298 終わらない僕らの夏休み!
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ワタルは、ヒナコを助けるつもりが雛子に助けられたようだ
2019/09/07(Sat) 22時頃
[ちいさく首を振る。
お礼を言われて死んだあたしは微笑んだ。
つもり。()
幽霊であるあたしの顔がどんな風にあの人に見えるのかはわからない。
家に置かれている膨らんだあたしなのか、それとも黒い水たまりなのか。はたまた生前のあたしなのか、9月1日のあたしなのか。
あたし自身にもわからない。水鏡にうつったとして、そこにいるのはプールの水面で歪んだ9月1日の宍井澪ばかりだ。
9月1日の宍井澪が気にしている、昨夜燃えて死んだ男の子のことも黒い水たまりのあたしは気にしていない。
彼はこれから決まった9月1日をなぞる。
その9月1日が、ほんとうの9月1日。
それに何も思わない。()
そも、あたしは8月に死んだのだ。とっくに。]
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>>257
…、は、はい
[まだその名前呼び慣れていないまま、大声で、しかも至近距離で言われると威圧されるがままで]
ごめ…、 いや、さすがに大丈夫だ、って 床蹴ってジャンプくらいは で、き…
………すんませんでした
[どちゃくそ心配をかけてしまったのが解ったので言い訳を中断した。水に濡れた髪をかきあげて見える顔は見たからに怒っている。俺は素直に浮き輪を受け入れた。 おい、背後で笑うな秋山。]
浮き輪さえあれば最強なんだけどな いつでも装備できないからなぁ
(260) 2019/09/07(Sat) 22時半頃
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[とか色々と話していると、なんか魚が――いや、人だった。愛海だ。>>259]
Time is limited…か、…
[確か誰かの名言に使われていた英語だったなと思い出す。]
大丈夫、こんだけ人がいんだ 大事故なんて起きないだろ…、きっと
教えてくれ、愛海!
[こうして――俺の水泳特訓の幕が開いた!! 内容は、宜しく愛海!!]
(261) 2019/09/07(Sat) 22時半頃
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[ふと、プールサイドへ上がっていく雛子を見ると 勿論彼女も着ていた服で入ってしまったわけで、身体のラインがいつもよりわかる感じに見えて、あああ、って心の中で変な声が出かけた。]
風邪、引くなよー…
[ああ、どうやら次に怒りの標的は秋山へ向かったようだった。まあ、確かにこのプールは秋山が溺れた事が発端だ。
あれを二度経験すんのは、正直、きついからな。 というか、誰かがどんどんと忘れていっている状況なのを忘れかけていて、あぶね、と思考を一寸戻す。
こんなにみんなといて楽しいはずなのに、 それが明日には誰かの記憶から失われてしまうのだ。 「明日」を奪われて―――…、]
(265) 2019/09/07(Sat) 22時半頃
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ワタルは、プールサイドで本を読んでいる雛子を見ると、薄い唇を引いた。
2019/09/07(Sat) 22時半頃
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アッ 宍井さん
[大須賀の近くで、さっきまで根岸の話をしていた相手を呼ぶ。なにせ現役の水泳部だ。こんなに頼もしい人がいるだろうか、いやいない。]
もし、良ければ…だけど 秋山の方に泳ぎ教えてあげられない?
俺は、愛海に頼んでっからさ。
[秋山は、「え?マジ?いいの?」って嬉しそうだ。出口が横でいつでも海パンを捕まえられるようにしているのは見えていた。
そもそもこいつだって、もうちょい泳げたらよかっただろ、って俺は思うわけだ。]
(266) 2019/09/07(Sat) 22時半頃
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[颯成からの質問であたしは口をひらいた]
諢帶海先輩
でも、違ってい縺んだっ縺ヲ
[耳は相変わらず水のなかにいるみたいにボヤけた]
あたしが代わ繧、に
そうじゃなくて いい縺ソ縺溘>
だからあたし遘句アア先輩に
今度こそ螟冗・ュ繧、なつ、な、螟冗・ュ繧に……
[みんなのどこか楽しそうな声のなかで、独り言みたいにごぼごぼ喋った。**]
[だからもう、誰かを決めてる。
昨日から決まっていて、変わっていない。
たまたまあの人が先に済ませたから、しなかっただけ。
あたしは町が9月1日を無限にするためでなく
あたしの願いをかなえるためのことをする。
結果は同じ。
一番、一番あたしがいなくなってほしいのは**]
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>>267
…………………はい。
[キングオブ正論を受け、俺は素直にそれを受け入れた。 でもまあ確かに、相手が秋山なら手はいくらでもあるはずだ。]
(272) 2019/09/07(Sat) 23時頃
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>>269 [それから着衣状態での救命講座が始まった。
秋山は「おお…」とかいって感心してたけど あいつは絶対、バッチリ安住の下着を見て焼き付けているはずだ。 忘れろ…。
まさに水の上を泳ぐ様は、人魚のようだった。*]
(273) 2019/09/07(Sat) 23時頃
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あ、愛海 あとで、メッセージ(>>199)みといて
[泳いでくる愛海が近づいて来た時、そっと小声で伝えた。 例えばこれで、俺の明日がなくなってしまっても、愛海が覚えていてくれれば、と。保険みたいなものだけれど。
繰り返すループに理由があって、そのために、犠牲が発生しているのなら、俺は――― …俺は。*]
(275) 2019/09/07(Sat) 23時頃
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[ごぼごぼと不明瞭な音。
もう余り明瞭に意味を聴き取る事はできない。
何かを『ソレ』が決めたのなら、己はただ其れを領分の違うものとして肯定するのみだった]
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―プール―
[疲れたのもあり、愛海の言葉もあり…俺はプールを出る事にした。プールサイドの携帯を見ると昼とか過ぎてる時間だった。え、こんなに入ってた?とかびびりつつ、夕刻が近づいているという現実が迫ってきて、少しだけ胸が苦しくなった。]
そろそろ出ろよー あと水分補給もしろよー
[とかなんとか声を掛けてプールを終えるよう促すのだった。]
(279) 2019/09/07(Sat) 23時半頃
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ワタルは、ギャル仲間にまでデート情報が回っているなんてしるはずもない…
2019/09/07(Sat) 23時半頃
……み、先輩?
違って……いた?
代わりに……?
[レイ姉のような誰かがいう言葉を、泳ぎを止めて聞き取ろうと集中する。
み先輩、は誰だろう。苗字がみで終わる人はいなかったはず。
名前がみで終わるのは……いたっけ?
女子っぽいけど、れい、ひなこ、ええっと岸姉は、ちはやだっけ?
あとは安住さんか、名前なんだっけ。マナ、マナ……みをつけたら、まなみ?
親がマナちゃん、って呼ぶのからの連想ゲーム。]
愛海先輩が、どうかしたの。
代わりって?
[語られない真実は推し量れようはずもない。
どころか、ループの原因が何かもまだわかっていないのだ。
そのくせ、ループするのをいいことに、呑気に遊びたいこのままが良いなんて言っている。
その裏で何が起きているか、考えようともしてなかった。]
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[ずっとずっと、気になっている事があった。 それを本人に聞く勇気を持てなくて、迷って、動けない。
>>152『最後だから』
アレは一体、どういう意味なんだ。*]
(285) 2019/09/07(Sat) 23時半頃
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>>286
え。あ、 ぉう。好きだよ。 雛子そういう本も読むんだな…
[調べ物をして纏めていたようだったし。 感心したように、雛子の方へ向かう。 本を一緒に読むよう、顔を少し寄せた。*]
(292) 2019/09/07(Sat) 23時半頃
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あたしが代わ ろうと思っ縺。
でも、あの人は 気にしなくてい縺って。
縺?から、ぁな海先霈ゥは、やめたの。
[あたしの幽霊はゆっくり首をふる。
愛海先輩は、あたしのいましたいことに関係なかったから。
ただ代わってあげたほうがいいならと思っただけの理由だったから、もう彼女は関係ない。]
[あたしが見てるものは秋山先輩の『周り』だ。
今日、彼をここに誘ったのは、誰だったっけ?**]
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……、……
…………、…………
[静かに目を通す。知ってる部分も多い。 地学とかはかなり好きな教科だ。]
ほしの、かけらか……
[呟いてから、]
蠍座の赤い星は…、アンタレスって言うんだよ。*
(298) 2019/09/08(Sun) 00時頃
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[そうして、ゆっくりと話してくれる声を聞く。]
何を代わる、って?
あの人っていうのは、ヒナコ先輩のこと?
愛海先輩は、やめた……?
[ここまで聞けば、なんとなく察せる。
本当になんとなくだし、何をしてるのか、まではわかってない、けど。]
……誰かに何か、してるの。
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