258 【突発誰歓】鬼渡し弐
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[ 馬鹿なあたし 何時になったら
そのことと正面切って向き合える? ]
[ …そんなの神様だってわからないさ。 ]
[あの時、面が割れて一瞬だけ触れた。
光の粒子となったそれは、わたしを鬼に変える事はできなかったけれど、面を継いだ者たちの記憶や思念が流れ込んできた。
その中の記憶の一つに、夕顔が居た。
もう一つ、そっくりな顔をした姉。こちらは双子の朝顔というらしい。
夕顔が掘り起こす、曼殊沙華の根。
それをどうやって使ったか、一部始終がそこで語られていた。
篁が代々、この地で名士を輩出してきたかわかるかい?
子どもの浅知恵なんかで太刀打ちできる相手じゃあない。
消されたくなければ、…───あまり欲を張らない事だ]
わたしが居なくなっても、いい子にしてるんだよ。
[夕顔の柔らかな髪の上に手を置き、そっと頭を撫でた。*]
― 名の知れた家の気苦労 ―
[ 曼珠村には幾つか名の知れた古い家が残っている。
御門の家や、篁の家などがそう。
…但し、古い家である分家同士の確執なんかも多い。
姉と篁の家の二番目の兄さんは婚約しているけど、
彼処の家には一人だけだ!って祖父の教えに則って、
あたしは別の家の人間と許嫁になったわけさ。
親だのその上の祖父祖母だのに嫁ぎ先を決められるなんて
まるで犬や猫みたいだって、姉は嘆いていたけど。
実質的に勘当されたあたしの(元)婚約者様みたいに
家を飛び出してまで言いつけに背くことはしないつもりらしい。
お金持ちの家だし、大事にしてくれるだろうってさ。
別に好きでもないけど、家の決めたことだからって。
そう経たないうちに御門の家と篁の家は婚族になるんだろう。
その時にはあの赤い花の咲いた別の世界で見た顔と
もしかしたら顔を合わせることがあるかもしれないね。 ]
[ …もしかしたら引き取られた誰かとも。 ]
[ 婚約者のいなくなったあたしには、
別の家か、それとも篁の家からか。
また誰か相手を見繕って兎も角家を出そうって話があるらしい。
婚約者に逃げられた娘なんて家の恥なんだってさ。
近くはダメだ、いっそのこと遠くの医者や弁護士を探すかって、
親戚連中が話しているのを、少し前に聞いた。
あたし、逃げないなんて一言だって言っちゃいないのにね。
もしかしたら見合い写真の中に知り合いに似た顔が
あったりしたかもしれないけど、よく見ていないから知らない。
将来性のない仕事。
…つまりは辞め易い仕事ということでもある。 ]
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[予想外だったのは、彼が自分の記憶に触れたこと。 姉を殺した記憶を見られたことだった>>*25。]
………………
[くすり。突き返された物を受け取って>>37にこりと笑った。]
……こむぎこみたいで美味しいらしいですよ でも、たべられるようになるまでに、すごく時間がかかるのです
飢饉のときでもないかぎり、たべるのはおすすめしません ちょっとした……じっ、じ? おためしのつもりだったのですけど
[ダメでしたか。楽しそうにそう笑んだ。 ――――それからしばらくして、明之進が死んだその日に夕顔は失踪した。]
(39) あんもびうむ 2016/11/23(Wed) 15時半頃
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ざんねんです、あきのしんさま
あきのしんさまが食べてくださらなかったから、私も戻ってきてしまいました
しかたないので、ここでいっしょにあそびましょう?
こんどはあなたを恨みつづけてあげますよ
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[村の者が探しても、その姿は見つからず。 ただ。*曼珠沙華が妖しく咲くばかり。*]
(40) あんもびうむ 2016/11/23(Wed) 15時半頃
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