3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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あんまり友達に心配かけちゃ だめ
[薄紫にぽつり]
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−生徒会室− [>>596後退られる前に言っていた言葉を思い出して。]
ケイト …… ケイト=グリフィズ?
[本名が解った と。]
そうか、良かった。 少しでも 見てもらえるのは きっと。
[嬉しい、のでは、ないかと。 哂う顔 なのに ひどく寂しそうに 哂うお下げの少女。]
校長先生の話は聞いた?
[尋ねる。知っていること、と。彼からは、制服の話も聞けるだろうか。]
(605) 2010/03/02(Tue) 02時頃
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……そうじゃない。
[――気を紛らわすため、とか。
――それに痛みは丁度いい、と思っていた]
……、
…――ただの癖だ
[だめ、と謂う声には、困ったような、
きまり悪そうな気配が、あった。]
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[>>604怪我が増えて大丈夫な訳が無いと言う彼に。]
それ…… お互い様って言うんじゃないの。
[いつかオスカーに掛けてもらった言葉を。口にする。 少しだけ皮肉げに、笑う。]
てか、さ。 何があったの、一体。正直よく解らないん、だけど。
[話したくないなら、無理に話さなくてもいいけど。 そう言って。]
(606) 2010/03/02(Tue) 02時頃
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…… 癖 。
[そう、と、小さく。]
でも 気をつけな よ?
お人よしが、多いから さ。
[ばつの悪そうな、そして見える姿に、苦笑を漏らした。]
――……、
……、知ってる。
[そうして、一度ドナルドの方を見た。
伏せた眼は、複雑な色だった。]
…、何で今になって。
[今だからこそ、なのかもしれないが。
わからない、と呟いた。]
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−生徒会室− [>>607「笑ってた」 そう聞いて。 少しだけ、表情を緩めた。]
…… 見つけてもらえなくて、ひとり寂しくて。
[だから仲間を引き入れようとして、でも 結局見つけて貰えないまま。 ひとり のまま。なら。]
―― ……。
[何か を思い、右眼を伏せる。]
そう言えば ドナルド君も 来てたんだね、ガッコ。
[伏せていた右眼をドナルドに向ける。別段返事を期待してのものではなく。 同じクラスの問題児が まるで定められたかのように同じ日に学校に。 来て、残って、巻き込まれるなんて。]
(609) 2010/03/02(Tue) 02時頃
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……そんなにあぶなっかしいかなあ
[拗ねたような声がぽそり]
…… そうだね。
[吸血衝動に襲われていた時も、そう言っていた。]
な、踏み込まれるの
厭なの ?
[少し、だけ、踏み込む。
踏み込んでしまったのは 何故 だろう。]
え。
[拗ねた声色に、割合と本気で驚いたような声を返した。]
…… 言った、と思うけど。
[くすり。小さく 笑った。生徒の、笑い。]
気にしないで、きみたちは青春の話をしてなさい。
私、聞いてないふりしてるから。
――あ、笑ったわね、もう。
そんなこと言うの君くらいだと思ってたのに。
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−生徒会室− [>>610別にいい、その言葉に、溜息一つ。]
…… 解らなくも、無いけどね。
[変化した爪。闇に浸蝕された 顔。 人を避けたい気持ちと――]
話したければ、全部話してくれていいよ? まあ、時間も惜しいから、簡単に簡素に。
そうだな、400字詰め原稿用紙76枚分くらいで。
[皮肉を言われて、返す。 口端を、上げた。]
まあ、調べものも、ちょっとは聞きたい。 校長の誕生日のヒントになりそうなのなかったかなって。
(611) 2010/03/02(Tue) 02時頃
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…… いや、生徒の大半はそう思ってると思う よ?
[くす。また笑う。
今は失ってしまったあの日常のような会話が。
ひどく懐かしくて。 恋しい。]
[だから、か。
踏み込んでしまったことを誤魔化すためか。
目前の彼にも冗句を口にする。]
――、…
[踏み込まれるの]
[厭なの。]
……――、それは、
[僅か、うろたえたような気配。]
…関係、ないだろう。
……――
…、――
[ぼんやりと、遠い日常を思う。
青春、と 彼女は言う。]
別に、そんなんじゃ、ない。
[顔を背けるような。気配。]
―― …… そうだね。
[関係ない。 そうだ。如何して、訊いた のか。
ごめん、と謝ろう、として。]
本当は 嬉しい のかなって。
[呟きのように小さな声で ぽつり と。
狭い視界に、見えてしまったのは――泣きそうな 貌。]
違う
[―――刻むような言葉が、落ちた。]
…ちがう。
……――
|
−生徒会室− [>>612話していた相手が動いたから。 その動きに合わせて、見えてしまった、狭い視界に映る かお。]
――
[見てしまった事と、半眼で見られて、視線を逸らす。 簡素じゃない、と言う突込みには、冗句、と返した。]
隠し金庫の暗号と ケイトの在籍年、か。
[隠されている、と何故にか思い。 差し出された名簿を右腕で受け取ると、少し離れて名簿の頁を捲る。 別の教室で見たかったが、持ち出すのもと思う。]
…… 。
[距離を取ったのは、邪魔だと思ったからか、この顔を少しでも見られたくないと思ったからか。]**
(615) 2010/03/02(Tue) 02時半頃
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…… そ っか。
ごめん、変なこと 訊いた。
[否定の言葉 本心かはともかく。
それが返れば、これ以上、踏み込みは、しない し。
*出来な かった*]
――べつに
[背中で答える、奇妙な感覚]
[この手ではピアノは弾けない]
[この手ではつかめない]
[この手では]
(でも、欲しければ手を伸ばし続けるしかないのよ)
…… …――わからない。
[呟きは闇に、後には、紙を捲る音が響く*ばかり*]
命狙ってくる相手さんときゃっきゃうふふ出来るほど、
心臓に毛は生えてないんだよねえ。
[まだ、あの時の事は忘れていない。]
じゃあ、覚えてたら気にしない。
[出生の秘密に、何を言えば良いのか分からなかったけれど]
生まれる前の事は、自分じゃどうにも出来ないさ。
肝心なのは、その後。
今のあんたは何所に出たって恥ずかしくない好青年じゃないか、
いらん事したお父さんだって見返してやれるとも。
[今度はふざける様子もなく、思ったままを告げて]
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