人狼議事


158 雪の夜に

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 "逃げろ"……ねぇ。

[ゆらと青鉄を細める。]

 どういう意味なんだか?


……それは、
言葉どうりの意味ではなくて?

でも、気狂いの戯言では、片付けられないわ。

[人狼という言葉の一瞬でもたらした静寂、
この町には確かにまだ残っているのだろう。
かつての、記憶が]


 あん? ……どういう意味だ?

[同席している船乗りや町娘は、昔話の存在程度にしか
 その存在を認めていない。
 ならば、いかにも妄言で片付けられるものではないか]


それは、

……この町には昔人狼がいて、
そしてその正体を暴く者がいたからよ。

それを知る者も、
大分老いたけれどまだ生きている。


 つまり、――野放しにはしておけない、って事か。

[暴く者が今も町に留まっているなら。
 否、叫んだ男こそがそうだという可能性も低くない。]

 厄介だな。

[町に入って早々、あんな風に騒がれては。
 まるで、今しがた寄港した船が人喰いの怪物を運んできた、
 そう取られてもおかしくない。
 口を封じても、封じなくても。]

[ただ、問題は]

 ヒトが腹空かしてる時に。


[船旅は飢えとの戦いだ。
 航海中に人を喰らえば逃げ場のない騒ぎになる。
 今回だって彼女の――僅かな、しかし肝心な助けがなければ
 この町までの海を越えては来られなかったと思う。

 それが、船に根を下ろす心算などさらさらない事の本音]

 着いてすぐは疑われるから、避けたい所だったが。



……、あの男を?

[問いかけは低く短い。
己の抱く懸念は無論、彼も考えたことだろう。
それでもそうするというのなら]

……私に何か、手伝えることは、ある?

[最初に告げたと同じ言葉を囁くだけだ]


 あぁ。

[低く短い懸念を吹き払うように、軽い首肯。]

 いや、今回は良い。上手くやるさ。


 ……俺の席からは、男の姿形は見えなかった。
 叫びを聞いた後で、見ようとして見た以外にはな。

[言い換えると、男が逃げろと叫んだ時点では、
 己の存在は知られていなかったのだと思われるのだ。

 ――ならば、男は何故人狼と言ったのか?

 それを考えている。]


[夜も更けに更け――
 しかし、白銀がぼんやりと僅かな光を浮かべる雪明り。
 青鉄の眼が、裏路地を彷徨う人間を捉える。]

 ……すぅ

[冷えて冴える空気を吸い込んだ。
 仕込みも何もない、]

[獲物に掛ける声もなく、その爪牙にかける。]

[すみやかに命を刈り取る襲撃を受けてなお、
 まともに物を見る余裕が、かの痩せた男にあればだが。

 最後にその目に映ったものは、
 砂金の毛皮に鮮紅の瞳の獣の姿だっただろう。]


……駄目ね、
私ではあの男の行方もわからない。

[人としても獣としても、
この身は酷く中途半端だ。
そして彼の言わんとすることに瞑目する。]

……そうね、
あの男がただの気狂いだとしても、
何を切欠にあんなことを言い始めたのか。


[目蓋を閉じても、伝わるような。
しんと冷えた夜の空気と、息遣い。
雪が導く無音の静寂]


……気をつけて。

[案じるは今現在ではない、その先だ*]


 気が触れてるんだとしても、だよ。
 普段からああいう事を言ってるんじゃなければ、
 あの男にとっては何かがあった、って事なんだよな。

[そして町人の反応から想像すると、
 恐らくあれは、男の常の言動ではない。]

 もし、俺に気付いてたんだったら、俺を指差すよな?

 例えば、単なる気の迷いじゃなかったとすると、
 誰かまでは解らないが、人狼がいる事だけが解ったのか。

 ……それとも、俺以外にも……とか?


[案じる声を受ける背は、どこかくすぐったい。]



 ……――っはあ

[さして鍛えた所のない痩せた獲物ではあったが、
 久々に得る、遠慮なく肉を食い裂き、本能を満たす行為が
 己の隅々に充足を与えてくる。

 うっとりと、喉を鳴らした**]



……あなた以外に、

まさか。

[届く声は彼一人、
それでも彼以外の人狼、
その言葉に蘇るのは、ありえぬ感傷だ。

小さなため息、そして]



[宴の場で異質であった、
あの怪我を負った青年を思う]


……ああ、でもそうね、あの子は何か、


[人狼という言葉へ見せたあの反応、
憶測は憶測に過ぎないけれど―――、

怯えや畏れのようなもの、
それが己自身に向いていることも、
あるいはありえるのかも、しれない]




けれど、
声は聞こえなかったわ。

[どこか寂しげにも、呟きは零れて]




――ねえ、


“それ”は、気持ちいいの?


[肉食獣が喉を鳴らすような、
甘くも聞こえるようなそんな呻きに、
女の囁きには薄い笑みのような気配がのった]


 そうだな、まさかだけど。
 ありえないと思える事だって、案外起きる。

[あの子、というのが何をどう指すのかは知れないが、
 言う通り、声は己と女のものしか聞こえて来ない。]

 耳が遠いのか、話す気がないのかは知らないけどな。

[事ここに至って話す気がないのだとしたら余程の世捨人か。]


 ……うん?

[気持ちいいのか、と問われた。
 食事に対してなかなか斬新な質問だ。]

 そりゃな。

 人間だって、好きな物食って腹一杯になれば気分良いだろ。
 それと同じじゃねぇのかな。

[飢えが満たされる事。
 狩りをする衝動が満たされる、事。]

 それ位ならあんたも解るだろ?

[それは己の生と性が充足する時間だ。]

 えーと、何っつったっけな。
 カタル……何とかって奴じゃないか?


カタルシス?

……ふふ、ごめんなさいね。
随分と気持ちよさそうに聞こえたものだから。
人を裂くのに、どんな快楽が伴うのかしら、って。

[肌をざわつかせるような、
甘く喉奥を疼かせるような
そんな感覚を、その声に覚えたのは確かだ。

――確かに己の中にも、
その血は流れていると理解する]


ありえないこと、
そうね、何かわかったら教えるわ。

[不確かな憶測と、
――人狼を暴く術と]

そういえば、
まだ、聞いていなかったわね。

あなたがどこから来て、どこへ行くのか。
……昔話は、寝物語の方がいいかしら?

[教会へいたる雪道、
眼下に静かな海を見やりながら囁きを]


 そうそれ。

[こんなやり取りでさえ――]

 ……どうだろうな。まぁ、気持ち良いけど。

 人間も野山に入って猟をするけど、
 あんたはそういうのもやった事なさそうだしなぁ。

[箱入りの、いかにも良い所のご婦人といった風情の女だ。

 今、囁き交わす声が少し浮き立っているようなのが、
 記憶と少しだけ違う。]

 ん、あぁ。気になるっつってたっけ。
 そんな大した話じゃねぇし―― っと。

[急に荷物を振られた旅人はそちらに意識を向けつつも]

 別に、いつでも良いぜ。


[そうして、旅人はぽつぽつと話し始めた。
 自分がどこから来たのか。]

 元は行商の……と言うか、
 それに扮した移動性の群れの生まれでな。

 うんと小さい頃は母体の事があるから、
 確か、少しの間は定住してたと思うけど。

 ほとんどずっと、今みたいな暮らしだったな。

[旅が塒とは、よく言ったものだろう。]



……猟はしたことないけれど、
こう見えて、山歩きは得意だったわ。

[ほんの少しすねたように口にするのは、
まだ少女と呼べる年の頃の昔の話だ]

あら、そう?
いつでもいいなんて……、
少しくらい焦らしてくれても、いいのよ。

[そんな無邪気だった面影はもうない、
頼る者も無いまま、一人故郷を離れなければならなかった。

利用できるものは利用した、
結果、悪女と呼ばれたけれど、
後悔も懺悔もない、少しばかりの憐憫があるだけ]



群れというのは……、
家族のようなものかしらね。

[行商というのは理に適っている。
人を襲う以上ひとところに留まり続けるのは危険だ。
それはよく知っている、その結果を見たのだから]

――そう、
その口ぶりでは、故郷の記憶はないの?
ご両親とか、兄弟とか。

……会いたい誰か、とか。

[ぽつりぽつりと、途切れるような囁き]


[あの男が警告した人狼なる存在が己でない別人だとしたら。]


[己は同族喰いの嗜好を持たない。

 よって、妨害が入った際など、いくつかの例外はあるものの、
 極論、"喰おうとして喰えなかった奴"が、
 話しかけて来ない同族であるとは言える。]


 へぇ? 意外だな。

[あるいは、例え良家の令嬢というやつであっても、
 誰しも幼い頃はお転婆な少女だったのかも知れない。]

 そうだな、人間で言う所の家族か、集落か。

 ……故郷の土地っていうのはなかったけど、
 小さい頃に住んでた所は、暖かかったな。
 多分、春だったんだと思う。

[両親、兄弟、その言葉に左手をポケットに突っ込む。]


 ――

[子供が少し口をとがらせたような、
 何故か決まり悪そうな小声が零れた。]

 ……狩りも出来ねー位よぼよぼの爺さんになったら、また来る。

 つった所なら、あるけど。


[拗ねたような口ぶりが、
かわいらしいと言ったら彼は不本意だろうから、
零れたのは小さな忍び笑いだけ]

そう、故郷の土地はなくても。

あなたには、
……ちゃんと帰る場所があるのね。


 ……多分、そういうんじゃねぇよ。

[人の間で人を喰い殺す狼が、
 そんなに長くを生きられるとも思っていないし、]

 そいつらの仲間になれる訳じゃないしな。

[きっとそれは叶える心算のない約束なのだ。]

 旅から旅への根無し草だよ、俺は。


いいじゃないの。

いつか帰るかもしれない、
そんな場所があると思うくらいは、きっと

……生きる理由に、なるでしょう?

[それは酷く人間らしい思考だと己自身そう思った]


 生きるのに理由が必要か?

[解らない、と言いたげに声は囁いた。]

 ……しかもそれだと、まるであんたの方が、
 帰る場所がないみたいに聞こえるぜ。

[都の方で、絵なんかを売り買いする商売だと聞いていた。
 そちらは帰るべき場所ではないのだろうか。]


[単純な答えは予期されたもの、
けれどそれは、今は好ましいものだ]

……そうね、

[そしてゆるやかな肯定]

優しい人を大事にしなかったから、
きっと罰があたったのね。

[珍しく自嘲のようなものが溢れて]


つまらないことを聞かせたわね、

ごめんなさい。


 ……ふうん。

[返す相槌は、少し気のないものになった。
 人間にとっての、その罰が当たる、という感覚も、
 あまり実感が伴わない、知識の上の言葉だ。]

[ただ、血が薄れて人間になってしまったのに、
 こうして声だけがする女の性質は、やはり、
 己の目からは中途半端なものに思えて――
 生きにくいだろうな、と思ってしまう。]


……こういう時に、
慰めの言葉のひとつでもさらりと言えると、
もてるのよ?

[返る相槌にそんなことを言ったのは、
あまり引きずりたくない感情だったせいだ]

それに私の話より、
あなたのこと、でしょう?

[そんな一言も添えて*]


 そりゃぁ、失礼?

[冗談めかして言われる"もてる"との弁も、
 女と己では意味合いが変わってしまうのだが。

 とは言え、そうした文句が使える価値はあるだろうから、
 次からは何か考えておこう、と思う程度]

 つっても、あぁ……どこまで話したっけ。
 ほとんど話は終わったみたいなもんだしなぁ。

[生まれた群れについて。
 そして、いつか再び訪れるかも知れない先について。]

 別に、先なんて決まってないしな。
 どこまでだって行くし――どこに着く事もない。

[終着がある旅ではない。狩り場を求めて流れるだけだ。]


 ……意外と、人狼の仕業ってのは信憑性ないみたいだな。
 この分なら俺、必要な食事の分だけで良いのかね。

[他の獣が血の匂いに誘われなければだが。]

 お上が人狼の仕業って言ったらまた変わるだろうけどな。
 あの男の言う事を本気にしそうな人間、他にいるかな……


……私の弟はね、
この町の教会の司祭様に、
正体を暴かれたのよ。

[ぽつりと零して]

……知らせは聞いた?
しばらくはこの町を離れるのは難しそうね。


 あぁ、こっちも聞いた。

[予想の範囲内ではあるので、そちらは殊更驚かないが。]

 そっか。

 そんな事があっても、この町に来るんだな。

[彼女にとっては予定外の寄港だったのかも知れない、が、
 その事は己には解らない。

 何の為にか。
 例えば故郷は、ただ故郷というだけで訪れる価値があるのか。
 あるいは――生きる意味に関わるのか。]


……この町に来たのは、ただの偶然だわ。
乗るはずだった船に事故があっただけ。

あなたはでも、
私があの船に乗っていて有難かったでしょう?
メイドの客室もあけてあげたのだし。


 まあな。

[メイド用とは言え良い部屋だった。
 あんまり良い部屋過ぎて居慣れなかった結果、
 ほっつき歩いてホレーショーのような
 船乗りの知己が出来た訳だけれど、そこはそれだ。

 寝心地は良かったです。]


 ……――どうした?




……昔の知り合いに会っただけよ。
でも、私がわからなかったみたい。


私は人狼ではないから、
あの子の身代わりにもなれなかったのに。

こんなことで、
人間でもないなんて思い知らされるなんて、
………馬鹿ね。

[震えるような声音の囁き]


 へぇ。あの爺さんが。

[己の事を、子か孫のような歳と言う位だから、
 確かに、老人と知り合いであっても不思議はない。]

[そして人狼は、]

 ――それは、本当に解らなかったのか?

[あくまで人狼。]

 見えない所で密告する可能性があるんじゃないのか。




嘘をつけるような人じゃ、ないの。
それに、私は……別にいいのよ。

ただ、あなたの無事は祈っているわ。


 ……。

 なら、良いけどな。

 気をつけな。


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