238 聖痕の空〜Knockin' on heaven's door〜
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本気でも、実際にやればお笑いごとどころではありません。
[そうして、静かな声で]
えぇ、ご武運を。
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こればっかは三黒に感謝だな。
[落ちる紅鮫が連装ミサイル>>94に捕捉される。 数度、連続的な爆発。
その最後で、一際大きな爆発が起こる。]
(104) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[―――― ドン!!! 爆音が空気を揺らす。]
まだ終わらんよ。
それに。 次は防ぎ辛いぞ。大須賀。
[爆炎に紛れ、海神-ワダツミ-が作り出すのは大質量の水。 14の水の塊としたそれを再び落とす。
力削ぐ雨と混じり合いながら、重力を受けた水は鋭さを増し地を穿つ杭となる。 そしてそれは水ゆえに、単純な爆発ではより小さな型に形を変えるだけだ。]
(105) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[『オスカー』への攻撃の後。 ゆっくりと旋回しながら壊れたビルの上の友の姿>>110を、眼鏡を捨てた裸眼で久しぶりにはっきりと見た。]
……眩しいな。
[あれは彼が一ノ白の名を捨てた頃からだった。]
(116) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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『アンジェロイス? オマエ、天使って顔………え、あ、いや。
……。
うん、似合ってるよ。』
[新しい名前を聞いた時。 笑ったのは似合わなかったからではない。
本当に天使の翼が『視えた』からだ。]
(117) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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[紫藤や龍山のものとは違う。 "白"という使命と力>>102から完全に離れた眩いばかりの自由の翼。
――それはまるで始まりの天使《ピュア・エンジェル》*]
(118) 2015/09/18(Fri) 21時半頃
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……チッ。
[火炎放射により水>>111は全て蒸発させられる。 じゅうと上がる真っ白な水蒸気の雲の中へと飛び込み、四方八方から放たれる超電磁砲《レールガン》の狙いから姿を隠し、或いは回避していく。]
めんっ、どうなっ!
[水蒸気を抜けると同時に放つ水の錐で天使の翼型の機械を破壊する。 ぱたりと紅が白い鮫の背に散った。 こちらの被弾は5だが、まだ直撃はされていない。
再び回避行動をとりながら、友人と大須賀の争う屋上へと向かう。]
(120) 2015/09/18(Fri) 22時頃
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本体叩けって事だろッ!!
[挨拶代りに鋭い魚の式鬼紙《シキガミ》を二体を突撃させながら。]
(121) 2015/09/18(Fri) 22時頃
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ああ、勿論。
[体中傷だらけでも、まっすぐ鮫の背の上に立ちながら大須賀>>123へと嘘を付く。 痛みは落ち着いたが、聖痕の力は使えないだろう。 ただそこに居たから預かっただけで。 蝶野や土御門と何か特別な繋がりがあったわけでもない。]
しかしオマエ。 天使っていうよりは堕天使だな
[友人の一振りに叩き飛ばされる大須賀>>128の顔はやはり、黒く塗り潰されて見える。 白く見えた灰の翼も酷く黒ずんで見えた。]
(133) 2015/09/18(Fri) 22時半頃
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おまっ……!
[あの一撃をまともに受けて、大須賀が立ち上がる。]
そんなとこも規格外かよ。
[ちらりと友人の方を見てから。 海神-ワダツミ-と自分の周囲に幾つもの水球が浮かべた。]
(134) 2015/09/18(Fri) 22時半頃
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真なる始まりの天使《トゥルーピュアエンジェル》?
[思わず友人の背を見た。 そこには変わらず輝かんばかりの翼が視える。]
……。
聖痕だけでなく天使の座までだと。 欲張り過ぎだろ。 どうしてもと言うなら先に僕を倒せ。 [あの翼の輝きを奪わせてたまるかと。 水球を超電磁砲≪レールガン≫に撃ち抜かれても怯まずに言い放つ。]
(139) 2015/09/18(Fri) 23時頃
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オマエの翼は幻《ファントム》なんかじゃない!
[前に出る友>>134を守るように。 掲げたファイルから紙吹雪が舞い、超電磁砲≪レールガン≫の射線を塞ぐ。
そして、残った水球をただの通電性の良い水の塊として、そう渦巻く電気を巻きこむように大須賀へと射出する。]
(143) 2015/09/18(Fri) 23時頃
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リッキィは、オスカーから目を離さない。
2015/09/18(Fri) 23時頃
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――――――…ッ!
[水球のコントロールを奪われた。 ありえない事態>>145に音にならない驚きの声を上げた時には、周囲を駆け巡る超電磁砲≪レールガン≫が迫り。]
(163) 2015/09/18(Fri) 23時半頃
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ばっ……!
[眩い翼>>156がまるで自分を守るように広がるのを視た。]
……かやろう!!!
[海神-ワダツミ-から飛び降りる。 水球を吸い込み超電磁砲≪レールガン≫すらも引き受けようとする、その翼へと手を伸ばす。]
(164) 2015/09/18(Fri) 23時半頃
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[幸々戸の一族が伝える力は浄化に治癒。 治癒は仰代のものとは似て非なる病祓い。
病、怪我を祓いて引き受け、浄化する。]
(166) 2015/09/18(Fri) 23時半頃
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[――ごぷり、と口から血が溢れる。]
……鶴、手放し、やがって。
[幸々戸の才をちゃんと引き継げていれば、負担も軽く済むのだ。 でも才は無い、あるのは引き受ける『形代』の才だけ。
本来受ける筈のダメージを咄嗟に引き戻し。 落下した身体は鮫の式が辛うじて受け止める。]
(167) 2015/09/18(Fri) 23時半頃
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[――光が溢れた。
眩い、ずっとその背に見てきた光だ。]
(184) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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……カムイ。
[光の中、海神-ワダツミ-がゆっくりと弧を描き、高度を下げていく。]
ボクはな。 その翼を、ずっと視てたんだ。ずっと。
オマエは落ちこぼれなんじゃない。
[長い年月の間に一ノ白の方が変わってしまったのだ。
光の羽根が降り注ぐ。 触れた者の傷を癒していく。 限界まで傷ついて戦い続けて来た式鬼紙使いの傷もまた癒える。]
(185) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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ボクからだと言った筈だ。
[降臨した天使へと向けられる日本刀>>182。 それに向けて薄紙が一枚、強化され刃物のように投げつけられる。]
ボクは、まだ戦えるぞ。
[続けざまに更に3枚を投じて。 水球を操られ遠距離攻撃は不可能と悟った式鬼紙使いは、鉄扇のように開いて持った紙片を手に屋上へと飛び降りる。]
(188) 2015/09/19(Sat) 00時半頃
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オマエのお蔭でな。
[狼狽える天使の友人>>183に振り返らずに言って、笑う。]
(189) 2015/09/19(Sat) 00時半頃
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…………ばかだなあ。
[その言葉>>187に一瞬視界が滲んだ。 自由の天使がずっと見ていてくれる程の価値があっただなんて。]
……。 忘れるわけないだろ。
お前はボクが殺す。
[堪えるように、大須賀>>192を睨む目に力を込める。 薄紙の刃を焼く、炎は相性が悪いが。]
(199) 2015/09/19(Sat) 00時半頃
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三黒の程じゃねぇな!
[左右にに一枚ずつ紙片を投げ、さっと姿勢を低くする。 その頭上を、背後の海神-ワダツミ-が大須賀を狙って放った一本の水の錐が通過し。]
ばらけろ。
[左右に投げた紙片が倍、倍に分裂し刃物の型に変わり向きを変え、水の錐と共に3方向からの同時攻撃を仕掛ける。**]
(200) 2015/09/19(Sat) 00時半頃
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すげえ。
[振り抜かれる白鴉の銃>>220。
それを受けた大須賀の日本刀>>248は瞬く間に輝きを取り戻し塵に――いや、原子へと還っていく。 そして、光の軌跡の消えた後にはコンクリートを突き破り新たな生命が芽吹いてさえいる。]
(250) 2015/09/19(Sat) 21時頃
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……大須賀ぁ、ボクを忘れんなよ。
[ごうと風がうなり、舞う天使の羽根を散らす。 式鬼紙使いの左右に浮かぶのは無数の切り紙の蝶。]
――式鬼紙《シキガミ》 風華-フウカ-
[一羽の蝶の周囲に風が渦巻き。 再び空気の塊が発射され、羽根を巻きこみ落とし、散らす。 秋津ほどの威力もなければ、細かい制御もできないが、舞う羽根を散らすだけならば十分。]
(251) 2015/09/19(Sat) 21時頃
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羽根はボクが散らす。 任せろ。
――…ボク達で、越えよう。
[死に急くように守るのではなく。 共に並び立ち、戦う為に命を預ける。]
(252) 2015/09/19(Sat) 21時頃
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[次々と拳が飛ぶ。
白鴉の銃も機械群も。 真なる始まりの天使《トゥルーピュアエンジェル》も。 傷だらけの灰色天使《キル・ミー・エンジェル》も。
全てをかなぐり捨てた、拳と拳の語り合い。]
(270) 2015/09/19(Sat) 21時半頃
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[その神速の語り合いを
世の理を視る理眼-リガン-の継承者はその眼に焼き付けた。]
(271) 2015/09/19(Sat) 21時半頃
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ばっかだな。
[呟いて、少しだけ笑う。 殺し合いであった筈なのに、何を楽しそうに殴り合っているのやら。
それでも。 その馬鹿な天使の背を預かるのが今の役目だ。 海神-ワダツミ-と風華-フウカ-の二種の式鬼紙《シキガミ》を、事態の急変に備え控えさせる。]
(272) 2015/09/19(Sat) 21時半頃
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[釣られるように空を見上げる。 そらには変わらずに死者の聖痕《魂》の色が輝いている。]
扉を開けば還って来ると言っていたな。
還って来ねぇよ。 こんな滅茶苦茶やって壊しきったら。 もうそれまでのモノではいられない。
こうなる前の奴らは。 もう絶対に還って来ねぇし、ボクも許さんよ。
[語り掛けるというよりも、独り言のようにいつかの言葉を再び否定する。]
(277) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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だからそれが間違だって言うんだよ。
元に戻すのと癒すのは。 全然違うんだ。
[大須賀>>279が力を溜めるに合わせ。 切り紙の蝶は風を集め、その隙間には無数の水の錐が出現する。]
(284) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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