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触れれば触れるほどに傷を付けて、
あの人を殺してしまいそうだ。
じゃあナイフを放つその前に
あの人を殺してしまおうか。
それがあの人の心を傷つけずに済む方法じゃない?
一層、二人息絶えて。
何もかもを失ってしまうべきなのでしょうか。
だけど、私は進化する。
私はまだ、進んでいく。
あの人を失っても、私は未だ終わらない。
そう、あなたは生きたい、のね。
[その言葉を聞けば、それ以上は今は語る事無く。
静かに、彼女の進化を、歩む道を見守る事を決めた。]
"その時" が 在るならば
私など切り捨てて下さい。
”その時”
あなたがどの道を選択するにしても。
あなたが何を望むにしても――…。
私が、その時に生きていられたら――…。
あなたの希望に添うように、するわ。
ヴェス。
愚図ってても、死んじゃうんだろうけど。
私には、何もできないよ。
セシ兄は、私のこと、見てないもん。
私は、ヴェスみたいに。
まっすぐに気持ちを伝えることなんて、出来ない。
どうすればいいか、わかんないもん。
だから 諦めるのか?
だったら 厚意に あぐらでもかいてればいいさ。
言葉じゃなくても 出来ることくらいあるんじゃないのか?
モラトリアムは 長くないぜ
─…っ
[心で呟いたことに、返事が返ってくるとは思わなかったから驚いたものの。
何故、と思わなかった自分もいて。]
…諦めたく、ない。
私のこと、見てなくても、子供扱いでも。
セシ兄に、笑ってて欲しい。
…ありがとね、ヴェス。
ヴェスも。諦めないんだね。
さて――
[聞こえるということ、伝わるということ。一呼吸の間にどうでも良くなって]
どうだかな。
願っても動いても叶わないことは あるからな。
要は 自己満足出来るかどうか それだけだ。
だから――礼を言われる筋合いはない。
[いつものようにざくりと切り捨てて]
まぁ――脈はなくもないんじゃないか?
[皮肉るように言って話を打ち切った]
うん、それでも。
ありがとう、ヴェス。
脈?
─…ないよ、絶対。
セシ兄があのひとのこと、忘れるわけないじゃない。
[もう話す気はないだろうヴェスに、それでも礼を言って。
儚い笑みをたたえたまま、彼の言葉を否定した。]
漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2010/07/04(Sun) 01時半頃
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―― 墓場の小屋・少女の部屋 ――
……っ、ァ
[どれ程の時間、眠っていたのか。 女は何度も、夢を見た。 そのうちのほとんどは、悪夢、だ。 そして決まって睡眠麻痺(金縛り)がついて回る。]
……あぁ
[だから、漏らす声は酷く憔悴していた。 頬に残る涙の道筋を、指先で優しく拭い去る。]
……
[一番最初の夢が、妙に鮮明だった。 未だ過ぎたばかりの現実だからだろうかと整理をつける。 何時も、こうだ。 女は現実と夢の狭間を数多の表情でクロールする。]
(312) 2010/07/04(Sun) 01時半頃
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[自身の笑い声で起きる事もあれば、 叫びで起きる事もあった。
そして鮮明な夢は何時も現実の時間を暫し奪う。 心を縛って、離さない。]
………なんでかなぁ。 やっぱり私のせい、かなぁ
……
[漏れた弱音は、諦めに近い色を灯す。 >>235 去来する過去は『殺せ』という人伝いの噂。 現に面と向かって、『死ね』と言われた事もあった。 そして今、リンダが夢の中、『死ね』と言い放ったのだ。]
ごめん、ね――
[そんな事を言う子では無いと解っていても。 漏らさずには居られぬ、謝罪。]
(318) 2010/07/04(Sun) 02時頃
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[ベッドの上で暫し膝を抱え丸まっていた。 時折鼻を啜る音だけが小さな部屋に響いていた。
夢が現実に少しずつ薄れていくと、 漸くベッドからそっと足を地へつけた。 傍に置き放ったままのバケツを手に取ると]
行かなきゃ――
[水、とギリアンから受けた事をすべく、部屋を後にする]
(324) 2010/07/04(Sun) 02時頃
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―― 墓地 ――
っ、と
[水の入ったバケツを両手で抱えながら 墓地の隅に現われた女の姿。 此処に長い年月建っていそうな墓標から 少しずつ、少しずつ、水を掛け始める。]
……へぇ
[きっと気のせい、だろうが。 水を浴びて墓石が少し陽光に煌いてみえた。 それが喜んでいるようにも見えて――。 女は柔らかく、微笑した。]
(333) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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[呼ぶ声がした。 何処かで聞いた事のある、声。 ゆらり振り向けば]
ソフィア―――?
[ぱち、ぱち、と緩やかに瞬いて、名を呼んだ。]
(339) 2010/07/04(Sun) 02時半頃
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[深い辞儀に一寸遅れて返したのは、浅い辞儀。 すぃと視線を逸らし、墓標へ戻す。]
こんにちは。
[返す声は、淡々と。 別にもう、ソフィアに対し蟠りがある訳では無くて。 吐き出した言葉の手前、 向ける表情を持ち合わせていないだけ。]
……そんな、崇高な物じゃないよ ただの、お手伝い。
[だから淡々としては、居ても あのとき、森で向けたような鋭さも、冷たさも無い。]
(342) 2010/07/04(Sun) 03時頃
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………詩人? さぁ――。
[少し呆れたような吐息を漏らした。 双眸を細めて、連なる墓標を臨む。]
始まりを見た事が無いの。 何時も、終わり。
だから。 ……誰かの言葉を借りて、酔うなんて 到底―――。
[小さく左右に首を振って、少しだけ笑った。]
……ソフィアは、お参り?
(349) 2010/07/04(Sun) 03時頃
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?
[不思議に思った。 墓場、では無かったのか、と。 けれど笑う様子に、まぁそういうものなのだろうと 深くは追求せずに。]
……伝えたい事?
[続く言葉には、ちら、と視線を向けて 続きを促すよに問い掛けた。]
(352) 2010/07/04(Sun) 03時頃
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嫉妬?
[リンダの墓標がある方向へ一度視線を移し、 ソフィアへと移す。 カラダをゆっくりと其方へ振り向かせて。]
行き成り、何、言ってるの? ……悔しいとか、 ……真実とか、
……嫉妬、とか。 よく、意味が解らない
[信じられないといった態で、首を左右に振った]
(357) 2010/07/04(Sun) 03時半頃
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[けれど真っ直ぐな眸と、続く言葉。 緩やかに振った首は真ん中で、静止した。]
…………本気で、謂ってるの
[病気、の噂はもう既に村中に蔓延しているのだろう。 だから、では無いかと思っている、声。]
(358) 2010/07/04(Sun) 03時半頃
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…
[ソフィアの言葉を受け、 じっと見据えたまま、失った音。]
私は。 ……そんなこと、い、 いきな、り
……謂われても
[つい、と視線を地へと逃した]
(362) 2010/07/04(Sun) 04時頃
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漂白工 ピッパは、ゆっくりと顔をあげて、こく、と喉を鳴らした。
2010/07/04(Sun) 04時頃
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そんな、資格、無いよ――。
[上がった顔は少し寂しげな笑み]
もう、やめてよ ……此れ以上、私を傷つけないでよ
恋をした、なんて。 …………今度は何、考えてるの? 貴方は一緒、を望むのに、 リンダには何て伝えたか、覚えてる?
[罵声にならぬように、必死で声色を抑えるが。 何時もより、畳み掛けるような声になってしまう。]
(365) 2010/07/04(Sun) 04時半頃
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貴方の言う、大切って。 他の何を犠牲にしても
―――、手にしたいものなの?
[ねえ?と問う頃、眸からは一筋。 涙がぽつりと地へ流れ落ちていった。]
(366) 2010/07/04(Sun) 04時半頃
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怖いのは、貴女、でしょ? ………独りになるのが、
……自分を包むものが 何も、無いのが、怖いだけ、でしょ……?
[す、とその場にバケツを置いた。 薄桃をさらりと後ろへ追いやり、深く息を吸う。]
私は、あれからずうっと考えてた。 貴女は、リンダの為に ……わざわざ嫌われ役を買って出たのかもって。
私の知っている貴女は、 ……知っている貴女なら、きっと。
そうかもしれないって、思った。
(369) 2010/07/04(Sun) 04時半頃
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でも、違ったね。
[違う、と零す表情は酷く優しかった。 はら、と涙を零しながら、何処までも優しく。]
誰かの悲しみが無きゃ 成り立たない優しさなら
……幸せなら。
私はそんなもの、要らない。
[はっきりと告げ、そのまま小屋の方へ歩き出した]
(370) 2010/07/04(Sun) 04時半頃
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