3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[自分の欲望に理由をつけて。
その言葉が、ちくりと、した。
けれどその感覚も直ぐに消える。]
…… ふ。
[最後の言葉に小さく、笑った。]
まだ、欲しいのか?
[渇きはいつまで続くのか……。]
|
離したら、またどこかに行くでしょう? 喉が渇いたなら、飲めばいいんですよ。 [俯く様子を見つめる]
献血だと思えば、酷い話でもないでしょう。 こう見えても、半年に一度は献血に行ってますから。 もっと来て下さいと勧められはしましたけどね。 なかなか時間が取れないものですから。
[同じ例えをドナルドが考えていたとは知らない]
それに吸われても、化け物だとは、思いません。 欲しいものが、血液というだけです。
[廊下に響く足音が耳に届く]
(655) 2010/02/28(Sun) 02時頃
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――…… 。
[何かに気付いて、黙る。]
まあ。止めて欲しい時は精一杯罵る事にするよ。
でも、何時僕に降りかかるかも判らないけどね。
[何故、『鬼』の殆どが 好かれた のか解らない。
もしかしたら、次は自分の可能性もある。]
気まぐれ、か。
――…、
[まだ、少し]
……―ーいまは、…まだ。
[罵って、だとか。莫迦だ、だとか聞こえて。
ただそこまでは、上手く頭が回らないでいた。]
[様子を見る。]
[そして……]
苦しいよな………。
血ならやるから、こっちに来い。
お前の事情は、俺たちのほうが、わかっているさ。
[それは、同じ化け物としての……
鬼としての………もう、同じ舞台にたつものとしての……。]
人間に化け物であるのを見られたくはないだろう?
こっちに来い……。
[聴こえてた話には、苦笑い。]
飲みたいなら飲めばいい?
それがたまたま血液?
ふざけるな。
俺たちをペット扱いでもしてるのか。
|
バーナバス、アトラナート先生は大丈夫そうですか。 貴方も、……。
[落ち着いた様子のバーナバスを見る。 僅かに、臭ったのは血のにおいか]
お人よし、なんでしょうかね。 言ったでしょう、私は、教師です。 生徒が困っていたら、助けるのがその務めですよ。
[教師でなかったら? そんなIFは考えるまでもなかった]
(662) 2010/02/28(Sun) 02時頃
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――…。
…、バーニィ
[酷く、困ったような顔を、した。
嗚呼。自分は、鬼だから。]
[困った顔に、帽子の奥から鋭い視線を向ける。]
お前のために言ってるんだ。
そうやって、お人よしの血ばかりを吸いたいか?
嫌だろうが……。
[それは同じ衝動をもっているからこその、助言ではあるが…。]
――血なんか
吸いたくない、んだ
身体――勝手に、……
[唇を、噛む。]
|
自己犠牲では、ないでしょう。 それで自分の身を削ってしまうならですが。 献血程度の量失ったところで、何の問題もない。
[バーナバスの言葉に、ちらとセシルの方へ視線を向けた]
セシル・シェリー、……バーナバスは、貴方と同じです。 だから、そのように思ってしまうのでしょう。
貴方が気に病む必要はありません。
(668) 2010/02/28(Sun) 02時半頃
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[二人の会話に口を挟むことはないまま。
ただ、ぽろりと零れた名前に、低い声の主が思い至る。]
……ああ。
[あのおじさんか、と、ぼんやり思う。
飼育小屋関連で世話になることは多かった。]**
当たり前だ、血なんか吸いたくない。
同じだ。
同じなんだよ。
[その吸ったあとの虚しさも……。]
|
一緒じゃないのは、わかっていますよ。
貴方も、わかっていない。 バーナバス、貴方が人の血を吸う事に罪悪感を感じるのは、それが相手にとって負担だからと思っているからです。
拒絶を受けたほうの辛さも、似たようなものです。 吸わなくていいのではない。 そんな衝動が、今から誰の身にも起こるとしたら。
貴方が、ケイトに憑かれたアトラナート先生を抑えたのは、何故です。
[階段を降り始めるバーナバスへと視線を向けた]
(671) 2010/02/28(Sun) 02時半頃
|
化学教師 スティーブンは、用務員 バーナバスへと、くれても、構いませんよ。と言い放った
2010/02/28(Sun) 03時頃
――……、
……嗚呼、
[そうだ。
そうなのだ。
酩酊の後の、――自己嫌悪は]
……、…―― でも、…どうするんだ。
…血なら、…やるって、謂っても。
お人よしの血が吸いたいなら、そうすればいい。
ただ、そのほうが苦しいだろうと思っただけだからな。
あと、鬼になる決意はついたよ。
お前らみんな、護ってやるよ。
はは はは
はは はは
鬼は、やっぱり、化け物になるしかないなぁ。**
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だから、それを考えるためには一人でいない方がいいのです。 ですが、衝動を血を飲ませて抑える方向より、別のやり方を考えた方がいいでしょうね。 衝動は、一度ではない。 渇けば、また起こる。 一度失った血液はすぐには元に戻りませんから。
貴方は死にたがっていない。生きる意志があります。 一人でいたら耐えられなくなるのではないですか。
いつまで続くのかわかりませんが、何もしないよりはいいでしょう。 全員が喉の渇きを訴えることだって、ないとは言い切れないのですから。
(674) 2010/02/28(Sun) 03時頃
|
――……、
[見えないところで]
[表情を、痛みを堪えるようにゆがめた。]
[鬼になりきれない鬼。]
[半端な、黒い染み]
……、――バーニィ……
[渇く、わらい。
何も、謂えなかった。]
|
[バーナバスの言葉には少し眉を下げた]
死にそうなら、そんなことも言ってられないでしょう。 数式には、なりませんよ。
[息を吐いた。起こる波は、まだ緩く]
声の主は、ケイトですね。アトラナート先生からはもう出て行ったということでしたが。 さてどうでしょう。 そんな簡単に出て行くなら、そもそも入らないでしょう。 気まぐれに動いてるように見えますが、彼女の望みを考えれば、まだ何もしていないのに離れることは考えられない。
[セシルの手は握ったまま]
一人で。 衝動に抗いますか。自分の血でも舐めますか。 それでも、治まらないのでしょう?
(676) 2010/02/28(Sun) 03時半頃
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―屋上から降りた頃―
……みんな結構度胸あるね、こんな中を散歩中みたい。
ほとんど連絡係に使っちゃってごめん。
[あちらこちらで人を見かけたのだ、
昼に一度戻った保健室とは様子が違うだろう。]
そっちは、大丈夫?
音楽室でまた騒ぎがあったけど、今は落ち着いたらしい。
……今度こそ、そっち戻るよ。
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だったら、……どうしましょうね。 解決方法を今から考えようといっているのです。 医学の観点から言えば、あまり血を飲むことはお勧めできません。 感染症の類に、かかってしまう恐れがありますから。 私は、この前健康診断で健康体のお墨付きを貰いましたから。ああ、体力不足がありましたか。 いくらかは、あげられます。 採血でもして誰の血なら飲んでも大丈夫なのか、調べてみましょうか。 もちろん、応急処置ですよ。 [握った手を見る。その指先に目が行った]
この、指は? いつからこのように?
[半歩の距離は、詰めない。なった理由などわからないだろう。だから、いつからそうなのかを聞く]
(689) 2010/02/28(Sun) 10時半頃
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何故みんな、一人でいることを選ぶのでしょうね。 一人で解決できますか。 迷惑をかけたくない。それはわかります。
いなくなられる方が、よほど心配なのに。 一人のときに何かあれば、どうするのです。
……したいことがあってここまで来たのではないのですか。 ケイトを、声の主を探しにでも?
[そこまで言って、ビー玉の色のことを思い出した。黒い染み。セシルの持つビー玉はどうなのだろうという疑問。 もし黒い染みがついていたなら。
聞かずに、ただ眉を寄せた]
(692) 2010/02/28(Sun) 10時半頃
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[響いたケイトの声。――学校のどこか]
彼女は、自分を探して欲しいのでしょうか。 それともただ、友達が欲しいのでしょうか。
それともその両方か。 そもそも「本当の私」が何を指すのか。
行きましょう。 その前に、貴方がしたいことを優先させましょうか。ここまで来た目的を。 ケイトを探す、というなら、目的は一緒になりますが。
(694) 2010/02/28(Sun) 10時半頃
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皆わりと自由だよねぇ。
[聞こえてきた言葉に答えながら、
クスクスと笑う声に、呆れに近い響きが籠もって。]
気にしてないよ。
こっちはこっちで動いてないんだから。
[そろそろ動かなきゃ行けないな、とかちょっと思った。]
ん、対して変わってないよ。
ドナルドとキャロライナが戻ってきたくらいで。
[他はまだ保健室にはいないと言外に言って。]
…待ってるよ。
…… 護る?
[何、から。 誰 から?]
…… な。 ケイトは見つけろって
でも、
黒い染み は ―― 彼女は 何処なんだろう。
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