62 あの、夏の日
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うふ……うふふ……
[次々と目を醒ます面々に小さな笑いを零すケイト。]
あはは……まったく面白いなぁ、もう……
[しかし、その笑いは段々と大きくなって]
(17) fuku 2011/09/01(Thu) 23時頃
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決めた。あたしも今の仕事、辞める。
[ケイトは何かを決意したかのように声をあげる。]
(18) fuku 2011/09/01(Thu) 23時頃
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もう一回大学院にでも入って、勉強でもしようかなぁ。 今さらだけど。
[険しい道である事はわかっている。 けれども、それはあくまで自分が選んだ道。]
(19) fuku 2011/09/01(Thu) 23時頃
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そうだなぁ、院に進んで研究者になったら、どうしようかなぁ。
[ケイトはふっと天井を見上げて。]
(20) fuku 2011/09/01(Thu) 23時頃
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あたしの思いに気づかない鈍感男のこと、見返してやろうかなぁ―――
(21) fuku 2011/09/01(Thu) 23時半頃
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ずっと遠くから見てたのに、全然気づかない鈍感男のこと、見返してやるんだから。
(22) fuku 2011/09/01(Thu) 23時半頃
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ケイトは、天井の灯りがいつもより眩しく見えた。
fuku 2011/09/01(Thu) 23時半頃
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お兄さーん、生ビールもう一つー!!
[ケイトは正面を向くと大きな声で追加のビールを頼む。]
(23) fuku 2011/09/01(Thu) 23時半頃
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[――ふと、気がつく。
隣で眠っていた彼が目覚めたことに。]
おはようございます、ディーン先輩。
[躊躇いつつも指先はその肩に触れ
微笑んで彼の目覚めを迎えた。]
[男は身体を起こし、緩く頭を振った。
アチラとコチラの記憶が混ざってて、まだ完全には目覚めていない模様]
[しかし]
[肩に触れるその感触には、覚えがあった。
夢の中の、あの裏庭での出来事を――思い出して]
…何だか、久々に声を聞いた気がするな。
………おはよう、メアリー。
[男の目醒めを待っていてくれた彼女に、一番最初の挨拶を言う。
軽く口の端を上げて、微笑みながら]
ケイトは、ニコニコとヘクターの目の前まで歩いていった。
fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
ケイトは、大きく振りかぶって、
fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
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この、宇宙一の鈍感男!
(32) fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
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ぷはー!一仕事後のビールがうまい!
[ケイトは自分の席に戻り、生ビールをぐびりと飲むと。
そのグラスをテーブルに置く。]
(33) fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
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[グラスの中のあぶくがはじけては消えていく。
あぶくがはじけていくさまは、まるで『あの、夏の日』が終わるかのように儚く]
(34) fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
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[遠い日の思い出は、また『あの、夏の日』のように儚い。
そして、またしがない日常が近づいてくる。]
(35) fuku 2011/09/02(Fri) 00時半頃
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[けれども、儚い思い出はずっとわたしたちの心の中で刻み込まれたままで。
だから、わたしたちはまた、歩いていける。
今の日常がどんなに辛いものだったとしても。]
(37) fuku 2011/09/02(Fri) 01時頃
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ケイトは、息を吸い込んだ。
fuku 2011/09/02(Fri) 01時頃
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ほら、みんなデザートにスイカ頼むよー!
(38) fuku 2011/09/02(Fri) 01時頃
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[また、同窓会が開かれる日もそう遠くないかもしれない―――]
(39) fuku 2011/09/02(Fri) 01時頃
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ディーン先輩、
[しなやかな指が辿りつくのは、もう何度となく触れた肩。
静かに金髪の揺れる耳元に口を寄せて。]
……私、先輩が、好きです。
…メアリー?
[片方の肩に掛かったのは、微かな重み。
男は疑問と同時に、重力が掛かった方へと僅かに傾く]
[揺れる金糸に、触れる唇。
そこから小さく紡がれたのは]
――――っ!?
[シンプルで、真っ直ぐな想い]
[まさかのメアリーからの告白に、男は信じられないと言ったような驚いた顔をする]
[――確かに男はメアリーに惹かれていた。
だがそれは、あの夢で彼女の隠れた一面を知り、男の言葉を受け止めてくれていたからで。
…故に、一方的な想いだと結論付けていたのに]
……俺は、
あんな…現実逃避する様な男だぞ?
それでも…
[短い沈黙の後]
…好きだと、言うのか?
[この少女――いや、女性は]
女性に言わせてしまったのは、少々情けなくなってしまったが。
……それは、此方の台詞だ。
[今度は、男から彼女の耳元へ赴き]
――――俺はお前を愛してる……メアリー。
[囁く言葉は、喧騒に紛れながらも彼女に届くだろう**]
/*
Σ
大丈夫か?
[倒れている?メアリーを抱きとめて]
/*
先輩の、せいですからね……!
[やっぱりディーンは天然だと考えながら
抱きとめられた腕をしっかりと掴んだ]
/*
俺の所為?
[小さなメアリーを片腕で確りと支えながら。
男の腕を掴んでいる彼女の手を、空いているもう片方の手で解き取って]
……何がだ?
[にやり。一瞬だけ笑って。
その指先にも、軽いキスを]
/*
だって先輩が……っ!
[指先に感じた柔らかな感触に、頭から湯気が出そうになるほど赤くなる。
この人は天然じゃない。天然の皮を被ったとんでもないサディストだ。そう考えるけれど、もう好きになったものは止められないと]
馬鹿!
好きです!
馬鹿!ディーン先輩の馬鹿!
[空いた片手で胸をぽすぽす叩いた]
/*
…言い訳はよろしくないな。
[拘束している手とは反対の腕で抵抗されれば、男は素直にメアリーの手を解放した。
胸に当たる拳は痛くない…尤も、彼女が本気で叩いている訳ではないからなのだが]
馬鹿とはなんだ、馬鹿とは。
こんな男を好きになる方が、馬鹿だろう?
…いや、そんな女に惚れる男も
[やっぱり馬鹿か。なんて思いながら。
男は眉尻を少し下げて、困ったように笑って]
俺達は、馬鹿同士でお似合いかもな?
[彼女の頭を、くしゃりと撫でた]
/*
……へへ、似たもの同士ってやつですね。
[唇を噛んで微笑む。
頭を撫でられる感触が心地よく、目を細めて]
あの、……
[手を止めてディーンの瞳を見つめる。
しばらくそのまま吸い寄せられるように見ていたけれど、やはり恥ずかしくて顔を逸らし]
わ、私も!
……ああ、あ、愛してます!
[飛び込むように、抱きついた。]
/*
[ダイブしてくる小柄な身体を、男は確りと受け止める]
全く…
[メアリーの羞恥心に染まった顔は、男の胸に埋もれて今はもう見えない。
ほんの少し、残念だと男は思うが]
…まあ、良いか。
[微笑みながら彼女の背を三回、あやす様に叩いた**]
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―祭り―
まーたヤニクくんにいらんことばっかり吹き込んでー。 もう大人になったんだからそれくらいわか…………あーあ。
[ケイトはヤニクを見て、呆れに近い声をあげる。]
(88) fuku 2011/09/03(Sat) 22時頃
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