/10/01(Wed) 15時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 15時半頃
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“ああ、ロミオ様!あなたはどうしてロミオ様でいらっしゃるの?”
[ 空へ向けられた台詞に、その声に知らず息を殺している。往来で行われた“舞台”は少なくとも目立ちはしただろうが、そんな事には一切考えが回らない程度には――目の前の相手にしか意識が向かなかった。
……やがて小さくお辞儀をされた>>87のには、僅かに惜しいような気持ちが湧く。
しかし首を傾げる視線と向き合えば、建物から離した両手を腹もとまで持っていき、拍手を送った。 彼の演技を見て受けた感覚の、何分の一にも満たないだろう、拙い賞賛と一緒に。]
……凄い、ね。
[ 即興に諳んじられれば、曖昧な既視感がはっきりとした輪郭線を持つ。 通る声、凛然とした立ち居振る舞い。自信に満ち溢れた整った顔。捕捉される言葉に小さく頷きながら、どうして今まで気付かなかったのかと心中で1人首を傾げた。]
(97) 2014/10/01(Wed) 15時半頃
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[ ――先ほどの淑女はどこへ行ったのか、またも>>87 冷やかす色を含んで問われれば、こちらも調子を取り戻す。 名前、と思考を回す振りをした。諳んじられた台詞に沿って、目を細めた相手と緩く視線を絡める。]
――恋人?
[ 冗談半分、さきほどの意趣返し半分。首を傾げる癖はそのままに、言い終えてから本格的にナンパ野郎みたいだなとぼんやりと思った。また抓られたい趣味も無ければ、相手の反応を窺い切る前に訂正する。]
……シメオン。シメオン・ミグ。――高校生だよ。 それでジャニス、……さん。は、お忍び?
[ 申し訳程度に敬称を付けてから、揶揄う声色もひっそりと尋ねた。 それにしても、と。名の知れた舞台俳優に道案内を受けるなんて、今日はどういった日なのだろうと考えながら。 少なくとも、反芻じみた一日にはなりそうもなかった。]
(98) 2014/10/01(Wed) 16時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 16時頃
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新しい友達と別れた後、級友へとメールを送り、僕は携帯をポケットにしまいながらこのあとどうしようかと考えあぐねました。ただ帰るのではつまらない、そうつまらない。だって、家に帰っても僕を待ってくれているのは一面の青なのだから。 僕はため息をつきました。 昼になり増える喧騒が、ひどく僕を孤立させにきているようで、居心地が悪い。どこか店に入ろうかと考えた末、碧を彩る花を飾ろうと思い立ち、街の花屋を目指す道中、わずかに慌ただしく、いや苛立っているように本屋から出て来た男>>34に肩を揺らしました。
もう一歩歩いていたら、ぶつかっていたかもしれない。
打つ胸を押さえ、僕は男を呆然と見つめました。身なりを伺うに、この店の店員さんだろうか?ぼやける視界は大まかな特徴しか掴んではくれないけれど、目を細め、もしかしたら睨みつけているようにさえ見えるかもしれないそれで、僕は彼を見ていました。 もしこのまま気付かれないのなら、そのまま何事もなく追い越すか、もしくは去る背中を横目に再度歩みを進めたことだろう。**
(99) 2014/10/01(Wed) 16時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 16時頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 16時頃
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[ざらり、踏み留まる音。予想以上に音の主は近かったらしい。 かけられてしまった声に、きまりの悪い思いで眉間に薄い皺を寄せる。
黒の端を揺らしながら、「少年」>>69と呼ぶ声へ。 首だけを傾けて、控えめに振り返った。
…もし呼ばれたのが自分でなくても。 これなら、言い訳や誤魔化しがつくだろうと。]
――…靴音が気になって。…いい靴、探してるの。
[向けられた視線は明らかに自分を差していた。 自意識過剰ではなかったものの、表情は変わらぬまま。 そわりと向き直っては、唇を外気に晒し、答える。
ふと足した用事は、すり減らしてしまった靴先への愚痴が、半分。 買い替えの日は、きっと近い。そんな確信。]
(100) 2014/10/01(Wed) 16時半頃
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あのさ、――
[纏う雰囲気の割に、相手の背は意外にも自分より低く。どことなく年上のような気がしつつも、その背恰好の前に"アンタ"か"あなた"で呼び迷って。 ――結局、どちらも取り下げた。]
… その靴は何て? …ゲタは知ってるんだけど、
[返事を待つ合間に物珍しさに負けた視線が、控えめに相手の服装を、手元を眺め回す。
抱えられた食材類らしき物の重さはどれほどだろう。 決して、長話をするつもりはない。 だが、両袖に浮かんだ皺が――か細い腕を連想させた。]
(――ちゃんと食べてそれなんだ)
[週の食事の3分の2を食パンで済ます人より、か細いのでは。 栄養がどう働くかなんて大して知らないけど。でも、スゴい。
俺の胸の中だけだからと、無礼な感想を浮かべてしまえば。肺に溜められていた空気が、ふわり、軽くなった気がして。 薄く浮かべていた眉間の皺は、いつの間にか消え去っていた。]
(101) 2014/10/01(Wed) 16時半頃
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[ふらりふらり。今度は荷物を持たぬ手で、街を散歩して。
…人が、増えたな。
和気藹々としてきた街を見れば、ふっと笑みを溢す。 ざらり。また草履を擦らせて。 何時もと違わぬゆったりとした足取りで歩いていく。
街や公園や、住宅街などを通った時に、カリュクス[[who]]やアシモフ[[who]]とすれ違ったかも知れない。]
(102) 2014/10/01(Wed) 16時半頃
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>>100 >>101 オスカー あぁ、履物が気になっていたのか。 これは“草履”と言うんだ。 …下駄よりは歩きやすいものでな。 靴を、探しているのか?
[相手は、緊張しているかのように見えて。 優しく笑んで、言う。
相手の視線を追えば、物珍しいのだろう、自分の服を見る様子に思わず吹き出して。]
ふっ…ははっ、済まないな、少年。 珍しいか?この装いは。
[片手を口元へと遣って笑い乍ら謝る。 上げた片手の袖の隙間からはちらりと包帯が覗いた。]
(103) 2014/10/01(Wed) 17時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 17時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 17時頃
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[幸か不幸か、ジャニスは少年に笑われた事>>95に気付く事は無かった。気付いたとしても、小憎らしげにその髪をぐしゃりと掻き混ぜるぐらいだったろうが。
びくりと震える肩と、逸らされた視線と。>>96その二つには笑みの一つも洩らしただろう。 何とも素直な子供だ。嫌なら嫌で振り払えば良いものを。そう考えれば、揶揄う笑みにはほんの少しの微笑ましさも混じったかもしれない]
お気に召したのなら、良かったわ。 まあ、そんなの当然だけれど。
[拍手と共に贈られた賞賛>>97に、ジャニスは満足気に肯く。 拙いそれでも、最中に向けられた視線に、意識に、その賞賛が嘘では無いと確信が持てたから。
ジャニスは人の視線を奪うのが好きだ。その瞬間だけは、世界の中心に立てた様な気分になれる。 だからジャニスは芝居が好きだ。観客は一人居れば良い。目の前に、一人。たったそれだけで、満たされた気持ちになれる ――そう、今回の様に]
(104) 2014/10/01(Wed) 17時半頃
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[落とされた冗談>>98に、切れ長の目を丸くする。すぐにそれが意趣返しだと分かれば、再び目を細めて笑みを作り上げた。 とはいえそれはやはり、酷く楽しげなものだ。首を傾げる少年の期待に応えるには、少々面白げのないものだっただろう。
冗談の様なそれに反応する間も無く告げられた名前を、舌の上で転がす。人の名前を覚えるのは少し苦手だが、今回ばかりは一回で覚えられそうだ。 ――なんていったって、"恋人"なんだから]
そんな所かしら。別に忍んでないけどね。 ……呼び捨てで構わないわよ。どうせ本名じゃないから。
[間を空けて付けられた敬称には苦笑を零す。 ジャニスは元々舞台用の名前だ。自分であって自分ではない。それがどう呼ばれた所で、別段気にはしなかった]
(105) 2014/10/01(Wed) 17時半頃
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それじゃあ、"小さな恋人さん" ――お手をどうぞ?
[芝居めいた動作で、台詞で、すっと手を差し出す。真白い手袋を付けた、すらりと指の長いてのひら。 まるで王子様がお姫様をダンスに誘う様に、小さく腰を落とし、恭しげに、慈しむ視線を少年に向けた。 どうせ拒否されるだろうと考えている。ジャニスだって、本当に手を繋ぎたいわけじゃあない。ただ、揶揄ってやりたいだけで。
――けれどもし、その手を取られたのなら、此方から振り払う事はしなかっただろう。 にやりと酷く楽しげに笑って、離されまいと手に力を入れたに違いない。
そうしてゆっくりと、大通りに向けて歩き出しただろうか]
(106) 2014/10/01(Wed) 17時半頃
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ぞう…り。――そう、靴を。
[なら草履の…"お兄さん"ぐらいが便利だろうか。そう呼ばれて、顔を顰める人はあまり多くない。と自論。
微笑まれれば>>103、一瞬、視線が泳ぐ。
軽く俯いて、マフラーの上端に唇を落としつつ、愛想も曖昧に小さく笑い返す。上手く笑えている自信は、ない。自分でも、目が強張ってると分かる位だから。]
[…相手の恰好を眺めていれば、突如吹き出され――数拍遅れて、気づかれた事を悟った。思わず、マフラーへ揺れる溜息と頬を、じわりと埋める。…熱い。]
……珍し―― …いえ、すみません。
[口元に手をやりながら笑う整った仕草に、これは年上だろうと理屈抜きに判断を下した。少なくとも、高校生活を放棄中の、子供らしい自分よりは…、ずっと。
あまり気を悪くした様子に見えないのは、幸いか。 先よりも少しだけ自然に、淡く苦い笑みを返しつつ。ふと、その袖の内に視線が向く。]
それ…怪我、ですか? ――お兄さん。
[か細い以前の問題なのかもしれない。双つの鳶色が褪せた紺によって薄曇り、ゆるりと瞬く。]
(107) 2014/10/01(Wed) 17時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 18時頃
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…お気に召していただけたようで、光栄だわ。
[学生は指先でスカートをひょいと掴み、物語の御姫様のように、丁寧にお辞儀をしてみせました。黒髪は弾みに揺らぎます。視界に収めた笑み>>88は、到底確実に気に入っていらっしゃるとは言い難いものであったけれど、学生は含蓄のある御辞儀をしました。 軋む長椅子には一瞥さえ遣らずに。猫を見続け釘付けに。ただ耳音で軋む音色を聞いたのならば、不安に少しだけ眉を寄せてみせたことでしょう。]
(108) 2014/10/01(Wed) 18時頃
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…独りじゃ、物語は綴れないもの。
[ぱちぱちと乾いた拍手を他所に、拗ねさえ伺える声色で学生は言いました。独りじゃ登場シーンしか紡げない。馬車も魔法使いも、硝子の棺を運んでくれる召使も、どこかへ連れて行ってくれる人が居ないから。 哀愁さえ滲ませた表情は無意識の水面下。言葉に含まれる棘は、「王子様」の居る誰か彼かを妬み恨み醜悪な色さえ滲ませ。学生はその事に気が付いたならば、ハッと顔を瑜伽め俯きました。咎めるように唇を噛み、抑揚を付けて話され続ける声色>>89に耳が痛いと首を振り。
頁に綴られる軌跡は生半可なヒロインには酷く鋭く冷たい。無駄な強情を張る理性が、ガリガリと猫の爪先で削られる前に、学生はその耳に自分の手で蓋をします。傷みに気付かぬ果実のままで居たいから。いつまでも守られる人でありたいからと自分の弱さを前面に。]
…――あなたって、イジワルなのね。 猫よりもっと質が悪い、言葉の毒を手向けるマジョ。
[蓋の上からくぐもり届く紬歌にちいさく溜息。誘因を、寧ろ実質一択の問答を進める猫に顰めっ面。態とらしく頬を膨らませて見ては、すぐに萎ませて見せたでしょうか。]
(109) 2014/10/01(Wed) 18時頃
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私の花を見付けてくれるの?私の噺を聴きたいの? 私もあなたの御土産話が聴きたいの。 この手を取らなければ、あなたは待つ私の元にプレゼントを持って来てくれるの? それもそれで悪くは無いわ、だって、未知なることを知らずに箱の中で永久に暮らせるのですもの。 でも箱入り娘は望んで無いの。たまにはウェンディのように空を飛んで見ることも大切ね。
そう!だから、つまり。 私は、あなたと共に、夢に浸ってみようかしら。
[詰まる距離は恐怖さえ連れ。目前に揺らぐフードの奥、その奥の闇が学生はひどく恐ろしい。自分を呑みに来て居るようで、その笑みがウソツキのようで。彼がピノキオだったら良いのに、そんな幻想さえ抱き始めたことには柔らかな痛憤を。 それでも誘い言葉>>92に心は挫け、手は震えを取り戻し始めてはどうしようも無いと、心中を悟られないように声の色調は変えずにそう、自分を正当化する答えを歌い始めます。まるで夜の空に無い羽根で羽ばたいた彼女のように、鞄を片手に、耳蓋を重ねて居た手を開いては空に浮かばせ笑いました。 もう踵は下がることは無し。学生は、その足を、ひとつ前へと、踏み出しました。]
(110) 2014/10/01(Wed) 18時頃
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ねえ、連れて行って。あなたが一緒に居てくれるなら、
…そうね、何処でも、そう、例えば数々の御噺が並ぶ本屋さんでも、「終わり在る」花の並ぶ花屋さんでも、はたまた街でそのお腹を満たしても!…何処でも構わないわ。
[寸時迷いの見せた言葉尻は、暫く口内で打ち止め言葉選びが為された後に。 まるで日に焼けず白い手を彼に捧げ、その身を委ねてみるのでした。]
(111) 2014/10/01(Wed) 18時頃
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>>107 オスカー 無理に笑わんでもいい。 笑いたい時に笑えばいい。
[上手く笑えて居ない相手の頭をぽふりと柔らかく、落ち着かせるように、ひと撫で、ふた撫で撫でて。]
別にいい。 はは…っ、はー、面白い。 あと、敬語を使わんでもいい。
[照れるような仕草をして謝る相手に、からからと笑ったまま。 ひとしきり笑った後は、敬語を使う相手に対して、優しい声音で言って。
腕の事を聞かれれば、つい身体がぴくりと動く。相手は気づいたか気づかないかわからない程度の動き。]
あぁ、これか?……そんなものだ。少し、ドジを踏んでしまってな。
[少しだけ、声が暗くなってしまったか。子供に、気を遣わせてしまうなど、いけない。
↓
(112) 2014/10/01(Wed) 18時半頃
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↓ そう思えば、誤魔化すようにくしゃりと撫でた。
そのまま、思い至る。
そういえば、名乗って居なかったか。]
そういえば、名乗り忘れて居たな。 俺は 亀吉。 吉の字を取り“よし”と呼ぶものも居る。 その方が短いだろうが。まぁ、好きなように読んでくれれば良い。
(113) 2014/10/01(Wed) 18時半頃
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[ジーザス、ジーザス! 大事だから二回言うわ!
毎日同じ時間にこの家>>52>>53に配達をする。コンマ数秒狂わないタイミングで香るコーヒー、匂いも同んなじ。 家の形をしながら時を知らせてくれるこの箱を、…は勝手に「時計の家」なんて呼んでいた。 同じ時間に此処へ来る限り出会うことはないと思っていた。ましてや、鳩ではなく人が出てくるなんて想像し得る訳がない。]
あらぁ…あら、あら、御機嫌よう旦那様。
[意図せず、声が震える。 無理やり貼り付けた笑顔に頬が引きつりそうだ。 キッチリ着込んだ白いシャツ。頭のてっぺんから爪先まで隙がない格好は人形の兵隊を思わせて、こちらまで背筋が伸びる。
おもむろにポストへと伸ばされる男の手中に収まるのはハリボテのサボテン(我ながら力作)。 …は言い訳の仕様がない質問に「えっと、その」と視線の終着点を見失う。 ふと、目を丸くしたのは相手の悪戯そうな顔が見えたから。
軍手をしている手で手紙が入った箱を握る手に力を入れる。 ––––––自分に非があると言えど、面白がられていると分かっていて、素直に答えるほど従順には出来ていないのだ。だから、つい]
(114) 2014/10/01(Wed) 18時半頃
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いいえ旦那様、その「割引券」を入れたのは私じゃありません。
[ツン、とすましてさえ見える態度でしらを切る。 丹念に織り込まれたサボテンの姿が、はたから見れば「割引券」だと分かるはず無い事に…は気がつかない。]
(115) 2014/10/01(Wed) 18時半頃
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― 街道 ―
[もう少しで柿も食えるようになるかと 庭を一度振り返った所で、走者の後ろ姿を見た。 家の傍で聞き耳を立てていたとまでは知り得ないが 下駄をカラコロさせている間にその背もやや遠く。
誰かと考えるより早く、色素薄き髪で悟り。 ランナーには釣り合わないワンピースの中身が 殘念だか幸運かは解らないが背面からはよく見えた。
教えるか教えまいかで言わば、凶告するが正しい。 帯に挟み込んだ扇子を落とさぬよう握り、 早足にその後を追いながら声を張り上げ]
おーいパンツ丸見えだぞ、隠せ隠せ! サービス振る舞ってンなら結構な事だが
[がなる声は走者に届くかどうか。]
(116) 2014/10/01(Wed) 18時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 19時頃
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こんなもんか。
[静寂の中で漸く声を発したかと思えば"作品"は出来上がる。肌寒くなる気温に抗う様に暖色系の花を主とした花籠。椅子から立上り、他の花籠と同様に並べて"それ"は売り物として変化を遂げた。]
"あら、可愛い。また作ったの?"
"…お前はなんつーか…、花って似合ってないよな。"
"お前さん。そんなあんたがこの中で一番似合ってないよ。"
[男が並べていたのを見ていたのか、男女の声が耳に届く。その声の持ち主は店の主である夫婦。茶色かがった長髪の髪型で溌剌な女性を尻目に僅かな顎鬚を蓄え気怠そうな男性。男性の発言に反応をした女性が一言ちくりと小言を言うと黙ってしまった男性を見て、笑いながら挨拶を]
あぁ…、帰ってきたんですね。 おかえりなさい。
[この店での日常光景。そして今日の仕事終わりを意味し、先程までの静寂が嘘の様に賑やかになる。]
(117) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[決して口数が多いわけではない自分。見る人によっては寡黙な男と認識をされても仕方がなかった。だが決して賑やかな場所が嫌いなわけではなく、目の前の二人は小競り合いを始める。 特に止めるつもりも、会話に入るつもりもない。 この途切れることのない言葉の飛び合いを、目を細めて笑いながら、そういえば誰に渡すのか知らないが、店に幾度と無く通ってきていた友人>>25を思い出す]
あいつもどちらかと言えば喋る奴だよな。
[誰に言う訳でもなく、独り言。 店に来なくなってからは会っていないので、今は何をしているのかはわからない。今度会ったら聞いてみようとは思うけど。 二人はこの言葉が聞こえてないのか、適当に相打ちを打ちながら草花独特の匂いのついた汚れたエプロンを外し、帰り支度を始めた。]
(118) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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お疲れ様でした。
[手短な挨拶をそこそこに花々に見送られながら店を出る。風が吹き奏でる風鈴の音と共に、伸びた襟足が揺れた。集中しすぎて疲れた眼を擦りながら大きく一つ深呼吸。肩が凝ったのが両腕を体操するかの如くゆっくりと回すと、次にすることは――…]
(119) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[一連の流れの様にポケットに手を突っ込み、捩じ込まれていた物を取り出す。圧力で変形をした紙で出来た箱から一本の煙草を取り出し口に加え、火を近づける。]
"チリリ――…"
[先端が赤く光り、物が燃える音を聞けば一気に肺へと空気を送り込む。]
"チリリリリ――…"
[煙草は送られて来た空気を受けて短くなる。肺に入れた空気を吐き出せば紫煙は再び吹いた風に乗って跡形もなく消えていった。消えていく紫煙を見つめながら、至福の時を過ごしたのだった。**]
(120) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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ー 閑話 ー
[チェシャ猫との会話の差中、いえ終わりに差し掛かる頃だったでしょうか。振動を伝える其れに思わず意識が現実へと、灰色で何の味気も無い現実へ引き戻されました。突然海から引き上げられたような――まるでそんな感覚を抱き、学生は呆然と音を知らせる科学の進歩の欠片を見つめました。ぱちぱち。瞼は素直に呆然の意を知らせ、戸惑いがちに、フードを被った目前の彼、ヤニクをちらりと見つめることもあったでしょうか。それに如何反応を返されたのか、おぼろな思考の中では定かでは無く、曖昧にパネルを見せられるように、現実を視界に入れるのです。]
……?…、
[画面に知らせる色素の薄い彼の名前。暢気とさえ言える文面には拍子を突かれ、思わず疲れた表情さえ貼り付けました。しかし良くも級友。その表情には安堵の色も伺えるでしょう、学生はその端末をただしく持ち直すと、指先の触れる音に心地良ささえ感じつつ、返し言葉を打ちました。]
(121) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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―――――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:ティソくん>>74 ―――――――――――――― Re:🙉 20xx年 10月1日 ―――――――――――――― 寝ちゃったら5文くらい損してしまいそうだけど、 本当に、寝ても、良いの?本当に? [添付:bgm[[ファイナルアンサー]]]
ところで、不思議の国って、穴以外からも行けるのかな?ネバーランドは飛ばなくても良いのかな。 ――――――――――――――
(122) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[淑女の礼>>108にはにっこりの紳士の真似事を送っただろう。 物語の綴り手に関しては、男はあれえ?と間延びした声で咽喉を鳴らす>>109]
――…君はおかしなことを言うね。 物語の語り手はいつだってひとりぼっちさ。君の言葉はそう、物語の中の登場人物について言っているのかい?
なるほどなるほど。君は物語の書き手ではなく、“そのもの”になりたいようだ。
[黒髪を揺らし、唇を痛めようとする少女に対して揶揄の言葉。 たとえ否れたとしても男の口は留まることを知らず。]
――なら僕は西の悪い魔女なんだろうね。水を被せられないように逃げなきゃね。
[膨れる頬に男は「可愛いよ」なんて軽口。 気にかける様子さえ見せずに皮肉を上乗せしてお返し。彼女がお気に召すかどうかは、はてさて。]
(123) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[まるで空を望むように、太陽を翳すように伸ばされた透き通る白い腕>>110 彼女の唇から紡がれる文字の羅列。
男はただ双眸を眇め、頷く。 同意を示すように、続きを促すように、繰り返す。
ただただそのつま先がこちらに赴くことを待っていた男は視界の隅で踵が一つ、此方へ向けられたのを認めると、僅かフードから覗く口元を柔らかく綻ばせてみせる。]
(124) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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―おいで。この手を握ってごらんよ。
[妖精達が永遠の国へと人々を導いた時のように月は浮かび上がっていないけれど、男は伸ばされた手を取った。なるべく優しく包み込むように。]*
(125) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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―公園→商店街―
[そして腕を引きながら向かう先は商店街。その先に彼がよく訪れる花屋>>25と本屋>>26があったような気がする。
何処へ連れて行こうか。男の思惑とは裏腹に目印でもあるかのようにリズムを刻み続ける。]
ああ、そう言えば君は何が好き?
[手のひらを重ねたままであったのなら少し揺らしながら、男は問いかける。]
何の話かって? 飲み物さ。僕はワインとグレープフルーツジュースが好きだよ。
あと珈琲が嫌いかな。あんなドス黒い液体の何が良いのか僕には分からないね! とある男はそれを好んで飲んでいるんだよ。全くもって信じられないね!
(126) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[そして彼が向かう先はインクの匂い漂う書物の箱。 馴染みの店に入ろうとして遠目で確認。]
…なんだいなんだい?ベネットはいないのかい?つまらないね。
[不貞腐れた唇は僅かに先を尖らせる。]
せっかく予約していた本がそろそろ届くと聞いていたのだけど。まあいいか。今は一文無しだからね。
[だが次の瞬間には彼は笑みを浮かべる。公園で初めて言のやり取りをした時ような胡散臭いものを。]
まあいいや。花屋に行こう。この商店街の一角にある素敵な箱庭。 そこは僕の友達が勤めていてね。それはそれは素敵な場所さ。
ああ、でも君が本屋に興味があるのなら今から戻ろうか。その時は君が腕を引いて連れてってくれるかい?なぁに道なら真っ直ぐ戻るだけさ。
(127) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[足を進めながら男は彼女に話しかける。男よりも幾分か地に近い世界を覗く彼女の反応はどうだっただろうか。男は鼻唄混じりで気に入りの場所へと彼女を導こうとした。
その人が仕事をまさに終えたところであることは知らずに>>119]
(128) 2014/10/01(Wed) 19時頃
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[ぜぃ ぜぃ 息を切らし、何かに追いかけられるように。 何かから逃げるように。住宅街を走り抜ける。
辺りに気を回す余裕があれば、カラコロという下駄の音にも気付けただろうが。 無我夢中。一心に走る少女の耳に聞こえるのは己の息の音、心臓の音。 だから当然、ワンピースの裾が捲れていたことに気付く筈もなく。
走ることには向いていない、踵の高いミュールの所為か。 それとも、知らぬうちにどこかで捻りでもしたのか。 右の足首がキリリと痛み、駆ける速度を鈍らせたのは暫く経ってからのこと]
いたっ――………
[やがて呻き声とともに足を止めかければ、耳に飛び込んできたのは聞き覚えのある声>>116
その内容を、酸欠状態のぼやりとした頭で考えること数秒]
(129) 2014/10/01(Wed) 19時半頃
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― ―
――このような農具の形状は、 当時の地表が喝き切った土である事が推測される 日照りは多く、湿気が薄い。 雨季は一年のうちでもかなり短かった。 続く日照りと乾燥に、すっかり參った当時の國民たちは、 雨乞いの儀として、このように踊りを踊ったり、 数少ない収穫を神に捧げ奉った。
その習慣性が、形を変えダンスや音楽に引き継がれたり―― [論題は農具と美術絵から見るヘリオトロープの民俗学。
今や高い産業力に科学力に満ち溢れた国家な分、 古代と呼べる遺物のサンプルは若い彼らには馴染み薄い代物 自分だって新品の状態で見た事の無い形の代物だ。
写真資料をプロジェクターで見せながら、 指示棒の代用としての扇子を用い、小難しい話は続く。]
(130) 2014/10/01(Wed) 19時半頃
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[こうした眠気を誘う講義時間の合間に、若教授は小咄を挟む。
……机に突っ伏して熟睡する生徒たちの頭部を、 畳んだ扇の端で順々に叩く事も忘れなかったが。]
農具と謂えば、 忍者と呼ばれる隠密の武器の大半は農具だったらしい。 連中の手柄は、文献として相当に薄い。 今で云う都市伝説に近いぞ。
それは名を馳せることも目的としている 騎士や武将と仕事が違うという一説もあるが こんな異聞もある。
(131) 2014/10/01(Wed) 19時半頃
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天を賭け樹木に飛び移り、素早い身の熟し。 人を騙し欺く妖術を使うという言い伝えだけ聞けば、 それは常人が行える枠を、大幅に超えたファンタジーだな。
山に棲み、自然と慣れ親しむ連中の実は、 天狗の類だったのでは無いか。
普段は、羽根を嘴をあやかしの術で隠す。 ――… 嘘か誠かは、千年を生きない限り存ぜないがな。
[チャイムの音と共に、若教授はさっさと講義場を立ち去る。
「御伽噺」には夢が無ければならない。 最早会えぬ時代を生きた「らしい」者共にも、 夢があればものの見方は180度変わり、 ヒトの頭から生み出される想像が、朽ちた時代に色を与える。
講義の半分がそんな偶像めいた与太話で占められていても 大学側からもう来なくていいと言われないのは、 眠い話しかしない講師よりも、幾分マシだからかも知れない*]
(132) 2014/10/01(Wed) 19時半頃
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―――…え、あ。 せ、先生。 どうして此処に…って、そうじゃなくて。 そ、その……見えて、ました…か?
[その内容を理解すれば羞恥と気まずさから、先ほどとはまた違った意味で心臓が音を立てる。
今更遅いと頭では理解できていても、両の手はしっかりと衣服の後ろを押さえ。螺旋でまかれた人形のようにぎこちなく振り向くと。]
そ、その……。 苦手な音が聞こえたので、思わず走ってしまったんです。
変なところを見せてしまって。ごめんなさい。
[出来る事なら顔をこそ隠してしまいたい。 その思いもあり、赤くなった顔を隠すように俯いた。]
(133) 2014/10/01(Wed) 19時半頃
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[ 自らの冗談に>>105 僅かにジャニスの表情に変化があったのを見て取り、満足げに殊更笑みを深めた。
しかし相手のそれがすぐに楽しげなものへと変わるのを確認すれば、本名を名乗る声は自然揶揄いの色を潜める。]
へえ……芸名?
[ 移りやすい気持ちはしかし、すぐに彼の言葉尻を掴んだ。――また斜に見た視界のままにすらりと掌が差し伸べられれば、ただ面食らってそこ>>106を見つめる。
同時に投げかけられた台詞と、腰を落とす仕草に今一度、押し黙った。身を白一色に包んだ背筋正しい、まるで本当の王子のような出で立ちに僅かに目を伏せる。 同性の自分からそう感じるのだ。彼のファンが見れば恐らく卒倒する景色じゃないだろうか。]
(134) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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― 住宅街 ―
若者はいいよなぁ、二日後に筋肉痛から愛されないし。
[下駄で奔るなんて暴挙には出ない。
長い着流しの裾が脚に絡んで走りにくいし。 走者との距離は、初めは開くばかりだった。>>129
単純に煙に酒を愛す習慣がモノを言うというのもあるが。
齢三十を過ぎたとて、充分に男盛りだというに、 この体力の無さは、大層哀しすぎる。 その速度でも追いつけたのは、走者が減速したせいだろう。]
(135) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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――そういうの、女の子にやった方がいいんじゃないの。
[ 俺がお姫様に見える? と呟いては、慈しむような視線に顎を浮かせる。恐らくこちらを揶揄っているんだろうとは思って、それならと恭しく伸ばされた手を――取った。
硬く握られるそれに息を飲むのも一瞬に、負けず力を込めれば、相手の手を身体ごと引き寄せる。体格では当然やや劣るものの、急なそれに怯ませる事くらいは出来ただろうか。
冗談めいた笑みは浮かべたままに。成功したならば今度は自ら顔を近づけ、失敗したならばただ手は取ったままに告げるだろう。]
名前教えてよ、お兄サン。“恋人”だろ。
[ 小さな、という形容詞は省いた。知らないままじゃ家柄を嘆く事も出来ない、と言い含める。
握った手は離す気も離される気もなければ、握り返されるそこにただ視線を和らげ、やがては大通りへと足を踏み出しただろうか。]
(136) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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― 公園→商店街 ―
[思いの外優しく握られた手を未だ認められないとでも云うように暫く見詰める。じわじわと侵食して来る気まずさは、自分の人嫌いな本来の質、慣れない事への恐怖心が身を固くしているのだと頭の隅では理解をしてはいるけれど、学生はそれを否定し垂れる冷汗や僅少自覚し始めた危険な感覚をあくまでも強く強く否定し、自分を誘う彼へ行き先を委ねるのです。]
珈琲、私も嫌い。甘くない。優しくない。…だから、きらい。 でも、それを敢えて好む人も居るんだ。それは少し、気になるわ。どんな人なのかしらね。甘い御噺、嫌いな人かなあ。
私自身は、…ね、さっきも見たでしょ。炭酸が好き。 でも全部はだめ。葡萄がいちばん。 にばんめは炭酸じゃないわ、アイスティー。ガムシロップをふたつ加えて飲むのが大好きなの。甘くてね。
(137) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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[ゆうらりゆらり揺り籠みたいに揺られる、その繋がれた手には焦りと楽しさが共存し。ただ幼心に戻った気を起こせば頬を緩ませひとり勝手にはにかみ見せました。
彼の好きな飲物には、意外、そんな感想を洩らし。てっきりもっと、豪快に、麦酒とか好きなのかな、そんな無礼とさえ見て取れることも考えたりして、決して口には出さずに保身を守ります。 ドス黒い液体と比喩された飲物は否定はせず。寧ろ肯定を後押しするように彼の隣で肯きます。ドス黒くて、深い闇を浮かべた飲物。見た目通りに甘くないそれ。以前試しに飲んだ味を思い出しては苦渋に顔を歪ませ、良い方に歪まれていた口元は、即座にへの字に折り曲げました。
そして語らうは自分の好み。矢張り現実も甘くないと、自分を苦しめるものはキライと自分本位に任せた事を只々紡ぐ。その表情は得意気に、伺い見れば慣れ親しむ味に安堵するように。ついでに「ワインは飲める年齢じゃないの」と子供の割に大人ぶった口調で答えて見せたことでしょう。]
(138) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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…残念ね。
[着いた先は懐かしさしえ覚える紙の香を漂わせた本屋。悪く言えば古めかしいそのお店を見つけると、取って付けた感想を。慰め言葉には到底成れず、誰かを慰める役にも取れない音色を不器用に投げました。視線の奥には如何も良いと、冷たい色さえ見れるでしょうか。 『現実から逃げさせてくれる本は好き。でも、現実は嫌い。』 脳内に木霊する我儘。ひとりよがり。相反する其れらは胸を締め付けただ息苦しい。 されとて一文無し>>127、との声には、何やってるんだろうこの人、そんな疑心の目を向ける余裕くらいはあっただろうけれど、きっともし彼がこちらへ視線を向けたのなら、まるで当初公園から音静かに去ろうとしたように、ゆるりゆるりと視線を避けてみせたでしょうか。]
(139) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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本屋は平気。大丈夫。 花屋さん、季節の花はあるのかしら。 花は好きだけど、あんまり詳しくないの。知ってることと言えばこの國の名前が花の名前を持っているということくらい
[踵を返すことさえ選択肢に入れる彼>>127の好意はざっくりと取り下げます。理由は言わずに話を逸らし、ご機嫌なのか如何か――鼻歌を響かせる彼の、導く手に甘んじました。識ってる知識を言葉にしながら、歩み続けては、繋がれている手は積み重なる緊張の為に徐々に強張りを増し。それを誤魔化すかのように口調は早まります。 そして遠目に、その花屋さんのかたちを見たならば、肩の力を抜いたことでしょう。]**
(140) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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[畳んだ扇を己が掌へ打擲させ、深く息をついた。 石畳に響くカラコロも、先程よりも緩慢なものになり
中身が見えていたかと問われれば>>133 ピンクだったとは言わず、ただ頷くのみ
脚を庇う仕草と、ヒールが高度を伴う靴を見下ろす。]
パンツより脚が大変なことになってるんじゃないか? 今度マラソンする時は紐締めのスニーカーにした方がいいな
[軽口を投げる傍ら、歩けそうかと付け加え。 既に正され、抑えられた裾を見ることは無い。 振り返った貌は、やはり見憶えのあるもの。]
(141) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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苦手な音?
ボードをチョークで引っ掻く音は俺も嫌いだが どんなもんを訊いたのかね。
[顔を隠すにも裾を抑えることで 用を為せない両手に注視はおかず。
扇を持たぬ手を伸ばし、俯いた女生徒の頭を軽く撫でた。]
(142) 2014/10/01(Wed) 20時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 20時頃
抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 20時頃
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[ベネットは本屋に戻ってくると、またかと、盛大な舌打をした。最近はバイトの青年のせいで癖のようになってしまった。]
あのさあ…
[呆れていることを隠そうともせず、カウンタで船を漕いでいる青年に声を掛ける。]
君もう帰っていいよ、僕がそこやるから。
[虫を追い払うように手を払うと、青年もまた苛立ったような様子でお疲れさまでしたと、本屋を出て行った。溜息をついて、売上を確認する。新刊がいくつか売れていた。何度か来た、人の眼差しをハッとあつめてしまうような白髪のーーー青みを帯びた白髪のうつくしい少女は買いにきただろうか。あの子が好んでいるであろう作家の本がでているのだけれど。]
ーーーーーー…
[頬杖をつき、最近読んだ本に想いを馳せる。]
(神さま、どうかこのひとに… 幸いがたくさん訪れますように。つらいことや哀しいことは優しく訪れますようにーーー)
(143) 2014/10/01(Wed) 20時半頃
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(きっとだれもがさみしいのね 私最近それをしったわ…足りないこころをうめるよふに、まぐわうのだから)
(ふざけるな、情でまぐわれるなら男も抱けらァ)
[自分の心のやわかい、隠し持っていたしろい純真を引きずり出して、朝のひかりのなか道の端にかたまってしまつたうす汚れた雪のように穢して行く小説だった。あんな愛を、自分は本の中でしかしらなかった。そしてそれが、本の魅力なのだとも。本のなかの、自分の知らないこころを抱いてねむる。思考がそう染まっていく。]
会計をおねがいします。
[そう声をかけられて、しやぼん玉が弾けた。あの紫と緑のマアブルの光のかけらが舞うのを感じた。焼けた肌の客の相手をしながら、予約票をみかけて>>127ヤニクはとりにきていないのかとふと思う。]
ありがとうございました。
(144) 2014/10/01(Wed) 20時半頃
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[どうやら男が出て来たという事実は、郵便配達の少女を酷く驚かせてしまったようだ。 微かに震えた声に、何処か引き攣ったように見える笑顔>>114。 自分は果たして、そんなにも驚かせる事をしただろうか、などと思いながらも、男は返された挨拶には小さく口だけで微笑んでは見せたけれど。 まさか自分の家の事が、鳩時計に見立てたかのような渾名を付けられているなんて露知らず。此方の"挑発"に目を丸くした彼女の様子を、扉に背を預けたままじっと見つめた。]
……あぁ、君じゃ無かったのか。 それは失敬、どうや私の早とちりだったようだ。 なら、謝らなければいけないな。
[しかし、彼女の返答>>115にはピクリと眉を小さく持ち上げ、手にしたサボテンを思案するように口元へと当てる。 揺れる視線や口篭る様子から、きっと彼女だとは思うのだけれど。しかしシラを切られてしまっては、只々問い詰めるのも気が引ける。]
(145) 2014/10/01(Wed) 20時半頃
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(……割引券。)
[さぁどうしようか、と思案していた所で、男は少女の零した言葉の一つを拾い上げただろうか。 チラ、と手にしたサボテンへと視線を移せば――嗚呼、やはり。外から中へと丹念に織り込まれたそれからは、"割引券"なんて判別などとても出来そうに無い。 その事に気付いたのなら、男は預けていた背を持ち上げ、さも申し訳無さそうに眉を下げては見せただろうか。]
勘違いをしてすまなかったね。 ……あぁ、だけれど君は、とても目が良いみたいだ。 私はコレを見て、割引券だとは気付かなかったよ。
[少しだけ驚いたように目を見開いて見せたのなら、僅かに首を傾げて彼女の様子を伺うように視線を投げる。 解こうかとも思いはしたのだが、綺麗に折られたそれを解いてしまうのは何だか勿体無いような気がして。 仕事中の彼女を長々と引き止めるのは少しだけ気は引けたけれど、あと少しだけならばこの珍しいお喋りを続けても構わないだろうか――"さて次はどんな風に誤魔化してくれるのだろう"、なんて腹の底では微かな愉悦を感じながら。]
(146) 2014/10/01(Wed) 20時半頃
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ええ、そうよ。 可愛らしい名前でしょう?
[返された問い>>134には、同意を求める様に笑みを強くする。 そのすぐ後に押し黙った少年には、手を差出したまま挑発する様に指を動かした。 伏せられた目は、一体何を意味するのだろう。人の心を量る事の苦手なジャニスに、分かる筈もないけれど。 本当の所、この反応が見られただけでジャニスは満足していると言っても良い。だから不満気に落とされた少年の言葉>>136には、堪えきれずに小さく笑い声を落とした]
勿論、女の子にだってするわ。 でも、今はアンタに。
[手を取られれば、ジャニスはその手を握り締める。痛くするつもりは無いけれど、硬く、逃げられない様に。 けれど少年が同じ様に力を込めてきたのなら、ぱちりと目を瞬いた。 一体どういうつもりだろうと、重なった手から彼の顔へ視線を動かした、その時に、体をぐいと引き寄せられる]
(147) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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……あっ!
[情けない声を洩らし、ジャニスは抵抗する事も出来ずに体を強張らせた。 近付けられた顔を、見開いた目で見詰める。 そうして冗談めいたその笑みを見たのなら、悔し気に顔を歪ませただろう。どうにか口元に笑みを浮かべるくらいの意地は、見せただろうが]
ヨハン……、クリストフよ。 よろしく、シメオン"様"?
[言い含められるまま、苦々し気に名乗りあげる。芝居口調は、なりを潜めていた。名前に続けられた揶揄も、全く効果は無いと分かっている。 ……少し、揶揄い過ぎただろうか。 まるで攻守を逆転された様な感覚に、頬すら染めながら、小さく鼻を鳴らす。
そうして離されなかった手を、仕方なしに此方も握り締める。振り払わなかったのは、揶揄いではなく、意地だった。 けれどすぐに、繋がれた手を見て和らぐ視線にジャニスは気付く。であれば、ため息の一つでも吐きだして、心の中で白旗を振った]
(148) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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[――今日は、本屋へ取り置きのを取りに行かねば。 中世文学集と北欧叙事詩の計二冊。
手土産と共にルーカスの所に立ち寄るつもりだが、 在不在を確かめぬとも、この時分はきっと居るのだろう。
高校大学と縁を共にし、今もまた趣向を近しくする友人の 如何にもな優男らしき風体は、書殿へ篭もって 本の虫になるより、若い女を口説いている方が様に為る
こちとらパンツのタダ見で満足しうる有り体の為、 口説き文句など一切知らん。]
(149) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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アンタ、大きくなったらたらしになりそうね。 ああいう事は、程々にしなさいよ?
[唇を尖らせ、忠告を落とす。 ジャニスにとって、高校生なんぞにしてやられたのは、酷く屈辱的な事柄だった。 だから知らず、拗ねた様な口調になってしまったのだが、当の本人は気付かない。
その間も、歩む足は緩めないままに。大通りを暫く歩いていれば、地図看板が見えてきただろう]
ほら、アレよ。 一人が不安なら、お家までついてって上げましょうか?
[今度の提案は、正しく優しさではない。 けれど悔し気なままに告げたその嫌味は、むしろ己の惨めさを強調するだけだとは、気付いていなかった。 地図の前で立ち止まれば、期待も出来ない反応を待つ。既に繋ぐ意味の無くなった手を、離さないまま]
(150) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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[顔を伏せたまま、相手の動作を視線で追いかけて。
ちらりと見えた頷く仕草>>141には、ああやっぱり。と、内心で溜息を洩らし。]
次に走る時には……スニーカーか。 一層の事、靴を脱ぐことにします。 捻った傷よりも、切り傷の方が後々マシですから。
[罰の悪さを誤魔化すように、冗談目かした言葉。 けれども『歩けそうか』という問いかけには]
ゆっくり歩けば、大丈夫だと思います。
[こくりと小さく頷いて、口元に笑みを形作り]
(151) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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はい。とても……苦手な。 怖い音です。
[挙げられた例>>142には、自分もそうだ。と、小さく笑って。
頭を撫でる手の主に、笑わないでくださいね。と、付け加えることも忘れない。
実際、自分でも何故その音が苦手なのやら。 幾つか思い当たる節はあるのだけれど、どれもピンと来るものはないのだ。]
ぱちん、ぱちん。とか シャキン、チャキン。とか そんな、鋏の様な音が苦手なんです。
[想像するだけでも嫌。とばかりにふるりと身震い一つ。 柘榴の瞳に怯えが浮かんだ。]
(152) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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[また、書き物も溜め込んでいた。 大学での仕事に休息を抱いている間、寝て過ごす訳でも無い
つい先月公演された、中世を背景に置く一本の舞台、 昨今発刊を期した随筆作品にて、文學賞を取った己に、 芝居雑誌の評論を書けと。
仕事が舞い込む前に何とか演目を観にゆけたが、 千秋楽は大分混み合っていて、空気が渦を撒いていた。 空調の効きも忘れる程のカーテンコールを思い過ぎらす。
場内を沸かせ、人を惹きつける名舞台人が、 この街に住んでいるのを知っている。 一枚違う世界にいる時とはまた、別人に見えはするが。]
(153) 2014/10/01(Wed) 21時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 21時頃
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靴脱いだら脱いだで、破片を踏んだりしたら危ないぞ。 それこそ、駆け回れなく為るからな
下駄はいいぞぅ、小石にさえ気ぃつけりゃーな。
[>>151とはいえ、その清楚なワンピースで下駄をあわせれば 見合うも見合わぬもあったものでは無い。 スパッツを履けなどと色気を削ぐアドバイスもする事は無く
結局は、急ぐ時は合う靴にした方がいいなと憶うばかり。]
そうか。 安っちい靴なら出かけのついでに買ってやってもいいがな。 先生はこれから本屋へ行くところだよ。
[挫いた訳では無いらしいし、過度の心配はせず。]
(154) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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[チクタクチクタク。 男の口元をサボテンが覆っている間の沈黙>>145>>146。 聞こえるのはバイクのエンジンと、何故か忙しない…の心臓の音のみ。
「謝らなくてもいいの。 だって私がやったんだもの。 謝るのは此方の方だわ。 ごめんあそばせ。」
考えてみれば実に大人げないではないか。非があるのは此方の方なのに謝りもしないなんて……過去にも言われた事がある。 素直じゃないのはお前の悪い所だ、って。 さぁ、言うのよ。簡単だわ。たったの五文字だもの。 さぁ、口を開いて––––––––閉じた。
男の口調は明らかに、此方の失言に気がついている。 ああ申し訳なさそうに下げられた眉さえ、涼しげな瞳さえ態とらしく見える。 自分の失言に。仕事中遊んでしまった幼稚さに。目の前の男の遠回しな物言いに。 頬と云う水面に紅い雫がみるみる広がる。引き結んだ唇が僅かに震えた。]
(155) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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[ツカツカと相手の爪先まで近寄る。割引券付きのチラシを大量に手に持ちながら。 それを、綺麗な白いシャツの胸元に押し付けて。]
折り紙は…っ!サービスですっ! 旦那様の家のサボテンが、ひとりぼっちで寂しそうだったので!ねっ!
[眉を顰めて、自分よりも高い身長の男を見上げる。ああもう耳まで熱い。
男がチラシを受け取ったならば、逃げるようにバイクに跨っただろう。 最後に「そのチラシで特売競争でもしてください」なんて訳の分からない捨て台詞を残して。
大量のチラシの狭間に、…が図書館で借りた本>>17>>18の置いてけぼりに気がつくのは、もう少し後のこと。*]
(156) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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――… 尋常もなく恐い音ねぇ すり鉢で鼠を擦る山姥にでも出くわしたか。
[そんな危険人物が居るなら見てみたいと憶う。 怯える娘の頭を撫ぜ乍、軽口を叩くのをやめ、 彼女の打ち明ける言に耳を傾けていたが>>152]
ぱちんぱちん? しゃきんしゃきん…
[肉を潰す音に比べれば、存外かわいいものだが。 まさかと下駄を履いた己の足元を見下ろし、]
そりゃあ、まさかウチの前でも通ったンかね。 爪を縁側で切らせていたんだが。
[それか床屋の前でも通ったか。 いや、自動ドアの外にまで鋏の音が響き渡るとは思えず。 笑うなと言われた手前ではあるが、くすりと吹いた。]
(157) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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[手を重ねた時の視線>>137の意図に男は気付かない。何処かおどおどしたような言葉と態度を男は少しの時間内ではあったが数度目にしていた。 公園にて一人口遊んでいた彼女の声色は何とも楽しげでその落差に男は小さく相槌を打つ。]
そうかな。君とは気が合いそうだ。また茶会でもしてみる?ちょうど僕は帽子をかぶっているからね。真似事さ。
どんな人、か。彼もこの街に住んでいるよ。毎日きっかり決まられた時間に同じことを繰り返すつまらない男さ。
[誰かを語る口振りは抑揚を付けて大仰に。「その内会えるよ」なんて不確かな言葉を捧げる。
その後は、
「ああ、さっきの飲み物は炭酸か。あまり飲まないものだから気付かなかったよ!」
「僕ならそこにミルクも足すね。色がコロコロ変わるのが楽しいんじゃないか。」
なんて。“意外”には、目元を和らげるだけ。 口々に嫌いだと主張する唇。緊張が和らいだようにも見える頬に人知れず意地の悪い笑みを浮かべて隠すようにフードをかぶり直した。]
(158) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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それは残念。でも、お酒なんて御伽に似つかわしくないかな。
[だからいいね、と。 あっさり切り捨てる。]
うん。そうだね。まあその内きっと見えるだろうから出直すさ。無一文は…そうだね。何とかなるから気にすることはない。
[少女の言葉には頷くもの、傍らに存在するその瞳を覗き込もうとすれば、逃げられてしまう>>130
それに男は「つれないね」と口にしながらも歩を動かす。]
あるんじゃあないかな。 僕の友人ならきっと、花籠を賑やかに優しい色に変えてくれるよ。
[つま先を差し出し踵を落とし。 何度か繰り返せばゆっくりと姿を現す外観。
途端に緊張を糸を緩めた彼女>>140を見咎めた男は、一度重ねられた手のひらに少し力を込めて。 やがて悪戯めいた顔で指からゆっくりと擦り抜け一足先に花屋へと向かっただろう。]*
(159) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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―花屋『Ramo』―
[店の近くか少し離れた場所か。 一服をする一人の青年の姿に男は空になった右腕を上げる。]
やあ、トレイルじゃあないか。 どうやら今日はもう上がりかい?お疲れ様。
[店に踏み込んだ際に何度か目にした光景に、男はある程度の予測を立てて尋ねる。
もしそうならば、彼の至福のひと時に水を差したことにもなり得たかもしれぬが、気にした素振りは見せず。]
花籠はまだ売ってるかな?君の作品を是非ともプレゼントしたくてね。
(160) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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[その時マユミがいたのなら、そっと指を差してみせただろう。 いなかったのなら、掻い摘んで公園で出会った少女について話しただろう。]
お代は、まあ。代わりの物置いておくから口添えしてくれると助かるんだけれどね。
[なんて茶目っけたっぷりのお願いをとりあえず口にしながら、仕事終わりの彼に残業をさせようという企み。]
(161) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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[差し出されたイルカのタオル。洗って返すという言葉。>>68少年の言葉はとても暖かく、そうして必ず再会できることが確定したかのよう。 そのことに自分が嬉しくなっているのを自覚することなく、花のように笑顔を浮かべて]
じゃあ、私も使ったら、ちゃんと洗って返すわ。 大学でなら会えるでしょうし、……そうね、いつかお昼を一緒に食べましょ?
[こうして知り合えたのも何かの縁だからと笑い、少年を見送って。イルカのタオルを見下ろせば、自然と顔が綻び、足取りは軽くなる。そうだ、友人の時間があいているならば、休みの暇を一緒に潰せればと思いついて。 でこってもいない、むしろかなり前のデザインの携帯を取り出して、ポチポチと操る。良ければ一緒にショッピングをしないかと]
(162) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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―――――――――――――― 差出人:スージー 宛先:マユミ ―――――――――――――― 今日あいてるかしら? 20xx年10月1日 ―――――――――――――― 今日は休講で暇だし、一緒にアクセサリーや服でも身に行かない? 良いこともあったから話したいし、ランチをご一緒にどうかしら 暫くは商店街にいるし、合流自体はすぐにできるよ おごりはできないけどねっ
S.F ――――――――――――――
(163) 2014/10/01(Wed) 21時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 22時頃
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 22時頃
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離れる本屋の店員の姿>>143>>99を、僕はそっと見つめていました。遠くの景色に紛れる姿を輪郭を捉えられる限りで捉え、飽きたのか視線を逸らし。僕はまた喧騒へと足を踏み込みました。商店街は意外と広く、朝足早に通い詰めていたのが嘘のようです。僕は汗に滲むシャツを煽り、鞄を持ち直しました。
「…熱いなあ」
やっぱりさっきの本屋で休めばよかったかもしれない。 そんな後悔さえ抱え、空に輝く太陽の下歩き続けます。頭を焦がす日はまだ高く、夕暮れは遠く。休校の時程、友人に恵まれていない自分が暇潰しに困ることはありません。何気無しに携帯を取り出すと、新着のそれに意味も無く瞬きを繰り返しました。
(164) 2014/10/01(Wed) 22時頃
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駆けまわれなくなるのは、少し困りますね。
下駄は……あまり履いたことがないですが 洋装に下駄は違和感が。
[見つめる視線の先には下駄を履いた足。 カラコロというあの耳触りの良い音が耳に蘇り、くすりと笑みが浮かぶ。
とはいえ、洋装に下駄を合わせる気などさらさらなく。 次はヒールのないサンダルでも購入しようか。等と頭の片隅で考えれば]
買って頂くのは…その、少し。 単位に響いたりしませんか……?
あ、あの。それに私も本屋さんへ行く予定だったので 私も多少はお金持っていますし。
[チャリリと硬貨の音がする布財布を掲げて見せ。]
(165) 2014/10/01(Wed) 22時頃
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擂鉢の音なら大丈夫ですよ。 擂り胡麻でも作ってるのかな。って思うだけです。
[軽口>>157に至極真面目に応酬し。 彼の人が足元を見下ろすのを見れば、釣られるように視線はそこへ]
縁側で爪を……。 あぁ、パチン パチンという そんなような音でした。 [くすりと吹く気配にパッと顔を上げ。仄かに不満を滲ませるように唇を尖らせ。]
笑わないでください。と一歩近づいて]
舌切り雀とか、子供のころ。 怖かったんですから。
[苦手な理由は無論それだけではないのだけれど。 自分でも理解できる理由を一つ挙げた。]
(166) 2014/10/01(Wed) 22時頃
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―――――――――――――― 差出人:ティソ 宛先:まーちゃん>>122 ―――――――――――――― Re:Re:聞か猿ではなく聞いてくだ猿🙊? 20xx年10月1日 ―――――――――――――― どうしてそんなに威圧感溢れるBGMを送ってくるんですか? 決めました。寝ません。花屋に行きます。
僕はたまにまーちゃんの言うことが分からなくなります。 とりあえず妖精の粉を探してくれば良いですか? ――――――――――――――
彼女はたまによく分からないことを言う。其れが如何してなのかも、僕はまだ理解していない。ネバーランドに不思議の国?彼女はお伽話が好きなのだろうか。思考の末に出た結論は、誕生日には、お伽話をと、安直なものではあるけれど僕はそう決めました。
しかしそうであるなら、花屋では無く矢張り本屋に居た方が得策なのかもしれない。しかしそれはそれで、先程目前を過った店員と鉢合わせるのが一方的に気不味い。矢張り僕はそのまま足を進ませました。花屋なら、新しくできた友人と、そしてお伽話好きな彼女と。いつになるかは分からないけれど、きっとお祝いに似合うものを見付けられるだろうと。
(167) 2014/10/01(Wed) 22時半頃
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ふはっ、俺も似合わんと憶うよ。
和服自体が、カリュクス君に合わない気もするが どうだろうなぁ。 [>>165洋一色と譬えるが好ましき髪の色を見て。
どちらかと考えるまでも無く、 艶やかな振袖と夜会服を彼女の前へ並べれば、 スパンコールを散りばめたドレスの方が合いそう
光る石と同化しそうな白銀も、アップにしてしまえば 服も髪、何方も映えそうだとは憶う。]
靴の一足で単位を削るような、鬼畜生と思われてるなんて こりゃぁなんとも心外だな。
[告げつつ、笑みは浮かべたまま。 本屋へ行く途中だったと聞かば、それは奇遇だと頷き。 行先が仝じともあれば 緩慢な足取りで共に連れ立つとしよう。]
(168) 2014/10/01(Wed) 22時半頃
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― 花屋 Ramo ―
先ず目についたのは店頭で煙草を吹かす男でした>>120。煙は中に浮かび景色に馴染み消えて行く。僕はあまり煙草は好みではありませんが、その景色だけは好きなのです。綺麗な姿の男…と云うより、店員でしょうか?襟足の長い其れは性別不詳かと疑念を持ったけど、その顔立ちは男。しかし店員かどうかと聞かれれば首を傾げますが。
「あの、」
僕は彼に声をかけました。もしかしたら店を閉じてしまって居るのかもしれない。不安を胸に、ひとつ声掛け。 しかし、彼が此方を向いても向かずとも、その景色の向こうに見えた新たな影>>161に、重ねられた声に、びくりと肩を震わせ口を噤んでしまったことだろう。 無論、その影の向こうにまた、先程連絡を取り合った知人の姿が見えたなら、それはそれでまたひとつ声を洩らすことになるだろうか。
(169) 2014/10/01(Wed) 22時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 22時半頃
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― 住宅街→商店街へ向けて ―
[歩くのに難がありそうなら手くらい貸す心積り。 本を買う駄賃が足らなくなりそうなら、 手前でサンダルを買ってやるくらいは、惜しむ事も無く。 とはいえ、教え子から言い出さない限り無理に誘う事もせず]
擦り鉢は平気なのか。 胡麻と聞いたら無償に菠薐草の胡麻和えが食いたくなった
[真面目な面構えで見返していた様子が一転し、 拗ねた子供の其れへと変われば、益々笑いが止まらない。 下駄の動きに因る振動以外のものも相俟って 笑気に任せ、肩を揺らし]
ともすりゃ、犯人はウチの下男と俺の足だ。 怯えさせちまって悪かったね。
[喉奥で笑いを噛み殺しながらの道中。 彼女が付け加えた主張へと興味は逸れる。]
(170) 2014/10/01(Wed) 22時半頃
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ヤニクは、マユミに似合う花はあるだろうかと思案。
2014/10/01(Wed) 22時半頃
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[メールだけ入れておけば返事が帰って来るだろうと、歩き出して書店へと足を進める。月初めで、いろいろ店では新作が入荷しているだろう。本屋なら立ち読みで時間も潰せるだろうし、意外な掘り出し物もあるかもしれない。 人通りも多くなって混雑してきたメインストリートを避け、一本だけ道を外れれば少し遠くなる人ごみの熱とざわめき。勘と経験で道を進んでメインストリートに戻れば、書店はすぐそこで]
読むなら、ファンタジーが良いけど…… 他の街のことが書いてある本があれば買おうかな
[夢のために必要な本があればいいと本屋の扉を開き、中にいる店員>>144へと軽く声をかける]
こんにちわ、新刊は出てる? 何かおすすめの本があったら教えてほしいんだけど
(171) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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はァ、舌切り雀か。 あれにはこんな逸話も或るが、知ってるかね。 山へ捨てられた少女を老夫婦が拾い、 爺さんはその子を実の娘のように可愛がった。
しかし婆さんは若さもあり、愛らしい少女を嫉妬の対象として 爺さんの目を盗んで、舌を切り落として家から追い出したんだと
[逸話であって其れが真実かなど解らないが。 小鳥のように透き通った囀りを殺す為に鳴らされた鋏。
じょきりじょきりと、ちょきりちょきりと 逸話でなく真実で或るならば、なんとも心凍る話か。]
君も嫉妬を招きそうなほど可愛い子だが、 舌を伐られないよう注意することだな。
(172) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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[どうやら先客が訪れていた模様>>169 色素の薄い髪を陽に透かす青年に男は瞬きをする。そして至極馴れ馴れしい様子で歩を進めては笑みを浮かべる。]
やあ、君も花を?僕もちょうど花を見繕いに来たんだ。
[先程、手のひらを重ねていた少女と青年が友人関係にあることを知らない男はにこやかに挨拶を。
そして今更になって学生風の彼らが学び舎にいないことに違和感を持ちつつも、結局は口端を緩めるに留め]
今日は暑いね。君も随分暑そうな格好をしている。
[手で扇ぐ仕草を送りながらフードを軽く上に動かし、覗いた瞳を視線を向けた。]
(173) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 23時頃
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― 本屋 ―
[脅かす声音では無く、冗句としての響きを籠めて。 さて、見えて来た本屋へと赴こうか。 客を送り出した店主>>144の顔を見やれば、薄く笑い。]
花を抱えて来るなんざ珍しいだろう? 頼んでたもんを用意してくれ。
[取り置きの本>>149と、カリュクスも用はある>>61らしいから 己は本の準備を頼めば其れで去るつもりでいた。
先客>>171が誰かと目を向ければ、これもまた教え子の一人]
やあ、スザンナ君か。 こりゃ随分と華やかな本屋になったモンだな
[爺さんが経営してた頃を色あせた書店と喩るのなら、 今はまさしく色彩に愛された満開状態だろうな。]
(174) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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[伸びた手>>112の気配に、鳶色が一瞬の内に大きく見開かれる。 かざされようとする手。それを追うように、顎を浮かせて。ぞわり、粟立つ背中の感覚に、喉が締まる程に、息を固く固く飲んだ。
だが、近い背が幸いしたか。視界の端に、相手の表情を見止めれば、意地のような理性が、力のままに弾きそうになる四肢の衝動を押し留める。
――それでいい。 浅く喉を鳴らしては、上り詰めようとする苦味を腹へと落とす。例え、不自然が積み重なって行ったとしても、それでいい。冷える胸の感覚は、拒んだ教室の空気を彷彿させた。
無事に前頭部へ一つ、二つと落ちた優しい手付きに、静かに薄く目を閉ざす。閉ざしきる事は、ない。暗闇に尖ると聞く感覚は、今はただの恐怖対象でしかないからで。
しかと目を開いて。相手を見る勇気もまた、無いのだが。]
(175) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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……、 ごめん。
[浅く息を吸ってから、謝罪だけをぽつりと呟く。優しげな声色は身に染みて、胸へ肺へと、薄ら温かい物を積み上げた。
――息が詰まるようだ。 そう付してしまう自分に更に息を詰まらせる悪循環は、歳不相当の皺を眉間に刻む。
相手の腕の話に移れど、細められた鳶色は相手の僅かな身動ぎに気づけず。少しばかり暗められた声に、柔らかく前髪を乱された事>>113に。少年はその度に、心臓を跳ねさせるのだった。]
…… …あの、
[相手の僅かな"間"を見つければ、やんわりとした仕草で、すかさず一歩後ろへ下がった。
相手が距離を詰め直さなければ、撫でる手は宙へ浮いただろう。 再度撫でられそうになれば、ふるりと首を一つ横に振って、"あまり得意じゃない"、と眉尻を下げて告げたか。]
(176) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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[マフラーの端をぎゅっと摘まみながら控えめに微笑む。 が、ふと一度は聞き流してしまった言葉>>112を思い出せば、ハッとしたように僅かに唇を開く。]
…癖で笑うのも、笑いたいうちに入れてくれれば。
[浮かべた笑みを取り下ろす事はない。それ以外に浮かびそうな表情と言ったら、――予想がつくような、つかないような。ロクな物でない可能性の方が高いか。]
――オスカー。 オズとか、昔は呼ばれてた。何でもいいよ。…吉、サン。
[気さくな人だ、と印象を総括しつつも。サン付けが一番しっくりしたので、そう返す事にした。彼は何と呼ぶのやら、ぼんやりと想像を起こしながら、言葉を続ける。]
…腕、お大事に。重い荷は良くないよ、多分。
["運んであげようか"…なんて親切な言葉は、お節介になる恐怖の前に、あっさりと引っ込んで。分かり切っていそうな、平凡な言葉を述べるに留める。
話が止まりそうな空気になれば、"気をつけて"と声をかけて別れたか。暫く歩を進めては振り返り、思い出したかのように"さよなら"と呟き足しただろう。]
(177) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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[一秒、二秒。その後も腕時計の針は変わらず時間を刻み、無言の時間が過ぎてゆく。 ほんの少しの気紛れで、こうして初めて会う少女をからかってしまうなど、大層大人気ない行動なのだろうけれど。 そうは思えど、開かれようとしたその唇>>155に、僅かな期待を覚えてしまった事は紛れも無い事実。
――しかし。 さて何が飛び出して来るかと鈍く光らせた瞳は、近付いてくる彼女の足音に、そして胸元へと突きつけられた大量のチラシ>>156に。 呆気に取られたかのように、瞬かれる事となっただろうか。]
(178) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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……それはそれは。 何と、"優しい"郵便屋さんだ。気遣い、痛み入るよ。
[自分を見上げる郵便屋の赤く染まった頬に、吹き出しそうになるのを何とか堪え。 流石に、初対面の女性の顔を見て笑うのは失礼に当たるだろうから――まぁ、こうしてからかってしまった時点で、十分失礼には当たるのだろうけれど。 そして男の気紛れな戯れは、どうやら彼女を怒らせてはしまっただろうか。]
特売競争、か。今日は休みだから、たまにはそんな日もいいかもしれないな。 …引き止めて悪かった。
[突き付けられたチラシを片手で受け取り、バイクに跨る彼女の捨て台詞を聞いたなら。 男は目を小さく細めながら、去ろうとする彼女へ軽く"サービス"のサボテンを上げて、見送った事だろう。]*
(179) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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[そうして、彼女が家の前を去ったのなら、男はまた同じ生活へと戻ってゆく。 汚れ一つ無い磨かれた革靴で床を歩き、手にした大量のチラシを容赦無くゴミ箱へと放り。 そこで男は初めて、、ゴミ箱のチラシの山の中に何やら違うモノが混じっている事に気付いただろうか。]
………、
これも"サービス"、か?
[拾い上げたのは、一冊の本。まさか自分宛の荷物か何かか、と眉を寄せて観察するも、そこには宛先も差出人の名前も無い。 代わりに見えた図書館の物である事をしめすタグに、男は寄せた眉を解いて呆れたように嘆息する。]
(180) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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――本当に、"いいサービス"だ。 このサービス精神は…俺も見習うべきかもしれんな。
[普段ならば、そのままゴミ箱へとその本を戻すくらいはやってのけたかもしれないけれど。しかし久々の休暇で、思いの他男の機嫌が良かった事が幸いした。 その足で玄関へと戻ったのなら、玄関の棚の上へと本を置いておく。これで、明日バイクの音が聞こえた時に彼女へと返す事が出来るだろう。 これも、朝の"決まり事"を崩される事を嫌う男にとっては、至極珍しい事ではあったけれど。]
(少し悪い事をしてしまったし、な。)
[自分の戯れに付き合わせてしまった彼女の、赤く染まった顔を思い出して。 渡された"サービス"のサボテンは、僅かに迷った後にあのサボテンの隣へと。 ――嗚呼、これで寂いとは言わないだろう、なんて。 そうしてあの時は出せなかった小さな笑いを、ラジオのノイズが響く部屋の中でこっそりと漏らしたのだった。]
(181) 2014/10/01(Wed) 23時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/01(Wed) 23時頃
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[入ってきた本屋の客>>174は、好きな部類に入る授業の教授と、あれはたしか、同級生だったか後輩だったか。白と赤のコントラストに何度も目を奪われていたことを思い出して、この期にお近づきになれるかと少しだけ微笑んで]
こんにちわ、錠先生? 華やかなんて、冗談がお上手ですこと 艶やかでも希少では無い花よりも、色が少なくとも気高く希少な花の方が価値が高いんですよ?
[からかうようにくすくすと笑って、おっとりと首を傾げて見せて。自らを艶やかと評しつつも、希少でも価値も無いと笑い飛ばして]
先生の授業は面白いし、どんな本がおすすめなのか聞いてみたいな、なーんて 何かあります?街の外に出てもためになるようなことが知られる本
(182) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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[煙草も半分ほどの長さになった頃。 声と共に現れた人>>169の近づく姿を視界に捉えながら、肺に空気を取り入れて、紫煙がかからない様に空へ向けて息を吐く。]
はい?
[そう言葉を口にしてから、用意していた携帯灰皿に灰を落として言葉に応じる。近年嫌煙家が増え、肩身が狭い愛煙家。 もし嫌う人がいれば申告をして貰えれば、吸わないことにはしているのだが。]
何か御用ですか?
[短く声を掛けるも表情は柔らかに。そして相手の出方を伺うだろう。この店に用事があるのか、はたまた自分に用事があるのか、それを確かめる為に。]
(183) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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[調度その時だろうか。声を掛けてくる友人>>160に彼と同じ仕草で挨拶を交わす。そして短くなり過ぎた煙草を灰皿に押し付けて火を消した。]
あぁ。久しぶりだな。 姿を見せないからどうしているのかと思った。
[先程まで考えていたことをそのまま言葉にして伝え]
花籠か?それならさっきまで作っていた。 と言っても俺のなんてそう対した物でもないと思うが…
[残り香を漂わせながら久しく会う友人との会話。だが特に特別な反応のせず、淡々と進んで行く。男の会話なんてそんなもんだ。]
(184) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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[自らの纏う洋装と、全く違った趣のある和装。
ひらりとした蝶の翅のような振袖。 彩り鮮やかなそれも好ましくはあるけれど、どうにも自分の髪色には似合わない。
何より着物の帯は、締め付けを嫌う自分には煩わしくて。
見るだけで充分。と諦め半分、納得し。]
高校の先生とは違って 大学の先生―――教授だと とても偉い人のような気がするんです。
[心外だな。という言葉>>168には、慌てたように言い加えたが。 その貌に笑みが浮かんでいるのを見れば、どことなく安心したように息を吐けば。
そろり そろり 薄氷の上を歩く様、数歩遅れて歩き出す。]
(185) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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[友人の近くに学生の姿が見えれば"どうも"と会釈をして自己紹介くらいはしただろう。 いなければ友人の話を聞いて、腕を組む。>>161 その場で物を置いていくと言う友人の言葉から、今すぐ作れと言う合図なのだろう。]
…確信犯だな、お前。 まぁいい。で、どんなのがお好みで?
[眉を僅かに動かして呆れた表情で問いかけるも、友人の頼みなら作るつもり。]
(186) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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―商店街→本屋―
[目上の人に甘えることは中々に難しく。 じくりと痛む右足には体重をかけぬよう、細心の注意を払う。
本屋の手前、靴屋でサンダルを見かければ。 財布の中身と睨めっこをしつつ、数百円だけ借りただろう。
新しい本を買う分くらいは、残しておきたかったのだから。]
胡麻和え…ですか。 それなら私は小松菜の方が。
[肩を揺らす様子>>170に、拗ねた表情も束の間。 真面目半分、ふざけ半分に他愛もない返答を返す。
目上の人と会話する、そのことへの好奇心も相俟って。]
(187) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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[続く言葉>>172に耳を傾ければ、スーッと背筋に冷たい汗]
―――…! 知らなかったです。
雀の話ではなくて、人間の子供の……。 あ、あの。 その話だと……追い出された子は
[どうなってしまったのでしょう。と、続く言葉を飲み込んで。 ぎゅっと衣服の脇を握る。
これは昔話なのだ。と、言い聞かせるように。]
は、はい―――。 舌を伐られるのも、それ以外も嫌ですから。
[びくりと肩を竦ませて、縋るような視線を向けた時。 目指す本屋にたどり着いた>>174]
(188) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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……可愛いね。
[ >>147 同意を求めるように疑問符を付けられれば、思わず吹き出しかけるのを堪え、肯定だけを返す。 ジャニス、は良い名前だとは思え、特に可愛いと思ったことは本音を言えば無いが、答えは概ね正直なものだった。
……しかしその後手が差し伸べられ、黙したままの己を挑発する様に長い指先が動けば、綻んでいた表情はただ瞠目するばかりになる。
細身の身体が腰を下ろす姿に、気を抜けば見蕩れそうになるのを堪えながら、逸らした視線を訝られないことを祈った。]
(189) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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――……、
[――茶化す意図を持った己の言葉に、余裕を持って笑いを落とされれば、居心地が悪くなる。 今はアンタに、と呟いた彼が手を取る力の強さにこちらを見やった。切れ長の瞳が吃驚に丸くなるのを、引く腕のままに確認しつつ。 高い声が上がり、鼻筋通ったその顔が間近に歪めば、知らず子供らしい笑みが浮かぶ。 それでも相手が口元に笑みを見せるのには、小さく眉を動かした。]
こっちこそよろしく。ヨハン、さん。
[ 何度か口内で繰り返してから名前を呼ぶ。様、と自身の名前に付けられた揶揄にはただ知らない振りをして、覚えの悪い脳細胞に綴りを教え込んだ。 ただいくら自覚しているからといって、彼の顔は今後忘れそうもなかったけれど。 衝動のままに引き寄せた相手の頬に赤みが差せば、自業は棚に上げて身体を引き離す。]
……大きいたらしに言われたくないね。
[ 拗ねた口調に気付くことなく、熱が顔へと昇ってないことを願いながら、余裕も無いままそれだけ返した。
……握った手に引かれるまま街を進み、やがて看板の前に立てば、純粋な嫌味や揶揄いであろう>>150 問いが隣から掛かる。]
(190) 2014/10/01(Wed) 23時半頃
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――→商店街・大通り――
……キャーヨハンさんったら積極的。……ごめん嘘だよ。
[ この場でも握り返されるままの手に、やはり表情は和らげながら。平坦な口調で返した軽口は、流石に即座に撤回する。目の前の地図を見れば、戻る道の見当は大体付いた。勿論不安な訳もなければ、めでたく目的は果たされている。 ――それでも何となく暫く黙っていれば。 やがてはた、と思いつけば薄い鞄から筆記具とメモを取り出して、看板を台に文字を書き付ける。]
……ここまでありがとう。またどっかで会うかもしれないけど。――こっちだとすぐ分かるし。 今度お礼にどっか奢らせてよ。
[ アドレスと番号。さらに住所は勿論からかう意味で。最後軽い口調で告げたのには年嵩の相手に相応しくなかったか、とは思いつつ。冗談で済まされるのならそれでも良かった。
斜めに映る相手の顔を眺めながら、先ほどまで握っていたその手にその紙を差し出す。 もし受け取られなかったのなら、もう一度その場で礼を言うだけに留めただろう。]
(191) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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真似事なんて、おかしなことを言うのね。 …うん、お茶会、楽しそう。貴方が帽子屋さんになるの?ふふ 人が足りないけれど、二人きりのお茶会かしら。それとも眠りネズミを呼ぶのかな。
[学生は片頬に手を当て和やかに笑いました。帽子を模倣するのだろうフードは到底茶会のものには見えなくとも、それはそれで良い味の在る茶会なのかもしれない、学生はその光景を想像しては殊更深く頬を緩めました。そしてひとり思うことは、茶会に参加できるならばアリスなんかでなくても良いと。ただその場に招かれたなら心躍るままに、鼓膜を敲く音を、口に広がる味を、まだ見ない光景を娯しむだけなのですから。
教えられた珈琲の彼>>158の話はうんともすんとも言い難い。学生は勝手に真っ黒で何処か腹の黒そうな印象を持ち、そのイメージ像を脳裏に張り付けては喉を鳴らしました。おそろしい、会わない方が良いのかも。先程の公園で繰り出した独り公演とは違って、臆病な性格が顔を覗かせます。
そして続けられる彼の話には二三言葉を継ぎ足し表情すらじんわり変えに行きました。]
(192) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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なんだ。お前は彼と知り合いなのか。
[先に声を掛けて来た人物に躊躇なく話掛ける友人。>>173 その態度からは初対面だとは感じとれずに双方に視線を移動させたあと、友人に尋ねるのだった。もし初対面だと告げられれば、組んだ腕を腰に移して"相変わらずだな"と前から人と接する態度を変わらない友人に胸をなで下ろしながら言葉を付け足す。]
(193) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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[「機会があれば、また飲んでみるのはどうかなあ。私の行き付けのカフェにも少し種類があるのよ」
「飲物に見た目を要するなんて珍しいね。ミルクは好き、でも白は何にでも染まってしまうわ。」
被り直されたフードに隠された表情は伺えず、学生はもどかしさに似た何かを胸に抱きました。まるで大切なものは隠されて居るような、逆恨みにも似たその感情。学生はまた頬を膨らませては、先程言われた言葉>>123を思い出し良くも悪くも頬を赤くさせ、そして膨らませた頬を戻しました。其れはむずかゆい感情か、皮肉を叩かれた拗ねから来たものか、幼い情を持つ学生には到底分かり兼ねます。]
…あなたって、意外と友好関係、広いんだね。
[棘の隠れる言葉は無垢な瞳と共に。花籠を賑やかにしてくれると其れは其れは大層なことだと、喜ぶのは内心のみ。実際学生は自分に花が似合うものかと不安が九割。 そして遠くに見えたその店に安堵した途端に、強くなった手の力>>159には思わず喉を引きつらせます。上擦ったそれは矢張り――「慣れて」いないと、せり上がる情に蓋を。
涙さえ浮かび落ちそうな不安を表情に見せたまま、先を行く彼の背中を追いました。*]
(194) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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― 花屋「Ramo」―
[一足先に猫が行ってしまったことを横目に、学生はまたも振動を伝える現実の其れに眉を顰めました。またティソくんかな、そう考えて画面を叩きます。大学の、ティソくんとは別の友達。見た目麗しい彼女は自分から見てもとても魅力的で、そしてその彼女からのお誘いは到底断れないと――まるで板挟みの状況に、先程堪えたなみだがポロリと落ちてしまいそうになりました。 そうして猫――ヤニクさんの話が終わる前にと慣れた手付きで文字を打ち込みます。]
(195) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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―――――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:スージー ―――――――――――――― Re:体が二つに別れたら良いのになあって思ってるよ 20xx年 10月1日 ―――――――――――――― 良いことってどうしたの?恋?王子様が迎えに来ちゃった? あのね、いま私も商店街に居るんだけど…ちょっと待ってね。 御伽噺から抜けるって、どうしたら良いんだろう? とりあえず、何時ものパン屋さんの前に、着いたら連絡するね!
――――――――――――――
(196) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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[奢り、のくだりには学生は思わず笑声を洩らしました。開かれる送信画面に安堵の息を吐いて、そして御伽噺の扉を脳裏で開くのです。
話し込む彼の後ろからひょいと姿を見せ、細身の店員さんを視界に入れます。その姿形、どうも現実離れしたような美麗さには安息さえ覚え、会釈をされたのならば>>186ぎこちなく笑みを返してみたことでしょう。
そして話が落ち着いた頃に先のメールの事を伝えようと思いましたが――その思考は強引に、またも現実に引き戻されました。
振動を伝える文明の機器。店員さんの後ろから現れる見知った顔。 思わずはっと息を呑み、変わらぬ姿に瞬きを繰り返します。ぱちぱち、ぱちぱち。信じられないと云うかのように、学生は口を開閉しました。彼も同じく声を洩らした>>169のでしょう、重なったようにも聞こえる声色に思わず吹き出しそうになるのを堪え、ただ困り顔。 更に猫の彼が知人に軽く絡むのを横目に、耳に入れると、学生は漸く深く息を吐いて言うのです。]
(197) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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休講だってのに、知った顔によく合うもんだ
俺から見りゃー、濃いも薄いも仝じ花だよ。 花の命は短い、咲き誇るは一瞬枯れるも一瞬。 さぁて、いい休日を送ってるかね。
[店内はすこし暖かく感じる。
扇を開き、ぱたぱたと煽ぎながら、>>182 口振りを聞くや、自身を鮮麗と言い放つ肝っ玉と その自信の裏付けは偽りで無い風貌に成程と頷く。]
孔雀草と白百合ってとこか んま、少なくとも、俺が場違いというのは解る
[マリーゴールドとリリーに喩えてから、 求められたアドバイスに顎に生えた無精髭をさすり]
(198) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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…ティソ君、
[ただ一言、名前を。困惑に揺れる瞳は現実に引き戻されました為か、突然のリアリティに思考が適応していない為か。黒の縦縞入りの青のシャツは、案外彼に似合うなあ。場に合わないそんなことも考えてみたりしていました。 そして彼の交友関係を知る学生は、ヤニクさんと彼が知り合いでないことなど当に知り。 店員さんの声>>193には臆病に身を固めて何とも言わずに、ヤニクさんの隣で様子を伺うのでした。]
(199) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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楽しい講義になってンなら、そりゃあよかった。 俺の書く本も読む本も、若者の門出になるもんはねーな。 うまく使えば人生に彩りを与えるかも程度な道具よ。
そうさなあ、君らの年頃なら「若きウェルテルの悩み」は 共感できるもんもあるのかもしれないが。
それよか、どっか行くつもりなンかい
[彼女の進路までは知りえない、というかまだ先の話だろうと。 市街といえば単なる旅行なのか、留学や就職の話かと ヒントとして寄越せと言わんばかりに促す事にする。]
市街程度なら本なんざ要らねえだろう。 財布をちゃんと握って、足元見りゃそれでいい。 外國にでも渡るとなっちゃ、話も変わってくるが。
[ここは入出国が厳しい國だ。 扇で仰ぐのを止め、袖ごと腕を組む。]
(200) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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―本屋・店内―
[カロンとベルの鳴る音が、凍りつきかけていた体を溶かす。 現実に引き戻された気がして、誰かに気付かれぬくらいに軽く息を吐き。
店主に、ぺこりと小さくお辞儀して店内を見回せば 学内で見かけたことのある女性の姿>>171
4月に入学したての自分より、彼女は上だっただろうか。 そう考えて首を傾げるも、教授に話しかける様子>>182に気付けば、本来の目的を思い出して。]
新刊でお奨めのもの。ありますか?
[作業の邪魔にならぬよう控えめな声量で、店主>>144に問いかけた。]
(201) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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…あ、……皇マユミ、です。 よろしくお願いします。
[ああそれでも、と。ちいさくちいさく、まるで蚊の鳴くような声で成されたせめてもの自己紹介は、臆病の殻を破りみせたそれは、店員さんには聞こえたでしょうか。 思い出したかのような其れに、自分は些か気まずさやら気恥ずかしさやら抱けども、後で別の友人に慰めて貰うから良いや、そんな投げ遣りに思考を浸けては自分のからだを抱きました。]
(202) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 00時頃
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>>171 スージー [キャラメル色の髪に、少しキツ目の眼差し。目を引くような美人が店に入ってきたので、今日はついていないと思っていたけれど、案外良い日なのかもしれないと思った。艶やかな彼女はいったいどのような本を好むのだろう。あれで純文学なんて読んでいたら、くらっときてしまうかも知れない。話しかけられれば、目を細めてつとめてやわらかな口調で対応する]
そうすね、今日はたくさん入荷したので…どのようなものがお好みですか?
[いくつか手にとって答えた。隠れ家のように少し暗めにのダウンライトが、めくる本のページに影を落とすのをじっと見つめて彼女の言葉を待った。]
(203) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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「若きウェルテルの悩み」……確か、ゲーテ…ファウストを書いた人の作品でしたね 読んでみたことはないけれど、今度探してみようかな
[孔雀草という言葉にからりと明るい笑いを見せて。おすすめ本を教えられれば、無意識に学校にいるときの口調になって。図書館で探そうと決意して。 促しの言葉>>200には、笑みの種類を少しだけ変えて]
いつか、世界を見て、やりたいことがあるのよ 私なんかには不相応なことかもしれないけれど だから、「外」に行きたいの
[はっきりと、告げる。外へと行ってやるのだと、はっきりと]
(204) 2014/10/02(Thu) 00時頃
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[店主に伺いを立てるカリュクスの横顔>>201をちらりと見て ヒールが低いサンダルは、馴染んでいるように思える。
先程サンダルを買った時>>187、 不足分だけでいいと主張がかえって来たので、 ならば返さなくて良いとこちらも告げ。
お返しは講義の合間の缶珈琲で物物交換がいいと、 返しが軽いものにすり替えてしまった。
雀の話が浦島太郎に毛の生えたような御伽噺なら、 逸話もまた御伽噺の類だと先程笑ったが。>>188
救いの無い話を救いがあるように飾ったのなら 舌を切られた女児が追い出された先でどうなるか 言外に出すまでも無かろうと。
女の嫉妬は恐い、で済ませる話だなと思いつつ、 今は怯えていない様子ではあるので気を逸らし*]
(205) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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[小さな自己紹介は男の耳にはちゃんと届いた。>>202 視線は彼女に移り、183cmの長身から会釈を送る]
どうも。 俺はトレイル・アデス。 この店の店員です。
[そう名乗っては右手の親指を立て、背後にある花屋を指差し店の店員であることをその場の人に告げた。]
もし何かあればご贔屓に。 たいしたもんはないですけど。
[店の宣伝をしながら余計な言葉を最後につける。 店主に聞かれたら怒られるだろうその言葉を冗談めいて。 人見知りなのかと受け取ってしまう彼女の緊張が少しでも解れると良い、と思った男の安易な考えでもあった*]
(206) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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[先程まで友人の指にて捉えられていた煙草はすっかりとその役目を全うした>>184]
おやおや、煙草も元は花なのに相変わらず。それはさておき、久しぶり。僕もそれなりに色々あったのさ。
[曖昧に誤魔化せばそれ以上の介入は無しだと言うように人差し指を口元にあて制す。]
ふうん?なら随分とタイミングが良かったようで。 大したことが無い、だって? そんなことはないさ! 君の花籠をよく手に入れに寄っていたことを忘れたのかい?
[淡々とした呟きに対して、男の会話あるまじき抑揚で男は紡ぐ。]
(207) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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まるで魔法使いみたいな手腕だよ。さすが僕の友人。腕が利いて ――察しが良い。
[何処か据わったような瞳>>186を受け流しつつ、ちゃっかりと男は少し考える素振りを。大袈裟な態度は男が彼に頼み事をする時に必ず行う一種の癖なのだが、彼は知っていただろうか。
そしてやがてにこりと笑みを浮かべる。]
季節の花ではないけれど、ヘイオトロープに少し似た紫色のカラーを取り入れた花籠、作れるかな?
[注文をしつつ、問いかけには「初めてあったよ、初めまして」と今更のように透けるような髪の学生>>169に手のひらを振り、付け足された言葉に悪びれもせず口角を上げているだろう。
そしてその青年の名前が“ティソ”ということを隣に立つ少女の呟きより知ることになる>>199]
(208) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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君の名前はティソ?マユミの友達?
[恐々とした様子で自己紹介する少女>>202を尻目に男は問いを投げる。
そして友人と少女の邂逅に男は常より幾分か目元を自然と和らげながら見守ろうと。
けれども友人が告げた言葉>>206には思わず、男は「相変わらずだね」と咽喉奥をくつりと震わせつつ、口端を緩めた。]
(209) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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[書架に並ぶ色とりどりの本。 その背表紙を指差しながら、端から眺める。
声には出さず心の中で、本のタイトルを読み上げれば、一冊の本に目が止まる。 ここに来るより前にすれ違った和装の男性>>102 その人の衣服の色に似ていたから。]
(読んでみようかな。)
[ふとそんな気まぐれを起こし、本に手を伸ばしかけたけれど。
お財布の中身を思えば冒険するのはまたの機会。と、手を下ろした。]
(210) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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>>174 錠 ええまあ…贈り物ですか?もしかして愛しい方とか。
[花をかかえてやってきた和服の男前に、黒目がち−−−緑なのだが、兎に角目を若干開いて驚いたが、すぐに取り繕うように愛想よく笑って、肩を竦ませて茶化した。]
かしこまりました、北欧叙事詩と中世文学集でしたね。
[予約本を入れている棚に行って手に取ると、そのうつくしい装丁に口元を緩めて軽く指で撫でた。一度彼に見せて確認してもらい、袋に入れながら値段を口にした。]
それにしても、和服を着てらっしゃるのに北欧叙事詩とは…
[ふふと拳を口元に当ててちらと彼を伺いながら笑って、浪漫があっていいですよね、と袋をわたした。]
(211) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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そう、ゲーテだな。
許婚者のいる女に戀心を抱いた男の話だ。 古典的な作品ではあるが、中々劇的で美しいといや美しい。
[>>204古いようで、新しい舌触りの一冊だと記憶を浮かす。 抱えた苦悩は晴れぬ事なく、自由のひとつを主人公は手にする 有り体にいわば、壮絶な三角関係だなーという感じだった。]
相応不相応を気にしてるようじゃ、駄目だな。 外に行きたいっつー意思ひとつ持っていきゃそれで充分よ。
しかし、分かってるとは憶うが、出国は中々に面倒だぞ。 それに此の國は治安もいいが、他所はまた変わってくるよ 女一人で出ても危険ばっかで良いこたぁねえと憶うが。 [世界を見て叶えたい夢があると聞かば、 解りきっている忠告だけ落として、苦く笑う。]
(212) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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−数分前− [本屋の中の穏やかな雰囲気、>>203店主の柔らかな声、そうして薫る本の香りに、顔が綻ぶ。好みだと言われるならば、好きな話を答えるべきなのだろうけれど]
好きな本は、そうね、絵本や、古い妖怪譚が好きだけれど…… 例えば、医療関係の資料や、子どもの心についての本があれば、それが欲しいかな 知りたいことがたくさんあって
[欲しい本の代償に払うものが、どうやって稼いだかなんて関係ないと思いながらも、内心、この優しげな青年が自分のやっていることを知ってしまえばどうなるだろうと考えて。 ほんの少しだけ、淡く淡く、顔に自嘲を滲ませる]
(213) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 00時半頃
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ばか、教え子だ教え子。
[>>211三十前半にしては老け顔とはいえ、送り出すなんて まるで親子のような扱いに、取り敢えず突っ込みを入れておく。
背後からついて来たカリュクスの髪は 花の其れのように綺麗ではあるので、見間違えさせたやも。]
ありがとう。 [揃えられた本を改め、代金を支払う。 紙袋への包装を待つ間、ベネットの疑問に薄い笑気を纏らせ]
ん?ああ。 北欧のヤツはルーカスに貸す本だからなぁ
[神話を寄せ集めた本の装丁は、中々に高級感ある。 外國の言葉で綴られたものだが、翻訳は奴のツテに任せよう。]
(214) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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僕は初対面であるにも関わらず、慣れ親しんだように話しかけてくる男の人に何と言っていいのだか、兎も角会話力の高い人だとの感想を抱きました。 しかしその中身は容易に彼の本心を見て取れるものでは無く、飄々と軽々と口先々を飛ばす彼に引き攣り笑いは浮かべなくとも硬くなった笑みは浮かべて見せました。
「暑い…ですか?確かに肌は焼けるように痛いですが、」
何故か日焼け以上にひりひりと痛みを悲鳴を上げる肌を摩ってはシャツで隠し、僕は彼に笑いかけました。その手を仰ぐ姿には「フード、脱いだらどうです」そんな浅はかなことも言ってみたこともしたでしょう。軽く動かしただけでは閉じ込められる蒸れも全て逃げ切るわけでもあるまいと、心配に心配を重ねた言葉ではありますが、さてどう取られるか。
(215) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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―商店街への道―
["優しい郵便屋さんだ"
"気遣い痛み入るよ"
なんで、なんで。
"引き止めて悪かった"
……………。]
……悪かったのはこっちよ。
[信号待ちの車道の上だと、呟いた言葉はエンジン音に溶けて消えてしまう。 もう少しだけお話をしていれば気紛れの戯れも増えただろうけれど、謝る機会もあったかもしれない。 否、最初から謝るべきだった。あーあ、反抗し過ぎるのも罪だわ。
黄昏ようとハンドルについた両肘が運悪くクラクションを鳴らした。ビクリと肩を震わせる。 けたたましい音に驚いたのか、はたまた別の理由なのか、…の眼には少しだけ涙が滲んでいた。*]
(216) 2014/10/02(Thu) 00時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 01時頃
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―商店街―
[商店が立ち並ぶ道の街頭でエンジンを止める。ここから先は人通りが多いので、箱を抱えて徒歩で配達をするのだ。 軍手を外してバイクからひょこひょこ降りる。 積まれた荷物の蓋を開けて届け先の確認を………]
……あら?
[あるはずの物>>17>>18が、無い。 無い。あれっ、なぜ無いの。 どこをどう曲折して考えても、辿り着く答えは一つだけだ。]
やあぁぁぁぁ……… 何であの時、もう、バカなんだから…
[恐らく、大量に渡したチラシの中に本が紛れ込んでいたのだろう。 今頃は時計の男の手中に収まっているかもしれない。 思わずその場にしゃがんで顔を覆う。往来の多いこの場所では、不審者のようにも見えるだろう。しかし、今は、もう一度言葉ののしを添えて返される本がありありと思い浮かんで、悲壮に暮れるだけだ。]
(217) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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そして僕は先程、フードの人に話しかけられる前。店の前で屯していた店員さんの言葉>>183に答えていないことに気付きました。然しされとて話を割ってしまうのも悪いと、思うように言葉は出ず。 もしフードの彼の注文を取り終えた>>186のならば、其の後に用事を頼もうと楽観視さえし、級友から紡がれた名前>>199には懐く犬のように顔が綻ぶのがわかりました。 一歩足を進ませ彼女の手を取り、ぶんぶんと振り。「さっき、花屋に行くってメールしたばかりなんです」そんな言葉を手向けました。
然しその束の間の出会いの感動…と言って良いのやら、兎も角大げさなまでに彼女へと歓喜を、そして先に出会った友人のことを話そうとして耳に届いた声色>>209に、動かす手を止め彼の方へと向き直りました。ついでに店員さんにも伝わるようにと、一歩距離詰めたものを二歩離し、畏まったように背筋を伸ばし。
(218) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[古典的だけれど美しいという言葉に、楽しみだと心が揺れる。 美しさに対しての憧れや焦がれは、自らと対比しての物だとわかっている。それでもそれが自分なのだと開き直って、自分を責める自分を気にせずに。
艶やかと言い放った自分を実現させるために、笑って見せる]
あら、それなら先生が一緒に行ってくださる? 女一人でないなら大丈夫でしょう? 先生なら信頼できるし、安心だもの 小娘に対して、大人な先生が欲情することも無いでしょう?
[魅了してしまおうというように艶やかに鮮やかに笑い少しだけ距離を縮めて、胸ほどの身長から見やって]
(219) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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「ティソ・フィノデルと申します。まーちゃ、…マユミの友達です。よろしくお願いしますね。…ええと、花を見に来たんですよ。」
マユミの人見知りな笑顔と異なり、しかし僅少似ているかもしれない笑みをたたえ、僕は言いました。握手など求めようものなら腕が足りません。申し訳程度に軽く会釈をしてみせては、フードの彼の名前を促しました。「あなたの名前は?」そして僕は気付くのです、自分同様交友関係の狭い彼女が、誰かと共に、しかも仲睦まじいように(見える)花まで共に買いに来る関係だとは!少しだけ、友人が取られたような感覚に陥り視線に嫉妬を込めてしまったのは、僕は無自覚ではありました。
(220) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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>>201 カリュクス [小さな声で話しかけてきた少女に、おっきたきた>>143、なんて。紙のくすんだ、一種のノスタルジイのようなセピアの雰囲気のこの店せ、澄んだ色味の彼女は異彩を放っている。撫でたくなるようなつるりとした頭を眺めながら、微笑んで答えた。]
君が以前いくつか買っていた作家の新刊が出ているんだ、見てみますか?
[そう言うと新刊の棚から一冊の文庫本を取り出して、彼女に差し出した。]
(221) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[ここの所、ジャニスの本名を呼ぶのは>>190肉親ばかりだったので、その名を呼ばれれば、ほんの少し顔を顰めただろう。 嫌とか、そういうわけではなく。ただ、妙な気恥ずかしさに襲われてしまったから。 そもそもそこらを歩いていて出会っただけの相手に、名前を教えた事自体珍しい事だ。 あの悪戯が無ければ、教えなかったに違いない。
急に離された体を、きょとりとした目で見送った。けれど続けられた言葉に、漸くそれが照れを隠す為のものだったと気付いただろうか。 そんな様を見れば、再び余裕も戻るというものだ。 ジャニスはついと唇を釣り上げれば、声をあげずに笑ったろうか]
(222) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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――→商店街・大通り――
詰まらない嘘吐いてると蹴るわよ。
[平坦な軽口>>191には、鋭い口調で返す。そうして、きゅ、と地面をつま先で蹴った。 撤回されなければ、本当に蹴っていた事だろう。 とはいえ、子供相手に本気で蹴り付けたりは、流石にしない。出すとしても精々八割程度の力だ。
メモを書き付ける相手を、ジャニスはぼうっと見詰める。何をするのか大体の予想は出来ていた]
子供にたかる趣味は無いわ。 嗚呼でも、お茶はしましょう。 いいお店を知ってるの。
[渡された紙を無造作にポケットに突っ込みながら、ジャニスは薄く微笑んだ。 住所まで書かれたそれを、ポケットの内でなぞる。 ……いつか突然この場所に行ったら、この少年は驚くだろうか。それはきっと、中々良い暇つぶしになるだろう。 そう考えれば、そっと目を伏せて目元を和らげる]
(223) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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アタシからも、コレ。
[ジャニスはコートの胸ポケットから名刺を取り出して、相手に差し出した。受け取られないだなんて、微塵も考えていない表情だ。
此方の名刺には、流石に住所までは書いていない。けれど連絡を取り合う間に気が向けば、教えてやっても良いかなどと考えた。 そんな事を、彼が望んでいるかは分からなかったが。
もし万が一、この名刺が受け取られないのであれば、そのまま指を離して地に落としただろう]
……それじゃあ、"幾千にもごきげんよう"
[コートの裾を持ち上げて、淑女の様な礼を一つ。相手に最後に見せるのは、飛びっきりの笑顔だ。
そうして、彼が歩き出すのも待たずに踵を返すだろう。コートを翻し、ひらりと手を振りながら、元きた道を辿って行った*]
(224) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[年上の男、それも恩師である人に距離を縮めたところで、カバンの中から振動が響く。からかうことはさして重要でもないと、一歩離れて鞄から古い携帯を取りだしメールを確認、手早く文面を書いて返信して]
―――――――――――――― 差出人:スージー 宛先:マユミ ―――――――――――――― 無理はしないでね 20xx年 10月1日 ―――――――――――――― 誰かと一緒なら、その人と一緒でも良いし 知らない人と知り合うのは好きだから
そう、イルカの王子と会ったのよ。 恋愛小説みたいな話だから、お茶をしながら話してみたくって。 あ、でもっ、恋したとか、そういうわけでもないんだけどね? 連絡待ってるわ。 何度も言うけど無理はしないで
S.F ――――――――――――――
(225) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[ピ、ピ、ピ……――。 小さな電子音と共に、ラジオから定刻を告げる音が鳴る。何時もならばこの音を聞いた所で、新聞を読み終え、珈琲も空になっている筈なのだけれど。 しかし今日は読み終えていない紙面があと一面あるし、珈琲もまだ三分の一程残っている。 少し冷めてきた珈琲を口に含みながら、残った文字をざっと読み、何時もよりも15分遅れて男はソファから腰を上げる。]
……あぁ、そうだ。 カフスが出来上がるのが、確か今日だったか。
[空になったカップを洗い、ふ、と時計を見やりながら、思い出したように呟き。 雑貨屋に注文していたカフスが届くのは確か今日だった、と予定を確認したのなら、やはり。 先程外に出た時に見た空は青。出掛けるには、うってつけの天気だろう。 そうして男は、コートハンガーにかかった帽子を手に取り、幾つかの荷物を身に付けたのなら再び玄関へと向かう。 ――大学に勤めている古くからの友人が、此方に顔を出そうと考えている事>>149など知る由もなく。]
(226) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[スザンナの美的価値に対する思い入れは計り知れていない。 ただ、醜い人間の感情の根本は、綺麗な其れであると。
美と醜は表裏一体のものである、と知らされる筋書きでは或る。 微笑む生徒の顔>>219を横目で見ていたが、 あらぬ方向へ軸が逸れれば、些か驚いて扇を取り落としかけ]
俺か? 学士は喧嘩なんざ強くないぞ、俺をよく見てみろ。 屈強なボディガードでも雇った方が、よほど
[どちらかといえば細身な部類だ。筋肉など張ってない。 羽織を纏っている分、体型は幾分誤魔化されてはいるが 講義の際に着用しているスーツ姿に彼女も見覚えはあろう。 告げかけた言葉が途中で尻切れたのは、近くなった距離で、 厭味では無い香水が鼻腔を蕩かしたのと、 胸の谷間が身長差で簡単に覗き込めたので]
(227) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[淡々と会話を進めようとするこちらとは裏腹に友人の態度はこちらが恥ずかしくなる程にまで発展していく>>207>>208 頼み事をしてくる時はいつもこれだ。そして大袈裟なまでの言葉でも言われて悪い気分にならないことも事実。]
馬鹿か、お前は。
[鼻で笑うと良く喋る友人に対して、冷たい一言を浴びせた。 たった一文字の言葉。でもそれは昔から知る友人にだから言えること。表情は柔らかに彼の注文を聞くだろう。]
(228) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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紫か… 出来なくはないが…
[友人の注文と同時に、首を傾げて視線は空へ。 そして思考を巡らせ店内に置いてある花々を思い出したり、視線を店に移してみたりと忙しない。 一応様々な種類の色の取り扱いはしているが、主に置いてある花は季節の花がやはり多い。]
なぁ、それはどうしても今すぐがいいか? 時間を貰えれば他の花も取り寄せて最高な物を仕上げるが。
[ほかならぬ友人の頼みとなれば即席の物より、手の込んだ物を作りたい。仕事の話となれば瞳はいつの間にか職人らしい物に変え、事情を簡単に説明をした後に、友人にお伺いをたてる。
もちろん友人が今すぐにでも欲しいと言うなら、店内にある物で作る為の構想もしているのだが**]
(229) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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>>213 スージー ほんそうですね…専門的知識なら、子供にクローズしたわけではないですが、日本関係学会編の「関係」とか…
[そう言って、薄い小豆色をした本を手にとる。思案して、また別の本を手に取る。]
そうでなければ、小児がんの専門医のエッセイなんてどうでしょう。 …ああでも、こういうのは数が大事ですから。図書館で借りた方がいいですよ。本屋の僕がいうことじゃないんですけど
[襟足のあたりをぽりぽり書きながら言うと、紙を取り出してボールペンで何かをさらさら書いた。彼女のしろい手をやわく掴み、紙を握らせてほほえむ。そして彼女の物憂げな顔に、気づいて控えめに覗きこんだ。]
ここに参考になりそうな本の名前を書いたので、さがしてみてください。この国の国立図書館はすばらしいですから。
−−大丈夫ですか?
(230) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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欲情ねぇ、生々しいことを言いやがる。
[数秒固まった後、一歩退く様>>225に安堵の吐息を。 大人を誂うものでは無いと去り言葉を残して ベネットから本の包を受け取る。
届く距離ならば、頭髪を僅か掠める程度ではあるが スザンナの頭を、扇子で叩こう。 角で激突を狙わないのは、相手が女だからなのと ここは学舎ではないからだ。]
ベネット、今度別で取り寄せてほしいものがあるんだ。 また連絡するよ。
[紙包を片手に、一度店主を振り返ってから店を後にする。*]
(231) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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[本の回収は済んだ。 では、次は取り敢えず空腹でも満たしにふらつくか。
商店街の並木道は、木の葉をモナ揺らし見目を楽しませる**]
(232) 2014/10/02(Thu) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 01時頃
抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[恐々とした様子で自己紹介する少女>>202を尻目に男は問いを投げる。 そして何気ない仕草で、彼女の頭のてっぺんを撫でるかのように左手を下ろそうとした。]
焼けるように暑い?随分と陽射しに弱いんだね、君。
[柔らかいには少し遠く見える笑み>>215を認めながら腕を擦るような仕草に首を傾げる。
その動作にフードが傾き、色味は違えど僅かばかりに色の抜かれた髪が見え隠れ。そこで初めて困ったように眉を下げてみせる。]
……赤ずきんみたいで悪くは無いだろう?
[とっくに成人を終えた男の戯言。 彼の気遣いを男は曖昧にすることで逃げの姿勢を示した。]
(233) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[注文を友人に終えれば横目で揺れる腕を見咎める>>218
知り合いであることは彼女の呟き>>199から分かってはいたものの、その勢いに男は口元に弧を描いたまま眺め、その動きを止まらせてしまったことに少し眉を下げる。]
そう、マユミの友達か。
[つらつらと畏まった姿勢のまま紡がれる名に頷きを一つ送る。そして花を見に来たという言葉に感嘆の声を。]
良かったね、トレイル。君の店に咲く花は随分と大したものじゃあないか。
[からかい一つに先程の彼の言葉>>206を揶揄るような意味を含めて声をかければ友人はどんな反応を示したか。]
(234) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[少し大仰に語った彼の腕前については、素っ気ない一言>>228 だがそれは気の置けた友人に向けるものだと男は知っているから、ニヤニヤと笑っている。肯定も否定もせずに。]
そうだね。彼女に似合う花を探しに来たものだから。
[青空を仰ぐ友人>>229に習うように一度顎を傾けつつ一言。 けれど彼の仕事に対する熱意を知っているからこそ悩む素振りを。]
僕は君の最高作を是非とも送りたい。それこそ彼女に相応しいだろうし、君の“魔法”が活かせるだろうから。
[遠回しに最高作を強請ってみる。 彼の作品はどんなものでも心惹かれるものであったが、それがより美しく彩られる方を選びたくもあったから。]
(235) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[友人への注文を確定させたのならば、本日二度の自己紹介を始める。]
僕? …チェシャ猫だよ。
[茶化すように、生真面目にも見える彼へと軽口を。 そして向けられた視線>>230には吐息だけで空気を揺らす。]
良かったね、物語を綴るには一人じゃ出来ないけれど、…。
[夢を望む少女へと視線を向けつつ、悪戯な笑みを向け]
花か。ティソは誰に送るんだい?
[再び随分と少女に懐く青年へとまた問いかけて]
…花はまた改めて、君に贈らせてもらうね。
[ごめんね。少し殊勝な顔付きに変えると学生の片割れに声をかける。
そして、困ったように布越しに頭を掻き]
(236) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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…そろそろお帰り。お嬢さん。
[誤魔化したように男は笑えば友にまた連絡してよ、と一言。 機械の名を口にしなかったのは、男なりの微かな気遣い。そのことに周りの人々が気付くかどうかは定かではないけれど。]
また、御伽噺の続きを聞かせてね、マユミ。
[それだけ告げれば尚も彼らの手は重なったままであっただろうか。
どちらにせよ一瞥送りつつ、3人に背を向けて花屋を後にしようとした。悪戯に一度“内緒だ”と告げるように人差し指を口元に添えつつ。]
(237) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[邪魔にならないように。と、控えめに問いかけた声は。 それでも店主に届いていたようで。
応える言葉>>221に、その貌に浮かぶ微笑みに、こちらも笑みを溢して]
わぁ――。 本当ですか?
暫く出ていなかったから。 前のをもう何度も読んでいました。
[暗記してしまうほどに読み込んだ本。 その一文を思い浮かべれば、自然と胸は高鳴って。
差し出された本を、まるで硝子細工でも抱くように、両の手でそっと受け止める。]
(238) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[ヒヤリとした本の表紙。 滑らかなその感触を掌で感じで、そっと瞼を閉じ。
この本の作者が書く作品の。 独特な清涼感と透明感。
決して、幸せな恋愛噺ではないはずなのに。 欠けたピースが嵌まるように。 最初から一枚の絵だったように。
登場する当人たちにとって これ以上の結末はない。と思わせてしまう。
そんな世界を描く文章を思い浮かべれば。 足の痛みも束の間忘れた**]
(239) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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―大通り―
[清々しい朝の光を浴びながら、ゆっくりとした足取りで石畳の上を歩いてゆく。 何時もよりも遅い時間に、何時と同じ速さでこの道を歩くのも、中々悪くは無いものだ。 秋口へと差し掛かるこの季節、風はもう冷たさを孕んでいる。空の青さを、風の冷たさを、そして道行く人の声を楽しみながら、男はすう、と息を吸い、そして吐き出す。]
………、ん?
[そんな中、すれ違った人物の、白で統一された服装でコートを揺らしながら歩くその風貌>>224に、男はふ、と首を傾げる。 軽く振り返り、チラリと見えた何処かで見た事のあるその顔に、ついと眉を寄せて。 歩む速度を僅かに落としながら、そうして数秒思案しただろうか。]
――君。
[やがてその人物が、自分が何度か見に行った舞台の上で演じていた者だと言う事に思い至れば、男小さく声をかけては見ただろうか。 この時間、この道に居る事など男にしては大層珍しい事だ。しかし彼とて、別に無名では無いだろうに。 この朝の人の多い時間に、そうも目立つ風貌で街を歩く理由が何かあるのだろうか、と。 男は、少しだけ興味が沸いたのだ。]
(240) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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[『大人を誂うものでは無い』と告げながら本の包みを受け取り、頭を撫でるようにセンスで叩いて行く大人の男。 生々しいという言葉には「やってることがやってることですからね」と軽い反論。まあ、ただの教え子とただの教授という関係では、自分が何をやっているかなんて知る余地も無いだろうと判断して。(もちろん、教授がそういう関係者を探しているのならば、どこからか自分の噂は耳に入っていると思うけれど)]
からかってないって言ったら、どんな反応するのかしら。 確かめてみようかな
[大学で言ってみたらどんな騒動になるだろうかと想像して、少しだけ性格の悪い笑みがこぼれる。そんな笑みはとても醜悪だろうけれど]
(241) 2014/10/02(Thu) 01時半頃
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さすらい人 ヤニクがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(さすらい人 ヤニクは村を出ました)
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[自分の店で買わせた方が得だというのに、図書館で借りた方が良いという店主>>230に、苦笑が漏れる。なんてお人よしで、優しい人なんだろうと。 そうして不意に手を柔らかく握られ、控えめに、けれど視線が合うように覗き込まれて、驚きに目を瞠って]
大丈夫って……なんで? 大丈夫よ。なにも辛いことは無いもの
[言い放ってしまってから、少しきつい口調になってしまったことや辛いがあるとあさましく同情を強請るような言葉になってしまっていることに気づいて、自分にイラつく。 まるでわがままを言う子供のような言葉。自分勝手で傲慢で、醜い言ノ葉。ああ、大嫌いだ、心の底ではこんな言葉しか渦巻いていない自分自身が]
………っ、ごめんなさい ありがとう、助かる。図書館で探してみるわ ……教えてもらうだけっていうのも悪いし、なにか買って帰ろうかな
[誤魔化すように笑って、あからさまでも話を逸らして。あの日の決意を改めて心に焼き付けながら、けしてホントウを見せないように]
(242) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
スージーは、錠の後姿を性格の悪い微笑で見送った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
スージーは、マユミからの返信がないかと携帯を数秒ちらりと見た
2014/10/02(Thu) 02時頃
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
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なんか分裂してる気がする私
(243) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時頃
ベネットは、しまった
2014/10/02(Thu) 02時頃
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―大通り―
[元来た道を歩くうち、一人の男性>>240とすれ違った。 背の高い、紳士な服装をしたその姿を、少しの間瞳に写し込む。 普段のジャニスであれば、別段気にする事も無かっただろう。きっと、先にあんな出会いをしたからだ。 小さく落とされた疑問の声に、ほんの少し意識を持っていかれる。流石に話しかける事は無かったが。
まさかその紳士に、呼び止められるとも思わずに。 戸惑いのままに僅かに眉を寄せて、進めかけた足を地に付ける。そうして、芝居めいた仕草でゆったりと相手へ向き直った]
……君って、アタシの事?
[少し前に落とした言葉を、目の前の紳士へと贈る。 ほんの少し不機嫌そうになったのは、彼の顔を見上げなければいけなくなったから。 ジャニスは容姿においては絶対の自信を持っていたけれど、身長だけは駄目だった。伸び悩んだそれは、舞台の上ではヒールで隠しているけれど、生憎と今日は踵の低い靴を履いている]
(244) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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何か用かしら。 アナタみたいな人、知り合いには居ない筈だけれど。 アタシのファンか何か?
[突き放す様な声音になれば、思わずバツが悪そうに口元を押さえる。ちらりと紳士の方を見ながらも、謝罪するには至らなかった。 ……そもそも無躾に声をかけてきたのはあちらなのだ。ジャニスは言い訳の様にそう考える。
そうして、訝しげな表情のまま、紳士の返事を待った。 ……どうせ今日は、する事も無い。奇妙な出会いに身を任せるのも、偶には良いだろう**]
(245) 2014/10/02(Thu) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 02時半頃
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[ピッと鳴ったのは、備え付けの時計の音。 ハッとなって顔を上げると恐ろしく定時をオーバーした時計の針が目に止まった。顔から血の気が引く音が聞こえる。]
あ……じ、時間。
[こんなことをしている場合ではない、と自身の顔を叩く。パチィンなんて軽快な音が響いた。 力加減を間違えたので片頬に少し紅い紅葉がついたかもしれないけれど、これで一度過ぎた過ちを忘れようと思った。
郵便物の入った鞄を肩に掛け直す。 本屋、花屋、雑貨屋、パン屋……向かう先は数多だ。 気合いを入れた小走りで駆け出す。まず向かう先は本屋さんだけれど、途中で人に会ったのなら、お喋り好きな…のことだから時を忘れて会話に勤しむだろう。]
(246) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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―花屋『Ramo』→商店街―
[はてさてそれからどれほど言葉を交えたか>>237 どんな反応を頂戴したとしても、友人へ約束をしつつ男はその場を後にしただろう。 ブーツで軽やかなリズムを刻みつつ向かう先はただ一つ。]
――まあ、そろそろ帰って来ているだろうしね。さて、僕の心を躍らせる物語だと良いけれど。
[そこそこ馴染みのある本屋へと向かっていた。 それにしてもと男は唸る。 花屋前にて自身の行った仕草について考えに耽っていた>>237]
“内緒”にする内容でもないけど、まあ、面白みがあった方が…ワクワクしそうだね!
[公園で出会ってから花屋まで過ごした時間。彼女とのひとときを内緒だと態々3人を前にして口遊んだ仕様も無い理由。
彼らに意図が伝わったかどうかはともかく、男は上機嫌に鼻唄を奏で出して、道すがら乾いた音>>246が鼓膜を叩いたような、錯覚。]
(247) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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――?
[視線を向けた先、少女と少女に似つかわしくない二輪の存在に男は思わず足を止める。]
君“も”迷子?
[軽口は健在。 本日何度目かの寄り道に男は少し薄くなった紅葉を咲かせた顔で笑みを浮かべた。]**
(248) 2014/10/02(Thu) 02時半頃
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[ 詰まらない嘘と言われれば、すらりと伸びた足先が地面を擦るのを確認し、薄笑いがひくつく。 ――本気だったな。と鋭い口調とその所作に恐々としながら、そっと顔を逸らした。
メモが素直に受け取られ、白地のポケットに突っ込まれるのを確認しながら。自身の誘いへ返ってきた答え>>223には、一瞬笑みの色を落としてから、もう一度口角を上げて頷いた。相手の掌へと触れていた手を静かに下ろす。]
……お茶。楽しみにしてるよ、ヨハンさん。
[ 先ほどの>>222 顰めた表情が、恐らく不快感からのものでないだろうと感づいていれば、殊更ゆっくりと名前を呼んだ。彼の本名を知るのがどれくらいかは知れなかった。ただ己が呼ぶのが彼の仮名ではないということに、満足して目を細める。]
(249) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 03時頃
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[ >>224 差し出される名刺を受け取ると、黙ったままそこへ視線を落とした。――当然、流石に住所は書いていない。
名の知れた舞台俳優が、初対面の高校生に住居を知らせるのも妙な話だろうとは思う。名刺をポケットにしまい込みながら、彼の言う良い店の品数が大量でないことを祈った。]
――……、
[ “幾千にも”、と彼が上品な仕草で裾を持ち上げれば、無駄のないそれに視線を取られる。
傾げた視界には、綺麗な形に縁取られた笑みが色濃く残った。こちらの動きを待たずに彼が踵を返せば、ひらりと振られる手の動きを景色の端に映す。
――確か相手役は、答えて幾千にも不機嫌になっていた気がするけど、とその背を眺めつつ。これが一度目だとして、確約を貰ったようなものじゃないのか、と緩い思考を回した。一度別れてそれっきりより、ずっと良い。
こちらも地図を確認すれば、方向に見当を付けて歩みだした。
――合ってればいい、と通りの名前を確認しながら、商店街の来た道を戻って行く。*]
(250) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[細身の長身、モデルみたい。学生は店員さんの姿>>206を今一度まじまじと見て思いました。指差した先には華やかなお店。どちらかと云うと美容師さん寄りの見た目柄であった為に、その事実には感嘆の息を。ぱちくりと幾度か店と彼とを見つめ直すと、学生は後に紡がれた冗談めいた言葉に口元を隠しクスクスと笑いました。]
「猫」が来るくらいだもの、素敵な場所なのね。
[譬喩したものが誰かなんて、到底理解されない。それをわかっていて尚学生は言います。そして注文されたもの>>208には思わずその頭巾を見、手、凝り過ぎだよ。そんな謙虚に卑屈に眉を寄せ――彼とを友との関わり合いを傍目に、そして突如として掴まれた両手>>218に、振られるそれにはひどく驚き目を見開きました。まるで懐いた犬とでも云うのでしょうか、綻ぶ笑みは可愛らしいものであったけれど、力後無しに振るそれは関節に悲鳴をあげさせ。思わずに不恰好に引き攣る口端を抑えることは出来ませんでした。 そしてかしこまった姿の間に、痛んだそこを摩り上げ。友人を恨めがましく見つめることもあったでしょう]
(251) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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…仲良しね。
[聞こえたじゃれあい>>228には、どこか遠くを見つめるように、くすんだ瞳を視線を向けては切なく笑います。気軽なその関係が、どうしても――…学生は唇を噛み締めました。きつく噛み締め、赤が滲むのでは無いのかと言うほどに。ゆめにもどりたい、現実の扉を叩きその扉の向こうへ歩いてしまった感覚が、どうにも拭えなくて、学生は抱き締めるその腕を強め。
そして刹那。触れられた手>>233には俯きがちに翳りを落としたその顔に、驚嘆ではあるけれど光さえ残し。「…え、どうしたの」素っ頓狂に声を上げました。然し友と話すその姿は学生を見ることはなかったでしょうか、ただぼうっと会話の節々に耳を傾けていれば、『赤頭巾みたいで悪くはない』、そんな御伽噺な言葉に、じんわり胸中に温かみは増して行きます。 悪ければ巫山戯ているとすら取られてしまう自己紹介>>236だって、夢に届く扉を叩く。中にある夢が出て来る感覚を思い出しては、その暖かみがいとおしくて泣きそうになりました。]
(252) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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…チェシャ猫さん、チェシャ猫さん。
[別れを告げるその声に、学生もまたふたつ空気を震わせます。夢に浸る私への気遣いか、はたまた彼の素か、計り知れないけれど、店員さんにぼかされた言葉>>237に、傲慢で我儘な、そうして甘い夢に微睡む自分に呆れさえ覚え。 彼の足音が遠退いてしまったならば、太陽に照らされ伸びる影を追い――友人とその店員には慌ただしくお辞儀をして――その影が消えてなくならないうちにと、裾を掴み引き留めた。]
私は、御伽噺は好きだけど。
――どのヒロインも、結局”現実”を認めてるんだよね。
(253) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[寒色に、哀愁に滲む声色は自責のそれ。彼の先の気遣いを無下にしてしまうとは理解はすれども、タイミング悪くずっとずっと会えなくなるのもイヤと、ヒロインには到底なれない我儘を振り翳し、小さな手帳に自分のアドレスを書いて彼に手渡しました。
「もし貴方がチェシャ猫なら、何も無い状況で、私を探して愉しい御伽噺を教えて欲しいの。」
「もし貴方が私と同じ、コチラに住む人なら。これを使って、会えなくなる、そんな悲劇を起こさないで欲しいんだ。」
まるで押し付けるように、学生は彼の手にそれを渡しました。返事は如何程にか、震える声はその答えを拒絶し、足早に彼から去ろうと踵を鳴らします。]
チェシャ猫さん、ヤニクさん。 …、また私を見つけてね。 手を引いてくれた人が居なければ、物語は終わらないわ。
[脳裏に過るは自分の手を引いた彼の姿>>125。別れに惜しみや寂寥さえ滲ませながら、”学生”は、人混みの中へと紛れに行ったことでしょう。*]
(254) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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― パン屋の前 ―
[朝のように、柔らかで香りの良い其れが鼻孔を擽ることは無く。ただ仄かに香る、少しだけ冷たさを感じる匂いを感じつつ、学生は先程振動を伝えた携帯を取り出しました。]
―――――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:スージー ―――――――――――――― Re:いまパン屋の前に居るの。 20xx年 10月1日 ―――――――――――――― スージーの優しさが身に沁みるわ…爪の垢煎じて飲ませて貰いたいくらいに!
イルカの王子なんて、珍しいね。星の王子様思い出しちゃった。 私、そういう話大好きだから、楽しみにしてるね。 あとね、実は私も、相談したいことが出来ちゃって。
心配ありがとう。ゆっくり来てくれると嬉しいな。
――――――――――――――
(255) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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[タイトルだけではまるでメリーさんの御告げのようだと、学生はひとり可笑しく笑おうとして、思わずに止めました。ここは今朝のようにひとりぼっちの場所では無いと、周囲を見て意識を戻したからです。まるで別人のように表情を落ち着かせ、背筋を伸ばしては鞄を両手で掴みます。そうして優等生にでも見えるのなら、それはもう学生の思惑通りということなのでしょう。]
…ご飯、何食べようかな。
[それはランチのことと、ディナーのこと。鳴きそうになる腹の虫を必死で抑えながら、学生はこれから行く先のことを考えました。街に詳しい彼女のことだから、きっと良い店に連れて行ってくれるだろうけれど。…そんな期待を胸に、学生はお店のそばで彼女の姿をゆうるり待っていることでしょう。]**
(256) 2014/10/02(Thu) 03時頃
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―商店街―
[硝子の靴を忘れてしまった女の子は12時を過ぎれば夢から醒めた。 しかしいくら定時を過ぎたとしても、現実から醒めたところで待ち受けている物は現実しかない。 現実しか、手に入れる事も出来ないのだけれど。
なのに、瞳に映った赤>>248は何処か現実離れしているように見える。 秒針の音が遠のくのを感じた。]
迷子?君……"も"?
[突然の問い掛けに目がまんまるくなる。 …の挙動はそんなに迷子と見まごうほど不審に見えたのだろうか。 それに、他に迷子がいるという口振りだけれど彼の周りに迷子になりそうな子供の姿は見当たらない。]
ええと……私は迷子ではないけれど、他に迷子がいるのかしら? どこに、………もしかして貴方が?
(257) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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[周囲を見回しながら相手に近付く。 手を伸ばせば届く距離で歩を止めて、ふと思いついた迷子候補を訝しげに唱えてみた。
だって結構歳を…というか、恐らくクラリスよりも年長である。 外見から、言動から、不思議そうな視線で頭から爪先をなぞった。**]
(258) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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― 大通りを外れ、小道 ―
[草履のお兄さん――亀吉と別れれば、真っ直ぐ帰路に着く。 いつまでも左手に食パンの包まれた袋を持つのも煩わしかったし、何よりあんな近くで人と話したのは久しぶりの事で。]
頭触られたのも、…うん。
[ふつとあの一瞬を思い浮かべれば、自然と言葉が漏れた。頭の中で呼び戻し描いた、細さを感じさせる優しい手は、あの一瞬を忠実に再現する。 その手には当時の恐怖はなく。寧ろ、好ましささえ覚えるのは、あくまで想像は想像だからなのか、何なのか。]
……はぁ、 …変な奴。
[低く落ちた声が、気だるげに呟く。どちらにかかる言葉か、といえば両方で。はたはたとマフラーの隙間に僅か覗く首筋を扇ぎながら、自然とその手は前頭部へと向かい、前髪を一払いした。]
(259) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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― 現・自宅 ―
[黙々と足を進めれば、やがて小さな古アパートの一室に帰り着く。 危うげに直立する脱いだ靴に溜息を落とした事以外は、普段と何一つ変わらない仕草で、殺風景な部屋の奥へと足を進めた。
山積みの靴の空き箱、その側のテーブルに食パンを置き。窓辺を淡いピンクで飾るコスモスの具合を一瞥すると、崩れるように二人掛けのソファへ身を投げ出し、目を伏せる。]
――本、……行くの今日だっけ。
[その事に至ったのは、数分ぐらい後の事か。
日付を思い起こそうと細く吐き出されたはずの息は、すぐに溜息へと形を変える。 半ば背を反りながら、頭上の肘置きに手を伸ばし、掴み取った文庫本には、(貧乏人の味方である)国立図書館の印が一つ。]
(いい加減便りも出さないとな。…目標、数日中)
[欠伸を噛み締めながら、ぼんやりと指折り数えるは学校から遠ざかった日数。 閉所での集団行動が無理だ、後頭部への気配――触れるなんて以ての外――が無理だ、己のポンコツぶりを合わせて確認してしまえば、胸が痛む。
その点、今日は頑張った。なんて亀吉の名と姿――腕に巻かれた包帯を思い返しながら、疲労感から湿気る目元を押さえて。]
(260) 2014/10/02(Thu) 03時半頃
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…… 休憩終わり。
[切り替えのサインとばかりに、低く平坦な声色を作って呟く。
ふらりと立ち上がっては例の本を掴むと、手ごろな鞄にそれを落とし入れて。鞄を肩にかけながら、た、た、と跳ねるような足つきで玄関へと向かう。
…そして、ふつりと浮かんだ忘れ事に、少年はぴく、と片眉を持ち上げた。]
――忘れ物に、良い事なし。
[しみじみと仄かに強い語調で呟き、一間。 "あーー…"と鳶色の双眼を伏せては肩を落とし、マフラーに俯いた鼻先を埋め、沈んだ声を漏らすと。少年は、とぼとぼと大通りへの道をなぞり戻るのだった。**]
(261) 2014/10/02(Thu) 04時頃
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――自室――
[ ――通りの名前は確かに合っていたはずだった。ただ近道になるかとおおよその目安のみで歩み進めたのがいけなかった。結局自宅へ帰るまでにどれほど労力を使ったのか。ベッドに投げ出した足は未だ棒のように痛んだ。
それでも習慣付いた目覚めに。深いため息を吐いて上半身を起こし、軋む身体を押してひとまず起き上がれば、サイドテーブルに放ったプリントの存在を思い出した。 休暇に入る為に、課題として紙面に箇条書かれた項目はいくつだったか、と落ちそうになる目を擦りながら確かめる。]
――、……。
[ ずらりと並ぶそれらに深刻な面倒臭さを覚えながら、とりあえず、と棚に並んだテキストから必要な分を取り出した。 机の上にそれらとレポート用紙を置いた、ところで。硝子箱のなかの蚕が、くしゃりと桑葉の音を立てる。
――それを一瞥だけして。乱暴に机から冊子類を薄い鞄へと放り込んで行く。3項目分程度をしまい込めば、ベッドに投げ置いた。手早く支度を済ませ、鞄を手に取り部屋を出る。
硝子箱は振り返らなかった。]
(262) 2014/10/02(Thu) 05時半頃
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――自室→?――
[ 図書館があったはずだ、と幼い頃の記憶を辿りながら、足を進めていた。 初等部のころは課外学習だかで頻繁に通っていた、気がする。ただ中等部に入ってからは本らしい本など読まずに育ったし、資料で必要になるといっても大抵手近で揃うものだったから、わざわざ國立図書館まで出向く事は殆ど、無かった。 そもそも考えてみれば、そういったところへ出る暇もなかったわけだけれど。]
――……あー、これは。
[ まただ、と。せめて地図を見てから出るべきだった、と後悔しても遅い。通りの目星を付けるべく、緩く視線を辺りに散らせば。以前来た覚えがあるような、むしろ昨日来た覚えがあるような気もしている。
――立ち並ぶ店を凪いだ視界に拾いつつ、そういえば朝食すら摂ってこなかった気がする、と考えながら。
やがて>>261 マフラーに深く顔を沈めた少年が、黙々と足を進め通りかかるのに視線を止めた。すれ違い際、その背に首を傾げ声をかける。]
――ねえ、君。
[ 声に気付かれなければそれ以上は呼び止めず。気付かれたのなら、重ねて“今忙しい?”と少年へ尋ねかけただろう。]
(263) 2014/10/02(Thu) 05時半頃
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― 飲食店街 ―
[昔此の家の娘、秋頃でもあったのか裏の梨の木の下に行き 其処に草履を脱ぎ置きしまいに行衛不明になった。
然し其後幾年かの年月を経ってある大嵐の日に其の娘は 一人のひどく奇怪な老婆となって家人に遭ひにやって来た。
其の態姿は全く山婆々のやうで、 肌には苔が生い指の爪は二三寸に伸びてをった。 さうして一夜泊りで行ったが其れからは毎年やって来た。
その度毎に大風雨あり一郷ひどく難渋するので、 遂には村方からの掛合ひとなり、何とかして其の老婆の 来ないやうに封ずるやうにとの厳談であった。
そこで仕方なく茂吉の家にては巫子山伏を頼んで、 同郡青笹村と自分との村境に一の石塔を建ててここより 内には来るなと言ふて封じてしまった。]
(264) 2014/10/02(Thu) 07時半頃
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[――其の後は其の老婆は来なくなった。]
(265) 2014/10/02(Thu) 07時半頃
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[神隠しと呼ばれる逸話は古今東西様々に散りばめられている。 ならば隠された者は何処に行き何処から帰ってくるのか。 「覚えている」パターンと「覚えていない」パターン。
何方も逸話として存在するが、大半は面白い出来事に遭遇し 一定の時を経て帰るという話で締めくくられるのだが。
頻発する朝帰りを噂する店員>>6から、 以前、孔雀草の話を耳にいれたこともあった。>>241
神隠しにでも遭ってるんじゃないかと苦笑のまま告げたが 実際がそうでは無さそうなのは、自身よりも年上の男の車で 大通りの信号前に停留している様子を目撃したことが或るから
流れる風景のひとつと化していた筈のこちらに、 孔雀草が気づくことは無かっただろう。*]
(266) 2014/10/02(Thu) 07時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 07時半頃
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>>175 >>176 >>177 オスカー
[撫でてしまってから気付く。
苦手、だっただろうか。
そうであれば、悪い事をした。 撫でようとしていた手をすっと引いて、済まなかったな、と一言。
相手の謝る言葉を聞けば、ゆるゆると首を横に振る。]
お前が謝る事は無い。謝らなくていい。
[後に聞こえた相手の名前。自分の中で、少し反芻して。 声に出してみた。]
おすかー、おず、おず、か。 良い名だ。ふふ、改めてよろしく。おず。 ↓
(267) 2014/10/02(Thu) 08時頃
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↓ なんだか嬉しい気分になって。自然と微笑んだ。
聞こえた“お大事に”の言葉には、少々複雑な気分になり乍らも、其れを悟られない様に笑みを作り、有り難う、と言う。 笑みは、少し弱々しかったかも知れない。
こんな腕、心配しなくともいい。 だってこの腕は……。
そっと着物の袖にもう片手をまた入れる。 ぎりり。腕を片手で掴んで締めた。
こんな穢れたもの。
[沈黙が出来て。 相手が別れの挨拶を告げれば、思考に沈んで居た意識が浮上して。此方も其れに返した。]
ではまたな、おず。 そうだ。鎌鼬には気を付けて。…お前は清いから、心配はあまり無いだろうがな。 ↓
(268) 2014/10/02(Thu) 08時頃
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↓ [軽く一礼して。 妖しくも見える微笑みを向け乍ら言った。]
(269) 2014/10/02(Thu) 08時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 08時頃
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 08時半頃
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[文庫では無いハードカヴァーは中々に重みもある 本屋の紙包みを脇に抱え、飲食店の通を歩く 舗装された石畳には、下駄の音がよく響き。
昼に喫煙できる環境の店は、随分と少ない。
定食屋かカフェかどちらかと決め込み、 食指のそそられるセットメニューを設けている方に 胃袋へ投入する食事の賽を預けよう。]
(270) 2014/10/02(Thu) 08時半頃
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[邸居では煙管で刻み煙草を吸うのを好むが 出先では用意もしにくいので、 必然的に紙巻きを吸う羽目に為る。
好む紙巻きは、花屋で店番をしている青年と 同一の銘柄であった。
用あって配達を頼んだ折、茶を出して引き留めた。 足労の礼の代わりに羊羹を出してから 縁側の床に預けた墓花の隣で座し、 “こいつ”に匂いの似てるものを知っているかと キセルで煙を燻らせ尋ねたのだ。
風味は愛煙の刻み煙草より落ちるが、 似てるといえば似ている気もした。*]
(271) 2014/10/02(Thu) 08時半頃
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― パン屋前 ―
[その先にある食事処を目指し、 パン屋の前>>255>>256を通り過ぎようとして 見覚えある娘の前で、下駄を留める。
大学に通う学生は数あれど、今日は随分と 見知った生徒に会う日だな、―と、顎を掻き、]
(272) 2014/10/02(Thu) 08時半頃
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よう、入んねーのか中に。
[パン屋の前には居るが背を向けている様子から 店に用があるのでは無く、待合かと想像し、そのまま足を留め腕組む。]
花屋の帰りか? 頭に花びらついてるぞ、このへん。
[そう告げて自身の側頭部を示す。 伝わらないなら手を伸ばして取るが、どうか。
女生徒が待ち人と合流叶うまでの間、 しばしそうして、たわいもない話でもしようか**]
(273) 2014/10/02(Thu) 08時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 09時頃
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[相手が帰ったのを見届けては、また歩き出して。
万屋、またやるかな。 ……主亡き召使いは、無職も同然。 認めたくは無いが、それは事実。
名は、あれを使おう。 どんな仕事が入っても良い様に。 どんな仕事でも出来る様に。
そっと目を閉じてはまた開く。 開いた目は、何処か負の色を映していた。]
(274) 2014/10/02(Thu) 09時頃
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口元に手を当て、まるで不思議を守る彼の姿>>237にムッとする感情を通り越し、彼女の御伽の言葉>>253も合間って、ただぽかんと僕は口を開けていました。 遠くなる二つの影。名乗られることの無かった本名。然しチェシャ猫とは、否定の気持ちも薄れる程に、似合う渾名ではあると片隅にて思っていました。
「……、あ、忘れてた。」
ふと僕は思い出しました。元来僕はここに、花を買いに来たのです。 先の彼から投げられた質問>>236には、言い淀み軽い笑いを返すことしか出来なかったけれど。 先の自己紹介>>206を聞いても、店員で合っている安堵と共に僕は彼に話しかけます。
「…――碧に合う花を探しているのですが」
先の戯けたような、阿呆らしい表情は打ち消しました。にこにこへらりと取り繕う意味も、無く。僕の脳裏に張り付き決して剥がれることのない、寧ろ僕を侵食してくる碧を思い浮かべ、瞳は色を無くして行きます。ああ見えない、まるで水の中のように、ボヤける視界は店員の姿をぐにゃぐにゃと朧なものにしてしまう。僕は目を擦りました。
(275) 2014/10/02(Thu) 09時頃
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「一輪でも、何輪でも。兎に角碧が無くなる色花が欲しいんです。」
端から見ればまるで泣いているようだと思われているのだろうか。僕は周囲の視線を思い擦る手をやめました。じりじりと皮膚を焼く太陽の光は、優しくありません。何処もかしこも可笑しいと、僕はようやく自覚したのです。なるべくして自然と、足早に僕は店頭の影のある場所に身を移しました。 店員は、さて、僕のこのわがままな買い物に、どう答えてくれるのでしょうか。 心を溢れさせる碧は、こぷりとその波を零し、僕の感情さえ冷たい色に変えてしまう。
(276) 2014/10/02(Thu) 09時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 09時頃
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―商店街→回想・花屋『Ramo』―
[カチコチカチコチ。 男が歩を進める度に耳元をそっと擽る機械仕掛けの音。
正確に時を告げるそれを煩うように朝を告げる鐘の音よりも細やかな振動に口遊む。
そして大きな少女めいた瞳を丸くさせる彼女を見下ろした>>257]
――彼女はもう湖を渡ってしまったけれど、
[一泊置いた後、一度逸らした視線はふんわりと漂う少女の気配>>258よりも強く、脳裏に記憶を浮かび上がらせる。
まるで物語を紡ぐように安易に記憶は、男の身体に流れていった。]
―→回想・花屋『Ramo』―
(277) 2014/10/02(Thu) 09時半頃
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―回想・花屋『Ramo』―
[上品な仕草>>251で同意を耳にした猫はそれは大層ご機嫌に喉を震わせたことだろう。
けれど、彼の頼んだメニューはお気に召さなかったのか。 眉に現れた薄い縦線に瞬きを一つ。]
相応しい花を送ると約束しただろう?
[「だから君は気に病むことはない」至極当然だと、不思議そうに僅かに頭を横に傾けた。]
(278) 2014/10/02(Thu) 09時半頃
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[友とふざけ合いつつも何処かで掠めた囁き>>252には双眸を眇める。
すぐに口角を上げたことから、端から見れば笑みを浮かべているように見える表情を男は作っていた。
そしてひとつ、約束を破り そしてひとつ、約束を結んだ男が背を向け歩を差し出せば背後から聞こえる足音と、“猫”を呼ぶ声。
くいっと後ろに伸びる裾と重なる影。そして立ち止まってからやっと、男は随分と自分が早足だったことを知り、それを見つめる視線>>275には気付かなかった。]
だって、現実という対比がなければ、夢が夢であると認識出来ないじゃあないか。
――…でも、君は違うというの?
(279) 2014/10/02(Thu) 09時半頃
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[まるで現実を厭うような言葉>>253 けれども彼女が紙面に綴る文字はきっと何処までもリアルな感覚。
嫌う癖に繋がろうとその術はこうした実感の持てるもの。到底夢とは程遠い行為の欠片がそっと渡される。
「知ってるかい?チェシャ猫はウソを吐かないんだ。」
「僕は猫だよ。――きっと、また会えるさ。そのうちね。悲劇はシェイクスピアで十分さ。毒薬はいらないよ。」
震える紙切れをそっと手に忍ばせるついで、離れる透き通った腕に反射的に男は手のひらを開けど、掴むのは空。切り裂いただけ。]
――夢を望む癖に、君は終わりを望むんだね。
[雑踏の中に混じり行く後ろ姿にそっと男は呟いた。]*
―回想・了―
(280) 2014/10/02(Thu) 09時半頃
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―商店街―
[人を前にしているというのに少しの間物思いに耽っていた男は、誤魔化すようにこちらに歩を進める彼女>>258に緩く片手を振る。]
少しばかり微睡んでいたからね。きっと寝ぼけていたんだ。 君は確か手紙を届けている人だろう?ご苦労様。
…だけどこれ、おめかしにしては些か強過るんじゃあないかい?
[街中で何度かエンジンを吹かしながら通り過ぎていく姿を見た男は少女に問いかけをひとつ、そして頬に残る紅葉色に気付くや否や、口元に歪みを足していく。
にっこりというよりは、にたり。 そんな描写が似合うような笑み。]
お揃いじゃあないか。双子みたいだね。
[そっと余った片手で示すのは少し腫れの引いた頬。 そこには彼女と同じように打たれたような痕が残っているだろう。]**
(281) 2014/10/02(Thu) 09時半頃
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……――せんせい?
[からん、目前で鳴らされ音を消えさせた下駄の音>>272に学生は目をぱちくりとさせました。鼻孔を擽るのは最早パンの匂いでも何でも無く、葉巻の香が辺り一面に広がっては肺に入り込んで来る。学生は今はもう慣れてしまったその香に、しかし少しだけ眉を動かして見せました。嗅いだことのあるような――その香には、デジャヴの念さえ思い起こさせます。]
待ち合わせだから…、…花びら?
[学生はその視線を斜めに落としたかと思うと、次には視線をせんせいへと戻しました。まるで夢心地を思い出したかのようにぼうっとした視線は、せんせいの向こう側、猫との出逢いをうかうかと思い出し。その名残が頭についていると云うのなら、側頭部に手を伸ばし、そして取れなかったそれはせんせいの手に渡ってしまったことでしょう。はらり、そうして捨てられるか、手に残されるか、花弁を見つめては夢を懐かしみ現実をかなぐり捨てたい衝動に駆られるのです。]
(282) 2014/10/02(Thu) 10時頃
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…せんせいこそ、パンを食べに来たの? ねえねえ、せんせいは、食べると体が大きくなるパンと、ちいさくなるパンなら、どちらを食べる?
[まるで友人より友人に親しむように、煩わしい敬語などは使わずに、ある意味で馴れ馴れしく学生は尋ねました。 民俗学のせんせいであったと、学生は思い出していました。本を発刊することもあり、何より、御伽噺に精通するような――まるで遠い昔、実感のわかない程に遠い昔の噺を、語らうせんせいの授業は好みであったので>>0130-、全国に数多にもちらばる「せんせい」にしては、珍しく尊敬できる類の「せんせい」だと、生意気に評価を下しレッテルを貼り付けても居たのです。
そんな彼に、尋ねかけるのは御伽噺。民俗学は現実に沿ったものだから、もしかしたら厭な質問かもしれない。それでも学生は好奇心を前面に出し、せんせいに語らいました。少しだけ、ぐい、と身を乗り出してさえ居たかもしれません。授業中に頭を叩かれたことは数度あれど、矢張り御伽噺は好きなのです。]**
(283) 2014/10/02(Thu) 10時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 12時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 12時頃
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[本を抱きしめカウンターへ進む。
ひょこり ひょこり
此処へ来る途中、店先で買った赤いサンダル。 自宅で過ごす時の、裸足の視界を思い起こさせるそれは 多少子供っぽくはあったものの、足には馴染んでいて。
これならば、休息を挟みがてら歩けばどうにか 家まで行きつけそうだ。と、安堵する。
本と靴。両方を買うためには不足していた数百円。 そのお返しに渡す約束の缶珈琲>>205には、お礼も込めて何かを付け足そう。
とはいえ、教授の好むものなど知らないものだから。 聞いてみようか。と、店内を見回せば。]
(284) 2014/10/02(Thu) 12時頃
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あ―― あれ?
[特徴的な着物の姿を視界に求めるも いつの間にいなくなったものやら姿は見えず。
困ったように眉根を寄せて、ぐるりと店内を一瞥し]
夢中になると私はこれだから。 後でお礼を言わなくちゃ。
[もちろんその時々で、お礼の言葉は述べてはいたけれど。 伝えないよりは伝える方が良いから。と、静かに息を吐いた。]
(285) 2014/10/02(Thu) 12時頃
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―本屋・カウンター前―
あ、あの……。この本をください。
[控えめな声になるのは何時ものこと。 何度も通っている場所なのに、余所余所しいとは思うのだけれど。
風に、音に、人の声に ともすれば竦みあがる癖は抜けなくて。
だからと言って、気を許していないわけではなく むしろこの場所はお気に入りの一つ。
布財布をポケットから取り出しつつ、店主へとかけた小さな声は届いただろうか。 届かなかったなら暫く様子を見て、もう少し大きな声を*掛けるけれど*]
(286) 2014/10/02(Thu) 12時頃
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[流石は舞台俳優、と言うべきだろうか。 芝居のかかった優雅な所作で此方を振り返る彼>>244には、僅かながらに感心を覚える。 ――だけれど。 此方を振り返った彼から出た言葉は、何処か不機嫌そうな突き放したような言葉。 その事には少々、男の目も不機嫌に細まりはしただろう。しかし先に不躾に声を掛けたのは此方だ、と相手には分からない程度に止めはしただろうか。]
……あぁ、やっぱり。
何処かで見た顔だと思えば…何度か舞台の上で演じて居るのを見たことがある。
[手で口元を押さえる彼の顔を確認し、男は自分の考えが正しかった事を確信する。 記憶の中の彼の印象よりも幾分か低い位置から見上げてくる彼の瞳を、なるべく失礼の無いように見下ろしながら。 彼のその口振りは、男にとってあまり気分の良い物では無かったけれど。 しかし彼がそうして気まずそうに口を押さえて見せたのなら、ほんの少しだけ気も削がれたのだろう。男は口元だけの愛想の良い笑みを浮かべて見せた。]
(287) 2014/10/02(Thu) 13時頃
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俳優のジャニスさんとお見受けする。
…今日はお忍びか何か、ですか。 なかなか…目立つ格好をしておられる。
[年齢なら、恐らくは自分よりずっと下だろう彼に態々敬語を使って見せたのは、以前見た彼の演技に心ばかりの敬意を表して。 付けたした一言は、見かけた時からの疑問。 休暇なのであれば、こうして誰かから話を掛けられるのも鬱陶しいものではないか、と思うのだけれど、彼は顔も隠しては居ないし、真っ白な服装というものはやはりどうにも目を引くもので。 そんな疑問からきた問いは、やはり少々不躾な物にはなってしまったから、彼が気を悪くしなければ…良いのだけれど。]
(288) 2014/10/02(Thu) 13時頃
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万屋、改め便利屋…再開。
[そんな噂をひっそりと流した。 電話を貰えればすぐに対応する、そんな便利屋。
携帯の使い方は必要だから覚えたし使えるが。 …若干、横文字が苦手なことが少しだけ気掛かりだ。
……其のうち、慣れることだろう。 そう思うことにして。 またのんびりと街を歩き始めることにした。]
(289) 2014/10/02(Thu) 13時半頃
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−本屋、先生たちが来る直前− [本屋の店主におすすめ本を聞いて、興味を持った本を一冊だけ買って。 少しだけ気まずい空気にしてしまったことに申し訳ないような情けないような。けれども自分のそんな思いが優しい店主に気を遣わせてしまうのは嫌だと思って来たときと同じように(動揺してしまった数秒を誤魔化すように)料金を払ったところで、扉が開く音。 扉の向こうには見知った教授と美しい少女が…]
本も買ったし、先生はいってしまったし 私もお暇するわね。ありがとう、おすすめ本や図書館の情報、助かったわ
[教授を見送り、少女>>286がカウンターに行こうとしているのに気付けば、店主にそんな声だけかけて扉へ向かって。 少女とすれ違う瞬間、おどおどとしている様子を見て応援するように軽く背中を叩いてみたりなんかして。 それは可愛らしく美しい少女とお近づきになれればと考えた故の行動だけれど、さして声はかけることなく本屋を出て行く]
(290) 2014/10/02(Thu) 13時半頃
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−商店街− [本屋を出たところで携帯が震え、確認すれば友人がパン屋の前で待つとのこと。 誘ったのは自分だけれど、無様に動揺してしまった上に、立ち直るために教授を利用してしまったことが少しだけ尾を引いてしまって。なんだか今あったら情けない顔を見せてしまいそうだと思案。 友達なのだから、そんな強がりは通用しないのかもしれないけれど、商店街の中で、一軒だけ酔ってから行けば気分も少しは上向くだろうと、適当に歩を進めていけば、小ぢんまりとした花屋。見事に咲き誇る花達に、教授の言葉を思い出す]
……ねえ、孔雀草は、あるかしら
[例えば、今は捨ててしまった少女心をくすぐるような、年上の教授のあの言葉を参考に、花でも髪に挿してみようかと。 そんな柄じゃないどころか、綺麗に整えられた花を無駄に枯れさせてしまうような行為なのかもしれないけれど]
(291) 2014/10/02(Thu) 13時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 13時半頃
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[紳士がジャニスの舞台を見た事があると言った>>287のなら、多少は姿勢を正す。 例えどんな場所であれ、"観客"には誠実でありたいと、そう思っているから。……ジャニスの尊大な性格故に、それが実践出来ているかといえば、決してそうではないのだが。
相手の口元に浮かべられた笑みに、ほんの少し目を細める。そうして、ジャニスも微笑んでみせただろう。 ほんのり困った様な表情になってしまったのは、相手が歳上だったからだ。
ジャニスは幼い頃から舞台に立っていたから、歳上の扱いには慣れているつもりだけれど、それは媚を売るのが得意だったというだけで。 先の様な言葉の後では、どう対応したものかと、ジャニスは悩ましげに眉を寄せた]
(292) 2014/10/02(Thu) 14時頃
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え、ええ。ジャニスで合ってるわ。 そう、オジサマはアタシの舞台を見てくださってるのね。
[紳士の落とす言葉>>288には、むず痒そうに寄せた眉を更に下げる。 ……敬語は苦手だ。使い慣れても、使われ慣れてもいない。とはいえそう返されたら、今更だと知りつつも、ため口なんてきける筈も無かった]
――目立つ?
[けれど続けられた言葉に、ジャニスは小さく目を見開いた。 コートの裾を持ち上げて、己の格好を省みてみる。そうしてみても、紳士の言葉はあまりピンと来なかったのだろう。そのままジャニスはことりと首を傾げ、不思議そうな視線を向けた]
(293) 2014/10/02(Thu) 14時頃
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目立つかしら、これ。 でも、こういう職業だし、目立ってナンボだとおもう……、思います、わ。
[ついつい出てしまいそうになる普段の言葉遣いを、無理矢理押し退ける様に言葉を紡ぐ。 役の上ならすらりと述べられるというのに、どうしてこうも難しく感じられるのか。苦し紛れに吐いた言葉は、随分不格好な響きを伴う。
……嗚呼、なんて面倒臭い。 ジャニスは視線を彷徨わせ、結局、目の前の紳士を見上げた。見下げられる視線には、少し苛立ったけれど、それを表に出す事は無く]
……ねえ、敬語止めてくれない? かたっ苦しいのは苦手なの。
[やがて諦めた様に零した願いに、紳士はどう返しただろうか]
(294) 2014/10/02(Thu) 14時頃
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居座り店員に注文を促す差中>>275>>276に、新たに聞こえた声>>291に僕は思わずそちらを振り向きました。向いた先に居たのは先程知り合った彼女。なるほど、道理で凛として澄んだ声に聞き覚えがあったわけだと、独りごちては出来るだけ綺麗に笑って見せます。「また会いましたね。」先程帰ると言ったのに、何故ここで会ったのかと疑問は投げられるでしょうか。しかし僕はただ碧の家に帰りたくなかっただけだったので、それを聞かれたのならば、特に意には介さず、小首を傾げてみせることでしょう。
「孔雀草、飾るんですか?」
先程からこの花屋にはめまぐるしい程に客が来ますね、と、自分を棚に上げた感想を持ちながら、数度店員と話しただろう彼女に話しかけました。
店員さんの顔を横目にちらりと窺い、もし忙しくなるようなら自分の注文は取り下げようかと、そんな思惑も浮かばせ、僕は彼女に声を投げたのです。
(295) 2014/10/02(Thu) 14時半頃
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― パン屋前 ―
そっちじゃない、こっち。 [>>282逆側を探る様子に見兼ねて、 手を伸ばし、花びらを取ると そのままマユミの開いた手に預けた。 講義中よりも尚ぼんやりした様子に 引ったくりに合いそうだなと心内で感想を。]
そうか、待ち合わせ。 デートか?
[それで気が此処にないのかと。 腕を組みながら、彼女の服装を視線で改め]
(296) 2014/10/02(Thu) 14時半頃
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いや、パン屋には用はないぞ。
大きくなるパンと小さくなるパン?
[>>283砕けた口調に咎める事もせず。 問われた言を雄武返しにしてから、 暫く無言で考えて]
大は小を兼ねるとは言うが、 でかいと食費もかかるし、邪魔な事此の上ねぇな
小さい方がまだ良いかも。 [此れは不思議の国の話だろうか、 答えを告げてから、お前は?と促し。 身を乗り出す様子に笑った。 いい意味で前のめりな一面を、 最近の若者からは中々感じないから。]
(297) 2014/10/02(Thu) 14時半頃
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――小さくなれば女湯覗き放題、だなぁ
[桶の水飛沫すら洪水のそれに変わる状況下では 天国が地獄に一変するとよく理解しつつ。
夢のある冗談と共に、笑った**]
(298) 2014/10/02(Thu) 14時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 15時頃
ティソは、マユミに話の続きを促した。
2014/10/02(Thu) 15時頃
ティソは、ジャニスに話の続きを促した。
2014/10/02(Thu) 15時頃
ティソは、錠に話の続きを促した@0
2014/10/02(Thu) 15時頃
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[何故か悩ましげな表情を浮かべる彼>>291に、僅かながらに首を傾げ。続いた"舞台を見てくれているのか"、と言う問い>>292には、男は少しの間目を瞬かせはしただろうか。 ――否、驚いたのはその問いの内容では無かったのだけれど。 確かに自分は彼よりもずっと歳上だ。しかし、自分で言うのも何だがそこそこに若く見られる自信はある。 ほんの一瞬、複雑そうに下がった眉が相手に気付かれたかは分からないが、それでもすぐに問いに対して首肯して見せる。 そうして次いで掛けられた疑問符には、小さく肩を竦めてざっと相手の姿を視線で追っては見ただろうか。]
目立つでしょう、その格好は。少なくとも私の目は引いた。 …あぁ、でも目立つのがナンボと言うその意見はその通りかもしれません。 確かに、印象には残りやすい。
お忍びを邪魔されるのが面倒な人ばかりだと思っていましたが、どうやら私の認識不足だったようです。
["態々"言い直す彼の律儀さにふ、と柔く笑いながらも、視線を合わせたままに男は余所行きの言葉を紡ぐ。 だけれど、彼はあまり居心地が良くは無かったのだろうか。投げられた"願い"に、男はついに、小さく小さく笑みを零しはしただろう。]
(299) 2014/10/02(Thu) 15時半頃
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……私は構わないが。 心地悪くさせてしまったのならすまないね。
[そうして彼の"願い">>294を聞いたなら、あっさりと敬語を取ってみせる。 余所行きの言葉は大層やり易いものではあるのだけれど、話す相手の気分を害してまでやるものでもない。 少しだけ肩の力を抜いたのなら、男は軽く辺りを見回しながら再び口を開く。]
まさかこんな大通りで舞台の上の人に会えるとは。 朝の散歩も、中々悪くは無いもんだ。
[今日はどうやら、とことんまで"何時もと違った"日らしい。 詰めていた仕事はお休み、毎日聞こえていたバイクの音の主との会話、そして見知った舞台俳優との出会い。 何も無い真っ白の一日へと落とされていく色とりどりのインクが、嗚呼これはどうにも心地良いもので。]
…しかし、"オジサマ"か…参ったな。 私はそんなに老けて見えるか?
[しかし、どうにも先の一言は男の頭に引っかかりを残してはいたようだ。 僅かに悩んだ後に、軽く両手を上げてそう呟いてみれば、果たして彼はどうしただろう。]
(300) 2014/10/02(Thu) 15時半頃
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―商店街―
[彼女はもう湖を渡った? 白鳥でも飼っていたのかしら?
口上にも似た独特の返事が理解し難い…は少し眉を顰めて首を傾げた。 頭上にはおおきなハテナマーク。]
貴方の言ってること、ちょっと……難しいわ。
[謎のキーワードを残して、チクタクチクタク、相手は思案に耽っているようだ。
不思議な人、どうしようかしら。 戸惑いながら周囲に視線を走らせる。視界の中に金髪>>250が見つかる。 見間違いでなければ、あの金髪は仕事の合間にお話をする彼だろうか。 そういえば彼とお話したいこと、聞きたいこともあるのだ。 彼が通ってる学校の事。この間図書館で見つけた哀しい物語。
…もまた思案に耽りながら歩を進める。手を振られればハッとして赤い頭巾を再び瞳に映した。]
(301) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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あら、ありがとう。そう言う貴方は何を–––––––おめかし?
[何処かで見掛けられたのだろうか。仕事に対してお疲れ様と言われれば反射的にお礼を述べる。 その後に相手の顔に張り付いた顔は……わぁ、なんて胡散臭い笑み。 と、同時にお揃いの紅葉のお化粧が。
私は自分で叩いたけれど、この男も自分で? ……そうは見えない所が辛い。]
その頬っぺた私よりも痛そうね。
貴方と森に置き去りにされたらフライパンを落としても迷子になっちゃいそう。 それに、双子と言うよりも、白ヤギと黒ヤギじゃないかしら?
二人ともお手紙を読まないで食べちゃうから。
[何処か浮世離れしたやり取りに乗っかって、物語染みた相手の言葉を揶揄する。]
それで、迷子はもういいのかしら? ……あっ!それより貴方の名前を教えて頂戴!お手紙があれば此処で渡してしまうから。
(302) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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[迷子というのも、きっと何かの例えなのだろう。相手の頬の心配もそこそこに、白ヤギは真面目に仕事をするのだ。]
(303) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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[「また会いましたね」との声に、ちょうど今日知り合った少年の姿を認めて、ゆるりと笑う]
困ったわね、まだハンカチは洗えてないのに 店内なら暑いのは平気? 無理はしないようにね
[軽口を叩きながらも暑そうで心配だったのは事実で、大丈夫かと聞いてしまって。もしかしたら口うるさいと思われるかもしれないけれど。 孔雀草を飾るのかという問いには微笑みを返して]
柄じゃ無いのはわかってるんだけどね 見てみたいと思って 飾るかは、どうしようかな ...ティソは花も似合いそうだけど、何と無くぬいぐるみを抱きしめてたら似合いそう。 イルカとか、ペンギンとか
[髪に挿して歩くなんて子供じみたことをしてみようと思っていたとは気恥ずかしくて口に出せず。 ふと少年の顔を見れば可愛らしいものが似合いそうと無邪気に笑って]
(304) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 16時頃
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[頭上に飛び交う記号に男は頷く。 さも当然だと肯定を表すかのように。 物思いに耽っていたのは男のみではなかったらしい。
時計の針が動く音など男には聞こえないけれど奇妙な沈黙の先。 彼女の視線を辿った先に掠めた金髪>>250]
彼は君の知り合い?
[男の頭一つ分くらいだろうか。俯けば後を追うように揺れる赤ずきんには一目も暮れず、言葉遊びを嗜むとする>>302]
(305) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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“とっておき”だからね。花は濃く赤く瑞々しいのが一番じゃあないか。
森にフライパン? 君は料理でもするのかい? 小鳥の餌にさえならない家具を手持ちに選ぶなんて随分とお転婆だ。だがまあ…、嫌いじゃあない。
君は僕を山羊と呼ぶかい。 イイね、素敵だ。
手紙を届ける君がその手紙を食べてしまうだなんて、随分と仕事熱心なことだね。
その唇で何を伝えるんだい? 愛の囁き?友を懐かしむ声?はたまた遠い場所にいる誰かへのメッセージ?
[揶揄にはたっぷりと皮肉を織り交ぜ上乗せを。 男は上機嫌に旋律を奏でるように軽やかに。 ところどころ音が狂ってはいるだろうけれど。]
(306) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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さて、そんなことを言ったかな。
名前? 君は僕を黒山羊と呼んだじゃあないか。
それを言うのなら、君の名前を教えておくれよ、食いしん坊の白山羊さん。
[白山羊の心中を察するつもりのない黒山羊は猫の仮面を脱ぎ捨て、次なる獲物に笑みを*深める*]
(307) 2014/10/02(Thu) 16時頃
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[紳士の複雑そうな表情>>299には気付いたものの、特に追求する事はしない。ジャニスにとって自分の発言で人を不愉快にさせる事は、茶飯事であったから、一々気にはしていられなかった。 とはいえ、今回は何処に粗相があったのか、皆目検討もつかないが]
別に、こうやって話しかけられるのは、嫌じゃありません、から。 ……そもそもアタシ、休み自体嫌いだし。
[結局剥がれる化けの皮には気付く事も出来ずに、いやに柔く笑う紳士に向けて、また怪訝そうな視線を向ける。 そうして、笑みと共に叶えられた願いには、微かに息を吐き出した。 ……向けられた笑みは少し、いや結構、苛立たしくはあったが]
(308) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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ええ、ありがとう。 此方こそ、ごめんなさいね。
[敬語の抜けた相手>>300には、漸く軽い口調で返せただろうか。妙な緊張感の様なものも落ちれば、少しずつ柔らかい表情も和らいでいく。
何やら心地良さ気に落とされる言葉に、ジャニスは瞬きを数度繰り返した。 そう言ってくるという事は、少なくとも芝居の方は評価されているのだろう。そう当たりをつければ、にこりと華やいだ笑みを零す。 褒められるのは好きだ。本当ならもっときちりと褒めてもらいたいものだけれど、まさかそれを紳士に求めるわけにもいかず]
(309) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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――あら、オジサマはご不満? ならお名前を教えてよ、"オニイサマ"
[揶揄う様な笑みと共に言い、ジャニスは相手との距離を詰める。そうして相手の顔を覗き見ながら、小さく首を傾げてみせた。 やがて笑みを収めれば、少しだけ申し訳無さそうに弁明の言葉を。 ……彼に対して"オジサマ"は、確かに不釣合いだと、そう感じられたから]
別にアナタが老けてるってわけじゃないのよ。 ただアタシは、歳上の男性はいつもこう呼んでるから。
……むしろアナタ、見た目より歳いってるんじゃないの?
[最後の言葉は不要だったと、人の心に疎いジャニスにも流石に分かったけれど、付け足さずにはいられなかった]
(310) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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ジャニスは、ティソに話の続きを促した。
2014/10/02(Thu) 16時半頃
ジャニスは、シメオンに話の続きを促した。
2014/10/02(Thu) 16時半頃
ジャニスは、ルーカスに話の続きを促した。
2014/10/02(Thu) 16時半頃
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[友人と同行している学生と、客として来店をして来た青年が知り合いだったと言うことは彼らの言動で判断出来る。>>215>>218 先客の彼の自己紹介を聞きながら>>220こちらも合わせて会釈を返す。]
うちの店に?それは有り難いことです。
[彼が客だとわかればここでお礼を付け加え、言葉は敬語へ変化する。が、この場に4人が集まり、友人も会話に参加をしているのだが…。>>223>>234 しかし一体何故だろう。見えない何かがこの空間を行き来している事は感じるわけで。]
(311) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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[漸く笑みを見せた学生>>251に安堵を感じ]
そう、この"猫さん"は気まぐれなんだ。 通いつめていたかと思うと、何も言わずに来なくなる。
[彼女の言った"猫"がチェシャ猫だとは到底こちらはわからない。だから極ありふれたそこらを歩く猫に例えて、友人のこれまでの行動を動物の"猫"に例えて言うだけだった。]
(312) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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あぁ…。
[3人を見ると何かを誘ったのか自然とこんな言葉が漏れた。そんな状況でも友人は知ってか知らずか。こちらが口を開こうとした瞬間に見事なまでに上から言葉を被せられる。>>234 しかもそれは先程こちらが自己紹介をした時に使った物。一瞬だけ驚いた表情を見せるが直ぐに笑みを浮かべ]
そうだな。 少なくとも俺はココにある花には自信がある。 だからお前もココに来てくれたんだろう?
[相手の意図は伝わるが乗らずに逆に自信に満ちた態度で応える。だがそれも次の瞬間には脆くも崩れ去ることになろうとは。>>207>>208>>228]
(313) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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お前は随分俺のことを評価してくれるよな、前からだが。
["魔法"だなんで大袈裟だ。 ただ自分の作りたい物を作っているだけ。没頭することもたまにあるが、店に友人が通って会話をする仲になってからはそんなことを度々言ってくれている。ふん、と鼻で笑っては商売道具の両手を見せて]
心得た。受けたからにはその要望、確かに俺が叶えよう。 この手で。
[客となった友人に注文を受けたことを伝える。友人が贈る相手は把握はしているのだが、マユミには"申し訳ない"と一言だけ添えてそれ以上は言わなかった。自分が言う言葉ではない様な気がして。]
(314) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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[猫だと自己紹介をした友人>>236とマユミとの間に何があったのかは把握していない。してはいないが繋がれる手が視界に入ればその場では詮索はしなかった。 その場を離れようとする友人に]
また家にでも来い。話したいことがたくさんある。
[と行き先も告げず去りゆく背中に別れを告げる。そしてその"猫"を追いかける彼女の姿>>253に、ひらりを手を振るとお客様へ視線を移す。]
(315) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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[去った二人を追う視線が淋しげなお客様。>>275 その場で取り繕った仮面を脱ぎ捨てたのか、声も表情も沈んでいるのは明白で。感じ取れる客の反応に心が痛くなりそうになりながら、表情は真剣に声を拾い彼の要望を鸚鵡返しに口にする。]
碧を埋める色ですか。
(316) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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…君の今の心の色は碧なのですか?
[静かな声で客である青年に確かめる様に訪ねてしまう。その返事はどうだったのか。 空は気持ちの良い程の晴天だけど、恐らく彼の心情は全く別なのだろう。照りつける太陽から逃れる為に木陰に移動をする彼に店内で待つことを提案する。]
(317) 2014/10/02(Thu) 16時半頃
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[今日は良く客が来る>>291。 新たに来たお客様は自分より僅かに年下だろうか。 見た目は友人が連れてきたあの学生と同じくらいか。]
いらっしゃいませ。 ただいま別のお客様のご注文を受けた所ですので、少々お待ちして頂けますか?
[普段の口下手な言葉ではなく、マニュアル通りの対応を彼女にして見せる。とっくに仕事は終わっている時間だが、店に客が来ることは喜ばしいこと。 二人が知り合いだと>>295>>304分かれば二人を店内に誘うだろう。忙しすぎる程の来客に先客であるお客様に]
おかげ様で。
[と笑顔で返事を返し、先に受けた注文を探しに店内へと姿を消した**]
(318) 2014/10/02(Thu) 17時頃
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―本屋・カウンターへ向かう途中―
[硝子細工を抱くように新刊を胸に抱く。
新刊を読むのは暫くぶりのこと。 早く中身を確認したい。その世界に浸りたい。 そう急く心とは裏腹に、カウンターへ向かう足取りは些か重たい。
取り立てて人が嫌いと言うわけでもなく。 友人と呼べる相手もいるには―――居る。 けれども、目上年上の相手に話しかけるのは どうあっても緊張する。
今は遠くにいる祖母が、厳格だったためかもしれない。と、ため息一つ。 自らを奮い立たせるように、背筋をしゃんと伸ばしたところで]
(319) 2014/10/02(Thu) 17時頃
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[ぽん ぽん と優しく背中を叩く感触>>290 最初こそ身体は強張りはしたものの]
あ、ありがとう…ございます。
[同級生か先輩か。 考えあぐねて敬語を使い、小さく頭を下げる。
口元に笑みが浮かんだのも、肩の力が緩んだのも。 肩を叩いたその感触に、励ますような感じを受けたから。
あくまでも自分が受けただけのこと。 けれども、次にどこかで出会ったなら。 少し勇気を出して話してみよう。と微笑み一つ
孔雀草を視線で見送った。]
(320) 2014/10/02(Thu) 17時頃
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デート…うふふ、ある意味そうなのかなあ。
[学生は笑いました。照れ臭いような、しかしそれでどこか冷えた瞳を持って笑いました。彼女と一緒はうれしい、とても、とても。でもリアルが私を責め立てる、喧騒が、笑声が私を責め立てる。被害妄想とさえ比喩されるだろう其れに学生は気が付かずに、ただ感じる本秋間近の風を肌に、少し身震いをしてみせるのでした。秋を越えたら寒い寒い冬が来る。越えなければならない冷たさが来る。
そしてパン屋には用はないとの言葉には、そうなの、ただ一言返し。別にパンを食べること自体に興味があるわけではなく、背後に聳えるパン屋さんを後ろ目に見ると、ふーんと意味も無しな、然し意味あり気に聞こえる言葉を吐きました。]
(321) 2014/10/02(Thu) 17時半頃
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せんせい、リアリズムなの。
[返答>>297には、意表を突かれたような、がくりとしたような、落胆の表情を浮かべて見せたことでしょう。その後に続く下賤た案>>298にも、殊更笑顔を凍らせ瞳を凍らせ。瞳の膜に張り付く氷を瞼を閉じることで割ったなら、学生は前のめりになった姿勢を正しました。 『それは「ゆめ」であるけど「夢」じゃないわ。』 不貞腐れた言葉は、押し上げられた瞼のしたに隠された、じとりとした視線と共に捧げます。もっと甘くて、食べたらお腹が腐りそうになるほどの甘毒を求めては、ぞくぞくと背筋に感を走らせ、恍惚にかなり近い笑みを浮かべるのです。]
……でも、現実はせんせいみたいに、渋いのかも。
[学生は恍惚に微睡んだ表情で、ぼんやりと唇を開いて言いました。甘くなく、其れで居て程よいリアリティさ。それは学生からしてみれば反吐が出るようなものだけれど、所詮そんなものかと甘受さえ出来る、諦念の渋味。 その頃には私は、ひどく顔を歪めてるんだろうなあ。学生は矢張りぼんやりと、現実から乖離した脳で感想を言います。]
(322) 2014/10/02(Thu) 17時半頃
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…私はね。せんせい。
大きくなったら、不恰好で、物語には似合わない。 小さくなっても、王子様に見付けてもらえないかもしれない。
だから私は、半分こするの。
半分ずつ食べたら、私はそのまま居られるでしょ。 私は自分で流した大粒の涙で、溺れるのは嫌なんだ。
[学生は眈々と述べました。子供染みた思考を、それが当然だと云うかのように述べるのです。「ねえせんせい」「せんせい」学生はひとつ切な気に瞬きをして言います。「終わらない物語を、せんせいは知ってる?」まるで終わりたく無い自分が在るかのように。そして未だ見ぬ其れを強請るように、学生はせんせいに一歩近付き問いました。]
(323) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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せんせいだって、その「ゆめ」が叶うなら、ずっとずっとが良いでしょう?
[高貴ぶった学生は今日も今日とて、洗脳じみた言葉を吐くのです。 そしてその冗談には、私は男湯を覗きたいとは、思わないけど。そんな対の言葉飾りをしてみました。]
(324) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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[退いた手>>267に撫で下ろしたはずの胸は、相も変わらず苦しい。
……それは決して、彼のせいではない。彼は、悪くない。それが分かり切っているからこそ、相手が自分を許容し続けるのが、胸に綿を詰められるかのようで。]
…ごめん。
[――否定しないで、受け取ってよ。
迫る願いが笑んだ口元から落ちる事は、なかった。そんな吐露をするほど、自分は素直でも、器用でも、親身でも――何でも。
もし、今度もすらりとした首を横に振られたとしても、もう言葉を足す事はないだろう。きっと、優しい人なのだと、軽い納得で済ませて。…少しだけ、眉をひそめるぐらいはしたかもしれないが。]
(325) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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>>284 カリュクス
[気ままに歩いていれば、見えた本屋。
何か本を買うのも偶にはいいかも知れん。
ゆったりとした歩みは、店の方向へと向かっていく。
店内に入れば、多くの本、静かな空間。 くるりと辺りを見渡せば気分が少し高揚する。 興味の湧いた本を手にとって、ふと周りを見れば。 少女が、ひとり。
もう帰りなのだろう。そう思って視線を戻そうとするも、歩き方が不自然な気がして。少し、歩み寄って声を掛けてみた。]
…む?…もし、其処の子よ。足、どうした?
(326) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 18時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 18時頃
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[どこかたどたどしい響き>>267に小さく噴き出して、素直に笑った。 気を悪くしないかと案じたのは一瞬の事。多分、それはお互い様だと、"ぞうり"の響きを胸に浮かべる。]
お兄さんの名前もなかなかじゃない? …… まぁ。よろしく。
[一瞬も響きを味わう事のないまま適当な世辞に、むず痒く好意の言葉を重ねる。
ちくり、と胸が痛んだのはその直後の事だった。 嬉しそうな顔を、している。いたたまれず外へと流した視線は、色に溢れる街のどこにも止まれそうになかった。
…"よろしく"なんて、次があるのだろうか。 掴んだ言葉端の隅を突きながら、仕方なくV字に層を連ねる襟元へと視線を戻し、僅かに唇をつんとさせて。]
(――過剰反応すぎます、)
[もし、ここにいるのが自分一人だったなら。窘めるように、そう零しただろうか。]
(327) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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[か細げな笑み>>268に、鳶色ははたと瞬く。 包帯の巻かれてるだろう位置に一つ、二つと関節が浮かべば、目を疑いながら"どうして"と胸に浮かべ惑う。
"こんな穢れたもの"
ずしりとした不安が胸を締めた。 どうしての後に続いてしまうは、"自傷癖?"という間違っても口に出来ない、嫌な言葉。
暫く、次の推測を生もうとするものの、とうとうその推測を頭から追い出す事は叶わず。喧騒に互いを溶かすように沈黙を守り、適当な頃合いを見て別れを切り出した。(>>177)
「かまいたち」という言葉には、何の事かと首を傾げつつ。ひとまず、案じられているのだと理解しては、"大丈夫"の代わりに軽く手を上げて応えた。
そして、相手に倣う>>269ように会釈を付け足すと、僅かな抵抗感と共に背を向け、その場を後にするのだった。*]
(328) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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― 大通り付近にて ―
[我を忘れたかのように、黙々とした――半ば息を止める程の――意識が、ゆるやかに埋められた鼻先と共に浮上する。 普段は気にも留めない声を律義に気にしてしまったのは、"吉サン"との一件があったからか。
勘違いでない事を確かめる事は忘れずに、一、二、と拍を踏むように声>>263へと振り返る。 高低差の少ない視線が自分に当たっていると分かれば、さして歳の変わらなさげな相手に、一瞬目を瞬かせつつ。何事か、と黒に半分埋められた唇を引き締めて。]
―――― 、…………。
[何、と問おうとすれば、――それよりも早く"忙しい?"と問われてしまう。 間の悪さに思わず閉口してしまえば、左眉を怪訝そうに持ち上げられ、鳶色もまた釣られて僅かに見開かれたか。
そうして、傾げられている首筋>>263を鳶色でなぞりつつ、道に落ちる相手の短い影に線を繋ぎつつ。どう答えたものか、と細い息を零す。]
…… そうでも。 …なにか?
[暫くの間の後、そう返したのはただの気紛れ。 ――別に、退屈に浸りきった口が、話し相手という味を覚えてしまったわけでは、…決して、ないつもり。]
(329) 2014/10/02(Thu) 18時頃
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―回想・花屋『Ramo』―
[秘密については梔子ひとつ。決して明かすことはしない。
それを隔たりだとか、共通の基盤を得ない者達がどう思うかだとか、男はまるで気にした様子も見せず口端を上げているのみであっただろう>>311]
今は来ているからいいじゃあないか。
[飄々と呟く声は小さい。誰かの耳に届いたとしてもそれは不機嫌さだとか負の感情を一切と感じさせないものだっただろう。
気紛れにただその場限りの遊びを楽しむ>>312 そんな男が行った一連の流れに彼が吐息を零した>>313としても、何処吹く風やら。
だが、友人が浮かべた表情の変化には少しだけ笑みを湛えたまま固まり。]
――そうさ。分かっているなら話は早い。
[そう口に乗せれば、男は新たに言葉を重ねた>>208>>209>>228
それが勝気とも取れる笑みを崩れさせることになったのなら、反して男は愉快だとばかりに喉を鳴らすのだ。]
(330) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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まあ、好意は有難く受け取っておくれよ。
[評価に関しては軽く流そうと。でも意見は変えるつもりはないというように、それ以上は口を開かず。
商売道具を片手に仕事の依頼を受け取る店員>>314には頷き一つ。 「楽しみにしてるよ」と客は今更のように随分も温くなったペットボトル片手に微笑んだだろう。]
[はてさて挨拶も早々に立ち去ろうとする男の背中に投げられたのは“いつも通り”の台詞>>315
時たま気紛れに訪れる男と花屋にて働く青年が友になってから、どれくらいか。 会話を交える毎にどういう因果か芽生えた交友関係。
いつのまにかズカズカと無遠慮に男が彼の部屋を訪れ受け入れられた以来、今ではすっかり別れの挨拶と化した台詞に、フードを微かに揺らしながら振り向いて目元を緩める。]
(331) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 18時半頃
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そうだね。美味しい葡萄味のワインを…いいや、今度君の家に訪れたのなら、特別に炭酸を持って行ってあげるから、君はとっておきのケーキでも用意しててよ。
どうしてワインじゃないかって?まあ、たまにはいいじゃあないか。 確かに僕はワインが一番の好物だけれど、果実ならグレープフルーツが大好きだけれども。
……いつもと違う日常。
もしかしたら、――何か起こるかもしれないだろう?
[片手にちゃぷりとまだ半分以上余る紫色を揺らしつつ、男は足を前へと進めていく。
男が背後に迫る気配>>253に気付くことになるのは、もう暫く後のことだった*]**
(332) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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[金髪の彼は知り合いか、という問いには軽く肩を竦めて答えて見せた。 彼とお喋りする内容に"おかしな赤ずきんの男>>305>>306>>307に注意"の話題を追加しなければ。私の主観だけどね。]
貴方は赤い花が好きなのね。ごめんなさい、私は薄い紫の花が好きなの。
[赤ずきんの男は、白ヤギと対をなす黒ヤギにも思えれば、猫のように掴み所がないようにも見える。
そんな男の次の問い掛け達に、息が詰まった。 狂った音階が…の瞳をぐらりと揺らす。 握りしめていたバッグのベルトが僅かに泣く。]
(333) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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…………手紙なんて……
[唇を引き結ぶ。 ぐ、と顎を引いた。]
……文字で書くよりも、おしゃべりする方がいいじゃない。 離れた距離で、綴った文字の一つ一つで、一体書いた人の何が伝わるというの。 [すんと鼻を鳴らして、次に顔を上げた時には鼻の頭が僅かに赤くなっていたことだろう。]
ごめんなさい。 貴方とお喋りするのは大好きよ。
[そう言い放った顔は断じて楽しそうに見えない顔だろう。
片手で鼻の辺りを隠して視線を男から逸らす。 相変わらず目の前の男は惚けているし。ジーザスなんて唱えるのも馬鹿らしいわ。]
名前を教えてくれないなら、いいわよ。勝手に"クロ"とでも呼ぶから。 猫みたい、なんて文句は受け付けないからね。
(334) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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ちなみに、私はクラリス。ヘンゼルでもグレーテルでもないから、出来れば覚えてちょうだい。
[視線を合わせないまま、所在ない眼が捉えたのは近場の本屋ではなく花屋の方向。 バッグの中から取り出したのは、万人に配っているチラシ。 それを器用に折りたたむと猫に姿を変えた。]
貴方はこれから何処に行くの?魚屋さん?
[相手の手首を掴む事が叶ったのなら、猫を相手の掌に置きながら問い掛けただろう。]
(335) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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[返された華やいだ笑み>>309に、男もまた少しだけ表情を和らげながら。 彼のその、自信に満ちているように見える表情は、中々に好感が持てるもの――しかし、続いた揶揄るような笑み、これは何ともいただけない。 彼が距離を詰めたせいで更に首を俯かせる事になりながらも、小さく傾げられた首>>301には小さく眉を跳ね上げる。]
…"オジサマ"も"オニイサマ"も、出来れば勘弁願いたいもんだ。 私はルーカス。呼ぶ事があるのなら、どうか名前で呼んでくれ。
[自分の名を告げ、付けられた敬称には笑みを収めて呆れて見せて。そうして此方からも、彼に対する"願い"をひとつ。 そうして付け足された言葉には、やはり呆れたような困ったような息をひとつ吐いただろうか。]
…あと、最後の一言は余計だよ。 確かに三十路は超えているがね…頑張れば二十代には見えるだろう?
[そこそこに機嫌の良いらしい男は、そんな軽口を彼へと返し。 ふ、と彼が先程零した言葉を思い浮かべ、興味深そうな視線を投げる。]
(336) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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しかし休みが嫌い、か。 まぁ、君が休暇を取ってしまうと、その間舞台は観れなくなってしまうから…客としては嬉しい限りだが。
[男は、仕事を愛していた。家と研究室の往復の毎日は、肉体的な疲労はあれど精神的には実に満たされていたからだ。 だからと言って、休暇を嫌う訳では無かったけれど。けれどこうして休みの日も、時折仕事の事へと思いを馳せてしまうのは止められない。 彼もまた、仕事を愛する者なのだろうか、と。そんな疑問から言葉を紡ぐも、ここが往来の真ん中であることを思い出せば、男は伺うような視線をこの俳優へと向ける。]
…あぁ、すまない。 何処かへ向かう途中だったかな。
[そうして男は気付いたように目を瞬かせると、人混みの邪魔にならぬようにそっと彼の肩を道の脇へと引こうとしただろう。]
(337) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 18時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 18時半頃
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――『ハンカチ洗えてないのに』。聞こえた言葉に、僕は思わず笑ってしまいました。「そんなの、僕もですよ」先程受け取ったハンカチを思い浮かべては、隠しきれない笑みを侭に伝え。 決して余計なお世話とは思えない、僕の身体を心配してくれる言葉には、眉を垂らしてみせたでしょうか。何とも言えずに頬を掻き、先程店員が店内に入れてくれたこと>>317で幾ばくか楽なった身体を、腕を「大丈夫ですよ」と言わんばかりに振りました。
(338) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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― 花屋Lamo 回想 ―
彼女と話す差中、ぼんやりと僕は彼に聞かれた事を思い浮かべていました。
『 …君の今の心の色は碧なのですか?』
まるでずしりと乗し掛かる言葉に、狼狽え豆鉄砲を食らった鳩のように寸時動きは、表情は止まったことだろう。 ぶくぶく泡を浮かべるこころ。沈む僕のこころ。侵食する碧は今朝の夢を思い出させて酷く――酷く、居場所を失いそうに、……揺らいだように思える足場が恐ろしくて恐ろしくて、僕は大きく顔を瑜伽めたのだったか。
『…ずっと、ずっと、……おぼれていますよ。』
冗談交え、稚拙に返した言葉でさえ、気泡を吐いているようで苦しかった覚え。見えない気泡は天井にぶつかり、弾けたのだろうか。 追想を追うように、いまの僕は上を見上げましたが、そこには太陽に照らされ輝く水面はありませんでした。
――回想 了
(339) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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「…花、似合うと思います。…少なくとも、僕は。」
見上げた視線を彼女に戻し、僕は言いました。彼女の綺麗な太陽にも似た色の髪色は、きらきら輝いて眩しい程に。もし家でなく、その髪に飾る花を考えるとしたなら。僕はお店の薔薇を横目に見てはみましたが、「あなたに薔薇は、似合わない…かもしれません。…もっと、可憐な花の方が」と、拙い知識と劣った視界で、彼女に合う花をぐるり見渡し考えます。 …視力の為に目を細める僕の姿は、か弱な花を睨み付けているやうにも取られているのでしょうか。
「…ぬいぐるみ、ですか?」
続いて聞こえた声には、阿呆のやうにそのまま返してしまいました。少しだけそのことに恥じて、彼女に戻しかけた視線を別所へと飛ばします。
しかしぬいぐるみが似合う大学生とは、どうなんだろう。僕はもしかしたら、彼女に割と幼く見られているのかもしれない。イルカのぬいぐるみを持ちはしゃぐ自分の姿を思い浮かべて、僕は少しだけ苦笑を洩らしてしまいました。
(340) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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「もっと格好良い印象は無いんですか?…例えばホラ、花束をサッと差し出すみたいに」
近くの花瓶から一輪、勿忘草を抜いては無邪気に笑う彼女>>304に差し出す真似をしてみました。こんなところを見られたら、店員さんに怒られてしまうだろうか。少しの不安と、不安混じりの視線を彼の消えて行った奥>>318に向け、しかしくるりと花を一転させました。
(341) 2014/10/02(Thu) 18時半頃
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――回想・商店街――
[ 合ってればいい、と方向におおよその見当を付けると、来た道を戻って行く。地図は頭の中に入れた、はずだ。恐らく。ひとまず通りの名前は覚えたしと革靴をただ鳴らす。 見慣れない辺りの景色に、薄笑いを張り付けた表情をほんの少し、緩めながら。]
……?
[ 不意に視線を感じて振り返れば、見知った赤い頭巾の女性>>301が目に映る。彼女が郵便物を届ける合間に、何度か話をした事もあった。今日も配達途中だろうか、と並ぶ二輪へと視線を滑らせてから。――その前に立つ、細身の男性へと意識が向く。
ちらりと2人と視線が合うのに、彼女の知り合いだろうか、と。無遠慮な目を2つの影に交互に散らして、ぼんやりと首を傾けた。やや離れた向こうでは自身が知り合いか、と尋ねられている>>305 のは知る事もなく。
気付かれないほど小さく目礼だけして、改めて前へと振り返った。近道にでもなるかな、と適当に脇道に足を滑らせる。
――また迷いに迷って自宅へ戻り、改めて図書館へと出た先でも迷うことになるとは、時点考えもせず。*]
(342) 2014/10/02(Thu) 19時頃
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[ マフラーに半分ほど埋められていた顔が、こちらへ振り向けば>>329、斜にした視線を一間そこへと留めた。
――肩の位置もあまり変わらない背格好に、ただ君と投げてしまったけれど。年上だったかなと迷う思考はそれでも短く、立ち止まる相手へと緩く踏み出し、距離を縮めた。
相手が口を開きかけたことには気付かないまま、“忙しい?”と問えば怪訝そうな表情が返ってくる。また逡巡したような鳶色が、小さく辺りへ散らされるのをぼんやりと眺めた。
それらが己への戸惑いを示しているのだとは判断が付いたが、礼を失した突然をさして反省することもなく。敬いも繕わず続けるのを、少年はどう思ったか。]
良かった。――あー、と。……学生サン? ――ココどこか分かる?
[ 問いに否定を返されれば、薄笑いを浮かべた顔を先ほどとは反対へ、傾ける。 迷っちゃって、と付け足す声に深刻味は薄い。]
(343) 2014/10/02(Thu) 19時頃
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―引き続き・カウンターへ向かう途中―
[金髪の美しい姿を視線で見送って、 やがてその姿が見えなくなった後。
教授の姿を求めるも見当たらず>>284>>285 再びカウンターへと向かい出せば、ドアが開く気配。
そちらに顔を向けることはないものの。 戸口の方へと耳を済まし。
はたして足音は聴こえたのか否か。 聴こえたならば、一風変わったその音に 頭の中で擬音語でも付けただろう。
例え聴こえなかったとしても、耳を澄ますことは止めなかったけれど。
そうしてギクシャクとした足取りで 再び歩行を再開しかけ]
(344) 2014/10/02(Thu) 19時頃
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ひゃ!!?
[こちらへと歩み寄る気配は感じていたものの>>326 自分に用があるなどとは、思っても見なかったものだから。
声が掛かれば頓狂な声をあげ 思わず一歩後ずさる。 一歩下がった足は、無意識のうち、 何時もの癖で痛めた方の足に重心が。
じくりと熱を伴った痛みを感じれば、慌てて足首を抑える仕草。
低い位置から声の主の姿を見れば、見覚えのある衣類の色。]
―――……少し、捻ったんです。
[書架でさっき見留めた、本の題が頭を過った。]
(345) 2014/10/02(Thu) 19時頃
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>>344 >>345 カリュクス [驚いたのか素っ頓狂な声を上げた彼女に、少し慌てた。]
あっ、済まない、な。驚かせる積りは無かったが…。
[ここで気付いた。少し前に、すれ違った少女だということに。
“足を捻った”そう聞けば、大丈夫か、と聞いて。 少し待っていろ、と言って本を一旦戻して外へ行き、戻ってくれば、湿布を手にして居て。]
少し外へ、出られるか?
[そう言って外に置いてあったベンチを示して。 外へ向かったのなら、手当てをしたことだろう。]
(346) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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[上に上がる肩>>333から察するに、どうやら明確な答えを教えるつもりはないらしい。男はそのように解釈した。]
そう。ならこの國はさぞや君を喜ばせるだろうね。
さっき散歩の途中に教えてもらったよ。なんでも花の名前なんだとか。
[つらつらと繋がれる羅列。 手持ち無沙汰に揺れる葡萄色は、目の前で軋む鞄とは裏腹に静かに凪いでいた。]
(347) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 19時半頃
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――それで?それがどうしたというんだい?
[怒ったような悲しんでいるような、そんな視線>>334
男にはどちらかなんて判別は付かない。 けれども鼻頭を赤く熟れさせたそれには脅えも男の口を噤ませる理由にすら、ならない。]
なら、どうして君は手紙を送るんだい? お喋りが好きなら紅茶を飲みながらすればいいさ。 仕事なんて放っておいて食べてしまうのさ。
ケーキもクッキーも、手紙もね。
何が伝わるの?そんなの僕は知らないね。 君が感じたことが、伝わったことなんだろうよ。 君がそれを無価値だというのなら、何も伝わらなかっただけの話。
――手紙から伝わるのは、人の気持ちじゃあないよ。 そんなもので推し量ったら楽しみ甲斐が無いじゃあないか。
(348) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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まあ、僕は君とこうして言葉を交えるのは、 嫌いじゃあない。
[言葉と顔が矛盾した少女には、男は曖昧な表現で、唇を歪める。]
そう、君はクラリスというのか。 記憶力は悪い方じゃあない。
僕のことはそうだね。 ――クロ、そう呼んでくれればいいさ。
[決して交わることのない視線を男は追いかけることはしなかった。
そして彼女の双眸が何かに留まることを認め、取り出された鮮やかな色紙には瞬きを。 そうして手のひらに作り物の猫が小さく乗れば、唇をにやぁと緩める。]
(349) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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――魚よりも温かなミルクが欲しいね、僕ならば。
――…そうだね。何処へ行こうか。 転がった小石>>51の先も気にはなるし。
ちょうど今日届いただろう本も気にはなる。
そういう君は何処へ? もし花屋に行くのなら、君の大好きな紫色の花も咲いているだろうね!
[手のひらの上で踊る猫に息を吹きかけながら、男は楽しげに悪戯に励む。 気紛れを起こすかどうかは彼女の反応次第。]
(350) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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― パン屋前 ―
なんだ、曖昧だな。 デートであってデートじゃない?
[是とも否とも付かない返答を受け、>>321 腕を組んだまま口端を上げた。
朝食がこなれた事で胃を刺激する 焼きたてパンの薫りを流すように扇子を開き ばたぱたと振る事で芳しさを外気に逸らし]
……――んっ 寒いか? 未だ日も高い頃合いだが
[涼しいといえば涼しい時節ではあるが、 マユミの出で立ちは薄着過ぎるというものでは無く 身を震わせる所以が気候以外にあると念わず。]
(351) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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[パンを買って帰宅して食事を取ってもいいが それなら飯女に昼食の支度を断った意味が失せる
羽織を脱ぎ、ふわりとモノ音を乗せてマユミの肩へ掛けよう。 なに、待ち人が到着するまでの凌ぎだ。]
ふはっ どうやら君の採点では落第らしいな。 俺にどんな答えを期待してた?
[顏にがっかりだとでも書いてありそう。>>322 強張った笑みに、存外潔癖なのかと感想を抱く。
心を読む力は無いが、恨めしい視線の意図も 「それじゃない」と訴えていそうなものだと。
途端、鎔けた輝きを瞳に宿すのを見れば、 講義中に彼女の発つ質問で逞しい想像力を持つと知る側の眸 いつものが始まったかと、眼を細める。]
(352) 2014/10/02(Thu) 19時半頃
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[現実ではなく遠い世界の、甘い何かを欲する娘は 苦手な野菜ばかりが並ぶ食卓に坐っているような、 そんな面構えを一瞬覗かせた。]
半分分け合う相手と、デート?
[殘る半分を破棄するという譚ではあるまい>>323 涙で漂流の道を辿りたくないと 深々と積もる雪のような口調で紡がれる独白を聞く
スノーホワイトを連想したのは「王子様」からか 透き通る白い肌からか、それとも漆黒の髪色からか。
話の飛躍は頭の中に留め、詰まる距離には動じず]
(353) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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マユミ君は利口だな。 ――しかしそれでは、パンの効用を愉しめない
ともすれば、君の描く「夢」は君自身の変化ではなく、 君を取り巻く存在に、今日とは違う何かを求めてる―― ?
例えば、物語の中に迷い込みたいだとか 王子様のお迎えを待っているだとか。
[>>324前提として挙げられた句を拾い、 開いた扇を緩慢に畳んでゆきながら、首を傾け。]
(354) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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……そうさなぁ
ずっと小さいままだと、鼠に齧られそうだから 出来れば、御勘弁願いたいんだがね
つーことで、質量を変えるパンに興味はないが、 もっと違う夢が叶うなら、―――ずっとがいぃねえ
[墓花の届け日は明日だったような気がする。 二十年も前の譚だから、たまに日程を忘れるのだ]
(355) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 20時頃
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ええ、ルーカス。 アナタがアタシに合わせてくれた様に、アタシもアナタに合わせるわ。
[先に敬語を止めさせた手前、紳士の願い>>336を叶える事に躊躇いは無かった。それに、不機嫌そうに跳ね上がった眉に、揶揄う気持ちは満足出来た]
三十! ……本当に?全然見えないわよ。
[付け足された言葉が軽口だと気付く事は無く、まじまじと相手を見詰める。そうしてその頬に触れる為に手を伸ばした。 嫌がられたのなら、すぐに手を引いて謝罪を落とす。もし許されたのなら、幾度かその頬を撫で上げただろう。 ……騙してるんじゃないでしょうね、なんて、疑う様な視線を向けながら]
(356) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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……あら、アタシの舞台、そんなに気に入ってくれていたの? 嬉しいわ。またきっと、来てちょうだいね。
[まるで子供が褒められたみたいに幼く、ジャニスは笑った。浮かべる笑みは、酷く嬉し気だったろう。 けれど肩が引かれれば>>367、興が削がれた様に微かに眉を寄せた。自分達の立っている場所なんて、ジャニスの意識の範疇外にあったから。 渋々ながらも脇に退き、続けられた言葉には頭を振った。今日のジャニスに目的地なんか無い]
アタシ、舞台以外に興味なんて無いもの。 行きたい所なんて、無いわ。
[寧ろ目の前の紳士の方こそ、何処かへ向かってる途中だったのではないだろうか。そうは考えても、呼び止められた手前、ジャニスがそれを尋ねる事は無かったが]
嗚呼、そうそう。また舞台に出る時は、特別に教えてあげる。 ――はい、コレ。
[胸ポケットから名刺を取り出せば、相手に向かって差し出してみせる。 ご贔屓にしてくれる観客であれば、媚を売っておいて損は無い。中々身なりも良いし、そういう相手とコネを持っておくのも悪くないだろう]
(357) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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[――そんな打算めいた考え無かったかと言えば、嘘になる。 けれどどちらかと言えば、また目の前の紳士に褒めてもらいたいという気持ちが大半を占めていた。 観客からの賛辞は、そうそう聞けるものではない。けれど直々に誘えば、きっとその願いも果たされるだろうと、そんな幼稚な考えでもって、ジャニスは名刺を差し出す。
受け取られなければ、やっぱりその名刺は地面に落ちて捨て置かれるだろう]
(358) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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あっ…い、いえ。 私こそ、ごめんなさい。
[謝る言葉>>346に、低い位置から相手を見上げて赤面する。
ただ声を掛けられただけ。 それなのに、頓狂な声を出してしまったのだ。
慌てさせてしまったか、気分を害してしまってはいないか。と、不安気な面持ちで相手の首辺りを見つめる。
顔を見つめることは、恐ろしくて中々出来ない。]
え……あ、はい。
[『大丈夫か』との言葉に頷いて。 立ち上がろうと腰を浮かしかければ、告げられた言葉。
わけもわからず、ただ漫然と頷いて。 そのままペタリと床に腰を下ろし、外へと向かう相手を見ていたが。]
(359) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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[やがて男が戻ってくれば、その手にある『荷物』に首を一傾げ。
何処から持ってきたのだろう。と浮かんだ疑問も、続いた言葉にじきに忘れ去り]
あ―――。はい。大丈夫です。
[知らぬ人に着いていくことへの迷いはあったものの。
常日頃から通う本屋でのことなのだから、危険はないだろう。と、頷いて。]
ちょっと置かせてくださいね。
[誰に言うともなくそう一言。 手にした新刊を、カウンターの隅へそっと置く。
向かった先に示されたのは小さなベンチ。 止まり木に止まるがごとく、ちょこりと腰をかけ。 手当をする様子があれば、しやすいようにと右のサンダルを脱いだ]
(360) 2014/10/02(Thu) 20時頃
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[そういえば新刊を紹介するベネットと 話し込んでいたカリュクスを置いてきてしまった>>284 足の不調が去った訳では無いし一声かけて出るべきだったかと、 些し寒く感じる秋のモノ吹かれながら、思案した。 まさか数百円を気に留めているとは知らず>>285 礼に色をつける算段まで思い知れる筈もなく。
缶珈琲に合わぬ食の好みなら口にしたが それが道中交わされた談笑の中の一節とあらば、 忘れ去られるのは時間の問題*]
(361) 2014/10/02(Thu) 20時半頃
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[" ヘイオロトープ "という名を掲げる花の、花言葉はなんだっただろう。
男の手の中で揺れる葡萄色の泡が弾ねる。 目が合った金髪の彼>>342は僅かに目礼をしただろうか。しかし今そちらを見ていると呼びかけてしまいそうで視線を逸らす。 必然的に、男>>347>>348>>349>>350と目が合っただろう。]
ケーキもクッキーも甘くて素敵ね。でもどちらもすぐに無くなってしまうわ。 無価値だなんて思ってないわ。 手紙は、食べても、美味しくないけれど……無くなる事なんてあり得ないじゃない。それは、確かに現実じゃない。 嘘はいや。ただ、手書きの手紙を貰える人は素敵な人よ。
平気で嘘を吐ける言葉の羅列でも、待っている人がいるから届けるの。
[もしかしたら、手紙の差出人は受取人の恋人、友人、両親、大切な人。 その人たちが遠く遠く手が届かない場所に行ってしまったら、私が手紙を届けるの。
そしていつか、その中に私の手紙も見つけたいわ。 ……なんて、考えていたら心の間欠泉が目から吹き出しそうだ。 顔を俯かせて気持ちを誤魔化してみる。あちらこちら、行く場所が定まらない様子の男には苦笑を一つ。]
(362) 2014/10/02(Thu) 20時半頃
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あんまりフラフラしていると、犬のお巡りさんに声をかけられちゃいそうね、貴方。
……じゃあ温かなミルクは「また今度」。 紫の花の居場所を教えてくれてありがとう。貴方とのおしゃべりは難解だけれど、楽しかったのは本当よ。
[「また今度」の部分は半ば本気であった。 今度はもう少し、彼の言葉が解る……気がする。]
そろそろお仕事に戻らなきゃ。 次に会うときには、貴方にも手紙があるといいわね。
ばいばい、クロ。
[掌で踊る黒猫と相手の顔を見比べて、男の側を通りすぎる。 すれ違った後でもう一度鼻を鳴らしたけれど、果たして聞こえていたかどうか。*]
(363) 2014/10/02(Thu) 20時半頃
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[そんな幻想と現実の境目の話に興を向かせている間に、 待ち人で或るスザンナも到着を迎える折となったかどうか。
一方、こちらは大通りの真ん中で立ち止まる 二人連れ>>337>>358へと視線を移した。
鴨が葱をしょってくるという諺があるがそれに些か似ている。 運良く二人共に、用事が遇ったのだから、 何方にも遭遇できるのは、非常に好都合だった]
おーい。
[気づくか気づかぬかは解らないが、 本が包装された紙袋を振り、声を張って存在を知らせる**]
(364) 2014/10/02(Thu) 21時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 21時頃
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>>359 >>360 カリュクス 済まないな、痛むのに歩かせて。
[座った少女にそんな声を掛けて。 慣れて居る、とでもいう様に手際良く、手当てを済ます。]
よし、終わりだ。 暫くは安静に、あとあまり踵の高い靴を履かない方が良いだろう。
[そう言えば、一度ゆっくりと瞬いて、ところで。と警戒心の薄い相手に話し始めた。]
惑いもせず簡単について来たものだが。 もしも俺が暗殺者であったら、どうする積りだったのだ? 今、この瞬間。 油断をした一瞬で、息の根を止めるやも知れんぞ?
この様に。
[そう言うと、一瞬で相手の喉元に手を近づけて。瞳は真剣な光を宿して、相手を見詰めた。] ↓
(365) 2014/10/02(Thu) 21時半頃
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↓ [一度目を閉じれば、すっと相手から退いて。]
もっと、警戒した方が良い。
[少し呆れた様に言って。]
(366) 2014/10/02(Thu) 21時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 21時半頃
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―回想・商店街―
[時は少し前に遡る。 つられたように視線を泳がせた先>>305に捉えた青年が男の顔を見た、そんな気がした。 勿論男だけではなく、少女の姿も瞳に映したように感じた。
傍に佇む少女は金髪の青年から視線を逸らしているものの、それは誤魔化しなのだろうと男は予測。
口端を上げつつ、脇道へ足を伸ばす青年をチラリと一回見送った。 その後、大きな瞳がこちらに向けられたのだった>>362]*
(367) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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―現在・商店街―
形にあるものが好きだというのかい、君は。
君は先程お喋りの方が素晴らしいと言っていたけれど――そうかい。
[頷きながら男は囀りを聴覚へ送り込む。時折吐息を漏らしながら。]
たとえウソつきが綴った戯言でも、待っている人がいるから。
その心を君は届けに行くのかい。
なんて素敵なことだろうか! 綺麗過ぎて、――…僕には分からないけれども。
[俯く彼女>>362にはきっと見えていない。だからいいことに男は一瞬だけ。刹那――双眸を眇める。
それも耳朶を掠める声が上がる頃には、きっと消え失せてしまっているだろうが。]
(368) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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どうせ追いかけられるのなら、可愛い女の子がいいよ。青いエプロンドレスの似合う、ね。
[別れの言葉>>363に作られた猫を軽く揺らす。]
きっと会えるさ。 そうだね、気が向けば。
君に手紙を書いてみようか。 その時は鳥の形に折ってみよう。
空に向かって飛ばすから、ちゃあんと捕まえておくれよ?
そして、届けるんだ。君が。郵便屋さんが、ね。
[横目で揺れるは陽に煌めく金糸達。 赤い頭巾から覗く鮮やかさに陰を落とした男は、聞こえないフリをして彼女とは逆の方へ、行き先決まらぬ足を、迷うまま突き出した。*]**
(369) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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[縮められる距離>>343に、侵されるような感覚がふつりと足を満たした。じり、と衝動に圧された左足が僅かに身じろぐものの、それだけで。
「迷った」という意だけを残して、相手の言葉はするりと耳を撫でる。静かに瞳を薄笑いへと向ければ、深い吐息と共に瞬いた。]
――大通り、の近く。 向こうに行けば商店街、こっちに行けば国立公園や住宅街。
[半端な位置は伝え辛い。声色にそれを滲ませつつも、指を方々へ向けて精一杯、最低限の説明を保つ。
本当に迷っているのかすら、浮かべられた薄笑いの前では胡散臭かった。だが、話し相手を見つけた口が"放置"という選択肢を、すっかり消し去っていた。]
(370) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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ところで、アンタ…は、学生…というか高校生じゃないの? 今日は休校? ――それとも、自主休校?
[ふと問いかけたその口調は、あくまで軽い。不登校の文字の付く自分を棚に上げているからこそ、軽さを伴わなければ問えなかった。]
……別に、どっちでもいいけどね。 それで、どこに行きたいの。 "ついで"でもいいなら、 …送ってもいいけど。
[投げるだけ投げて半分満足すると、投げ返される前にと曖昧に質問を下げる。
返事を待つ僅かな間には、相手を真似るようにかくりと首を傾げて。マフラーの上端を立て整えつつ、薄笑いの行方をぼんやりと見守った。]
(371) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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[ベンチに腰をかけ、手当てを行う>>365手の動きを興味深気に見つめる。
滑らかな動きに一連の動作に。 慣れているようだ。とは思うものの、それが一般的なことなのかはわからない。
ここ幾年かは誰かと暮らすことも、世話を焼かれることもなかったのだから。]
有難うございます。 暫くはあの平らなサンダルで過ごしますね。
あとは……読書でもして過ごせばいいですね。
[手当の済んだ足をそろりと動かし、脱いだサンダルを履き直す。
店内に戻りましょうか。そう口に出しかけたが、男性の方はなにやら話がある様子。
ならば。と小さく息を呑み、居住まいをただして相手の方を向き]
(372) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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[『暗殺者だったら』と語られた言葉>>365
それに返事をする間も無く、男の手当は自分の喉元へ。]
――――…。
[反射的に僅かに反らした喉首、こくりと音を立てて息を呑む。
それでも柘榴色の瞳は、真剣な光を宿す彼の瞳から逸らされることはなく。]
暗殺者だったら……
けれども、どうせこの足では 着いて行かなくても後で殺されてしまうでしょう?
[すっと退く相手の仕草>>366 呆れたようなその口調に淡く微笑んで]
翼があるなら別ですけれど。 逃げられないのは同じですから。
(373) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 22時頃
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― 回想 ―
珍しい。お前がケーキと言うなんて。
[去り際に交わされる男の会話。>>332 何度か家には招いているが、机に並ぶのは友人が好みの葡萄酒とこちらが用意をしたチーズに生ハム、クラッカー。好みに応じてセルフで作り、喋り疲れた喉の乾きを葡萄酒で潤す。小腹が空けばまた食べ物に手を伸ばし口へと運ぶの繰り返し。甘いものが二人の間に並ばれることは皆無に等しい。]
繰り返されるなんの変哲もない日常からの脱出か?
[幼い頃に読んだ物語はどれも突然予想外もしない出来事が起きて から話が面白くなるのが多かった。この日常が一つの物語の話なら、その展開を迎える為の一ページを友人が誘っている。ならばその航海に付き合うのもまた友人としての役割だろう。]
わかった。じゃあとびきり甘いケーキを用意しておこう。
[快く友人の返事に承諾をすると、来たときの挨拶と同様に右腕を上げて「じゃあな」と彼を見送った*]
― 終了 ―
(374) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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[店の中へと二人を連れば、仕事中に座っていた椅子へと二人を誘った。仕事が終了したはずの自分が再び仕事に戻るのを店主たちは笑って迎えたが、店の前で煙草を吸っていた姿は現行犯で目撃されてて、ちくりと注意を受けるのだった。]
すんません。 あ、冷たいお茶とかありますか? あれば二人に出してもらってもいいですか?
[でもその注意も強く言われたものでもなくて、一応謝罪はするものの笑いながら話題をすぐに逸らす。暑かった外の気温と比べれば店内は幾分か涼しいはずだ。友人との長話に付き合わせてしまった先客への侘びも含めて。案内をした椅子はぐるりを見渡せば店内を簡単に見渡すことが出来ただろう。]
(375) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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[お茶が二人の前に出される頃には自分は店内を物色し、先客である青年の希望に添えようと一本一本厳選し、店内の花を手にとっていく。
二人の会話には無理に参加をせずに、尋ねられた時にだけ返事を返して、店内に咲く花を手にとっては戻し、また取って戻しの作業を何度も繰り返す。]
(376) 2014/10/02(Thu) 22時頃
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― 回想 ―
[花を集めながら友人たちが去ったあとに訪ねた質問は彼にとってはやはり禁句だった。狼狽えた様子>>339が初対面の自分でも読み取れるくらいの彼の動作。切なげに空を見つめる姿に掛ける言葉も無くし、その姿に眉を潜ませたまま声が出てこなかった。]
………話くらいは聞きますよ、俺でよければ。
[数秒間の沈黙が流れ、漸く口を開いたのがこの言葉。 訪ねた自分が悪いのは百も承知だ。だがそんな自分は話を聞くことしか出来ないのに声を掛けたのはなんだかとても居た堪れない気持ちにもなっていたから。*]
― 回想 終了 ―
(377) 2014/10/02(Thu) 22時半頃
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[そして数分が経った頃、もし二人の会話が続いていれば一言謝罪の言葉を添えて、先客である青年に声をかけるだろう。]
どういった形にします? 部屋の花瓶に飾れる様に仕上げます?
[手に数本の花を持ち、お客様である彼に仕上げの形を伺う。 彼らはお客。友人と会話をしたような言葉は発せず、ぶっきらぼうな言葉はしまいこんで丁寧に彼に尋ねた。]
(378) 2014/10/02(Thu) 22時半頃
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>>372>>373 カリュクス あぁ、其れが善いだろう。ゆるりと過ごす時間も悪く無いからな。
[“読書でもして過ごせば良い”其の言葉にこくり。ひとつ頷いて。ふっ、と笑んだ。
警戒心の全く見えない相手。 はぁ、と溜息をついてしまう。]
どうせ、などと言うな。 まぁ、本当にそうであれば、依頼があったとすれば、やっていたかも知れないが。
…翼、か。 持てたら良いものだろうな。
[翼が誰にでも持てた物だとしても、俺には到底持てるものでは無いだろうが。
静かに、少し自嘲気味に目を伏せて。 其の表情を覆い隠す様に微笑んだ。]
(379) 2014/10/02(Thu) 22時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/02(Thu) 23時頃
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[青年の返事を聞けば手に持った数種類の花を鋏で切りそろえ、手馴れた手付きで仕上げにかかる。花を選び終えれば完成までに時間はかからない。]
お待たせしました。 お気に召すとこちらも嬉しいのですけれど。
[隆々をした手に持つのは小さな作品として仕上げられた花々たちは青年の手元に渡ることだろう。作品は赤とオレンジの花を主として、同じ種類のピンクの花が数本混じる。その花の周りには小さな白い花が咲き乱れ、碧色のラッピングペーパーで包まれていた。]
(380) 2014/10/02(Thu) 23時頃
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花にはそれぞれ花言葉があるんです。 赤のガーベラは"常に前進"、"チャレンジ" オレンジのガーベラは"冒険心" 周りの白いのはかすみ草です。"清い心" …ピンクの物はそれだけでは足りなかったので、入れてみました。
[特に聞かれることもなかったのだが、使用をした花の名前を一本づつ説明をしていく。この花を選んだのはなんとなくだ。彼と会話をしてみた結果、選んだ花たち。清らかな心を感じた彼の中央から前向きな花言葉をもつガーベラたちが姿を覗かせる。あえて碧色を使用したのは彼にこの色に負けないように咲く花たちの様になって欲しかったから。でもそこまでは説明せずに、上記のことだけを説明するだけ。]
お水は適度に替えてあげてください。 このままでも数時間なら持つようにはなっていますけどね。
[そして補足説明を加えてるのだった。]
(381) 2014/10/02(Thu) 23時頃
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以来があれば……。 では、お兄さんは暗殺者さん―――なのですか?
[小首を傾げて言葉を紡ぐ。
自身が口にした言葉が、もし真実を指していたならば、危険だろうとは思いはしたけれど。
それでも問いかけたのは、好奇心からというよりも]
はい。本当に。 翼が持てたなら、空の近くへ行けますから。
[伏せられた目に、浮かべられた微笑>>379に 気にかかる何かがあったから。 それが何かは、はっきりとは言い表せずに]
(382) 2014/10/02(Thu) 23時頃
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もし依頼があって殺されるなら。 逃れられないなら。
ギリギリまで相手を信じて すこしでも、恐怖を感じることなく。 終わった方がいいと思うんです。
私は……こわがりですから。
[相手の顔を覗き込むことはなく、視線はただ空を彷徨った。]
(383) 2014/10/02(Thu) 23時半頃
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[ 詰めた距離に、相手が僅かに身じろいだ>>370 のには気付かず。ただ殆ど同じ高さにある鳶色に、自らの暗い灰色を絡めた。深く吐かれる息にも、表情は変えないまま。
――端的な、どこかやり辛そうな説明を受け取りながら、自身の立つ場所をようやく自覚する。手前の質問の回答が無いのは特に気に止めなかった。改めて聞き返すほどでもない。
礼をするように軽く頷きかけて。 >>371 軽い口調で問いかけられたのには、僅かに合わせた瞳を丸くする。相手がまた言葉を次ぐ前に、上げた口角のまま口を開く。]
――そうだよ。自主休校。
[ 高校生、とこちらも軽い声色に乗せた。一層緩めた表情に、目の前の彼が気付いたかどうか。どうせ明日から休校だけど、とは胸中だけに留めた。]
(384) 2014/10/02(Thu) 23時半頃
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――、……図書館に。 親切だね。――いいの?
[ その後の曖昧な、それでも同行を提案する言葉には一瞬だけ、咽喉奥が詰まった。 かくりと傾げられた相手の顔を、またこちらも同じ斜めの視界に捉えながら。そっけないそれに薄笑いの目を細めた。 続けて、ああと声を漏らす。]
シメオン。――名前。……そっちは何て呼べば良い? マフラーのお兄サン?
[ 二人称で呼ばれるのはあまり好きではない。ちらつく老いた横顔を振り払うように一度視線を逸らして、単語のみで自己紹介を終えれば。 もう一度彼と目を合わせ、揶揄うような声色で問いかけた。]
(385) 2014/10/02(Thu) 23時半頃
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>>382 >>383 カリュクス ……随分と、直球に聞くものだな。
[“暗殺者なのですか”其の言葉に目を丸くする。其の後に、懐から紙…名刺を取り出して渡す。]
俺は、便利屋だ。所謂、何でも屋。 これは俺の携帯の電話番号。何か困ったことがあれば、掛ければいい。 家事でも使いでも、承ろう。
空の近く、か。 行けたら、素晴らしいだろうな。 ……俺は行くことも許されないのだろうが。
[だって、穢らわしいから。 腕の傷が、其れを何時も思い出させる。]
恐怖を感じなく…そう、考える者は、珍しい、気がするな。 …変わって居るな、お前は。
[柔らかな声でそう言った。]
(386) 2014/10/03(Fri) 00時頃
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―商店街入り口→本屋―
[小鳥と別れた後、男が向かった場所と言えば、カロンと揺れる鈴>>201が迎えてくれる商店街に存在する本屋>>11]
――さて、ベネットはいるかな。
[確か会計は済ませた筈。後は商品を受け取れば自らが取り寄せた本>>127にて一時の至福を得られるだろう。
こう見えてこの男、本は嫌いではなかった。
民俗学や神話など専門分野を突出して好むことはなけれど、全般にはさらさらと目を通していた。
今回男が頼んだのは戯曲でも有名なもの。]
(387) 2014/10/03(Fri) 00時頃
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やあ、ベネットはいるかな? 約束の『ファウスト』を取りに来たよ。 それと君が贔屓にしている作家さんの本も、ね。
[軽やかに客を知らせる鈴の音に感傷に浸ることなく足を進めたカウンター前。
馴染みの店員>>144は何時ものように本と戯れていただろたか。 その前に小柄でいて不思議な色味の少女>>286と出会えたのなら]
君は、何を借りたんだい?
[何て躊躇なくつま先を伸ばして傍へ並ぼうとしただろう。]
(388) 2014/10/03(Fri) 00時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 00時頃
抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 00時頃
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[お客様の青年はどんな表情をしたのだろう。 腰に手を当てて、体勢を少し崩した格好で相手の様子を伺った。 相手がまだ座っていれば見下ろす視線になっただろうが少しでも彼の表情が和らいでくれれば、こちらの口元も綻ぶのだが。]
修正箇所があればなんなりと。
[一気に作品の説明をした時の口調は一体どこへ行ったのか。 言葉はいつもの単発発言。要望があれば手渡した作品を受け取り、お客様は満足するまで手を加える。今のままで良かればそのまま彼に預けたままに。]
満足いただけたのなら光栄です。
[自分の作品で満足していただけるのならこちらも本望。 人が笑顔になってくれるのは気持ちの良いことで、満足そうな笑みを浮かべたことだろう。]
(389) 2014/10/03(Fri) 00時頃
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さて…と。
[先客のお客様の次はこちらのお客様。 待たせたことを謝罪するため、会釈よりも深く頭を下げようとしたのだが…。目に飛び込んできたのは黄色がかった髪を持つ彼女。慌ただしく店内に誘い込みその後の会話を作業をしながらのことだったので、彼女の姿は気に止めてはいなかったが]
―――……。
あ、すみません。向日葵みたいな方だなと。
[しばらく見つめたあと、我に返った様に褒め言葉のつもりで彼女に言う。どんなに相手が不思議そうな表情をして見せてもその意味は特に説明もせず、淡々と話を進める]
だいぶお待たせしてしまいました。 申し訳ありません。 孔雀草…でしたっけ?
[店の外で尋ねられた花の名>>291を思い出しながら次の注文を尋ねるのだった。]
(390) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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[軽口のつもりで投げた言葉に返ってきたのは、予想外の驚嘆の声>>356。 まじまじと此方を見る視線には、軽く言葉に詰まりもしただろう。だが、次いで唐突に頬へと触れてきた手には、今度は此方が驚かされる事となったけれど。]
若く見えると言うなら、それは嬉しい限りだな。 …だがそんなに、この面の皮は剥がれそうに見えるか?
[疑うような視線と共に、此方の頬を撫で上げる彼の手に、心底呆れたように息を吐き。 しかしそれでも、此方の言葉を賛辞と受け取ってくれたのだろう。無邪気に浮かべられた笑顔>>357には、そして肩を引いた時に寄せられた眉には、小さく苦笑してみせた。]
(391) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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|
あぁ、勿論。 私の仕事の合間の楽しみの一つでもあるんだ、是非観させて貰うよ。
舞台以外に興味は無い、か。見上げた意識じゃあないか。 君のその美しい演技も。その自信から来るものなのかね。
[そうして、差し出された名刺には少しの間目を瞬かせ。数秒の後に、嗚呼、成る程本当に見上げたものだ、という気持ちと共に、小さなその名刺を彼から受け取る。 だけれど、また舞台に出る時に教えて貰えるのであれば、それは此方としても有難い。表面と、裏面と。彼の名の書かれたそれを眺めたのなら、男はそれを軽く掲げてみせる。]
それは有難い。 なら礼の代わりに、出来る限り、私の友人にも勧めさせてもらおう。 あぁ、だが私は舞台は一人で観るのが好きでね。 実際に君の舞台を観に行くのは、単独になるだろうが。
[恐らくは宣伝の為なのだろうと判断した男は、彼の心の内など知らぬままに、そんな言葉を告げる。 そうしてそれを丁寧に胸ポケットへと仕舞えば、僅かな逡巡の後に自分もまた一枚の紙を取り出しただろう。]
(392) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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――――
Lukas V. xxx-xxxx-xxxx xxx@xxx.xx
――――
[名前と、電話番号。そしてメールアドレスの書かれたそれを、お返しとばかりに差し出し。受け取られたのならそのまま、受け取られなかったのなら、小さく肩を竦めてまた名刺入れの中へと戻しはしただろうけれど。]
(393) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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[そうして名刺が受け取られようと、取られまいと。男は喧騒の中に、聞き慣れた声>>364を見つけただろう。 高校からの古き友人であり、男の数少ない気の置けぬ友人の一人。 カラリコロリと聞こえる下駄の音に小さく口の端歪めてやれば、それは少々嫌味な笑みに写ってしまっただろう。]
錠じゃあないか。何だ、お前も散歩か?
[挨拶代わりに手を挙げ、少しだけ大きな声でそう告げて。彼のように声を張り上げたりはしなかったが――道の往来だ、そんな事をするのは気が引ける――彼には、その声は届いただろうか。]
(394) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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ー本屋•カウンター前ー
>>286 カリュクス
[この本をください、そう言って大きな服のポケットからちまちまと財布を取り出す様子はまるで、『てぶくろをかいに』みたいだ、なんで。 そうだ、この少女(といっても実年齢は少女とは言えなかったように思うが。)は童話のーそうだな、銀色の狐の少女のようだ。学生時代の先輩に、五行とぎんぎつねの少女を題材にした小説を書いていた先輩がいたのだ。まったく幻想的で、ほそい銀の髪がきらきらと粒子を纏っている気さえする。」
これだね、毎度ありがとうござります
[どこか怯え竦んでいるような彼女に、つとめて優しく微笑んで本にカバーをかける。カバーは包み紙なのだ。読むときつけない人でも、開封するたのしみを本にも持ってほしい。]
また来てね
[本を渡して、ぽんとつるりとした頭に手を置いて言った。]
(395) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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便利屋さん……ですか。 では、暗殺者さんではないのですね。
[ぱちりと瞬き一つして。 渡された紙>>386を目の前に掲げる。
『便利屋』も『暗殺者』も馴染みがないのは同じこと。 けれども、どちらかと言えば便利屋の方が頼みやすい。
そんなことを思えば、その小さな四角をポケットへ]
あ、あの。困ったことが出来たら。 お電話させていただきますね。
[話し相手。と言うのも依頼のうちに入るのだろうか。 そんなことをちらりと考えたが。]
(396) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 00時半頃
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翼があっても空の近くに行けるかどうかは 私にもわからないです。
いざとなったら、怖気づいてしまうかもしれませんし。 翼が耐えられないかもしれませんから。
[決して手が届かないところにいて手を伸ばすのと。 届くかもしれないところで墜ちるのと。 どちらが幸せなのかはわからない。と小さく笑い]
変わっていますか……?
[柔らかな声に頬を緩めて、貴方の方こそ不思議な感じがする。と、言葉には出さなかったのは『不思議』と言う表現が、正しいのかわからなかった所為。
ふわりと夢に落ちるような錯覚から目を背けて そろそろ戻りましょうか。と声を掛け、夢の名残を払うように立ち上がる。
男性の同意を得られれば店内に戻るだろうけれど。 今しばらく話が弾むようであれば、このまま会話を続けよう。 そんなことを考えたりして。]
(397) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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[絡む視線>>384に惹かれるように、はたりと意識的に落とされた瞼の裏が、動く。再び露わとなった鳶色に暗い灰色が映り込めば、少年の瞳を黒に近づけた。]
(――やっぱ、無し)
[慣れない事をしたのが悪かった。背中を走るむず痒さにそんな感想を浮かべて。相手の状況を脳裏で訝しみながらもまとめ、深い吐息が落ちる頃(>>370)には、交わる程度に視線は落ち着いただろうか。]
…ふうん、 ……歳、近いかもね。
[相手の表情が移ろげば、返された言葉に自然と微笑が零れる。隠しておこうと思っていた言葉も、自然と断片ながら口にしていた。
乗せられている――なんて向こうに責任を押しつけ。苦手かも、と締めくくった印象は、字面よりもずっと柔らかで。
…つまるところ、十中八九。 久々の同級生(もしくはそれに近い)相手との交流に、浮かれているのだろう、自分は。]
(398) 2014/10/03(Fri) 00時半頃
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[さて、どこに行くのやら。 距離に悩む事は無く、ぼんやりと答えを待てば、返ってきた目的地>>385に、"え" とも "ん" とも付かない声を漏らす。]
――別に。そこに用事あるから、最後まで届けてあげる。
[鏡合わせのように仕草を真似る様は、近い背恰好もあってどこか奇妙だった。 言うならば、互いの上半身が光と影のようなコントラストだったのが、余計にこの状況を可笑しく感じさせて。喉がくつりと鳴り、瞳が細められる。]
……シメオン。
[今日は名前をよく聞く日だ、と口元を埋めるマフラーを引き下げる。 "お兄サン"の響きは、皮肉られてるようであまり好きじゃない。と、表情はそのままに静かに息を吐いて。]
オスカー。……オズでもいいよ。お兄サンって柄でもないし。
[視線が揺れるのを合図に、半身を返しながら通りの奥へと半歩踏み出す。そのまま手招いては、"おいで"と暗に告げてみた。必要そうなら、手を差し出してみたか。
相手が背後に立つ事にならないよう、身体の向きと距離を調整しながら歩き出し。暫し歩を進めれば、特に迷うことなく、図書館へと辿り着いただろう。]
(399) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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随分前に、夜を知らせる鐘は静かに鳴った。
夜道の道標となる星は、夜に流れる灰雲に覆われその身を隠し。
焦る月光、雲を裂き。
その光をわずかにわずかに地上へ注ぐ。
(#11) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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… ああ、どうして、…どうして
(400) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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塔の中の男は絶望の淵に。
飽いる程に実験を続けても、帰らぬ人に、終には寂寥を越えたものを抱いてしまったと、科学者はその目を隠し憂嘆きます。
幾度も想い人を起こそうと、棺に眠る透明のカラダを具現化しようと、消えてしまったこころを探そうとしても、長年の内にも見付けられず。
無意味な実験を繰り返した手は草臥れてしまった。
そうしてぱたぱたと両手を仰ぐと、ぼろりと形が崩れました。
(#12) 2014/10/03(Fri) 01時頃
塔の中の男は絶望の淵に。
飽いる程に実験を続けても、帰らぬ人に、終には寂寥を越えたものを抱いてしまったと、科学者はその目を隠し憂嘆きます。
幾度も想い人を起こそうと、棺に眠る透明のカラダを具現化しようと、消えてしまったこころを探そうとしても、長年の内にも見付けられず。
無意味な実験を繰り返した手は草臥れてしまった。
そうしてぱたぱたと両手を仰ぐと、ぼろりと形が崩れました。
(#13) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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[少女の会計を済ませた後、入ってきた男>>387にベネットは軽く手を上げた。 この男、俗世的な雰囲気と裏腹に案外読書家で話がわかるのだ。まあ本なんてその時の時分を如実に反映しているのだから一種のーーということは置いておいて、つまりは本の話を出来るからそれなりに気に入っているのだった。]
『ファウスト』だね今持ってくるよ。
いやあ俺の好きなあれは耽美と言うか退廃というか、まあ官能小説(ゲテモノ)の類だからなあ ちょっとお前には売りつけにくいな
[まあそれだけに魅力的なんだけど、と思いながら苦笑しつつファウストを取り出す。子供の頃ファウストの漫画を読んで、メフィストフェレスの顔がこわくてこわくて開けなかったことがあった。そういえば悪魔が出てくるものがみんな怖かったのは、ファウストのせいなのかもしれない。
ファウストは、鴎外の訳したものが一番いい。他役にはない、重厚な響きがあるのだ。
ファウストにブックカバーをかけて、レジを打つ。]
そういえば、バイトの奴がそりゃもう酷いんだ 誰かに愚痴りたいところだったんだよな、明日の晩吞みにいけないか
(401) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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……、明日はずっと、雲が出る。
(402) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 01時頃
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― パン屋前→大通り ―
[結局羽織は返して貰ったかどうか。 マユミの服装に似合う代物では無かったが 依然として寒そうならそのまま貸してしまうかと思いつつ
暫く手を振っていたが、気付いたらしいルーカス>>394に からころと音を鳴らしながら歩み寄ろう。 いけ好かない笑みも、縁も長ければすっかり慣れており]
やや、散歩じゃねーよ。 飯食ったらお前ン家寄ろうと思ってたとこ。
北欧叙事詩のヤツが、ベネットの所に入ったから 先にお前へ貸しておこうかと思ってなぁ
(403) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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男は塔の硝子に寄り、空を見上げ言いました。
地に響く低温で、這う様な声色で言いました。
くつくつ鳴らされる咽喉は感情の色さえ見えず。
塔は一層、「いつもより」一層、その身の緑を濃くし、宵闇の中にて妖艶に聳えるのです。*
(#14) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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そっちは散歩中か、随分と健康的でいい事だ …ってあれ?おたくら知り合いなの。
[手にした紙の包をとりあえず押し付ける 己の分の一冊も同梱されていると忘れたまま。
二人の顔を交互に見遣り、変な表情を浮かべて]
(404) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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―現在・カウンター前―
はい。また、きます。
[ぽんと頭に手を置かれれば>>395その温度が心地よい。 何度もこの店には通っているけれど、こうして頭に触れられることは初めてだったように思う。
少し前、着物姿の男性に足の手当をしてもらったこと>>365といい、今日は珍しい日だ。としみじみ思っていると]
あ……。
[掛けられた声>>388に、傍らに並ぶ気配に息を呑み 買ったばかりの本をお守りのように強く抱いて]
私…ですか? 私は新刊の文庫を
[大人びた難しい小説ではなく、ましてや参考書、学術書などでもない。 知るものの少ないマイナーな恋愛小説。 タイトルを言っても伝わるだろうか、と考えながらも]
(405) 2014/10/03(Fri) 01時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 01時頃
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