196 【飛入歓迎】秋のすずなりの男子高校生村
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星ー、星ー、流れてひゅるーーー
……ほしひゅうま的な?
[屋上の柵にもたれて、夜空を1人見上げる。
小声で変な歌を呟いていた時に、その着信>>+10]
!!??
電気の部屋、死ぬ!?
え、え。この学校電気椅子のお仕置き部屋とかあんの!?
[大層な混乱と曲解をして、スマホを眺めて硬直。
返信して状況確認という考えが飛ぶくらい、インパクトのあるメールだった]
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[茅葺の傍を離れた後は元の場所に戻り、用意していたレジャーシートを敷く。その上に仰向けになり、星空を見上げる。 いくら手を伸ばしても、どれだけ掌を握り締めても。 星は勿論、星の欠片なんて指を掠りもしない。
何度か握ったり開いたりを繰り返した後、両手を腹の上に乗せてぼんやりとした表情を浮かべていた。 隣に誰かがいてもいなくても、静かに口を開く。]
こうやって見ている星の光も、 本当はもう消滅した星かもしれないんだよな……。
[今見えている光は到底行くことなど出来ない場所のもの。何百、何万、何億年もの前、遥か遠い過去に向けられていた光。 何だか物哀しくなり、目を閉じて感傷に浸った。]
(117) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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[飽戸から貰ったフィナンシェの味>>0:189を思い出す。 炒られた胡桃とカボチャの種がアクセントになっていて、飲み込んだ後もしばらく口の中で甘みが踊っていた。
何年後かに同じ菓子を食べたとしても、この味を思い出すのだろうか。皆と天体観測を一緒にした思い出と共に。
それとも、平坦な日々に埋没して忘れ去られてしまうのか。 自分と言う存在も。誰かに爪痕か何かも残すことなく。]
(118) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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[ぐるり。寝転がっているのに視界が回り、平衡感覚を失う。 陰鬱な気持ちが湧き起こり、瞼に手の甲を押し当てる。]
『流れ星だ』
[誰かの声が聞こえ、腕をずらして目を開く。 暗闇に慣れた目は一筋の光の軌跡を捉えることが出来た。
ひとつ、ふたつ、みっつ。 先程の流れ星を追い掛けるようにあちらこちらから光が次々と流れて行った。手を伸ばし、それを掴もうとして。]
ああ……綺麗だ、な。
[大きな夜空を駆けるいくつもの流星。 それに比べて自分の悩みのちっぽけさが馬鹿馬鹿しくなり、くつくつと喉を鳴らして笑う。
目の前に現れた圧巻の光景を綺麗以外の言葉では表現できず、ただそれだけをしみじみと呟いた。]
(119) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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―――……うを!?
[突然のスマホの震えに、点呼を止めて慌ててポケットを探る。
メールにはまだ気づかないまま。>>+10
画面に『斎藤先生』の文字が見えれば、画面をタップして。>>+12]
斎藤先生ですか、どうしました?
今どこに……え?
[2ダイヤルで出た通話口から聞こえて来た声は。]
『 ザザー……あ!も……し!
私……ザザー…し!
……ザザー…んです……ね、
ちょっと……く困っ…ザザー……て!
事ザザー……ってね、ザザー…助けて……! 』
[電波が悪かった。]
ちょっとまってください、
聞こえにくいからゆっくりしゃべって……
あれ、切れた?
[最後の、助けて!だけ妙に鮮明に聞き取れてしまい。
切れたスマホの画面を見つめ、呆然とする。
一体何があったというのか。*]
― そして現在・屋上 ―
[しばし呆然としてから気づいたのは、サーバーに新着メールがあるというマーク。
問い合わせはどうするんだったか、と9分程考えてようやくメールを取得する。>>+10]
……………斎藤先生!?
[最後の、助けて!が脳内でリピートされる。]
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