191 忘却の箱
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[彼に便乗するように柔らかい髪の女性>>125の姿を探したけれど、見つけることは出来ずに、すっかり小さくなった飴をパキリ。 歯を立てて潰す。
口内に残る林檎の味。 そういえば彼女に咲いた花もまた林檎のような香りであったような、そんな気がして。
何と無く薄っすらと彼女の面影を描いては、消し去った。 直接見れば良いことだと思ったから。]
(148) 2014/09/04(Thu) 23時頃
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[皮肉のつもりで告げた言葉>>132にどんな反応が見られるか。 そう思いつつも、ふんわりと笑みを浮かべられてしまえば、言葉は途切れて。
──何を求めて自分は彼にこの言葉をかけたのだろうか?
理解出来ず、瞳が揺れる。 けれど、その揺れた原因こそがただただ分からず、つま先は白く変わるだけ。 不思議そうに首を傾げれば、青い花は瑞々しく咲き誇るだけ。]
(149) 2014/09/04(Thu) 23時頃
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……おう。
[彼が何か言いかけた>>138ことは察しが付いたが、何を問おうとしたのかは分からない。 少しの沈黙の後に付け足された言葉。それが本来自分の名前を呼んだ理由なのか。腑には落ちなくとも、頷いて。]
………。
[軽く手を上げて歩き出す彼に、会釈を返す。 そして彼とは反対側に向かって足を進めて──数秒。]
……誰だっけ、あの人。
[舌に残る林檎の味は、微かにあまい]*
(150) 2014/09/04(Thu) 23時頃
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