73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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…あ、いや…その…… 大したことない、っすよ。
ちょっと、切っただけ。
[けれど、動かせばやっぱり、ちょっと痛かった。]
フィリップさんは、なんでここに。…どっか具合でも…?
(186) 2011/12/23(Fri) 23時半頃
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[セレストにもそう言われてしまって、 不満気に思いながらも結局、保健室の中の丸椅子に座って大人しくすることに。
薬品の匂いのするこの場所は、なんだかちょっと落ち着かなかった。]
(189) 2011/12/23(Fri) 23時半頃
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うげ、なんかくる、しい……
[モリスは締め付けられるような苦しさに、ズボンのベルトを外す。]
俺のファーストキスがぁああああああ!!!
[モリスに答える訳でないけれど、
薔薇の声ではしっかり叫んでいたとか。]
下手ってしょうがないじゃんかーはぢめてなのにっ。
俺は、やればできる子なんだよ!!!
[ちょっと打ちひしがれて、ピントの外れたことを言った。]
だったら、やってみればよかったじゃない。
この子だって多分ファーストだよ?
[くすくす。幾分か元気になった薔薇の精はからかうことが仕事のように楽しそう]
君も混ざる?
[モリスの声には誘いの声]
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[服の裾をつかむオスカーの手に、コクンと殊勝に頷く。]
うん、わかったよ… みんなが総大袈裟に言うから、なんかほんとに痛くなってきちゃったじゃないか。
[包帯の上から指を撫でてため息ひとつ。]
あ、ご苦労様っす。
[退散するらしいフィリップにペコリと頭を下げるけれど、 なんか不自然に背後に隠した様子に、ちょっと訝しげな目を向けた。]
(197) 2011/12/23(Fri) 23時半頃
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ノッ、クス先輩……
[ノックスの声が聞こえるのは、幻聴なのか現実なのか。]
キスって、マジ、何やってんスかぁ……
[自分の意志とは裏腹に右手は自らの下半身へと伸びていく。]
オレも混ざれって、どうするつもりっスか……
[得体の知れない、誰かとノックスの行為。
モリス自身もはじめての行為でも無いのに体は熱を帯びていく。]
違うんだよー、エリアスでエリアスじゃないのに
俺の唇奪われたんだよぉ。
って、混ざるって何?これ以上ナニする気?
[2人の会話に、プチパニックっぽく騒ぐ。
ナニっと言って、聴いて知っているあれやこれやの知識が、
ぼふんっと脳内で開花して、頬を赤らめた。]
なにって……動物でいうとこの、交尾?
[あっけらかんと言い放つ。
セレストに見られて、エリアスの精神がめっちゃ混乱してるのをよそに、物凄くしらじらしく口にした]
精気を貰うのはそれが一番なんだけど?
[取り付かれた相手が悪かった
多分エリアスがしらふにもどった時にこんなことを聞かされれば、卒倒したままぽしゃってもおかしくない]
オレは……マジでダメっスよ……
[モリスは呻くような声で呟く。]
オレみたいな、汚い人間、なんて、ダメっス……
[モリスは何かを振り払うかのように、汗ばんだ右手をベルトとズボンにかけると、もう一度ズボンとベルトを着け直す。]
汚い?そう。君は汚い人間なんだ?
どこがどう汚いのか、僕はわかんないけど?
…僕はそんなの、気にしないけど。
[薔薇は寒いだけ。傷を癒したいだけ。
薔薇に思いを寄せる人間に、汚いものなんてそうはみない。
花の美しさをたたえてくれる人たちだけ]
君達が薔薇を綺麗といってくれるように
薔薇からも君達は綺麗なんだよ?
あれ?あの子、怒ってるのかしらん?
[セレストの様子に薔薇は首を傾げて呟いた]
かわいい子だね。あぁいう子からも、貰いたいなぁ。
さっきの小さな子も面白そうだし。
[悪気のない子供のような呟き]
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消毒はしてもらったし、大丈夫だいじょうぶ。 [心配そうなオスカーの様子に、そう言って笑って。 ふと手当てを受けた時の事を思い出して、少しどぎまぎしてしまった。]
一応、傷薬とかガーゼとかもらってったほうがいいかな…。 何処にあるか、知らない?
[左手だけで引き出しを漁り始め、モリスが来ればどうしたのかと心配そうに問いかけた。]
(211) 2011/12/24(Sat) 00時半頃
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交尾って、なんだか響きに浪漫がないなぁ。
[ぽっと赤くなりながら、妙な所にこだわりを見せる。]
うーん、薔薇ちゃんの望みは精気を得ること?
枯れそうっていってたから、そうしたら枯れない
……のかな。
でも、俺、愛の営みっていうくらいだから
それは、恋愛として好きな人としたいなぁ。
ちゅぅは、またしても、いいかもしれないかもしれないけど。
[モリスが汚いとかなんとか言っている裏で、
ぼそぼそもそもそ何か言っていたのは、
エリアスの保護者が来る前くらいの話。]
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具合、悪い?
[熱でもあるのかなとモリスの顔を覗き込み、 包帯を巻いてない方の手で、額に触れようとした。]
(216) 2011/12/24(Sat) 00時半頃
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なんていうのか、知らないもの。
それに…今さっき知り合ったばかりの僕らに、
恋愛とかそんなもの、あると思う?
僕は君達も嫌いじゃないだけだよ。
薔薇を好いてくれる人は皆好き。
…人間は、交尾をなんていうの?
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/12/24(Sat) 01時頃
……やべ。くるしい。
[級友を見た途端に、薔薇の香りが強くなって。
微かな声で、悲鳴を上げる。]
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どうしたんだよ?モリス。 お前…ほんとにどっか悪いんじゃない?
[触れた彼の肌は、熱かったか、冷たかったか。 やっぱり様子がおかしいから、そこらのベッドに押し込んで…]
レオナルドさん、探してくるよ。 具合悪いみたいだって、伝えといたほうがいいよね?
[ぽんぽんとかけたお布団を叩いて、寝てろと言い聞かせる。
こんなことが昔…、いや、逆だ。多分言われた方。
どうでもいいことだったと頭の中から追い出して、元生徒会長を探しに部屋を出る。]
(262) 2011/12/24(Sat) 07時半頃
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レオナルドさんー?
[廊下に響く声は、変声期を終えても太くは成りきらなかった声。 けれど上擦れば掠れるのは、子供のままでは居られなかった肉体の象徴のよう。
何処に居るんだろうと窓の外へ目をやれば、 寒そうなのに遊んでる先輩の姿。
声をかけようと窓を開ければ、冷たい風と花の匂いに思わず身を竦めた。]
ヴェスさーん。何してんすか? そんな格好で遊んでたら、風邪引いちゃいますよ? なんか、流行ってるみた…い、……だし。
[語尾が尻窄みになったのは、その白い手が真っ赤に染まって見えたから。
花の香り、赤い色、くらりとする。 氷の割れて落ちた下で、ぼくはなにをみたのだっけ…]
(263) 2011/12/24(Sat) 07時半頃
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[こんな事をしたら兄に怒られそうだ、なんて頭の片隅によぎったけれど、 気がつけばやんちゃだった子供の頃のように、窓から外へ飛び出していた。 その勢いのまま、積もった雪に足を取られてベシャリと派手に転んで雪の中へ突っ伏す。]
…冷たッ!!
[ふかふかの雪の感触は、冬の川の冷たさに似ていて、 左目に口付けて笑って逃げた、あの姿が脳裏をよぎって逃げる。
見たんだよと家族に訴えたことも、高熱で寝込んだ子供の戯言と笑い飛ばされて、 夢だったと納得して忘れたはずだったもの。]
なにしてんすか!! その手、何して…!!
俺の事手当しといて、自分がそんなになってるなんて、 どうかしてるっすよ…ヴェスさん。
[中へ戻ろう…と手を差し出しながら、その赤から目を逸らせなくなる。 薔薇の香りがする…と思った。]
(264) 2011/12/24(Sat) 08時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/12/24(Sat) 09時頃
[エリアス自身をよそに、薔薇はくすりと笑う]
いいねぇ…青春ってやつかな。
でも悪いことしちゃったみたい…
[別に人が憎いとか、そんな感情は欠片もなくて。
自分が見つめてきた生徒達が、皆かわいいだけのこと]
…ねぇ、君は…薔薇のトゲ、なんともないのかい?
[ノックスとの会話からは、モリスの心情までは汲み取れず]
薔薇のトゲは君に何もささやかない?
……やべ。やっぱり苦しいわ。
[サイラスに顔を覗きこまれた時。そして、その体でベッドに押し込まれた時。
明らかに胸が苦しくなった。]
もしかして、これって、オレ、サイラスの事を……
そ。よかったね、気がついて。
やっぱり、薔薇のトゲは悪戯好きだね。
大丈夫だよ。全然、変じゃない。
そういうものだから。
[薔薇の精は甘い声で囁いた]
…彼に、いうのかい?
あれ、その声は、薔薇の、主さんだっけ?
[モリスは細々とした声で呟く。]
ちょっと聞いてくださいよ。
やっぱりオレ、おかしいっス。サイラスの顔見てると、何か胸が詰まるっつーか、苦しいっつーか……
さ、サイラスに言うって、まさか、やっぱりこれってオレがサイラスの事す……
[モリスはいっそうベッドの上でのた打ちまわっている。]
ヌシってか…僕、ヨーセイってやつ。
庭に咲いてる薔薇の。
なんか今年は妙に調子よくて咲きそうになったのはいいんだけど…
吹雪でいろいろとね。
で?それは確か温泉でもお医者さんでも治せないってやつじゃないの?
棘はお手伝いしかしないからね?
苦しいなら…ゆるめないとね?
きっと彼も、何か苦しいはずだよ。
…そうなんじゃ、ない?
[棘が恋愛感情をもたらすのか、
棘はきっかけにしかならないのか。
そこまでは、人ではない薔薇にはわからない]
否定なんてしないよ。
この子だって…そういう人、いるみたいだし。
で、でも、オレはダメっス。
こういうの、初めてじゃないし、オレは汚い人間っスから。例え好きでも、サイラスとは釣り合わないっス……
[モリスは意気消沈した声で呟く。]
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