150 堕天使達の淫哀歌〜ヴェルル女学院〜
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人狼ねぇ……、
ありゃ結構古いんだよな。ローマ時代から……、
[言いかけて――違和感に気がついた]
つか……、なんで名前知ってんだ。
俺、あんたらに名乗った覚えねぇんだけど。
[二人はどうも知り合いのようで、名前で呼び合っていた気はするが]
そう、なんだ。
じゃあ強いて言うなら……私が理事長の使いの狼になるなら
プリシラはそれに協力する立場……?
[それだと何になるんだろう。子狼というのも変だし]
うん、カップルを送ってあげて、って。
貴女達も行きたくなるとか言われた日には
そんな相手いませんよ、と泣きながら帰ってきたけどね……
[誇張表現だった。]
ハロウィンだからっていうのは、うん、まぁ関係ないけど
こうやって紅茶通信のことも隠しているわけだし
犯人と共犯者、ってとこなのかしらね。
えっ
[むしろ逆に聞きたかった。]
私の声ってそんなに特徴ない?
[昨日お風呂であんなに真面目に話したのに。
ちょっとしょんぼり。]
ごめんね、自己紹介遅れて。
昨日お風呂で会ったピッパよ。
ミルフィとは面識がないかもしれないけど。
[因みに名前を知る前から、知った後まで
こんな喋り方をするのは一人しかいない、と
勝手に思い込んでいたのだが、それは正解だったらしい。]
|
どういたしまして。
ふふ。 飲み物の交換もしたし、これで二人はお友達ね。
[ちゅっともらったコーヒーに口付けて、 拙い笑顔を向ける]
それじゃ私はそろそろ戻るけれど……、 放課後に会えたら、一緒に遊びましょうね。
[ひらり手を振り、返事も聞かずに踵を返して。 スカートを翻しながら、 どこまでも軽やかに教室へと戻っていった**]
(426) 2013/10/30(Wed) 23時頃
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……協力だぁ?
なんだって、そんな面倒に付き合わなきゃいけねぇんだ。
頼まれたってなら、あんたはそれで理事長の覚えも目出度くなるんだろうけど。
こっちは働き損じゃんかよ、アホらしい。
誰に頼まれたわけでもないのに、そんな趣味の悪い仕事するほどヒマじゃねぇよ。
[と、悪態を吐く。
狙ったのか葉を間違えたのか知らないが、やっぱり、あの養護教師はブン殴ろう]
相手いませんのか、残念な奴だな。
[いやまあ、かくいう自分も特定の相手はいないけど]
お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2013/10/30(Wed) 23時頃
……んー?
[お風呂、お風呂。
風呂で会った……というと、リンダの知り合いの上級生か?]
あー、あーあー……、あんたか。
悪ぃな、連れが茹で上がる騒ぎになったんで、すっかり。
いや、ま……風呂って声がヘンに響くし水音とかもしてっし。
この紅茶通信もアレだ、直接の声じゃねぇから微妙に感覚違ってな。
アレだよ、自分の声だって、普段聞いてるのと録音したのとじゃ違うだろ。そんな感じだ。
[なんだか声がしょげた調子になったので、一応のフォローを試みる]
えっ。
協力してくれないの?
ほら、力仕事とか……あ、だめか。
無理矢理引きずり込むのは私が許せないし……。
うーん。じゃあ、うん。
この紅茶通信で話聞いてくれるだけでもいいわよ?
それと、この紅茶通信のこと、皆に内緒にしてね。
[プリシラが誰に怒っているのかわからないが
自分だったらどうしようとちょっとびくびく。]
残念ですみませんね……
清く正しく真面目で通ってます。
携帯電話は2500通りの中から一番似た声で聞こえるだけで
本物の声じゃないのみたいな感じ?
[謎の無駄知識。]
あ、いいのいいの。
目立たないもの、私。
自虐じゃなくてそうやって生きてるの。
だから覚えてなくても、気にしないよ。気にしないわ。
……いや、だってメリットねぇだろ俺に。
清くも正しくも真面目でもねぇんで、タダ働きはしねぇぞ。
[ばっさりした。たぶん、残念でもない]
ま……これも縁っちゃ縁だけどよ。
にしたってお前、カップルご案内なんて――、
[そこで、ふいと言葉を切る。あ、いいこと思いついた]
――……そういや、明日も小テストがあんだよなぁ。
真面目なセンパイ様なら、きっと簡単に答えが解るんだろうなぁ。
[とてもとてもわざとらしく、脳内ひとりごと]
くっ……これは、脅されてる……!?
[でも、この仕組み作ったの理事長みたいだし。
そのくらいは黙認してくれるはずだ。
だって……そうじゃないとプリシラが紅茶通信のこと
誰かに話しちゃうかもしれな――]
……。
……。
……大問4、5で手を打つわ。
[普通の1、2、3は自力で解きなさいと一応先輩らしく。]
……お、おう。
ま、まあ……悪目立ちするより、いいんじゃねぇの。
[気にしてないって奴は、大抵気にしてるもんだけど。二回も言ったし]
あん? 脅してなんてねぇよー?
ちょっと考え事が、紅茶通信のせいで洩れちまっただけで。
[勿論、意識して喋ろうと思わなければ洩れないわけで]
……そういや、ふっと思ったけど。
考えたことが伝わるなんて、こんな不思議、話のネタには最高だよなぁ。
[つい一瞬前、他の人に話すなと云われたばかりである。
色々と悩んでいるのであろう沈黙に、口元がにやにや歪む]
――よーし、そんなら2科目。
4と5だけなら、1科目じゃ割に合わねぇ。それで契約成立な!
[反論の隙を与えず、強引に話を先に進める]
あ、明日のは三コマ目の英語な。
もう一個はどれにするか考えて、あとで伝えるわ。
そんで、協力って何すんだ。
カップル見つけたら、あんたに報告でもすりゃいいのか?
そうよね。
[孤高のおおかみさんなんだわ……と教室で一人遠い目。不審者だ]
ちょ、待って
話のネタにしちゃだめっ……!
……くっ。
[大問だけじゃ手を打てなかったか。
二年生のテストなら問題なく解けると思うけれど]
……私がカンニングに協力するなんて……
[嘆きつつもそれは承諾を意味している。]
そうね。そんな感じでいいんじゃないかしら、今のところ。
おいおい。
カンニングなんて誤解を招く表現は止めようぜ、センパイ。
俺がたまたま試験の問題を頭のなかで繰り返し考えてて、
たまたまそれを聞いちゃったセンパイが、つい答えを思い浮かべちゃうってだけだろ。
この不思議な紅茶通信による、ただの事故だよ事故。
何も問題ねぇって。何の証拠もねぇし。
ノーリスクハイリターン、素晴らしいね。
[よくまあ、言ったものである]
……そうね。
たまたま問題が聞こえちゃったら
つい解いちゃう私がつい答えを言っちゃうなんて
事故でしかないわよね。
うん、――問題ないわ。
[自己洗脳。]
話が早くて助かるね。
んじゃ、ちっと気をつけて見てるようにするわ。
ただ、カップルってもよ。
その、なんだ……ラブホテルみたいなとこなんだろ?
清く正しいお付き合いの連中を放り込んでも……どうなん?
[ちょっと気になったので、確認しておく。
いちゃいちゃしている程度の連中なんて、わざわざ探すまでもなくそこら中にいる気がするが]
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