3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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……倒れた?――…嗚呼。
……
[困ったような。]
…ラルフにでも運ばせたらどうです。
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― 生徒会室 ―
[時間の流れの感覚が酷く希薄だ。 気を失って夢も見ない状態から、周りの声がなんとなく聴こえるほどの状態になったのは何時か。]
あ〜……―――
[ゆるく覚醒する。 途中、何度か話しかけられた気がする。 ピアノの音を聴いた気がする。 けれど、どれも朧気にきちんと形を成さない。
ただ、夢のような思考で思ったのは。 ―――……過去と同じ過ちを繰り返したくない、と。]
(669) 2010/03/02(Tue) 11時頃
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[足元に、シャツの感覚があった。 フィリップが居るなら、名簿を捲る音がするのだろうか。
濃紺が動く、探すのは薄紫。視線は合うか。 合えば、どこか、安堵したように微笑んだ。]
(670) 2010/03/02(Tue) 11時頃
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さすがに気を失ってたら、
ラルフ君ひとりじゃ運ぶの無理よね……
………人手はないのかしら
[生徒会室の扉のほうをちら]
あ、ううん、気にしないで。
ディーン君がんばって運んでくる……
――…、
……、……
[――何か、随分な間があったが。
確かに此処には、男手があるわけで。]
……必要なら、…
[――間。]
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― 生徒会室 ―
――……お前が傍に残ってくれてて、良かった。
[まだ思考は、はっきりとしていない。 揺れる薄紫。上手く形を成さない問いかけ。
――……思わず漏れた 言葉。
同じ傷つくなら、傍に居てくれた方が、きっとマシなのだと。 傍からすり抜けていった、過去(女)がそう思わせる。 実際、どっちが辛いかなど、分かりはしないけれど。]
(677) 2010/03/02(Tue) 11時半頃
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――……なんで。
[それは、多分。ドナルドを見ての、小さな一言。]
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そうか、良かった。
[思考はやがてはっきりとしてくる。本音が、隠れる。 報告に、少し苦味を帯びた微笑を浮かべるのは。 傍に居てくれた方がいいけれど、自分が傍に居ることで、先ほどのキャロライナのように傷つける可能性を見るから。
――……だから、基本的には受身なのだ。 ――……だから、求められれば自分で出来うる限りは、そう思う。]
嗚呼、シャツ、ありがとう、な。
[その場の面子を見て問題なさげだったので、新しいシャツを着込んだ。]
(678) 2010/03/02(Tue) 11時半頃
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…… 今、足場悪いし
さ。
怪我 したら どうするの
どこに運ぶつもりか、知らないけど。
やっぱり男なら手伝ってやれ(……
足場悪いらしいし(……
――…あ、階段…そうね。
保健室、遠いものね。でも……
ディーン『――』は怪我してるの?
だったら 保健室だろうけど。そうじゃないなら
同じ階の、教室とかでも、いいんじゃない。の?
……?
……
[フィリップがディーンの名を紡ぐ、
それが 何かを重ねた気がした。
――形には、ならなかったが]
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― 生徒会室 ―
何が分からねぇのか、分からねぇな……―――
[泣いてしまうのではないかと思った。困った風に微笑む。 思い浮かぶのは、裡に皹の入った薄紫(ビー玉)。
その意味を知りたいと思えども、言えない。 まだ、ドナルドは、この世界にあまり染まっていない。 正気だから、聴けない。
けれど、言って欲しいと遠まわしに伝える風なのは ――……それでも裡に染みこんでくる何かの所為。]
(684) 2010/03/02(Tue) 12時頃
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彼、首に、少し傷を。
……じゃあ、君が手伝いにきてくれる?
[少し前聞こえていた 怖いもの知らずの会話を思い出す。
彼女が聞いたなら、怒っただろうが
会話に出て
嬉しいとも感じただろうか。と、思う。
厭味のような軽口の まるで 友人のような 。]
おっさん は 萌え殺されればいいよ、きっと。
別嬪さん に。
[彼の言葉を 重くしない ように。]
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外、騒がしいなぁ。 嗚呼、これから、どうするかね……――― 俺が、キャロルのところに行くのは、やっぱ拙いか。
[相手の声が常に戻った気がした。 だから、話題を変えた。
セシルと、その場に居るならフィリップにも、お前はどうする?と問いかけた。]
(685) 2010/03/02(Tue) 12時頃
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いいよ? そこには
生徒会長『モ 居るんでしょ。』
…… 生徒会長は ケイト を探すんじゃなくて ビー玉を探してるんだ、ね。
『見つかっちゃう カな。』
…――
…… 莫迦か 本当に。
[小さく呟く]
嗚呼。…生徒会長は、ビー玉を。
…そうか。――見つかったら、…鬼は、まけ。
なら。
そりゃ、ケイトを見つけてもらわないと困る。
確かにわりぃ子だ。
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