147 書架の鳥籠
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失礼。ゲルト君であったな。
[距離がいくらはなれていようとも、
この聲だけは、届くのもまた魔女の力なのか。]
寂しくないのなら、
もう少し楽しくするといい。
[間をあけて返る言葉に、口元を緩ませて、ふ、と笑う気配。]
ここから出れば私は名探偵なのだよ。
助手は私に必要不可欠な存在となるであろう。
ゲルトは優しいから怒ってないよ。
[弟の名前が呼ばれれば嬉しそうにそう言う、ポケットの上から人形を撫でた。]
うん。
サイが終わったら次は僕の番かな?誰にしようか選んでおくね
[明日の服を選ぶような調子でそう言って見送った]
サイモン君、
…私は悲しいよ。
君との別れが、このような形になるとはね。
ああ、本当に。
実に ――― 。
ティーシャが人形になったら
きっと可愛いんだろうなあ。
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