94 眠る村
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おや、
[店に戻るクラリスの姿][その歩調を見て瞬く瞳]
逃げて続けてたら、分が悪いからね。
[こぼし、ゆっくり歩く歩調変わらず。]
―――――僕だよ。
ふふ、
[ゼロだと解れば、柔らかな視線を送りながら]
["おしまい"といったゼロの言葉が思い浮かぶ]
おかえりぃ。
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[やがてふらふらと店までたどりつけば、 扉を開けることをためらうように暫し前に佇む。
いつまでそうしたか、それが長かったか短かったか知らず そぅ、と扉を*開けた*]
(52) 2012/06/18(Mon) 19時頃
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フィルを利用できるかと思ったけどォ
なぁんか彼も、こわれちゃったみたいだよ。
[壊れた人には興味を失せたよう]
フィリップ、壊れたんだ?
それほど、大事だったんだね。
[シメオンという存在そのものが、彼にとって光だったと――
そんなことも知らず、軽く軽く、奪い続ける命。]
使えなくても、じゃまさえしなきゃまぁいいよ――……。
手持ちの"駒"に期待だね。
[ブローリンは、敵。
ケヴィンとティモシーは果たして。]
シメオンの死体から離れたくなさそうだったからねェ
なんだったら、見て来たらァ?
[扉の前で佇むゼロへそう伝えて]
じゃまかァ。
あーいった人間が、何仕出かすかが
一番読めないからァ… ね。
危なっかしいっちゃあ、危なっかしいよねェ。
[幼馴染の、従兄弟はこれから一体どうするのだろうと]
ふふ、
[状況は、こちら側が有利]
[そういう風に動いてきたのだから]
[所詮 加護 なんて]
[人の心次第で、どうにでも操れる]
―― 残念だったねェ、ご先祖様ァ。
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[扉を開けて入って来るのは、生気のない虚ろな青い顔。]
ティモシー、さん…… 私を リサ坊と、 呼んでくださるの ですね。
[怖かったろう――労る声は本当の孫娘に語りかけるよう。 自分を呪えと、そう語りかける声に 力なく首を振る]
そんなこと、出来ません――…… この、加護は 人狼を …、殺す 為に、ある。
人が、人を―― 殺す力じゃ、ないんです。
[一度は呪った――疑わしいと、想ったから。 事実、彼は嘘をついていた。間違ってはいなかった。 ただ、その嘘は家族を守りたい一心の嘘だった。 知ればもう――クラリッサは彼を呪えない。]
(61) 2012/06/18(Mon) 21時半頃
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――加護で、人も殺せてしまう時点で、
酷い片手落ちだと想わない?
["ご先祖様"のしかけた術は、
疑心暗鬼と罪悪感――狂気を呼ぶ最高のショーだった。]
所詮其の程度だったってことさ。
今よりうんと力を持っていたその昔でさえ、ね。
無駄だったんだよ、何もかも。
加減ができない魔術だったのか
それとも、ご先祖さまは子孫を信頼してたのか
くくくっ
[信頼][そう言えばどこか可笑しくて嗤う]
所詮は ボクらの前では意味のない存在ってことさ
――信頼が仇になるなんて、
滑稽なことじゃないか。
[エイトに寄せる信頼
知らず、寄せている絶大な信頼――。
おとぎ話はその宿主に夢を見せるのだろうか。]
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[背に聴こえた、猿の声―― 振り向くことに、勇気が要ったか。 長い間の後、虚ろな顔で――ブローリンを、見た。]
……――私を、 ころしに きたんですか。
[声は震えない。 諦めと絶望を含む声で――そう、語りかける。]
(69) 2012/06/18(Mon) 21時半頃
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[男の、低い声。 あの日は、あんなにも優しく落ちてきた、声。]
疑えれば、きっと ずっと 楽、なのに。
[悲しいかな、クラリッサはブローリンを信じている。 その死刑宣告に、 ――こわれてしまうほど。]
しにたく、ない。
[小さな声は、昨日と言葉を変えない。]
(76) 2012/06/18(Mon) 22時頃
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[ゼロがすること]
[それは、クラリッサを、演じきること。
エイトが――かしこいエイトがうまくやると。]
[粉々に砕いた心はただただ空虚。]
[ゼロが宿主を壊す理由――
成り代わりに感応しすぎて、
意志を奪わねば感情のコントロールが、効かない。]
[エイトに語らぬ、秘密。
これまでそれで、うまくやってきた――今度もきっと。]
[――――朝]
[恋人と触れ合う、女を演じる間]
[一寸だけ意識が途切れた瞬間があった]
[それはほんの一瞬]
[刺青に触れ、触れられたときの]
[エイトはまだ、それが 何かは解っていない]
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[フィリップの声に投げる表情は、疲れ切った微笑。 儚げな姿は、きっと、いつもよりずっと儚げに見える。]
私 人狼なんかじゃ、――ない。
[泣き笑いに近い顔。 ローズマリーの声に、ぽろぽろと、零れる涙。]
信じて、なんて 言えないけど―― 違う、もの。 違う。
[違うのか、 認めないのか、 境界のわからぬ言葉で返すことば。]
(80) 2012/06/18(Mon) 22時頃
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[顔を背けたブローリン。]
おや?
案外、泣き落としでいけるのかな。
[ここまできても、なおも楽観的な声。]
フィリップは――クラリッサを救いたいんだって、さ。
[落とす余地はあるかとめぐらせる思考。]
[ゼロの語らぬ秘密は、知らずのまま]
[エイトは宿主の魂の欠片を残し弄んだまま]
[その宿主を演じきって魂の叫びを聞くを愉しむ]
――― ゼロ、…
ボクはきみを呪いたくなんて ない。
[同時に、仲間を失うことを忌み嫌う]
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[昨日と変わらず、 死にたくないと告げる声。]
私、死にたく――――――
[ 「しにたい」 ]
ない。
[空気を震わす音が、つたえた言葉と。
――――正体を見破った彼になら、 べつの おとが 聴こえたかもしれない。]
(86) 2012/06/18(Mon) 22時半頃
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―――――――――。
[死にたくない、と 言ったはず。
けれど、クラリッサの叫びが、 いやに近く 聴こえた。]
僕、今―― 変なこと言った?
[呪いたくないと、聴こえた声のタイミングがよすぎて
はたと、考えるけれど]
―――― … 、いや?
[聞こえていないと、返す言葉]
…ち。
フィルはいい駒には ならなさそうだな。
[エイトは獲物を見極める]
[本物様は憎い、けれど――いい聲で 啼く]
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フィリップくんも、 私のこと 呪うん だ。
[少年が使わなかった言葉を、わざわざ使う。]
私、 皆に、 嫌われて、 疎まれて、
ひとりで、 私――
違うのに、 違うのに
…消えちゃう、の?
(92) 2012/06/18(Mon) 22時半頃
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[―――――と、 はらはらと涙顔を見せながら、聴こえた声に 驚いたように、ブローリンを見た]
ど、して?
私、そんなこと―― 言ってない。
[表情に映るものは、困惑。 言ったつもりはない――つもりはない。 何故そんなことをと、思考が巡る。]
(94) 2012/06/18(Mon) 22時半頃
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邪魔、になっちゃったね。
じいさんも、何だか使い物になりそうにないな。
[そう漏らす、裡の裏側。
魔女がもらす声は、暗くて くらくて。]
[ なにか、][嫌な予感がする]
[ 護れないのではないのかと、いう 思いが ]
[ 『重なる』 ]
悪いけどさ…、年寄りは美味しくない。
[だから殺すとしても最期くらいに思考する]
[食べる気もあまりないといった口調]
ローズなら、まだ、
あのお爺ちゃんはァ つかえるかもしれないしねェ
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