46 監獄病院弐 〜堕天使たちの集中治療〜
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[グロリアの指と唇が愛した個所から伝わる、 多幸感に酔う。 敏感にその動きに身体は反応し、 病院内というのを忘れて嬌声を漏らした。]
んっ――…。 グロリアさん、?
[蜜月の余韻に浸る中、 何かの書類を取り出す彼女をぼんやり、と見詰めて。]
(143) 2011/03/21(Mon) 02時頃
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― 五階・院長室 ―
[ノーリーンを使ったショーの準備をしていると、
チャールズが彼女を買い上げたとの連絡が届く。
今宵の主役となるはずだったドーベルマンの頭を撫でつつ、溜息をひとつ零して]
……せっかく素敵なショーを行う予定でしたのに。
お前も残念でしたね。良い番いを見繕ったと思いましたのに。
[赤黒い凶器を堅くさせて、その先からだらだらと汁を垂らす犬をちらりと見て呟き、ケージの中へと戻させた]
しかし……ジョンソンにも困ったものですね。
商品に情を移すなんて。
彼とは良い仕事をして行けると思っていただけに、残念です。
[ふぅ、と大きく息を吐いて、
明日のショーのプログラムを綴る。
ショーのタイトルは、産卵実験。そのメインの名前には、チャールズ・ジョンソンと書き加えた]
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んっ、ぁ――…。
これにサインをすれば、 あたしを守って、――くれる、の?。 [胸の敏感な部分から広がる気持ち良さに 脳は甘く痺れて、惚けたような表情を浮かべる。] ――…、はい。 [口付けられた唇が離れるのを惜しむように、 今の関心は其処よりもと言うように、 眸は書類よりも彼女の潤んだ唇を追う。
サインをとの言葉に緩く頷いた。]
(145) 2011/03/21(Mon) 02時頃
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……はい、レインパレスです。
[深夜、診察室へ向かおうとしていた際に鳴り響いたPHS。それはグロリアからの連絡。]
ああ、ジョンソン先生が。
買うなんて意外でしたよねえ。
まあ、そうなる様な予感はしていましたけれど。
残念です。
[電話越しに溜息を一つ吐いて]
貴女にお願い事をしても構いませんか、メアリー。
ジョンソンがコルピ嬢を買い取ったものだから、ショーに一つ穴があいてしまいまして。
ここはひとつジョンソンにその穴を埋めて戴こうと思っているのですよ。
[そこまで謂えば、メアリーには判るだろう。
女が何を望んでいるのかを]
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[渡された万年筆を緩く握りながら、 包むように重ねられた手に導かれるように、
口付けに甘えながら、 多少は乱れるような形になったけど 書類に名前を記してゆく。]
これでずっと――…。
[至福の笑みを浮かべて彼女を見詰める。
書類の文字が性奴となる事を承諾するものだなんて ―― 知らずに。]
大切、な――?
[僅かに聞き取れなかった言葉に、 不思議そうな表情を浮かべる。]
(149) 2011/03/21(Mon) 02時半頃
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はは、成程。
貴女もまあ、冷徹ですねぇ。
[ふと、頭を去来したのは兄のこと。同じことをしようとして、結局果たせなかった兄。その感情は彼女の中に黒い影を次第に落としていく。]
分かりましたよん。
彼をお連れすればいいんですね。
[頬が陰惨な笑みを作ると、彼女はPHSを切って。そうして準備を始めた]
ええ、お願いします。
貴女は彼とは違うと、信じていますよ。
[そう告げて、通話の切れたPHSを置く。
ふと首を傾げて]
……冷徹なのかしら?
残念だと思っているのは、間違いないのだけれど。
[ふぅと溜息を吐いた]
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大切な人――…。 グロリアさん、好き――…。
[優しく髪を撫でる女に向け、 嬉しそうに復唱する。
それの本来の意味するところを知らずして。]
いいんです、か? それに五階は特別の人しか入れないって……。
[僅かに遠慮の気持ちも沸いたけど、
可愛がっての言葉を聞くと、 期待するかのように花園が潤む。
このまま一人寮に戻るなんて――、できないだろう。 同意するように、こくりと頷いた。]
(151) 2011/03/21(Mon) 02時半頃
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だって、こんなの初めてだから――…。
[今までの性行為は全て暴力的なものが含まれていて、 それしか知らなかったから、
初めての陶酔のようなもので。]
特別――…、
[グロリアの特別を違う意味で理解しながら、 手を取られれば、彼女に身を委ねて――…。
五階へと続くエレベーターへと―― 微笑つつ、監獄へと向かった。]
(155) 2011/03/21(Mon) 03時頃
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