204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[謝られて、それで 元のように三人で旅を続けられるかどうか。
ヒトを食っても ニコラは、変わらなかった ノックスは、知らない男に見えた。
いつものように 諦めてしまおう。 三人で生きる事 平穏な日常までも。
広げた傷より、絞められた首より 殴られた腕より、胸が痛むのは
きっと今だけだ**]
(317) 2014/11/23(Sun) 12時半頃
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[どうして? 耳障りな音だ。
トレイルはフランシスの声が嫌いだ そう思った。
何故か。 彼は素直に話せばいい。 愛しい子にせがまれたから そう言えば、少しは光がみえる 彼に衝動を感じたから 彼が彼に衝動を感じたから そんな言葉の破片でも聞こえたなら
トレイルはこの場から静かに立ち去るだろう 空っぽの胸と腹を抱えて**]
(321) 2014/11/23(Sun) 13時半頃
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ーーだめ 俺が 歌を歌えない
[スープではなく 歌を 習えなくても
ラルフの 音を 一回でも 聞いておけば良かった
けれど 些細な取り組みは
少しだけ 気分を紛らわせて]
……雪がやむまでに ラルフが好きだった歌 教えて
[音楽に生業がある 調律師の
その 同行者に ぽつ とこぼした
人とともにある生業の ドナルドも
また一人ーーーー復讐を 彼にもさせていいのか 迷う]
トレイルは、フィリップの束の間の歌が聞こえなかったのは双方にとって幸いだったろう**
2014/11/23(Sun) 16時頃
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[幼い頃から、他人の心がわからない ニコラのおもいを、知らず。
向けられたニコラの指についた肉片>>339を嗅いで 少し口を開く。 食べさせて貰えるものだと思ったから]
(345) 2014/11/23(Sun) 18時頃
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[場所を変えて、彼は何を話すのか。
それよりも、先 ニコラが彼に向けた言葉は聞こえた。 けれど、その後の唇を>>344見逃した。
ぞわっと 全身を襲ったのは、嫌悪。
ラルフと同じには、されたくない。 あんな キタナイ]
(346) 2014/11/23(Sun) 18時頃
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[トレイルは、どっと汗が流れ落ちるのを感じた。
じりじりと、2人から距離を取る。 逃げよう ここから 外へ
外はまだ、吹雪いているかもしれないけれど 少しの望みにかけて、階下へと逃げる先を決める。 彼から少しずつ、距離をとりながら何時でも走り出せるよう 気を引き締める。 とはいえ、体力の消耗と怪我の度合いで まともに逃げられるかは、わからない。
訪れるのは絶望か、それとも 解放か**]
(348) 2014/11/23(Sun) 18時頃
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[バーナバスは――ラルフの一件をどう捉えているのだろう。
そのすべてが一言に籠められているようで、ノックスに重く響く。]
そう……すべて、馬鹿な僕の、責任だよ。
バーニィ。
[バーナバスは、自分のことを嫌いになるだろうか。何があっても昔のように、味方でいてくれるだろうか。]
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[ペチカの火の、音 トレイルの、鼓動 周囲の、声 衣擦れの、音 声無き声が囁き合う、音
ニコラの無邪気に聞こえた提案の所為で すべての音がやたら耳に障る。 ニコラは ニコラだけは、 味方ではなかったのか**]
(349) 2014/11/23(Sun) 19時半頃
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[出来れば味方でいてやりたい。
そう思う気持ちと、心に引っかかった疑念が揺れる。
困惑の眼差しをノックスはどう感じたのか。]
……、
[何か言おうとして、結局言葉は出なかった。
甘えて泣き言ばかりの幼馴染をただ受け止めてやればよかった日が遠い。
自嘲する声にふと泣きたいような気持ちになる。
けれどノックスも男ももうとっくに大人で、一瞬だけ浮上した少年たちの姿は瞬く間に掻き消える。]
本当に、馬鹿だな。
[案じても、手を伸ばせない。]
んーーー……
[共鳴したくなる どす黒い感情
事実 自分も飲まれている 憎悪に]
[フィリップの言葉を考えていた。]
フィリップの言い分も分からなくもねぇけど。
もう人喰ったことがあるから、って
一人分の命負うのと二人分の命負うのも違うだろ。
まだ、ね?
――…じゃねぇよ。
歌、か。
ルーツに歌教える気になったか。
[居間にいた時の遣り取りが思い出される。]
ラルフが好きだった歌は――…
フランシスの子守唄、かな。
俺が教えてもいいけど
同じを、と思うならフランシスにきいてみな。
けど
ーーそれに ドナルドを
フランシスは心配する
おれは生きて心配する人 いないから
[拗ねたのと 自嘲と混じる思考]
ーーーうん 時間は あるし
[かえる思考 低い音声で
頭に響くのは 本来の声をイメージしてか]
フランシスの子守唄ーーー
うん…………わかった
[ラルフが好きだった歌
それを知るのが楽しみで
少しはにかんだ気配のせたのは
少し前の出来事]
――…なんだ、気付いてないのか。
フランシスがお前さんの背、撫でてたの
あれはフィリップを心配してのことだろうよ。
それに――、俺だって、心配してる。
お前さんがそうやって、
色々考えるのも心配してのこと、だろ。
ひとりじゃねぇってわかれよ、ばぁか。
ーーーそれは……フランシスが 優しいから……
そうされる理由 わからない
ーーー 俺は……ただ ラルフの大事な人
[と思う思考が言い淀む
これ 絶対 向こうからも同じ理由で
かえってくるだけだ……と]
う…………
フランシスが優しいのは認めるけど、
向けられる優しさに甘えたらいいと思うぜ。
優しくするのに、理由なんて必要ねぇよ。
そんなことーーー言われても…………
どうしていいか…………
大人しく撫でられてればいい。
あの時みたいに。
振り払わずにいればいずれ分かるンじゃねぇかな。
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[たった一口の肉片。 ニコラに与えられた、血のこびり付いて焦げた肉 塩まみれで、お世辞にも食べられたものではないが、呑んだ。
そうして、おとが
トレイルは、戸口で 何もないところで、足をもつれさせた。 衝動が走ったのは、足首。
その衝撃から逃げるのではなく 彼から逃げるために 階下へ行こうとした身が、廊下の奥へ引きずられる。
>>370 かたかたと震えながら、音を聞く。 痛い、熱い 喉が、かわいた]
(378) 2014/11/23(Sun) 21時半頃
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[食べられたい ただ、同じにはなりたくない
キタナイ 醜い
目の前が黒い]
(379) 2014/11/23(Sun) 21時半頃
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ーーーーおちつかないよ……それ
襲ってしまうかもしれないのに
――けど。
お前さんは保護者、襲わなかっただろ?
襲うのがこわいなら俺の目の届く範囲にいろ。
力尽くで止めてやっから。
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[耳元の、名を呼ぶ音は 知っている
その後ろ、嘲る音は、知っている。
トレイルは、嘲笑にむけて、手を伸ばした。 その彼自身が、殴りつけた腕を。
望むものは、いつも叶わない。 このまま、食べられたら なんて。
だから、諦める。 早く、絶望させてくれと**]
(382) 2014/11/23(Sun) 21時半頃
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ーーーーう…………
ドナルドは……ラルフの縁者だって
本当思う…………
ラルフも……聞き分け なかった
――…俺とラルフにも似たところがあったか。
似てねぇ、と思ってたけど。
[間があく。
とおく語り掛けるようなトーンで。]
俺とお前は、聞き分けが無いンだとよ、ラルフ。
……俺には聞き分けいい方に見えたけど、
そういう面見せられるヤツが、居たンだな。
昨日だって ドナルドを 食べるの時
二人とも 聞き分けなかった
[昨日なのに すごく遠い気がして]
…………ラルフにも 届くかな…………
ラルフ…………聞こえてる?
あの時は――
あれが一番いい方法だと思ったンだよ。
今でも間違ってるとは思わない。
ラルフに喰わせたこと、後悔してないからな。
――…聞こえてる。
そう信じて話し掛ければいい。
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