3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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違う
[―――刻むような言葉が、落ちた。]
…ちがう。
……――
…… そ っか。
ごめん、変なこと 訊いた。
[否定の言葉 本心かはともかく。
それが返れば、これ以上、踏み込みは、しない し。
*出来な かった*]
――べつに
[背中で答える、奇妙な感覚]
[この手ではピアノは弾けない]
[この手ではつかめない]
[この手では]
(でも、欲しければ手を伸ばし続けるしかないのよ)
…… …――わからない。
[呟きは闇に、後には、紙を捲る音が響く*ばかり*]
命狙ってくる相手さんときゃっきゃうふふ出来るほど、
心臓に毛は生えてないんだよねえ。
[まだ、あの時の事は忘れていない。]
じゃあ、覚えてたら気にしない。
[出生の秘密に、何を言えば良いのか分からなかったけれど]
生まれる前の事は、自分じゃどうにも出来ないさ。
肝心なのは、その後。
今のあんたは何所に出たって恥ずかしくない好青年じゃないか、
いらん事したお父さんだって見返してやれるとも。
[今度はふざける様子もなく、思ったままを告げて]
それできたら逆にすごいよ。
ほんと。
[この状況を作り出した人物と、きゃっきゃうふふ出来るほどバカではない。]
了解。
……そう、だね。
見返すには戻らなきゃね。
…みんなで。
[どこか決意にも似た声で答える。
そして、ケイトから聞いた赤いビー玉を持つ者の人数を伝えるつもり**]
真正面から向かってこうとするのが居るからねえ。
[その真っ直ぐさは眩しくもあったが]
……うん、皆で帰ろう。
もちろんその皆には、あんたも入ってるからね。
[努々忘れないように、と釘を刺して。
赤い色の数を聞けば分かった、と答えた**]
…――
棒読み聞かれたら知らないぞ。
……本名がわかった。
ケイト。
ケイト=グリフィズ。
[それから、在籍年を伝える。]
…古い制服だったんだな。
…――青い罫線のノートの真ん中くらいに、1983年4月に制服が変わっていたという記述がある。
日誌、詳しく見たら
もっとわからないだろうか。
……量がなにぶん多すぎるか。
…莫迦謂ってるな。
……莫迦だな。
ばかばっかりだ。… 本当。
先生は学校一別嬪さんだなぁ。
ああ、おめぇも綺麗な顔してやがるよなぁ。
……、 …、
先生は、……いいけど
…男が綺麗なんて謂われても、……
……うれしく、 ない…。
ころされてもいい人が
いっぱいいる人なんて
ころしてあげない
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