52 薔薇恋獄
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サイラスは、礼を言おうと織部の姿を探して部屋へ*
2011/05/18(Wed) 09時頃
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― 2階廊下つきあたり ―
ふうっ!?
[呼び名はさらに時を遡る。 舌っ足らずだった頃の呼び名で、己を見上げた後、意識を手放した相手を慌てて抱きとめる。]
……莫迦だな。 何も出来てないことなんて、ないさ。
[はっと、息を吐いて。珀の体重を支えたまま床に座る。 流石に運動部でもなければ、意識の無い同年代男子を運ぶことは難しい。 一番良いのは、人を呼ぶことだと判っていて、先程の珀が耀にしたように、傍に居ることを選ぶ。 少しでも温もりが伝うようにと、いつもはふわふわな筈の濡れた金糸の髪を湛える頭を肩口に抱き寄せた。
と、その時か]
(121) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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珀の部屋って、どこでしたっけ。
[ひとまずそこに……と、呟いた辺りで鳴瀬の姿が視界に入る。]
鳴瀬先生?
[弱い筈の視力――中庭の人物が誰か判らなかった程、にも関わらず、誰かを判断して声をかけた。]
(122) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 09時頃
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(>>121と>>121の間に挿入お願いします)
浜那須……先輩……。
[現れた先輩の姿を、見上げる紫の眼は、少し揺らめいて。 一度、困ったように眉間に皺寄せて微笑むのだが、彼が珀を運ぼうとするのなら拒むことはない。 両脇を支えて起こす形になるか。]
(123) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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[>>117鳴瀬先生から名前を呼ばれたのに気付くと]
士郎ちゃん…甲斐いました…珀と一緒っす。 ていうかふたりずぶ濡れで…
[そういってこちらへと向かってくる鳴瀬とその後ろにみえる土橋と百瀬。]
そういえば先生も1年生達もずぶ濡れ? 大きな風呂とかあるといいですね
[近づいてくる鳴瀬の姿を、困ったように見つめる]
(124) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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俺は、平気ですよ。
……先輩、意外と力持ちですね。 それとも俺が非力なのと、珀が軽すぎるんでしょうか。
[浜那須に覗きこまれれば、そう苦笑して応えた。]
(125) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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けーま と………甲斐と珀もいたか。うん。
[とりあえず、けーまの先に甲斐と珀の姿を見止め、頷いた。]
ああ、でかい風呂あればいいな、こんなに雨にあるとは思わなかった。 まぁ、俺は大丈夫だ。丈夫にできてる。 それより、珀は、気失っているのか?
[そのことに気がつくと、目を見開いた。 気を失うとか、珀は病気もちとかじゃなかったはず…まぁ、痩せてるけど…。]
そうだな、とりあえず部屋に連れていくのが先決だろう。よし。
[珀を抱え、濡れたままの甲斐を見る。]
(126) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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風呂むりならお前すぐ着替えろ 体冷えるぞ 楓馬の部屋は?とりあえず体拭いてやったほうがいいだろ
[天気も悪ければまだこの時期は寒い。甲斐に楓馬の部屋を聞いて、>>125階の声が聞こえたら少し安心してにやりとした顔で笑う]
たぶん3番目
(127) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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[そして、甲斐がけーまに自分は大丈夫だと言う声を聞けば、また、うん、と言った。]
お前は大丈夫か?大丈夫なら、一階の文先生の部屋に行ってやってくれ。 耀が、泣きそうだった。
でも、けーまが言うとおり、お前も濡れて寒いだろうからせめて着替えはしていけよ。
[文からの伝言を甲斐に伝える。それから、けーまと甲斐の二人に。]
何だかみんな大変なんで、しっかりしてる奴に負担がかかると思うが、甲斐、けーま、お前らは頼りにするからしっかりしとけよ。
[そう告げると、珀を運ぶのを手伝おうとする。]
あと、姿が確認できないのは大須だけだ。
(128) 2011/05/18(Wed) 09時頃
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セシルは、バーナバスから士朗ちゃん呼ばわりされてるのはまだ知りません。でも、そんな怒らないと思う。
2011/05/18(Wed) 09時頃
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[浜那須の言葉に、ああ赤毛の1年コンビも鳴瀬の後に居たのか……と思い、つっと眼を眇めた。 けれど、それでも上手く見えなければ、諦めたように近くにピントを合わし直す。]
……そうですね。
[2人からかけられる言葉に、合わせてその一言で答えるものの、少し考え込むような仕草を見せた。 その仕草を解くのは、大須という名前が聴こえて来た時。]
先生、大須は……。
[浜那須の存在があったから皆までは言葉にしない。 ただ、ゆるっと首を一度横に振った。
……多分、此処には彼はもう居ない、と。]
(129) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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大須はまだ? 2階は一応しらべましたけど
[>>98で調べたことを鳴瀬先生に伝えて]
まさか叔父さんが心配で外に行ったとかないですよね この酷い土砂降りの中何も用意せずに外に出るとか無茶すぎる…
[口を濁して呟く]
(130) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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つか、お前、士朗ちゃんって…
[やっとけーまから呼ばれた名前に、一瞬止まるも、別に悪くなさげなのは、ちょっと本当は嬉しかったとか、結構単純だった。 だけど、大須のことについて、甲斐の仕草に、瞬いてから息を呑む。 それはきっと、さっき、庭で甲斐が言ってた、「実害」なのだろうか。]
――……ッ [思わず自分の口に手を当てた。目元のみ、眉が寄るけど…。]
ともかく、珀を運ぶぞ。けーま。
[目を一旦伏せた。]
(131) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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あ… はいっ
[腕の中の珀に少し意識をやっていたので甲斐と鳴瀬先生のやり取りには気づかず>>129>>131 指示されると慌てて、鳴瀬の後ろから部屋へと珀運ぶ]
(132) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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―トンネル―
[髪や服を解くその指に、棘が刺さったのかぷつと赤い粒が溢れさっと雨が流してしまった。 怪我をさせてしまった。 唇を噛む。
向けられた背中はやけに大きく見えて。 いつもじゃれつく背中だというのに、何だか気恥ずかしくて。 首に腕を回してぎゅうとしがみつくと、顔を伏せて肩に額を押し付けた。
玄関に着く頃になってようやく顔を上げると、首筋や襟足、耳が視界に入り、妙に落ち着かない。 左耳に向かって、唇を動かした]
―……ありがと
(133) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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[蛍紫は、まだ道が塞がれたことや、電話が通じないことは知らない。ただ、目元に皺を寄せる顧問に、事体の深刻さは通じたらしいとほっとする。 浜那須の反応に、しかし何も言わないままだと、皆ずっと大須を探し続けるのでは、という先を見て、どうしたものか……と考えながら、2人が珀を運ぼうとする様子を見るのだけれど。]
先生、やはり俺が運びます。 耀のところには、珀を運び終えたら行きます。
[鳴瀬が数歩、歩きだせば、途中で交代を申し出る。 例えば幼馴染達が寝不足……などを悟るのに似た感覚で、彼が右足を庇って歩いているのが判ったから。]
(134) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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―二階―
[鳴瀬や甲斐の姿に安堵すると共に。 俺が、あんたらを探してやってたっつーの。
そう毒付いて、鼻を鳴らした]
あの、タオルとか…
(135) 2011/05/18(Wed) 09時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 10時頃
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[>>134甲斐がいう事にやれやれと頷いて]
わーった 甲斐が珀心配ならついてくればいい 今ここ電話が通じないんだ 病人が出る事が一番まずいから とにかく早くこの子暖かいところに寝かせてやろうや
(136) 2011/05/18(Wed) 10時頃
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うん、けーま、しっかりよろしく。
[けーまの良い返事にまた頷いて運び始めた時、甲斐が>>134自分がといいはじめたのには厳しい顔を向ける。]
お前は、早く耀のところに行ってやれ。 本当に、
―――……泣きそうだったんだ。
[それは、少し、何か感情が入っているだろう。 そう、多分、鳴瀬自身も、耀と同じような思いを過去、したかのように…。]
あと、先生これでも力あるんだぞ。信用しろ。 ああ、これ、着替え、部屋に置いといてくれ。
[持ってた着替えを甲斐に預けて、早くしろ、と促す。 そして、けーまと珀を運ぶだろう。**]
(137) 2011/05/18(Wed) 10時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 10時頃
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タオルとか、適当に開いてる部屋から持って行っても文句いわれんだろ っていうかお前たち怪我もしてる? 擦り傷とか安易に考えないで体あったまめたら文先生にちゃんと治療してもらえよ
[一年生には声を掛けて…>>137鳴瀬の言葉が聞こえれば、甲斐がついくるか来ないかにはもう口をはさむことはない。鳴瀬の足には全然気は回っていなかった]
(138) 2011/05/18(Wed) 10時頃
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[鳴瀬の厳しい顔に、一瞬たじろいだ表情を浮かべた。 くっと、表情を改めるのは浜那須の言葉に。 それでも、珀を運ぶを選択しようとすれば、押し付けられる着替え。思い出すのは、鳴瀬も濡れ鼠だったということ。]
……先生、後で一緒に風呂でも入りましょうか。 それが、交換条件、ということで。
[耀が心配でないという訳ではない。 でも、耀の傍には人があるというから珀を選択した。 けれど、今、珀に2人がついてくれるのならば、耀に向かうのは自然なことの筈。 交換条件といったのは、この場にあろうとしたのは、そして結局鳴瀬の言葉通りに動くのは……。]
珀のこと、お願いします。
[2人に礼をしてから、鳴瀬の脇を通る形で階下に向かおうとする。去り際、ぼそりと鳴瀬だけに聴こえるように囁く言の葉。]
力の問題でなくて、先生、足怪我してますよね。 信用してないわけでなくて、心配なんです。
(139) 2011/05/18(Wed) 10時頃
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[気難しい顔で階下に向かおうとすれば、一年コンビとすれ違うことになるだろうか。]
……怪我してるのか?気をつけろよ。
[その段階で初めて怪我に気がつくありさま。 己と鳴瀬を探して作ったとは知らず。]
(140) 2011/05/18(Wed) 10時頃
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[鳴瀬先生の指示で入った部屋は珀と耀の部屋だったのだろう、部屋に入ると紅子さんが鳥かごの中で心配そうに羽ばたいた。 とりあえず鳴瀬先生にベットにバスタオルを敷いてもらうとその上に珀を寝かせる]
…ほんと、ちっさいつうか華奢だな
いつも元気にくるくる走り回ってるし 耀の傍にいるから気づかなかったけど―――。
[静かに眠っている楓馬はとても頼りなくみえて、そっと濡れた髪をタオルで拭ってやる]
(141) 2011/05/18(Wed) 10時半頃
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先生濡れた上着くらい脱がした方がいいですかね
[傍にいるであろう鳴瀬に尋ねて何の気なしにシャツのボタンに手を掛けたが
ゆらり ふわり… 珀から甘い薔薇の香りがしたような気がして
カッと顔を赤くすると手を引っ込める]
あー、やっぱり ここは先生にお願いします 俺は…その…なんだか そうだ! 暖かい飲み物とか…台所探してきますんで
(142) 2011/05/18(Wed) 10時半頃
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―― 自室 ――
[扉が開いて、ずりずりと道さんがいざってくる]
………………………。
[少し遅れて手を振った。 彼が近付いてくるのを、首傾げて見る。立てないようなのを見ると、水晶玉を隣の畳に置いて、両腕伸ばした。 ぐっと、彼の脇から手を入れて、抱きあげようとする。それは彼が自分の隣に座れるようにと介助のつもりだった]
[自分の手は常よりずっと冷たい。触れる動きも常よりずっと力が入り、どこか乱暴な。まるで存在を確かめるみたいに。 拒否や抵抗されればすぐに離れるが、されないならあまり離したがらない]
…………………
[彼から連続して発せられた問い。音を言語に変換するのにいつもより時間がかかる。何せ、普段でも常人よりこの分野の能力低い]
――お…大須、消え、た。
[結局、言葉に出来たのはこれだけ。具体的な状況について聞かれるなら、酷く時間をかけてぽつぽつ話すだろう**]
(143) 2011/05/18(Wed) 10時半頃
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― 広間 ―
カレー? ……そうね。なにかお腹に入れておこうかしら。
[栖津井に報告した後、寧人に勧められるまま黙々とよそって貰ったカレーを口にした。 あまり食欲がないせいか、スプーンの動きは遅々としたものの、ゆっくりゆっくり動かして]
雨酷いから、その時は気を付けて。
[後で確認するという栖津井へ、そんな緩い激励を贈った]
(144) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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[なんとか胃の中に全て納めてしまえば、汚れた皿を手に厨房の方へ。 がしゃがしゃと食器を洗い、食器棚に戻した後、 なんとなく飲み物が欲しくなって、冷蔵庫を開ける]
……水とスポドリと、牛乳と……、 これはセンセたちにかしら?
[ビールの缶を手に取り、しみじみと見詰めた後冷蔵庫に戻して。 牛乳を手に取ると、行平鍋のなかに開ける]
(145) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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― 耀の元へ ―
[部屋に辿り着くと顧問の服を端に置き、服をたたむ間も勿体ないという感じで脱ぎ捨てて着替えを果たす。 髪はびしょぬれまではいかず、けれどしっとりと濡れそぼったまま、向かうのは耀の所。
場所は、誰かに聴いたか(その場合は広間に居たものが濃厚だろうか)、幼馴染アンテナでキャッチしたのか。]
……らん?
[栖津井に挨拶をするのも忘れて、見えた幼馴染の寝入る姿にさっと顔を青くする。 慌てて駆け寄って、ただ寝ているだけど判れば……栖津井からの説明もあっただろうか、ほっと息を吐いて、耀の髪をそっと撫でる。]
(146) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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ふうとらんは、俺が護るから……。
[小さく零す言の葉は、栖津井ならば聴こえたかもしれず。 髪から手を離せば、きゅっと耀の手を握って、考えこむ。
――暁様とは、誰か。 怪談が正しいならば、屋敷の息子なのだろうけれど。 自分の眼には、暁様とやらの霊は視えていない。 ならば、 は、誰かを暁様とやらに見間違えたのだろうか。 あの時、中庭にいたのは、誰だ……。
己の視力の悪さを呪いながら、気難しげな顔を晒す。 けれど、誰かに声かけられれば、はっと、申し訳なさそうな顔に転ずるだろう*]
(147) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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[どうやらこの雨の中、外をうろついてた面子がいたのは皆の話の端々から判ったから、 体が温まる様にホットミルクでも作ろうかと、 牛乳を開けた鍋の中に、砂糖と蜂蜜を適当にぶち込んで火に掛けた]
……ん、こんなもんか。
[温まる前に指を一本突っ込んで、ちゃんと味見をするのは忘れません]
(148) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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[コトコトと牛乳が煮立てば、火から離し、ポットの中へ注ぐ。 マグに二つ注いだ後、「ホットミルク。ご自由にどうぞ」とメモを置いて、浴室の方へ向かう。
浴室の扉の前――と言っても、歩くのに邪魔にならない位置――に湯気の上がるマグを二つ置き、
「これでも飲んで身体温めなさいよ」
と、メモを残し二階の自室へと戻った]
(149) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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[無数のなにかが、蠢く闇の中。 とぷりと浸かった身体は、その一部のようで、離れようという気も起きない。
遠ざかっていく足音。 知ってる。父親の革靴と、母親のパンプスの音。 知ってる。仕方ない。普通の家で、普通に育てて貰ったのに、普通に育てなかったんだから。
だから、たくさんの感謝と、交じり合う謝罪と。 消えてゆく靴音に感じるのは、それだけ。
だって、強がりじゃなく、自分はしあわせだと言えるから]
(150) 2011/05/18(Wed) 11時頃
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