147 書架の鳥籠
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[サロンの片隅でぼんやり突っ立っていると 例の如く響き渡る鐘の音。歪む視界。
何かに護られている? 影のようなものの存在を二つ、はっきり感じ取る間もなく
気が付いた時には、例の如くサロンの床の上だった。]
(42) 2013/10/07(Mon) 19時半頃
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さて、先に。 機を逃しては拙いからな。
[ひとつそう区切って。 猫足のソファーに座るまま、向ける声はみなへ]
ひとつ、私は霊能者ではない。 ふたつ、この宣言は続けないで欲しい。
そして君たちの中にいる霊能者へ提案しよう。 もし、クラリッサとカトリーナが亡霊でないならば 今は、――出るな。
リスクはあるが…君の力が必要なのは今ではない。 私はそう考えている。
[提案よりは願いの響きを声音にのせた*]
(43) 2013/10/07(Mon) 19時半頃
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[テーブルの上に増えた、陶器の金の髪持つ人形。] >>5それに触れるオズワルドの背を見る。
レティーシャが。さっき言葉を交わしたばかりの。 足元がふわふわ覚束なくなって、少しよろめいた。]
このままだと、みんな…いなくなる。
[その時グロリアの声が響いて>>26]
シメオン?
[ひねくれ者の少年を見る。]
(44) 2013/10/07(Mon) 19時半頃
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[シメオンとはあまり話をしたことがなかったかもしれない。
話しかけてもそっぽを向かれて 棘のある言葉がぽいと投げつけられる。
寂しいんだな、とわかってはいたけれど その心を和ませる役は他の誰かに任せていた。]
(45) 2013/10/07(Mon) 20時頃
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[クラリッサ、カトリーナ、レティーシャ。 シメオンの心に多少なりとも踏み込めそうな者は姿を消し 彼は、ひとりに見えた。
もしグロリアが言うように彼が亡霊なら、 もう一人の亡霊は彼と上手くやっているのだろうか?
あるいは彼は言うとおりに占い師で、 夢うつつに誰かの正体を暴き見るのだろうか?
どちらが真実かはわからなかったが、 彼が満たされていないことには変わりないようだと、そう思った。]
(46) 2013/10/07(Mon) 20時半頃
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[サロン内の言葉の応酬を迂回して、書見台に近付く。
カトリーナ
増えた名前を見つめる。 願いに応じて、獣へと捧げてしまった、聖母のような人。]
彼女の願い通りだった、けど。 そんな願いって、ないよね。
ただ幸せになりたかった、だけなのに。
[ここへ来た願い人はみんなそうだった。]
(47) 2013/10/07(Mon) 20時半頃
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[ふと気づいて、ボリスの姿を求めて見回す。
もしサロンにいたならば、 紅茶を淹れて黙って目の前に差し出すだろう。]*
(48) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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[物思う故に、また目を閉じる。 人形にされたのは、レティーシャ。
あの時、オズワルドはレティーシャを探していた。 ―――迷子を探す、親のような顔で。]
……―わたしも、ごめんだね。
[目を開き、オズワルド(>>11)を見る。 あの後、レティーシャには会えたのだろうか。]
(49) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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>>39 さすがはルーカス君、といった所か。 探偵の穴を見抜くとは…
[相変わらず口調に弱みは見せないまま、 背筋を伸ばしたままルーカスへと身体を向ける。 どこか満足そうな表情を私は浮かべて、]
亡霊は身を潜めて隠れている可能性が高いから。 というのが一番の理由だよ。
[名を上げた3人の女性を省いた理由を簡潔に答えて、]
(50) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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[もし彼が亡霊ならば、 レティーシャを人形にするつもりだったなら、 私にわざわざ探し人を教えるだろうか。
思考の海に潜るとき、一点を見つめる癖がある。
その点が、オズワルドで停止しているものだから、もしかしたら今随分と眺めてしまっているのかもしれない。
けれど、実際には彼を見てはいない。 彼の向こうにある物語を見ようとしている。
"占い師"ではないから、 殺されなければわからないから、 悔しくて、見えないものをみようとして。 周囲の声もどこか遠い――…]
(51) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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だが、グロリア嬢の言う事が本当で シメオン君が本当に亡霊だという事も当然ありうる。 しかしそうではなかった場合、 私達は本物の占い師を失う、という事をしてしまいかねない。
それを私は最も恐れたのだ。
(52) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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["――珈琲"]
[と、聞き慣れた声が降ってきて、私は現実に戻る。]
…………さとうは小さじひとつ、 …………ミルクはなし、 …………よく冷ましてからでなければならないが、 …………冷たくてはだめ。
[つらつらと、条件満載の珈琲を読み上げる。 ふー、と息を一つ吐いて、ようやく起きあがった。
都合良く目の前にある珈琲のポットを手にする。 砂糖をいれて、ミルクはいれずにやや冷まし、できあがったものをルーカスに渡――――
さずに、ぐいっと飲み干した。]
(53) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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……………………はー、落ち着いた。
[けれど友の位置からは。 きっと、刻まれた眉間の皺は見えていよう。]
あ、ルーカスも飲む?
[彼のオーダーを目の前で飲み干しておきながら、 思い出したように問いかけた。
是と言われれば同じ物。 否と言われても同じ物。
友の鼻先にカップを寄せる。 受け取られねば、己が飲むだけ。]
(54) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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[グロリアが、シメオンを亡霊と言ったのは直後のことか。 レティーシャが人形になって、今まで泣いていた子。 何か言おうとした声は、 次いでのシメオンの占い師宣言に飲まれた。]
本物と、偽物――…。
[現れた二人をただそう表現した。 ―――ふと思う。
霊能者という配役。 "手を下す前にわからないなら意味がない" "亡霊を生きたまま判別できない後手の力"
果たしてそうだろうか。 ようやく気づいたのかもしれない。
"霊能者"の役割は――――]
(55) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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――しかし、 仮説を立てれば、いくらでも立つ。 …推理というものを証明するのは こうも大変なものなのだな。
[探偵である私は名探偵とは程遠い呟きを溢しつつ、]
いくらでも喋れるが、これでは喉が枯れてしまう。
[ふぅ、と落ち着かせるように息を吐いてから ルーカスの推理>>43を聞き終えれば、ふむ、と口髭に触れながら]
成程。 筋が通っているな。
だが、それならば…、――
[口元を手で覆いながら、切れ長の瞳を細めて]
(56) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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―――…、狂人はどこにいるのだろうな。
(57) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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[友の声は、いつも絶妙のタイミングで降ってくる。]
霊能者の力が必要なのは今じゃない、か。 ……霊能者の"役割"って何だと思う?
[興味を装い、問いかける。 ――今はまだ、名乗らない*]
(58) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2013/10/07(Mon) 21時頃
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―鐘が鳴る前―
[そうして、サロンに戻ろうとしていた時、 ひとつ目の鐘の音が、空気を震わせて。 焦る心のままにサロンに向かう途中で、意識が薄れ。
カトリーナに襲いかかる黒い獣の影と、 レティーシャが人形に変じる様に、 声にならない悲鳴が、喉にこみあげて。
そうして――訪れたのは、再びの地下室の悪夢]
(59) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
[あの夜、亡き母を蘇らせる為の、地下室の儀式で。 >>>>2:49>>2:50>>2:51>>2:52>>2:53 父と、奇妙な人達――魔術師達だったと後から知った―― が、オスカーの命と血を生贄に呼びだした “この世ならざる者”の正体は、知らない。
けれど、“ソレ”に感じた、圧倒的な畏怖と、 凍えそうな冷たさを思い出せば、今でも身が震える]
((我を呼び出しし者は誰ぞ))
[“声”ではなく、頭の中に直接響く、“聲”。 父と魔術師達が、歓喜に打ち震えるような声。 父が名乗り、母の蘇生を請い願おうとしたのだろう、 その瞬間――……]
(60) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
(…にゃあ、にゃあ)
(にゃあ、にゃあ、にゃーあ)
[突如として、”夜“と”闇“の鳴き声が地下室に響。 2匹の黒猫が、金色の瞳を爛々と輝かせ、 白く鋭い牙爪で、父に襲いかかった]
(“夜”、“闇”…っ、オスカー…! )
[けれど、父と戦う2匹の黒猫は、暫しの後、 壁に叩きつけられ、短剣に薙ぎ払われる。 目の前には、横たわる兄の命を失った虚ろな瞳。 全てを失うのだと悟ったその時に。 私の脳裡に差し込んだのは――…一筋の光]
(61) 2013/10/07(Mon) 21時頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
[この魔物が、母を蘇らせる力を持つならば] オスカーも。蘇るのではないかと]
『…私よ! 』
『呼んだのは、私よ!! 兄の命と私の血よ!』 『オスカーを生き返らせて、お願い!』
[黒猫達が命懸けで作ってくれた、チャンス。 父が契約を交わす前にと、 ”この世ならざる者“に向かって、 私は、最後の命をかき集めるようにして、 あらん限りの声で、叫んだ]
[怒りを孕んだ父の反論、どよめく奇妙な人達。 生贄の戯言と分かっていただろうに、 当の魔物は、興味を引かれた様子で]
(62) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
((対価は?))
[試すような問いに、『…私の、命と魂を』と答えたけれど]
((足りぬ))
[一蹴されて、絶望しかけた私の瞳に映ったのは、 怒りと恐れに立ち尽くす、4人の魔術師達と、 父であって父でなくなった“アノヒト”の姿]
(63) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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―夢の中・一年前の或る夜の記憶―
(愛してた裏切られた捨てられた哀しい信じられない憎い)
[感情に支配されるまま、私は叫んだ]
『“アノヒト達”の命と魂をあげるから…っ』
[その瞬間、愉快でたまらないというような、 魔物の嗤い聲が、地下室の暗闇に響き渡って]
[そうして――…契約はなされ。 私の願いと叫びは、父を殺した。4人の魔術師達を殺した]
[けれど、オスカーは還ってこなかった*]
(64) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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―現在・サロン―
[意識が浮上しても、暫くは、 サロンの床に倒れたまま動けなかった。 それは、手首の出血のせいばかりではなく]
(カトリーナ、レティーシャ… ごめんなさい、ごめんなさい、守れなかった。 レティーシャ…どうしてあの時、護らなかったの…っ)
[濡れた瞳を見られたくなくて、起き上がらぬまま、 サロンの人々の言葉に耳だけを傾けて…けれど]
……? グロリア、何を…。
[グロリアの告白>>23>>26が聴こえれば、 身を起こして彼女を見つめ。 シメオンを亡霊と告発する声>>26と、 シメオンからの占い師の名乗り>>30に夜色の瞳を瞠った]
(65) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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[オズワルドの答え>>50 吟味するか顎に手をあてしばし黙り込む]
たしかに、――もっともだ。
[けれど納得はせぬ顔のまま。 オズワルドの提唱のかたち手探るよう。 一度、グロリアに視線を向けた。 思い返すのはここに至までの事。 可能性はあっても男の胸に疑念は浮かばない]
可能性というならば…そのひとつとして、 名乗りを上げなければならない理由を考えよう。 配役者は亡霊にとって邪魔者。 その最もたるが占い師の存在ならば―― 何故手先たる狂人は邪魔をしに来ないのか。
(66) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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自分にあてられた配役を他の誰かと間違えはしない。
[シメオンの反応は想定の範囲内。 グロリアは動じるそぶりなく声を返し]
あなたはそう主張するのね。 それは自分を守るため? それとも、もうひとりを守るため?
[涙拭いながら語られるそれにはたりと瞬いた]
――…レティーシャと、一緒にいたのね。 私は此処にいたからそれを確かめる術ないけれど。
[人形になったレティーシャにそれを確かめられはしないから 彼女と彼の間に何があったかは知る由もない]
(67) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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[オズワルドの推理には小さく息を吐く。 ルーカスの論と願いの響き持つ提案を聞いて 戦友の存在に心強ささえ感じていた。 それからオズワルドへと視線を戻し]
仮に、私が狂人というものであったとして 亡霊の可能性あるシメオンを告発する利点は?
偶然占い師を亡霊という可能性と あなたが高いとした名乗りでたのが占い師と狂人の可能性。 果たしてどちらが、高いのかしら。
[ちらと見遣るのはレティーシャの人形]
探偵に助手は欠かせない存在――…
[彼女が居なくて調子が出ないのかもしれないと思い小さく呟く]
(68) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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グロリアは、オズワルドに話の続きを促した。
2013/10/07(Mon) 21時半頃
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ゆえに私は――…、狂人の不在を提唱する。
[奇しくも答えは>>57を受ける形となる]
そして推理は平行線。 そして折衷案は強い、か。 …もどかしいものだ。
[オズワルドの言葉には保留という甘い誘惑がある。 仮説を積み上げるばかりは一旦止めて 苦々しくさを紛らわすように深く息をついた]
(69) 2013/10/07(Mon) 21時半頃
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お。
[一息つきたいと思っていると タイミングよく目の前に現れた珈琲>>53]
うむうむ、気が――
[伸ばした手はカップを掴まぬまま 中空で静止することしばし。飲み干された]
…………
[眉間に皺を寄せた2人が向き合う]
(70) 2013/10/07(Mon) 22時頃
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ばかかおまえは。 こどもかおまえは。
[眉間に皺をよせる程のものを わざわざ目の前で飲んでみせることに悪態]
飲む。
[むすりとカップを受け取り、 しぶしぶといった形で口をつけるが]
…、
[欲していた味に機嫌が直るのはにんまりとした口元が物語る]
(71) 2013/10/07(Mon) 22時頃
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