283 突然キャラソンを歌い出す村2
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♪懐かしの川 歌:ゴーシュ・クラウザー
あれはまだ私がゴーシュと呼ばれていた頃 ブナの森 エルベ川のほとり 木々のざわめきと川のせせらぎ 男たちの話し声 女たちの笑い声 やがては全てが疎ましかった けれどこの懐かしさは どうしてこうも優しいのか
椅子(馬)にまたがる狐の悪戯か 狐狩りに行くなら 景気づけに一杯いかが 乾杯 乾杯 一気に飲み干せ 乾杯 乾杯 1.2の3!
(474) 2018/09/11(Tue) 18時頃
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[歌い終わる頃にはラーメンの器は空っぽ。 ふう、と伏し目がちに吐いた息はまるでラーメンと ビールによるものだとは思えない艶をはらんでいる。]
(475) 2018/09/11(Tue) 18時頃
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銀行屋 ザーゴは、メモを貼った。
2018/09/11(Tue) 18時頃
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[そして鞄から一枚の紙切れを取り出し、台の上へ。 …先刻まで掲示板に貼られていた、号外だ。 それをトン、と指で叩き、店主に問う。]
君、狐らしいですね。
[聞き出したのは、猫からだが。 ビールを更に煽りながら、続ける。]
…そして、奪われた首を求めて、 首なし騎士を探している。
[ううん、と小さく唸って、店主に向き直り、 今度は霧と湯気で少ししっとりした 自分の艶っぽい首を少し傾いで、指先でトン、と叩く。]
(476) 2018/09/11(Tue) 18時半頃
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見たところ…首、ありますよね。 何故?
[クラウザーは目の前のラーメン作りが美味く、 故郷のビールを出してくれて、郷愁を与えてくることに 関して以外はやはりソリの合わなさそうな男に対して まずは一つ、疑問をぶつけた。]
(477) 2018/09/11(Tue) 18時半頃
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首を狩られて尚、首があると?
あり得ない。
あってはならないことです。
だってそんなの、
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[クラウザーは胸の内に熱く、ざわざわとしたものが 燻っているのを感じていた。 おそらくは久しぶりに飲んだアルコールのせいだろう。]
(478) 2018/09/11(Tue) 18時半頃
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― 深夜:???・ラーメン屋台 ―
名乗るほどの名はござンせん。 何とでも呼びゃアいいが、 どうしてもってンなら、大将と呼びな、伊達男。
[常に自己愛に酔っぱらっているような男が、こちらの名前に興味を持ったり、名を名乗るとは意外だった。 おもんは少し目を大きくする。
九尾塚のおもん。そこまで分かってしまえばこの怪異が『遠い昔に力を失った怪異の切れ端』であると調べがつくこともあるかもしれない。 否。それはともかく。 『おもん』これは彼にとって不名誉な名だ。 他のやつに呼ばれるならまだしも、この男に呼ばれるところは想像するだに業腹である。]
(479) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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……懐かしい味だったろ。 ラーメンってのは、そういうモンさ。
[それはどうだろう。]
(480) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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そンじゃア、一杯付き合ってやろう。
[かつてのゴーシュ・クラウザーが、ビール瓶を持ち上げ各地の乾杯の音頭が聞こてくる。 おもんは自分の分のビールを屋台の影から取り出した。 外国語に弱いおもんは、杯の代わりにビール瓶を持ち上げ掲げる。瓶同士をぶつけて薄いビールを1、2の3で、一気に飲み干した。]
(481) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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[妙に艶っぽいラーメン直後の溜息に、おもんは生来の性質のソリのあわなさ故に若干の怖気を感じた。>>475 ニンニクマシマシにしてやればよかった。]
(482) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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[品性下劣なうわばみは、ビールを一気したあと、特大のゲップをひとつした。]
……はーん。なンだ。アタシが狐と聞いたのかえ。
[やはり人の口に戸はたてられない。 ただ、おもんは『キツネの首を探している』とは言ったが、己が狐だとは麗亜にしか言っていない。尾だとまで話したのは明と名乗った怪異に対して。同時に彼には「九尾の怪異だ」と言われて否定はしなかった。そしてレンにはうわばみと名乗った。 そして記事を眺めてみるに、そこには男子高校生とキツネ頭の情報がある。
現在の怪異性を『九尾塚の九尾の狐』と勘違いされているのは都合がいいかもしれない。所詮はハリボテ、『ただの虎の威を借る』というヤツでしかないが。 元の九尾とて最高位の首無し騎士と比べて勝ることは決してないが、地元じゃ有名な怪異としてデカい顔をしておくことは、妖力の抜けた弱小怪異として振舞うよりは、幾分マシであると踏む。]
(483) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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シシシ。 なんでだろォな?
知りてェのかえ。この首がついてる理由をサ?
[わざとらしく首を指でさすってみせて笑った。]
はーん。なンでもかんでも知られちまって、 説明の手間が省けらァ。 そンじゃあ、隠してもしょうがねェ。
アンタ『アタシの首』を知らねェか? [既に別の怪異となった涼しい目の狐を自分のものと呼ぶ。 勝手に傍に居ただけで、自分の物になどなりはしないのに。まるで自分に対して皮肉を言っている気分だ。
そしてここからは、ただのハッタリ。 あの狐の首を取り返すためなら、所詮失墜ばかりを舐めてばかりのわが身がどうなろうと九尾の首を求めているので]
(484) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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魔女のことを探してるンだろォ? 取引といこうじゃないサぁ。
[勿論、目覚めたばかりのこの身。 魔女のことなど、てんで知らないのである。]
(485) 2018/09/11(Tue) 19時半頃
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─ 裏山 ─
[喧騒が、嵐が、楽し気に人と妖を繋いでいる。 霧の中からは笑い声がさんざめいている。 頭を撫でて撫でられて、まるで何も違いがないみたいに見える。
>>412 雷が上に来るのに、にーーっと笑った。 手を伸ばしてライと手をつなぐ。 段ボールの中身はぶわっと周囲を舞って 花のワッペンが雷の手に届く。]
ライ。名前、なんてかく?
[裏山での名乗りは聞いていた。 最初に聞いた人間としての名前とおそらくは本来の妖としての名前。 どちらがいいのかはわからなくて、その場ではそれだけ聞いた。]
(486) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[楽しそうに祭囃子が鳴り響く>>415 >>433 合わせるような合いの手を挟む。]
鍵盤。キーボード? ピアノ?
[>>432 鍵盤屋だというシンイチの片手が 雷に向けて滑らされるのを空中で目に追って]
あははは。本業同士 シンイチの鍵盤とライの笛が聞こえたら すごく楽しそう
───あ。でも 手、繋いでたら 演奏きけないね
[思いついたことを思いついたまま口にして、それから当たり前といえば当たり前のことを言って、名残惜しいようにしょんぼりしてから、…ううん。と迷ってそこで、それはシンイチから手を離した。]
(487) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[指が離れて、花吹雪が散る。霧にまかれたここは本当に 一瞬の風の中にある桃源郷のようだ。]
あははははは! 先輩も踊ろう!
[空に誘いあげた西が風に乗るのに、 けらけらと明るい笑い声を立てた。]
(488) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[そうしてわりこんできたのは、 葛藤のテーマだけでなく、 学校の風紀委員長の絶叫だった>>377。]
おーどーってるーーー!
お祭りだから、無礼講! 怒らないで、笑ってーーーー!
[>>422 雷が祭りじゃー! と叫ぶのに合わせるみたいに、風紀委員長の声に叫びかえした。なんにも、気にしないで。]
(489) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[ふいた風がスカートを巻き上げた。拾われた天眼石を革でつないだブレスレットは、花咲のポケットの中でちかちか淡い光を放っている。>>183
笑い声は続いている。肩にマントみたいにまいたシーツがふわりと舞い上がって、顔を隠して、]
─────、
[>>466 霧の中をつんざく悲鳴みたいに、 名前を呼ぶ声が聞こえた。]
(490) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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ー 夜・濃霧の中 ー
はっ…、はぁ、…はあ…ッ、は!
[麗亜は、濃霧の中を駆ける。 羽織っていたストールが肩からずり落ちても、乾かして綺麗に梳かした髪が乱れても、構わずに。
家を出てから、暫くは恐々と濃霧の中をゆっくり歩いていた。 楽しそうに奏でられ続けているお囃子はきっと、裏山の方からだと思う。 気になる。とても気になる。 でもこの濃霧だから、少しの怖さもあって、足が躊躇いがちになっていた。 このまま行っていいのか、引き返したほうがいいのか。 そんな思考も頭を過っていく。 悩めるその足取りに道を示したのはひとつの怪異が奏でた音色だった。>>232]
えっ…?今のは…。
(491) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[鳴り響くチャルメラ。 なぜこんな霧の中にチャルメラが? 驚きと戸惑いで頭の中が疑問符でいっぱいになるが、その気の抜けた音色に抱いていた不安が少しだけ搔き消える。 それから、昔読んだ絵本のことも思い出す。 絵本のタイトルは『きつねの屋台』。]
きつねの…、まさかおもんさん?
[思ったことを口にして、思わず自分で笑ってしまった。 確かに彼女は去り際にラーメンかおでんを食べに来いと言っていた。>>340 あの時は変わった二択だと思ったが、ふたつとも屋台の定番ではある。 でもだからといって、おもんが本当に狐の怪異で、この霧の中で屋台を営んでいるとしたら。 それはいくらなんでも出来すぎていて、そんな推理をしてしまったことがおかしかったのだ。
その出来すぎた話が真相であるからして、時に世の中とは恐ろしく面白いのだが、今の麗亜には知る由もないので一旦置いておくとする。]
(492) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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[話は駆ける麗亜に戻る。 おもんのことを思い出してから、不思議と怖さは消えた。 彼女が話してくれた色んな話を思い出して、もしかしたら不思議なことが起こるんじゃないかという期待が勝っている。 更に、祭囃子に近づくにつれてどんどん気持ちが高揚してくる。
そうしていると、不安の次にやってきたのは焦燥感だ。 この祭囃子は、思えばそこそこ長い時間奏でられているように思う。 怪異の宴なのだとしたら人間の時間感覚でものをはかるのは間違いかもしれないが、そうだとしても宴はいつか終わるもの。 もしかしたら自分が辿り着く前に、突然笛の音や太鼓の音が鳴り止んでしまうかもしれない。 そう思うと、駆け出さずにはいられなかった。]
(493) 2018/09/11(Tue) 20時頃
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─ 裏山 ─
[振り向いて、それで。眼鏡をかけた以外は、 まるで同じに見える顔が必死に叫んでいるのを見た。
ふわり。と、踊りの輪から抜けて 生徒会長の顔をしたそれは、地面に足をつける。 地面に降りたときにはあった数歩分の距離を縮める。 双子の片割れに顔を近づけて、にー。と歯を見せて笑った。]
そーうー、みーえー、 …る?
[『ヨスガ』にと。尋ねながら、 踊りに誘うように、エニシの手を取った。]
(494) 2018/09/11(Tue) 20時半頃
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― 夜:裏山 ―
えっ、なんでポケットが光って……。
[スマートフォンは手に持っている。 他に光るものなんて入れいないはずだ。 不思議がっていると、後ろから危急を告げる声がした(>>463)]
ひゃっ……!?
[風紀委員が風紀を乱してはいけない。 顔を赤く染めつつ、慌ててスカートの後ろを押さえる。 今度は前が全開になった]
(495) 2018/09/11(Tue) 20時半頃
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[こちらに気づいた、空を舞い踊る真一(>>441)を見上げる。 ここまで心の底から楽しそうな真一の姿を見るのは久しぶりかもしれない。 だから、意を決して前に進む。 進めば進むほど勢いを増していく風。 駆ける足音のリズム]
(496) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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♪ 落ちたりんごが木に戻ったなら ニュートンだって空飛びたがる 落とした鉄球戻ってきたなら ピサの斜塔もロケットみたいに宇宙目指す
ほんとに法則正しいのですか? ルールは誰が定めたのですか? がんじがらめの思春期ですか? 短い青春少しぐらいは大目に見ます
(497) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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[両足を地面から離し、風に乗る。 風に翻弄される花びらのように左右に流されながら、目指すは真一の居る場所。 手を、伸ばす]
(498) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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♪ だけど
はっきり言わなきゃだめなんですか!? 言葉にしなきゃわからないですか!? みんなに心配どれだけかけたか ちゃんと連絡してください!!!!
(499) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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[裏山に向かって走っている間、真一に何度も電話を掛けた。 出てくれなくても繋がらなくても、何度も、何度も]
イチくんのばか!!
[乾いた音が風に交じり消えていく。 こころの手のひらが真一の頬を打った。 次からは手も出す、そんな風に冗談めかして言ったこと(>>136)はあるが、実際に手を出したのはこれが初めてだ。 振りかぶった勢いで、半回転、上下が入れ替わる。 そのまま下へ向かう風に運ばれて、落ちていく]
(500) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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[そんなこんなで、裏山への道をなりふり構わず走っていたのだが、昼間の疲労もあってか目的地にはまだ着かない。 だが不思議なことに、麗亜は肩で息をしているものの、この濃霧の中を走って汗ひとつかいていなかった。 そのことに気づく余裕など今の麗亜にはなく。 それから、自分の身に起こっていることにも、気づいてはいない。
きらきらと、麗亜の身体は淡く青白く輝いている。
光の正体は、光を放つ小さな氷の結晶。 麗亜の周りの水分が急激に冷やされて、小さな小さな結晶となって浮かんでいるのだ。 怪異の呼んだ濃霧に誘われて、踊るように。
少し前に学園内で『真堂麗亜からはマイナスイオンが出ている』と噂がたったことがあった。 それを最初に言いだしたのは、他でもない、”眼”を持つ、許鼓ナツミだ。 今の麗亜の状態を形容すると”そういう風”になるかもしれない。 もっとも、この濃霧の中、遠目から青白く光る様子を見ればもっと違うもの…怪異ご定番の人魂のように見えるかもしれないが。]
(501) 2018/09/11(Tue) 21時頃
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