52 薔薇恋獄
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[マドレーヌを、もすもす食べながら思う。
現場にいけないので、思うことしかできない。]
……俺の方も変な目で見られるとか、心配をくれたのは、
まったく初対面の霊だと日向が初めてだったさ。
[逃げなかったのは、自分たちが初めてだと言った彼女。
そんな彼女の優しさを信じたいという気持ちと……。]
日向(ひゅうが)……か。
[一般的には悪霊と呼んで良い名を紡ぐ。
確かに、人に害なすのは好ましくはないのだけれど。]
お前の気持ちは、少し判るよ。
[存在を否定はできない。
知った想いは形は違えども己の中にもあるものだから。
なくそうとしてなくせる感情ではないとも、知っているから。
それが、珀という存在があるから、この力を使うこともあるけれど、積極的に使おうとしない理由の欠片。]
『ごめんなさい、わたし』
『楓馬も蛍紫もわたしに優しくしてくれたのに』
『わたし、このままだと』
『化物になってあなたたちを皆、殺してしまう』
[ 女は訴える。足りない言葉を補うように、矢継ぎ早に ]
『わたしは日向(ひなた)』
『そして、日向(ひゅうが)という化物でもある』
『ひゅうがは、恋獄の主』
『恋を失った人の魂を奪って恋獄に留める存在』
『この地に囚われた魂は』
『いずれ浄化され、来世で幸せになる、けれど』
『わたし、やさしいあなたたちを殺したくない』
日向……。
[一刻も惜しむ様子の日向に、問いを挟むことはしなかった。
ただ、告げられる言葉に、触れられない手を握り締めて、くちびるを噛む]
…………分かっ、た。
ありがと、……でも、お前は!
[なら、おまえはどうなるんだ、と。
この地の魂が、いずれ幸せになるのだとしても、日向自身はどうなるのかと。
口にする前に、日向の姿は消えてしまって。
入れ替わりに現れる、さきほどの亡霊]
[れんごく。
その響きは、煉獄とも違う。
一番ちかいのは、バスの中で克希の小父が話してくれた、『薔薇恋獄』の、響き。
怪談は怪談、と。
日向の一側面でしか無かったことに、安堵してもいられない]
……恋を、失ったひと……。
[日向のことばかり、考えているわけにもいかないようだ。
じわじわと、彼女の言葉の意味が思考に滲みてくれば。
奇妙で、哀しくて、けれど退っ引きならない状況に、頭を抱えたくなった]
つまり、失恋したらダメってことだろ……?
……だからって、そんなん、ダメって言えるもんじゃねえし……。
[そもそも自分が手本になれそうも無い立場である。
かといって、]
恋、すんな、とか。……言われたら、ふざけんなって感じだよな。
[自分も言われたくない。
そも、言われればしないで済むのなら、日向の悲恋話だって起きなかっただろう]
……どう、するか。
[日向の口ぶりから、彼女が片割れの衝動を抑えていられるのにも、限りがあるようで。
いずれ、恋を失ったかどうかは関係なく、皆が危険に晒されそうで]
…… でも、うん。夕輝せんぱいと、哲人せんぱいは、やっぱり無事なんだ。
[あの時の会話は、ヒナタが主導を握っていた。
まだ、時間切れじゃない。はず。
それに、ふたりは。
恋を失ったの対義は何だろう。得た、とでも言えば良いのか。
寄り添うさまを思い出せば、会えないのは心配だけれど、すこし幸せな気分になって、ちいさく笑う。
哲人はもちろん、夕輝もやわらかで幸せそうな表情だったのを、覚えているから]
日向が、頑張ってくれてんだから。無駄にしちゃダメ、だ。
[ありがとう、とカラの手にもう一度呟いて、決意。
けれどそもそも、このことを同じく日向を案じているだろう蛍紫に伝えるのか。
それが最初にして最大の難関であることに気づけば、やっぱり頭を抱えたくなった]
[当たり前に見えている姿だったから。
思い当たれば、すこし。
当たり前のことなのに、寂しく思って、俯いた]
[日向が珀に話かけた言葉は聴こえていない。
どうにか推測で、少なくとも先程消えたらしい2人は大丈夫なのではないか?
と、思えども憶測でしかないので信じ切れている訳でもない。
だから、幼馴染の2人が訪れれば、心底安堵した表情を浮かべた。
けれど……]
嗚呼、良かった。
[噛みしめるように、もう一度呟く時には、笑みに影が入った*]
うそつき。
[笑みに影が差した理由は分からない。
けれど、良かった、だけじゃないんだって事は十分分かったから。
ちいさな声。けれどきっぱり、そう呟いた]
[ひょいっと片方の眉を器用に上げて見せた。
何が嘘つきなのか?と問いたい表情をするけれど、人が多いこの状況では言葉にはしない。]
気づいてねえんなら、いい。
[聞かれて困る言葉でも無かったから、ただの小声で。
自分と蘭香の無事を、素直には喜べない何かがあるのかと。
そう思えば、悲しさは滲んだ]
[耳敏いのか、珀の言葉だから拾えたのか……聴こえた言葉に、困った顔をする。
薄々、表情に隠せなくなってきているような……という自覚はあった。自分が望んだ状況であるのに。
相手が、少し勘違いをしているとは、言葉重ねなければ判らないまま。]
……王子。日向にびっくりして、気絶しただけ、なんだ。
[幼馴染の困った顔を、いつまでも見ていたいわけはない。
その話題も、楽しいものではないが、経緯を呟く]
だから、たいしたこと無いって、思ったんだ。
……見えるから、普段見えないひとがどれくらい怖いかとか、オレ、分かってないせい?
嗚呼、なるほど、そういうことか。
[呟かれる経緯に、なるほどと息を吐いた。
慰めるように、伸ばす手は、しかし途中で止まる。
見えない人の感覚は、見える己には判らないことであるから、一度だけゆるっと首を横に振った。]
……しかし、他のものに見えるようになった、ということは
状況はあまり良くない気がするな。
[それだけ、霊としての力が強いということ。
彼女に葛藤があるなら尚更と、疑うことが役目と思っているが故に小さく零す。]
[蛍紫は、納得しただけで自分の思考を否定はしなかった。
それに、すこしだけ口元を緩ませる。
伸ばされようとした手が、中途で止まったのを視界の端に映せば、ぱちりと瞬いて首を傾げたけれど]
……うん。
[状況は、良くない。気がする、のでなく、そうだと知っている。
あの声が聞こえたのは、あの場に居た自分だけだと、彼の反応に改めて確信してしまって。
紫の瞳を直視できず、俯きがちに頷いた]
[珀だけが聴いた言葉は、聴いていない。
だから、憶測だけで、今は動いている。]
ん?
[いつもと違う俯きがちの頷きに、どうしたのか?と問う視線を送る。耀の存在があるから、表だって問えはしないから。]
[元々、望みなんて無い想いだ。
伝えるつもりも、なかった。
なかった、筈なのに。
日向が教えてくれたことを蛍紫に言えば、2度と伝える機会は訪れない。
生殺与奪を任せると、言うようなものなんだから。
言わないでいれば。
いずれ日向が蛍紫にも教えるかもしれないが、それまでは]
…… 、 っ ごめん、オレ……っ
[浪費するのが目に見えている可能性のために、皆の、蘭香の、蛍紫の運命に関わる大事なことを、伝えられない。
眼があつい。溶けて崩れて、何もかも零してしまいそうなそれを、必死で堪える。
蘭香にも、蛍紫にも、今の顔は見せられない。
きっと、ばけものの姿になった日向よりずっと、醜いに違いないから。
問う視線に、顔を上げられるはずも無かった]
[そんな葛藤も、俯いていれば伝わるわけもない。
いつもの自然さで、彼からすればただのお返しで、何の他意も無く。
自分の髪を乱していった、ぬくもりに。
そして、戻ってきた士朗の、彼を呼ぶ声に。
――もう、限界だった]
[見開いた紫の瞳に映ったもの。
碧の眼から零れる雫。]
………なん、で
[はたかれた(拒絶された)意味が判らない。
追わなければという想いと
拒絶されたのに追ってもいいのかという想いと
混じり合って結局フリーズした。]
『苦しイ?』
『苦シい?』
『此処は恋獄、救いノ場所』
『救われたければいつでもオいでなサいな』
『くすくす、あはは』
[ *薔薇の香りを残して化物は去っていく* ]
……救われたいわけじゃねえよ。
[救われたくない。
救いなんて要らない。
救われて欲しいひとは、恋獄のあるじ自身]
……文句? あるわけないだろ。
[むしろ、彼こそ自分に、ありそうなものだと。
くすくす、おかしげに笑い]
うん、言いたいことは、ある。
蘭香頼むとか、日向たち頼むとか、いくらでも……
[なら言えよと促すような、紫の眼の眦に涙が溜まっていることなど、この雨の中では珀は気がつかないだろうか。]
莫迦野郎……―――っ
……蛍紫。
[なに泣いてんだ、とわらう。
もしかしたら、自分が都合の良いように、見てしまっているだけかも、しれないけれど。
拭ってやることの出来ない涙に、眉を下げ。
けれど、やがて。
いつかと同じ、泣き笑い]
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