モニカ！ 今日がお前の命日だ！

声、声聞こえた。
腕輪から。
誰、貴方？　やっぱり私の声も聞こえて……？

……。

……ねえ、もし聞こえてるなら、協力しましょ？
私と組んだら、生き残れるよ。
腕輪なんかに頼らなくても、私にはそれだけの能力が……ある。

烏丸くんが、「殺人腕輪」の持ち主、か……。
これで、パワーバランスがまた、変わった。
味方につけるべき人、殺すべき人、見極めないといけないな。

メモはまだ、切り札として残しておきたいな。
「人を殺す腕輪」なんて非常識なものが、素直に受け入れられるこの状態。……「人を助ける腕輪」だって信じられるはず。
さて……。

くす……
　くすくすくす……

さて……。私の腕輪……。
この「能力」をどう話すべきか。

チャンス持ちの烏丸くん。
彼をなんとか利用できないかな？
ちーちゃんを握りさえすれば、私の思い通りに踊ってくれるはず……。

ん……。なんだろ、これ。
……スピーカー？

……っ？！　まさか、私の集音マイクとセットになる……もの？
でも、烏丸くん、私の独り言聞こえてる気配、ない……。

……っ、これか！　　ON/OFFスイッチ。

本人からは見えない位置だったから、気付いてなかったんだね。

……貴方はなにも知らなくていい。
これはＯＦＦのままにしとく。
幸せな夢のまま、

　　しんで？

くすくす……
　くすくすくす……。

かんたん、なの。

自分の意見がないから、
これぐらいで動揺して。
……ふふふ。
バカじゃないの、皆。