197 獣ノ國
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[そうして、再びの着信音>>131に端末を手にする。 伏せたままの瞳でそれを読んで、小さく息を吐き出した。彼女とどうという事のない会話をしている現状が、何だかおかしかった。 口元にほんのり乗った笑みを噛み殺し、ぽつりぽつりと返信を打ち込んでいく]
(213) 2014/10/08(Wed) 09時半頃
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― 昼・自宅 ―
[午後一の講義の時間を考えれば、そろそろ支度せねばなるまい スザンナも支度をしていたか 午前中のうちに送り出すつもりではあったが、 結局はこの時間まで滞在させてしまった。]
ネクタイの締め方解る?
[下女に遣らせている事だが、なんとなしに尋ね。 解らないなら軽くだけ指南するつもりではあるのだけれど。]
「パパ」と縁を切ってくれと言ったら、 君は嫌がるかな。
[傍らでぼそりと呟く。 知らないところで、否知るところで遇ったとしてもだ。 他人の指が彼女の身に触れる事を嫌がった。 執着心の欠片は、スザンナにも垣間見る事も叶ったか。]
(214) 2014/10/08(Wed) 09時半頃
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――――――――――――― 差出人:ジャニス 宛先:天使ちゃん ―――――――――――――― 無題 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― 心配させてごめんなさいね。 ああ、そうそう。絆創膏、ありがとう。使わせてもらったわ。 そっちこそ、大丈夫なら良かったわ。風邪なんてひかないようにね。
アルバイト?何だか意外ね。本が好きなのかしら。 別に、そっちの用事が終わってからでも良いのよ? アタシはほんの少し、お話出来れば良いから。
…でも、アナタの時間がもらえるのなら。 それなら、公園の近くにあるカフェに来てくれるかしら。テラスに居るから、すぐに見付けられる筈よ。 女の子を歩かせちゃって、ごめんなさいね。 ――――――――――――――
(215) 2014/10/08(Wed) 09時半頃
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― 自宅・書殿 ―
[支度を整えたところで、便利屋の来訪を聞く。>>196 訪れたのは朝であったと記憶していたが
着替えた後に取った昼食の合間にか。 足を運び、書斎の入口から中を覗くと知った顔に目を丸め。]
やぁ、「便利屋」とは、君のことだったのか
中々すごい量だろ? 半日、一日で終わる数では無いので、昼過ぎまでで構わないよ
また手の空いた頃合に続きをこなしてくれると助かる。
[書殿にある本の種類は様々だ。 語学の書から風土史を初めとした歴史に纏わる文献、 美術関係や神話関係のもの、ひいては外国語の本まで。 目算で数えても、千はゆうに超えている。]
(216) 2014/10/08(Wed) 09時半頃
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時に、手伝いを買ってくれる子に心当たりはあるかな。
一日、一時間程度でも時間を預けてくれるなら それなりの賃金は出すが。
[要領が良いか悪いかにも依るが、 一人より二人で手がけた方が作業も早くて済む。
本の扱いに長けた家人もアドバイスをくれるし、 これからも本に携わる仕事を行うのであれば 何らかの経験の足しには為りそうなもの。*]
(217) 2014/10/08(Wed) 09時半頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/08(Wed) 10時頃
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―商店街―
[ポツポツと胸に落ちる言葉を口遊む>>162>>163
ところどころ外れた旋律を遮断したのは二人分の振動>>177>>200
その内、先に開いたのは、金糸雀からの便り。]
(218) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:カリュクス ―――――――――――――― 件名なしじゃ寂しいね 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― そう、僕の好きなグレープフルーツジュースも気分によって味が変わるのさ それが楽しくて飲んでいるのは君にだけに伝える秘密だよ?
心によって左右されるのなら、君があの日本屋で買ったという硝子で出来た女の子の物語はどんな意味があるのだろう
いつまでも老けることもない朽ちることもないけれど、壊れやすい女の子
それを永遠の美と捉えるか儚い作り物だと捉えるか、変わりそうだね
なら君は、受け継がれていくことのない失われていった言葉は、何故忘れられてしまったのだと考える?
(219) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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雌でも愛らしく鳴くじゃあないか しかし鳥ならば聴力が冴えているのかな? 翼でダメなら音を拾ってみる…とかね
大事な書類…? ああ、物語を綴り手になるために必要なもの、なのかな?
構わないよ どうせ暇をしているから 他の人にも会えたのなら聞いてみよう 無理なんてしていないさ 友達と話がしたいだけなんだから、気にせず
追伸:疲れたのなら、喫茶店で甘いものを、勧めるよ それに、そこで待っている僕の友達も君のように人を探しているらしいから、何か分かるかも ――――――――――――――
(220) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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[広い視野を持った鳥の囀りに思わず感嘆しつつ文字を綴れば長ったらしいものになってしまった。
元より人と対話するのが好きではあったけれど、少し助長過ぎたかと男は珍しく懸念。
されとて、彼女の探し人の行方に音男の緩んだ顔も引き締められる。 そして、自分を友だと告げてくれたあの人>>210も人を探しているのだと、言葉を思い返しながら送信ボタンを押した。]
[そうして二人目の友人には、硬くなった表情が微かに和らぐ。 今も舌に残る甘ったるいケーキの味ではぐらかすように文章を綴り出す。]
(221) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:トレイル ―――――――――――――― Re:Re:Re:Re:おはよう寝坊助さん 20xx年 10月3日 ――――――――――――――
分かったも何も、僕も見ていたからね それにしても何たって君のところへ? いつの間に仲良くなったんだい?
ちょっとね それは楽しみだ
笛吹き男にでもなれって? 僕は確かに歌うのことは好きだけれど…君は僕の歌を聞いたことがあったかな それともお婆さんを食べて君が迎えに来てくれるのを待てばいいのかい?
(222) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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なんて、ね! 君の手には銃は似合わないけれど
追伸:たまには、君が僕を探してくれてもいいんじゃあないか いつもと違って、ね
ついでに本屋の彼が何処へ行ったか、君 知らない? ――――――――――――――
[相変わらず男が紡ぐ物語めいた遊びに生真面目だと考えている彼はどのように受け取るのだろうか。
ぼんやりと考えつつ、それもまた電子の線に辿らせて。]
――僕は、友達に恵まれていたんだね。
[唇は、ゆるやかな弧を描く。 そうして男は思い出す。 朝を告げる鐘の音。正確に寸分変わらず響く日常。]
(223) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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[それと同じくして、生真面目に日々を送る男の顔を思い出す>>2:397 男の毛嫌いする蜘蛛と同じように何処までも気の合わない男のことを。
12時を告げる鐘。けれど魔法は解かれないと。だから追いかけるのだと。男の言葉>>2:408通り時計の針が“止まっている”ことなど素知らぬ男は、ただ。]
――…あぁ、不味いなぁ。
[苦々しく、それでも尚、忘れることのない最も嫌う男の顔に視線を逸らす。
それは昼を訪れる前のほんの一コマ。軽く銀髪を散らせば当初の目的を果たすために男はつま先を地に訪れるのだ。
小石もパン屑もなしに。]**
(224) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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[そして通信が無事に波に乗ったのを見届けると、本屋の壁に寄りかかりゆっくりと瞼を閉じる。
太陽の動きを目に捉えれば 不在の時間とその長さを感じてしまいそうで。 本でも持ってくればよかった。と、考えて小さく苦笑い。
自室にある本の数々。そのどれもが、この店で買ったもの。 絵本は母に、辞書は祖母に、そして小説は自分で――― だから、どれを持ってきても、この店と店主を思い起こさせられるのは、同じなのだ。
苦い笑いを浮かべた後は、ツンと鼻の奥が痛くなる。 涙が出る予感を感じた時に、再び端末が震えた。
会う約束をした白いコートのその人>>215からだと気がついて、ふっと表情を柔げて四角に指先を走らせる。]
(225) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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――――――――――――― 差出人:カリュクス 宛先:ジャニスさん ―――――――――――――― カフェですね。わかりました。 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― 絆創膏、気がついていただけてよかったです。 伝え忘れてしまったので…。 風邪は、多分大丈夫です。鳥の羽は保温性があるんですよ。
意外でしたか?本は大好きなんです。 とは言っても小説とかなのですけれど。 いろんな場所を想像させてくれるし 逢えない人にももう一度、逢わせてくれるので。 夕方には帰ってきていると思うので、大丈夫です。 本だって頁を捲らなければ進まないので。
カフェですね? あまり行ったことがないですが、行ってみます。
(226) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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[初めて逢った時には想像もつかなかったような会話。それを、今はしている。 その奇妙さにクスクスと笑いながら、送信を押して歩き始める。
程なく、新しい連絡が>>219 木の枝に止まる鳥が囀りを交わすようだ。と目を細めて新たな文章を打ち込み始める。]
(227) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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―――――――――――――― 差出人:カリュクス 宛先:ヤニクさん ―――――――――――――― 果物と硝子とパズルと囀り 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― グレープフルーツジュースが好きなのですか?少し意外です。 私は果物系全般を…鳥は果物好きですから。 グレープフルーツジュースなら朝起きた時に飲めば、その日の気分や体調で全然違って感じそうですね。 朝食の時だと、他の物の味が邪魔をしてしまいそうですが。 秘密なのですか?広めても楽しいかもしれませんが、小さな隠し事は宝物みたいですからね。
お礼に私も秘密を一つ聞いていただければ、教えますよ? 小さな小さなものですけれど。
(228) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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そうですね。最初に読んだときには綺麗で透き通っていると思いました。けれども今は、さみしいな…。と思います。 夢の中でいくら恋人と過ごしても、現実の恋人と思い出を共有することはできないですから。
失われた言葉は、はまり込む場所を見つけてしまったものかもしれません。 完成したパズルをばらして、また組み立てる人がいれば 新しい発見もあるのでしょうけれど。 これ以外ない――と言う形になると掘り起こすことも減ってしまいますから。
雄の歌声は求愛なので、雌はお喋りに近いのでしょうか。 鳥は聴力と嗅覚ですね。 鳥目なので、視力の方は夜になると困ってしまいます。
綴り手になるためと、他の方の物語を読むのに必要な物ですね。
友達とお話ししがてらついでに……で、お願いします。 私もヤニクさんと連絡出来るのが楽しいので。
追伸:はい!ジャニスさんもそこにいる様なので行ってみようかと。人を探している人―――?同じようにベネットさんを探しているのでしょうか? ――――――――――――――――――――――――
(229) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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[人にぶつからないように舗道の隅を歩きながら 時折、笑い声を洩らして通信を打つ。
鳥の鳴き交わしにも似た会話。 その楽しさを味わえば、心に浮かぶのは
もっと早くに――――― 郷愁にも似た思いを抱えながら、カフェへとたどり着いた*]
(230) 2014/10/08(Wed) 11時頃
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ー回想ー
『犬なんて飼い始めたんですか?』
[大好きな人の声を思い出す幸せな回想に尻尾が揺れて、けれどその言葉で凍りつく。話に聞き耳を立てるのも悪いとかそういうことではなく、ただとろとろと回想に耽りどんな話だったか、どんな声音だったかを探ることができずに、不安と混乱が広がって]
『出ておいで』
[どうしたらいいかわからずに心臓がばくばく鳴っているところでかけられた、穏やかな声。そう呼ばれるということは、大丈夫ということなのかもしれないけれど...]
(もしそれでだめだったら、先生が後ろ指刺されるかもしれないのに...)
[自分が悪く言われるのは当たり前だから良いのだけど、やはりとても優しい人が排斥されるのは、と考えているところで呼び声がもう一つ。これで出て行かなければ、きっともう呼ばれないと考えてしまって、そっと襖を開けて教授の後ろに隠れるように正座して。 自らの姿を見た青年は、驚きもせずに笑って声をかけてくれた]
貴方が、向日葵みたいだって言ってくれたのが、嬉しかったから 向日葵が、好きになったのよ? 髪飾りも素敵だったし
[緊張していて、まだ少しぎこちないかもしれないけど、そう微笑んで]
(231) 2014/10/08(Wed) 12時頃
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『獣人に害を与えるようなことをしないというのも』
[教授のその言葉に、少し眉根を寄せる。それも確かにあるけれど、それよりもまず教授が大事なのに、と。
花屋を見送ったところで小さくホッとため息をついて、教授の背中に身を寄せ、額をくっつける]
仲間が傷つけられるのも怖いけど、私のせいで、先生の立場が危うくなることの方が、嫌なのよ
[聞こえるか聞こえないかの声量で小さく呟くように告げれば、すぐに離れて登校の準備をし始めようと。]**
(232) 2014/10/08(Wed) 12時頃
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ー昼ー
ネクタイ? 良いけど...曲がっても知らないわよ
[準備をしていたところで、ネクタイの締め方はわかるかと呼びかけられる>>214。時折「パパ」の身支度を手伝ったこともあるからわかるけれどあまりうまくは無いからと、少しだけ告げておいて]
『「パパ」と縁を切ってくれと言ったら、君は嫌がるかな』
[ネクタイを結ぶ途中で聞こえた、そんな言葉。自分が無理矢理買わせたと思っていた男がそんなことを言うとは思っても見なくて、泣きたいほどの恋しさが溢れ出す]
(233) 2014/10/08(Wed) 12時半頃
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......切ったら、私は貴方の唯一になれるの?
[まるで言葉遊びのように尋ねながら、締め終わりそうなネクタイを緩め、シャツのボタンを一つだけ外して、見えた素肌に吸い付く。昨夜の薄い痕とは違い、まるで犬が噛み付くかのように衝動的に、見られてしまえばすぐにキスマークだとわかるように]
私の唯一は、先生だけよ これからずっと、離れていても心は貴方に寄り添ってる
[驚いた顔をするのなら、少しだけ意地悪にいたずらっぽく笑って見せて、ネクタイを丁寧に結び直そう。 そうして近くに置いていたチョーカーを手にとって、少しだけからかうような声で告げて見せよう]
首輪、先生の手でつけてみる?
(234) 2014/10/08(Wed) 12時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/08(Wed) 12時半頃
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―昼過ぎ・カフェテラス―
[ザワザワと人の声がする。 その音を掻き分けるように耳を澄ます。
お昼時とあって、人が多い。 求める人も食事を摂りに立ち寄っているかと。 約束の相手と、求める人。 運が良ければその双方が見つかるかと。
ぐるり辺りを見回せば、約束相手の姿>>213 ひらひらと手を振って、最後にもう一度周囲に視線を巡らせる。 ――――求める相手の、深い色の髪は見当たらなかったけれど。
それでも、約束の相手に会えたことに安堵を覚え、近寄りつつ声をかける]
ジャニスさん。遅くなってごめんなさい。
[珈琲の苦い匂いと、ミルクティーの甘い香りにが漂っている気がした。]
(235) 2014/10/08(Wed) 12時半頃
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― 昼 ―
[先程、蚊の鳴くような声音で紡がれた言を思い出す>>232 そんなことを不安視して隠れてたのかと解し、 思わず笑ってしまったのだけれど。
聡い花屋の店員のこと。 吹聴しても得意客が減るだけなのだと分かっていそうなもの。 誰に彼に明かすつもりは毛頭無かった。 どちらかと謂えば愛犬が今までのようにのびのびと 過ごして欲しいという気持ちがあった。
理解ある者が知覚している分には、 憲兵に追い立てられる事が万が一あったとしても 匿うまでの好を与えてくれるかは解らないが、 彼はきっと、スザンナに逃げ道を設けてくれるのではと考えて]
(236) 2014/10/08(Wed) 12時半頃
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― 回想 シメオンくん宅 ―
[暑い、と。熱に浮かされ始める身体も、同じように熱を帯びて来ているのか――兎も角熱った彼の手のひら>>207も。誰にも触らせたことの無い肌に他者の体温を感じると、学生は僅少顔を歪め目蓋をきつく閉じはしたけれど、直ぐにゆうるり瞳を見せました。 スカートをズラしに来た足には腰が逃げてしまったけれど、擦れる布地には驚嘆とも取れる声を上げ。緊張で固くなった脳内をまた一つ焦らせました。]
――…っ、
[学生に降った声>>208には寸時訳が分からないと瞬きをした後に、脳内へ浸透した意味にぶわりと頬を紅潮させました。何を返して良いかも分からないそれに這わせていた舌>>195は動きを止めることだって。*]
(237) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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[軈て焦ったような自分を呼ぶ声と、持ち上げられた足>>208にはびくりと肩を震わせました。スカートが落ちて来る感覚が如何にも無ず痒く、然し抵抗する意味も見出せないと大人しく――否、ちらりと彼を横目に見ながら、ソファに身体を預け。再度シャツの中を弄る手には吐息を漏らし、内股を辿る手には思わず羞恥が上回り、腰に回していた手を外しその手頸を掴んでしまったけれど。恥ずかしくて堪らない、けれども触れて欲しいなんて焦ったさにゆうるり抑えて居た手を外したことでしょう。]
ぬ、脱ぐの…? …シャツだけで、良、…ぁ
[鼓動は煩く、ただ未だ残る真面な脳をを揺さ降ります。学生は自身に掛けられた、まるで余裕のないような声色には笑みを浮かべる間も無く、困惑に眉を寄せ視線を逸らしました。おずおずとシャツの釦に手掛けようとしたところで寄せられた唇に、口付けに。瞳に恍惚の色さえ浮かばせながら、学生もまた緩く啄み応えるのです。]
(238) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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〜…ごめ、ん…恥ずかしい、わ。…やっぱり、
[釦を外し、シャツを肩から下ろしたのなら。片方の細腕を伸ばし彼の目を塞ぎました。強がるように寸時笑みを見せたけれど、目を塞いだならそれも消え失せ。――見ないで。声は震え、然し僅に熱を帯びていたことでしょう。学生はひとつ空いた手でインナーを持ち上げると、肌寒さには思わず身震いを。そうして其れは持ち上げるだけに止まり、寧ろ、と彼のシャツにも手掛けました。]
私だけ脱ぐのは、…狡いから。
[目は塞いだまま、彼の唇へと自分のそれを合わせ。彼から抵抗が見られなければ肩のサスペンダーを落とし、シャツをズラし――動きのままに、彼の胸元へ指を伝わせ手の平を被せ、撫でるように胸を弄ったことでしょう。**]
(239) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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[>>233ネクタイを絞められている間、自信の乏しさを聞き 不格好なら急いで出たと言い訳するからと微笑んだ。 慣れた手つきの侍女の其れとは異なるが、 グレーのタイが結ばれてゆけば、小さく安堵の息をつき
問いかけに返ってきたのは切なく歪んだ様相と、 襟ぐりを寛げられて送り込まれた外気、 微かな涼しさを削ぐような薄皮への口付け。 吸われる皮膚に鬱血の華を咲いた頃合、微かに眉根を寄せ]
切っても切らなくとも、…俺の唯一は君だけだよ。 だから、どうしても他の男が恋しいというのなら 俺に君を留める手など無いのがね、
[心までは金で買う事は出来ないから、彼女の心に箍を付けられない 喩え首輪をつけたとしても、彼女の心は彼女だけのもの。 だから、その誓いが何より胸に充足の暖かさを与えてくれる]
――そうか、其れなら君と共に居ない時も安心できる。 ……、あのなぁ、
(240) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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どうかしていると、…自分でも想うよ。
君の心が変わらぬうちに、首輪に鎖を設けたいと 一瞬考えてしまった。
[それでは本当に犬ではないか、否、それ以下か。 彼女の尊厳を奪い、我欲に満ちたいと黎い考えが 浮かんだ事を明るみに出したのは、後ろめたさから来たもの
窓から注ぎ込む日光で、輝いて見える金髪に指を差し入れ 首輪をつけるかと問われるまま、チョーカーを受け取り、]
毎朝俺がこれを付けてやれたら素敵だと想うのだけどね。
[細い首周りに革のアクセサリーを巻いて、 金具で留めるその前に、唇を同じように寄せた。 甘い薫りに導かれるように、首筋を舌でなぞり 柔い皮膚の上から、強い接吻を。 そうして漸く、擦れる音と共に金具をぱちりと留め]
(241) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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困ったな。 学校に行くのが億劫になる、やれやれだ。
[そうもいかないと頭の中では判っているから。 離れなければならないと思考は急かすのだけれども
街に出れば手を繋いで歩く事も阻まれてしまう 立場違いの関係に、早く卒業してくれれば良いと どうにも為らない願いを一度だけ浮かせて]
スージー、
[頬を撫ぜ、形良くつんと尖った顎を指で引き寄せる。 出かけの口付けにしては触れるだけで留まらず、 唾液を含んだ舌は、彼女の唇の合間を軽くつつき]
(242) 2014/10/08(Wed) 13時頃
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