169 イースターエッグ争奪戦
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いいや、その案の方がいいよ。
俺は場を作れただけで十分だから。
[半分、嘘である。
本当はメアリーに有利になるようにしたかった。
あの勝負内容は、ギリアンやセンターの人が困ったかもしれないし、子供たちも怖い思いをしたかもしれない。
だけどそれよりも、メアリーを勝たせて喜ばせてあげたいという気持ちが勝ってああいう提案をした。
勝負内容がズルいと言われても、泥は一人で被るつもりだった。
メアリーは、ギリアンが周りから怖がられていることを知らなかったと言って。
メアリーが知ったら、きっと怒るだろうなと内心苦笑して]
[目を閉じて、気持ち良さそうにフローラは撫でられている。
嬉しそうだなと、何と無く察する。
酷い目に合うのは自分ばかりで、フローラは他の人には大抵懐こい。
ぐぬぅ、何故だ。
…反抗期か?
メアリーから撫でられているのを羨ましく思いつつ、反抗期ならしょうがないかとまた一人で納得した]
嗚、私も負けたかもしれないです。
[グロリアの勝負結果の声が聴こえれば、男も現状を説明する。
まだ勝負は決まっていないが、一番最低な数字を出したので決まった様なものだった。
それにでメアリーは強いと助言されている事もあり、勝敗結果を見た様な気持ちでいた]
[ちなみにその前に囁きで尋ねられた事には、『自分には何とも判断しかねない』と答えていた]
苦手……。
[の囁きが聴こえればわずかに考え込み]
噂で聴いた事がありますが。ラブレターを出したい相手がいるらしいです。
[精神的なダメージになりそうな噂をふと思い出したという様に告げてみた]
勝つことがあるなら、負けることだってあるわ。
それが勝負ですもの。
[心底楽しそうに、言葉を紡いだ]
[ウェーズリーの話を聞けば、
少し考えた後]
ありがとう。
どんな勝負にするか、考えてみるわ。
[そんな返答をして、思考の海へ]
あの…フィリップさんは…
どのエッグがいいですの?
…もしかして
グロリア様のが欲しかったりしますか?
[少し不安気に問いかける]
ウェーズリーさん、お腹すかない?
ぼく、パン屋さんにお昼買いに行こうと思うんだけど、どうする?
え?俺?
[メアリーが勝負に勝ったのだから、メアリーが選ぶだろうと思っていたが、こちらにも選ばせてくれるのか。
ギリアンのエッグとグロリアのエッグ。
どちらが欲しいかと言われれば、迷う余地はない]
もらえるなら、グロリアさんのエッグがいいな。
[もう一つの選択肢があることにはあるが、メアリーの手に渡った場合、こちらに渡ってくることはあるだろうか。
同じチームだから勝負できないし、何よりメアリー本人が取り戻したがっているのだから、交換という手段も使えないかもしれない]
メアリーちゃんが作ったエッグ…欲しいけど…。
[複雑な心境から発された声は、彼女にどう届いただろうか]
[楽しそうなグロリアの声が囁きとして聴こえてくる]
嗚呼。勝負とはそういうもの、ですね。
[どこか感心した様な呟きの後、けれどももう一度謝罪を述べた。
そうして、彼女がウェーズリーとどの様な勝負をするのかわずかに期待している事に気づいて、ひそりと囁きには乗らない苦笑を落としていた]
ああ、そうだ。メアリーが貴女に会いたがっている。
そちらに行ってもよろしいですか?
[それから。勝敗が改めて決すると、メアリーからの申し出を受けてそんな囁きを届けた]
[メアリーの願いを聞けば 短く許可を出して]
そんなに気に入られたのかしら。
[嬉しい声を響かせる]
[気に入っているのは、むしろ...だったが]
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