人狼議事


297 湿っぽい古風和ホラーRP村「紫陽花奇譚」

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【人】 子守り 日向

−回想・踵を返す前に(>>0:78)−

[少女は軽い会釈を返した。
よろしくと伝えようとした本人が、双子の家の戸口に見える。何年前になるだろうか。少女は朝顔と共に二人の子守をしていたことがあった。けれど少女の記憶では、夕顔と共に二人で子守をしていた。

記憶とはあいまいなものだと少女は思う。
時の流れに移ろい、事実は歪められてゆく。けれどそれが真実になってゆくことも、あるのかもしれない。]

”…どういたしまして”

[そんな物思いが過りながら、少女は夕顔と同じように唇だけで応えた。それはまるで子守の秘密の引継ぎのようだと。少女は思う。**]

(6) 2019/07/04(Thu) 08時頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/04(Thu) 08時頃


 もう、来たらあかんよって。
 言ったやんか。

[幼子の、泥に濡れたすべらかな頬を、そうと指先で撫でる。
桃色に染めて輝いていたそれは、白く冷たく濡れている。

危ないから、あかんよって。
そもそもそん花は、お見舞いには向かんよ、って。
言うたのに。

あと少し、年が行っていたならば。
幼子にはその花が見えなかったろう。

あと少し、幼かったなら、こちらの声が聞こえたろう。

あと少し……

口惜しさは何の代わりにもならぬ。
私は、泥に足を取られて滑り落ちる子どもに、何もしてあげられなかった。]


 あぁ、泣かんで、泣かんで。

[空が泣き出すような雨を降らせる。
これは、誰の涙だろうか。
この子のものか、家族のものか。
この子の家族は、誰やろう。
お見舞いと言っていたのだから、きっと病に臥せった家族がおるんやろう。]

 泣かんで…な?
 今、綺麗にしたるからな?

[幼子の亡骸に掌をかざす。
白銀の光に包まれて、物言わぬ子供は姿を消した。
代わりにその場に遺るのは、月明かりを写した銀竜草のような、仄かな輝きを帯びた紫陽花一株。]


 そうら、綺麗やろ?
 あなたが、綺麗て喜んだ、お花や……
 あぁなんで。
 なんで、まだ泣くん?

[開いたばかりの紫陽花に、ぽつりぽつりと雫が落ちる。
それはまるで、花そのものが泣いているようで。]


 あぁ、あぁ、そうやんな。
 ひとりぼっちは、さみしいな。
 おねぇちゃんにも、分かるから。

[ひとりでに花束のようになる、花手毬を両手に包み、口付ける。
それはまるで、むずかって中々眠らない子供を寝かしつけるような仕草で。]

 可哀想やな、可愛いな。
 せやな、ちゃぁんと、帰してあげるからな。

[ぽつ、ぽつと、村への道を辿るように、紫陽花の花びらが、姿を見せる。
例えばそれは、紫陽花の花束を抱えた子供が、いち早く家へ帰ろうと、走り抜け様花を散らしていったような。
それを見守り、“わたし”は微笑う。]


 ふふ、元気やな、可愛いな。
 **もあの位ん頃は、
 よう走っとったっけ…

[“わたし”は、遠い記憶に想いを馳せる。
誰からも、“わたし”自身からも、忘れ去られた記憶に。

『どうして、どうして…おねぇちゃん!』

誰かの泣き顔が記憶にひらめいた瞬間、私は────、**]




 たえちゃん…?
 




[ 昔に食べた、 ――― 食べようとした紫陽花は、どんな色をしていたっけ。]


[ 小さい頃から山が大好きだった。色んな所に行く前に、山の知識を教えてもらって、でもそれでも、こっそりと色んな所へ行った。
 一度足を滑らせたこともあったが、持ち前の丈夫さでなんとかなった。 その時の光景や見たものは、思い出せないけれど。

 運が良かった。
 あたしはきっと、運が良かったのだ。]


[ 見た事がないはずの透明な紫陽花。
 どうしても目が行ってしまう。あれは、…あれは。なんだっけ。]

…たえちゃん?

[ そう語りかけるのは頭の中でだけだ。
 そう、それは、その透明な紫陽花に向かって。

 泣き声が聞こえる。良く知っている気がする。だけど確信には至らなくて、声には…言葉には、できなかった。]*


【人】 子守り 日向

…うちは狂うてない。

[少女が棒きれを振りまわすたびに、
透明な花びらが宙を舞う。そこは棚田を横切るいつもの細い道。見たこともない紫陽花が満開で咲いていた。この道に紫陽花の株など、ついぞ見たことがないにもかかわらず。

瞳孔の開ききったような表情で、やがて少女は紫陽花の額をすべて叩き落してしまう。]

うちは…
うちは…ちょっと言うてみただけや。

[山になら紫陽花が咲いているかもしれない。
そう子守の終わりの別れ際に、たえを唆したのは、ほんの数時前だった。*]

(34) 2019/07/04(Thu) 20時頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/04(Thu) 20時頃


 
────とぉりゃんせ、とぉりゃんせ。

 此処は何処の細道じゃ?

    天神様の細道じゃ。

   ちょぉっと通して、くだしゃんせ────


【人】 子守り 日向

−箕島家−

無理したらあかん言うたのに…

[抑揚のない声で少女は呟いた。
亀吉こと吉治の自宅に戻ってはみたが、彼が先に戻ってきた様子はなかった。鍋の蓋を開けてみれば、透き通った水の下に白い米が静かに沈んでいた。

やがて少女はまた、日の落ちた外へと向かう。]

(77) 2019/07/05(Fri) 08時頃

【人】 子守り 日向

[そこは避けて通れない道だった。(>>55)

あえて歩みを止めず、叫びもせず、しかし目を離すことは出来ない。まるで誇るように、何も無かったと言わんばかりに、満開の紫陽花が揺れている。瞬きもできずに凝視をしながら、足早にそこを通り過ぎる。]

探さな…
たえちゃんも、坊ちゃんも、探さな……

無事なんやから。探さな…

[独り呟きながら、
しかしその足はむしろ、雷門の家へと向かっていた。**]

(79) 2019/07/05(Fri) 08時頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/05(Fri) 08時頃


 
 よかったねぇ、おたえちゃん。
 無事、辿り着いたんやねぇ。
 



 知っとるよ。
 わたしたちの見分け、つかんこと。
 どっちでもおんなじやって、
 きっと言うんやろね。


[少女には、紫陽花の株のそばでうずくまる子どもが、見えていたのだが。

ここにおるのに、とべそをかく子どもが。

寂しいと、袖を濡らす、たえが。]


 可哀想やな、可愛いな。
 そうやね、気づいてもらえんのは、寂しいな。
 大好きな、じいちゃんやもんね。
 ねぇ、おたえちゃん。


   心配、

         いらんよぅ?
   


【人】 子守り 日向

おばちゃん…
うち、うちな……(>>#1)

[もう居られへん…。
うつろな目がすがるような目になる。けれど消え入るような声と共に、その目はまた元に戻っていった。

小首を傾げる女の横を、またふらり歩き去りながら思う。彼女はきっと、少女に遠くへ行くなと言ってくれる、最後の村人なのだと。]

(103) 2019/07/05(Fri) 19時半頃

【人】 子守り 日向

−雷門の家・裏口−

たえちゃん…

[少女が正門からこの家に入ったことは、なかった。
たえを預かり連れ出すときも、屋内で世話をするときも、何か用事を請けるのも、少女はいつも裏口を使う。少女はこの家の客となったことが、なかった。]

…居るんやろ?
…ほんまは居るんやろ?

[居間の方から、村人たちのざわめき声が聞こえた。
勝手知ったるというにはおぼつかない足取りで、少女はいつもたえの居る部屋へと向かい、その戸をそっと引いた。*]

(104) 2019/07/05(Fri) 19時半頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/05(Fri) 19時半頃



[ 蹲る子供の姿はこの目には見えず。
 ただ聞こえる声に、その紫陽花へと視線を送る。]

心配、いらんの?
たえちゃん、居るん?

これ 誰の声やろか。
……夕ちゃん?

[ 朝夕の区別がつくつかない、という以前に。なんだろうか、少しだけ、雰囲気が、…]

ゆうちゃん?

[ 違うような気がして、]
 





[ 昔、出会った、誰かに似てる気がする。
 紫陽花へと送っていた視線は、夕顔へと向けられ、少しの間視線を留めた。]


[少女と本当に視線が絡んだのは一瞬。
けれど、少女がまた家の中へと視線を戻してからも、その眼差しは彼女をとらえて離さない。

見えない眼差しが、“笑みを浮かべた”。
その“笑み”は、どう見積もっても年端のいかぬ少女の浮かべられるそれではなく、
もっと言えば、18の年頃の娘が浮かべたそれで、
更に言えば、娘は“緋色の婚礼衣装を纏っていた”。

そんな姿はどこにもないのに、何故かその眼差しは、“そんな娘の浮かべた笑み”を幻想させた。

そんな娘は、どこにもいない。

どこにも。]


[とたとたとた。
裸足の子供が室内を走るような音がする。
足音は、飴のそばでいったん止まってから、また走り出す。

家の、中ほどへ、向かうように。

開いた戸の前で、立ち止まる。

『みぃつけた!』
『次はおねぇちゃんの番!』

とたとたとた。
家の中を、裸足の子供が走り回るような音がする。
何度か襖や戸を開け閉めする音がして、それから、静かになった。]


[ ほんの一瞬。すぐに表情を変えてしまったから、その視線に捉えられたのも一瞬、の、はずだ。

 笑みが見えた。
 夕顔にはおおよそ浮かべる事に出来ない類いの笑み。

 ぞわ、じわ、じとり、
 ぺたりと背筋に張り付くような感覚は、まだ雨も降りはじめていないのにはやい気がする。

 今のあたしよりも少し年下、
 だけど、ずっと昔はずっと年上、

 緋色の花嫁の笑みは、笑みが、
 心を捉えて離さない。

 息が詰まるような心地に目を瞠る。
 きれいなきれいな、およめさん。

 ここにいるのは夕顔だ。
 夕顔、夕ちゃんのはずなのに、
 ここにいない姿なのに、あの娘は、 ]


[ いない――…?

 表情が夕顔に戻って、漸く解放された気になる、いや、されていない。囚われている。]


 おねえちゃん?

[ 自分に勿論姉はいない。だがなんとなく、そう口が動いた。]


【人】 子守り 日向

[そこは沈黙の薄暗闇(>>104)。
人の気配がない、よそよそしい部屋だった。
いつも少女の顔をみるなり笑顔になる、たえの姿はない。

ぴしゃり。音を立てて少女は戸を閉める。
不自然なほどに、その音が廊下に響いたように感じた。]

うちや…。うちのせいや…。うちが…

(124) 2019/07/05(Fri) 23時頃

 

 『もう いいかい』

            『まぁだだよ』

     『もう いいかい』

          『もう い い か い』

   


   


   『も う  い い よ  』


   


   

 ────め か く  し

               お に  さ ん

   て   の
           な  
            る


          ほ
            う

                 へ────

   



[ 視覚と聴覚が、何かに囚われ、
 少しだけ下を向いて、ぐるぐると頭の中で渦巻く 声を 姿を

 反芻している。

 紫陽花へ向かうような視線は、
 少しの間、どこにも向いていない。]
 



[ 綺麗な、およめさん。
 紫陽花の季節に輿入れしたならば、
 彼女は幸せになれたのだろうか。]
 



[ 耳に幽かに届く、沁みるような声。]

[ ぱん、と軽く小さく、聞こえないくらいの音で、手を打ち合わせた。]
 


【人】 子守り 日向

旦那はん……
うち…うちは……(>>136)

[壁伝いに、暗い廊下を辿ってくる足音が聞こえる。
それが雷門だということに、少女は疑いようもなかった。やがて立ち尽くしていた自身に声を掛けられて、少女は声にならない告白(>>34)をなんとか口にしようとあえいだ。

ようやく、せめて謝りに来たのだと、自分がこの雷門の家まで来た理由を知る。そう悟りながら、その口の端をついて出ようとする別の感情の存在を、少女は感じていた。**]

(139) 2019/07/06(Sat) 00時半頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/06(Sat) 00時半頃


【人】 子守り 日向

[少女は首を横に振りながら、一歩後ずさる(>>140)
心底心配そうな雷門の表情と気遣いに、少女の良心はなお呵責されるようだった。それなのに、むしろそれだからなのか、湧き上がる暗い感情を抑えられなくなった。]

嘘や…
もうたえちゃんは居らん!
うちが…うちが山に返したもん!!


うちだけなんで…もう無理や。
おとうもおかあも、なんで出稼ぎから帰ってこんの…
うちだけで田んぼやって、奉公やって、子守やなんて…

せやし………
村から子供が居らんようなったらええ…
山に返したらええんや!

そしたら…そしたら…… **

(154) 2019/07/06(Sat) 07時頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/06(Sat) 07時頃


 『 お
      に    さ 
             ん

          こ
                 ち  ら

   て
         の
               な    る

    ほ
           う    へ    』
 


 
[転がった琥珀色を、幼い子供が攫って行った。]
 


【人】 子守り 日向

朧はん…(>>169)

[継いで吐きそうなった毒は、雷門が夕顔を求めて視線を外したことと、朧の言葉で威圧感で飲み込んでしまった。けれど一度出し始めたものは、やはり止まらないのだろう。怯えたように、また一歩後ずさりながら。]

知らんもん…
山なんか…山なんかどこにでもあるやろ…

[そうだ。こうやって、もう自分を受け入れる村人は居なくなったのだ。少女は先の思い(>>103)を思い出す。霜が降りたような寒さを心に感じながら、同時に反発心がたかぶる。]

どこでもええやろ!

(172) 2019/07/06(Sat) 19時半頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/06(Sat) 19時半頃


 寂しいな、寂しいな。
 ここにおるのにな。
 おたえちゃん、ちゃぁんといい子で、帰って来たんにな。


[そもそもお山の神様なんて、
 人の子なんぞに興味なんてないんやけどな。]



 なぁ?

 


【人】 子守り 日向

[少女がたえを唆した先は、朧が言う通り村の山だった。正直に言うのならばきっと今なのだろう。少女にまだ残る冷静な部分がそう告げていた。けれど。]

知らん…

あの山や思うんなら…はよう探しにいったええ。
はげ山なるまで草も木も、アレも刈ったらええんや。

(185) 2019/07/06(Sat) 21時頃

【人】 子守り 日向

[挑むような表情で、少女は朧を見上げた。
見上げなければ、俯いていては、我慢していた涙が溢れてしまいそうだった。]

なんでや…。
うちのおとうもおかあも、誰も探してくれへんのに…
たえちゃんならなんで……

みんな寂しなったらええ。
みんな悲しなって…

みんなうちと同じになったら…ええんや……。

(186) 2019/07/06(Sat) 21時頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/06(Sat) 21時頃


 よかったねぇ、おたえちゃん。
 じぃちゃんも、おたえちゃんに。

 会いたい、って。



『もう いいかい』


     『もう いいよ』


   『も う  い い よ』




        『も う い  い    よ』

 


 
 雷門じぃちゃんのこと、
          呼んどるよ。

 


【人】 子守り 日向

言うだけや…
みんな言うだけなんや…(>>196,>>200)

[雷門や朧への恨み言には、すましたように雷門の袖を引く夕顔への何かも含んでいたかもしれない。冷静な頃の少女なら、夕顔が雷門の元へ、たえを連れてこない事そのものに、何か違和感を感じたかもしれなかった。]

嫌いや。

旦那はんも…
朧はんも…幸せそうなひとはみんな…嫌いや!

[言いながら、いまだ朧を見上げるその目からは、朧の言葉(>>201)が切った堰のように、とめどない涙が流れこぼれ落ちていた。**]

(203) 2019/07/06(Sat) 23時半頃

子守り 日向は、メモを貼った。

2019/07/06(Sat) 23時半頃



( 山に、返した… )

[ 紫陽花を脳裏に浮かべる。]



[ 視覚と、聴覚と、嗅覚まで。
 異常を感じている。

 お嫁さんの笑顔、聞こえる声、香る藤、

 妙な感覚だ、けれど、不快ではない。
 ぼんやりと、するだけだ。]
 


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