208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】
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[袖机へ置かれるヘッドフォンを横目で追う。そのまま聴覚に重きを置くケイイチが音源を脇へやった意味へふと思いを巡らせてしまい――ひゅ、と喉が鳴った。
“意識を全てこちらへ振り向ける為ではないか”だなんて思考が過ぎってしまったなら、自ら言いつけた事であろうとも少々動揺するというものだ]
……ケイイチ。
[背を寝台に預けて低く囁く。耳元に当てていた手は下方へと滑らせて、時折上下する喉仏に親指の腹を当てた]
色香であれば……
其方の方が、ッ……余程。
[掌が此方の身体を滑る度に釣られて動く鎖骨であるとか、あるいはゆっくりと囁いてみせる口元であるとか、光源を負って濃く落ちた陰が個々の動作を際立たせていく。それらを眺める目元は随分と熱に浮かされ、ケイイチに向けて囁く声は時折喘鳴を間に挟んだ]
[肌を探られる度、身体の芯が熱を持っていく。指先などもうきっとケイイチのものより温度を上げているだろう。
縋るようにケイイチの襟元を掴み、もう一方の掌で腹の辺りに触れた]
……いいの、か
[“こちらばかりに与えていて”とまでは口にしなかった――長々と喋る余裕はもうあまりない。だからケイイチを引き寄せて、同じ温度を湛えた場所がないかと探りを入れる]
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あ…ぇと…平気です………
[朝日が眩しい。 歌声とその光が朝を告げて、心地よさに酔う。 静寂に満たされた空間での囁きは澄んで聞こえる。 まだ眠気に負けた頭では吸血鬼がどうの、というのには気づかない。
沈めたままの身体を起こせば、銀の髪が朝日を反射する]
ボク、お風呂で息苦しくなって…
ごめんなさい?
[朝日を反射した銀を垂らして手を重ねたままの主へ珍しく素直な謝罪を]
(109) 2014/12/25(Thu) 01時半頃
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なにを。
ちゃんと飲むって、持っていったじゃろ?
[息をするように嘘を吐く。
まさかそんなこと有りはしないだろうとでも謂いたげに。]
しっかり飲んだよ。
[肩を竦めて、隠すのは微かに上がった息。
『吸血鬼』に隠しきれるとはあまり思ってはいないが。]
そう……
[クアトロの嘘に吸血鬼は糸のように目を細め、]
"今晩は必ず薬を飲め。"
[次の瞬間に見開いた双眸は紅く紅く血の色に染まっていた。]
[低く囁かれた声にふと静止の意かと考えを過る。まさか動揺しているとは知らず。だが喉元を猫のようになでられれば甘えるように笑う。]
さー?それはどうだろうね?
[さぁ?そう言われるなら、と上を脱ぎ、細いとはいい難い身体を露にする。
時折摘んだりくるりと輪を撫でたりする強い刺激に変えながら色を帯びる喘ぎにずっ、と中心な血が溜まる。]
でもね、凄くかわいいよ。
[クス、と男女の交わり最中のような甘い言葉を紡ぎながら暫し立場逆転を楽しむ事にする。]
[自分が温度を持ったのか、また彼の体温が低いのか。肌に触れる指先はヒンヤリとしていて心地いい。身体に触れる行為は何処か暖めているようで。
グイッと突如身体を引き寄せられればいいのか、と。]
うん?――――下位が上位を食べていいのかって?
いいよね、高い声が聞こえるんだし。
[先は予想できたけど敢えて誤魔化してみる。参休があまり上下を区別すると思わないが。コテり、と首を傾げて少しばかり煽ってみる。
ついでに反論を口にされる前に近くなった顔に唇を寄せ、口を吸う。
受け止められればそのキスは舌を交え、深い深いものに。]
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……クアトロだ。
[途端眉を潜めたのは、またその呼び名で呼んだから。 彼に対応しようかと掛け布団を剥がそうとすれば、 何も着ていないことに気がついて主に対応を任せて布団に急ぎで包まった]
…なに話してるの。
[入り口で話す二人の会話は聞こえない。 一応邪魔しないように小さい声で問いかけたが。 そのまま、腕と頭を出した姿で主が置いてくれた食事へと手を伸ばす]
(117) 2014/12/25(Thu) 02時半頃
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[ふと思い出す
赤い子犬。彼は自分の命令を守ったのだろうか。]
朝は確認ができなかった
[次は見届けてやりたい。
上書きされるまでそのままなのか。
それとも時間で効力を失うのか。**]
────はい。
[くっくと喉の奥が揺れる。
薬を飲まなかったことは、簡単にばれていたらしいということよりも
余程あの『薬』が大事なものなのだろうという印象を抱く。
実に、飲みたくなくなってくるものだ。
抗いきれぬ命令に、口は嫌でもYESを吐くが。]
そうね、貴方には意味のないことかも知れない。
それでもアタシとって暇潰しは、アタシの未来のためのステップだわ。
[己の口調を真似されたのが癪なわけではない。
己の在り方を揶揄されたように感じて、未だ年若い彼に何が判るものかと、そう憤りを覚え──もっとも、己さえその根幹を忘れ掛けてしまっているだろうが──語気を強めて凛と言い返す。]
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[冷えたクロワッサンをさくり、と小さく一つ。 砂糖とバターの甘さが冷えた体に染み渡ってほんの少しだけいつもより表情が和らいだ
甘いのは割と好き]
あ。 え…
[『宿題』には思わず瞳を瞬かせて数度、 主たちのいるほうへ視線を向けては逸らす行為を繰り返し。 クロワッサンを手に持ったまま、 ずりずりと布団を引きずってぺた、ぺたと其方へ顔を出した]
ボクはそんな名前じゃないって言ってるだろ。 呼んでもない。幻聴とは随分お粗末な頭だ。
(125) 2014/12/25(Thu) 08時頃
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[いたずらの命を実行した様子。 下から上まで視線を滑らせ。 特段変わった様子はなさそう。ほぅ、と息をついた]
シュロさん、ボクもう大丈夫… ボクの服脱衣所にまだあるの?
[まだ足元が覚束ないのはきっと長いこと寝てたから。 服を取りに行くなら折角なのだし運んでもらおうか]**
(126) 2014/12/25(Thu) 08時頃
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[こそり、耳元に唇を寄せて囁く。]
……なんもなかったわけと違うぞ?
[飲まないことで得られただろうことを。
無という有を囁き落とす。]
長く生きたら忘れっぽくなるんかのぉ。
そういうのを『御執心』っちゅーんじゃで。
羊飼いサン?
[唇の端を吊り上げて笑う**]
[クアトロの言葉に吸血鬼は何を言われたのか分からないといった風のきょとんとした表情になった。]
迷子になった子羊が例え君でも私は同じようにするよ?
[釣りあがった彼の唇の孤が描く意味を吸血鬼は知らない。]
我慢してたのに…
[下唇を指で押し開き、舌先をしのばせ、彼のそれを追う。頬も体もあつい彼の体温。
湯気で視界が隠れればいい
水音も湯の音で紛れるだろうか
彼の身を引き寄せ、濡れた体が触れる距離]
[口から滑り出たのは訛りのない言葉。
写真に映っていたのと変わらない冷めた無表情。
見覚えがあるのは、主だけであろう。
男自身さえ忘れてしまったはずの、昔の自分。]
ん?
や、あ、すまん。
お前さんが気色の悪いこと謂うけぇよ、ふはは。
[頭が痛い、靄がまた少し薄くなる。
薬を飲まなかったのと引き換えに。
誤魔化すようにいつもの通りに笑って見せて、厨房へ向かう主の背を叩いた。]
……一回薬を抜いただけであれか。
[鈴を鳴らす吸血鬼は先ほどのクアトロの様子を思い出しぽつり。]
やはりまだ血が弱いのだな。
命令してみる?
[目の前で死んで見せろといえばいい。
だが、それは叶わないのだろうか
最上位の命令は「生きろ」というものかもしれない ]
[其の扇子の先で自分より高い位置にある彼の顎をくいと傾けさせる。]
余り奥手が過ぎるとあっしも気が変わっちまうよ?
そうだね……期限は今日の日付が変わるまででどうだい。
[何の期限なのか、どう気が変わるのかは敢えて口に出さず。]
俺がこの気持ちを覚えている間に
それともあなたの気持ちが変わる前に?
たやすく変わるものなの?
[少しだけ目線を伏せて]
わかった、部屋に行く
[彼の図書室の後。そう約束を交わして*]
[心変わりと言っても、単にお前さんがあんまりにも可愛らしいものだから、矢っ張りあっしが組み敷く方が良いかなんて思っただけさ。*]
命令?
お前の生死に関与する気はない。
生きるも死ぬも勝手にするがよかろう。
[突っ掛るような物言いに、改めてその顔を見返せば、
消えるに惜しい、と思える貌ではあったが*]
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