人狼議事


75 サプリカント王国の双子

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 あなたは、 わたしを、きずつけますか。

[囁いた。
雫に、崩れた化粧に汚れた顔に、淡緑だけを光らせて。]


―???―

[夢か、涅槃か。

 虚ろな視界。
 ひらり、銀の蝶が舞う。

 いつだか弟へと飾った飾りに似た。
 
 儚げな蝶が今にも消えてしまいそうで、
 それを目にするのは辛くて。

 けれど、どう目を逸らせばいいか、
 もう、わからない。]

[蝶は次第に、温かで高貴な光に包まれて、  ]


 私は、貴女を、助けたかった。

[囁いた言葉は問いの答えにはなっていないのかもしれない。
 けれど本心だった。今日という日のすべてを偽ってきた男の本心だった。
 何が救いなのか、もうわからない。
 それでも、どうしても、助けたかった。]



 ……  わたし の、ため ……?
 


【人】 会計士 ディーン

[降りしきる雨の中、薄く瞼開けば、連行される使用人の背が映る。
雨の音でも掻き消せなかった二人のやりとりが耳の奥、残る。

  女王を殺めたのは本当に彼なのだろうか。
  引きとめるべきではないのか、彼女の、妹王女の為にも。

そうは思えども、彼を連行する輩を振り払える程力があるわけでもない。
実行に移す勇気だって、ない。

自分の無力さを思い知っている中、届いた弱々しい呟き>>47
眉に皺寄せ、濡れた庭に目を向ける。]

(54) kirisame1224 2012/01/20(Fri) 21時半頃

【人】 会計士 ディーン

 昔、……僕の、好きだった女の子が、教えてくれたんです。

[不意に口を開けば、ぽつり、と、独り言にも似た言葉を落とす。]

 一人が嫌なら、一緒にいてくれる誰かを探せばいいって。
 探していれば、いつか見つかるから、って。

[『だからこの庭に来たの』 と。

祖母の屋敷の、陽のあたる庭で。
ベンチに腰かけ本を読んでいただけの自分にそう言ってくれた少女。
柔らかな金の髪と瞳が、印象的だった。]

 僕も、その時、一人だったんです。
 ……でも、僕に、そんな“誰か”を探す勇気なんて、なかった。

(55) kirisame1224 2012/01/20(Fri) 21時半頃

【人】 会計士 ディーン

 ……だから僕は、いつか彼女が一人になった時、彼女の元に行ってあげようと、思ったんです。
 精一杯の、恩返しの心算で。

[駆けつけた使用人が首を傾げているのがわかった。
その使用人の顔を見て、浮かべるのは曖昧な表情。
そうしてまた妹王女の方を見て、言葉を続ける。]

 ……どう思いますか、“ミッシェル”様。
 僕は、今はこんなですけど、いつかきっと彼女の傍に、何らかの形で辿りつけると思うんです。

 僕のできる、精一杯の僕なりの方法で。

 ……どう思いますか、……“あの子”は待ってくれると思いますかね?
 いつか、こんな事があったね、って、……一緒に、お喋りできますかね?

(56) kirisame1224 2012/01/20(Fri) 21時半頃

【人】 会計士 ディーン

[問いかけて、―――答えは聞かないで。

酷く自分勝手な事を言っているという自信はあった。
けれどそれは、紛れもない本心だから。

姉王女が妹の元へと歩む>>52のを見れば、くるりと二人に背を向けて、廊下へと戻る。
髪から滴り落ちた雫が、靴についた泥が、廊下を汚すけれど、そんな事は気にしていられなかった。]

 ……あー、ぁ……

[濡れた掌で、濡れた顔を覆う。
使用人の一人が慌てて持ってきたタオル。それを肩にかけられて、小さく礼を告げた。]

 ……何してるんだろう、なぁ……

[呟きは口の中、言葉にすらならずに飲み込まれる。
冷えた身体、そっと己で抱く様にすれば、また客室へと案内されるか。*]

(57) kirisame1224 2012/01/20(Fri) 21時半頃


  ( わたしは、このくにの、宰相になる )
 


【人】 会計士 ディーン

― 後日 - 実家 自室 ―

 ―――、ッ、くしゅ

[響くくしゃみの音。
ず、と鼻を啜れば、寝台の中、再び紙面>>63に視線を落とす。

『お茶を飲みに』――できれば、ペンブルックシアに戻る前に一度挨拶に行きたいものなのだけれど。
生憎と、あの日、騒ぎから解放された後、直ぐに熱が出てしまい、数日をベッドの中で過ごす羽目となってしまった。
未だに微熱の続く中、母が持ってきたのは一通の手紙だった。

幾度も読み返した文面。そっと折り畳み、丁寧に封筒へ。
そうすれば、紅茶とを持ってきた母親が扉を開くか。]

(90) kirisame1224 2012/01/21(Sat) 00時頃

【人】 会計士 ディーン

 ……あ、……ありがとう

[そうして口に含んだ紅茶。
どこか物足りなさを覚えたのは、あの日飲んだ紅茶の味が、未だ残っているせいか。]

 母さん、……蜂蜜、持ってきてもらっていい?

[母親にそう頼めば、怪訝そうな顔をしながらも母親は蜂蜜を持ってくるだろうか。

夏の日差しが窓から差し込む。

あの騒ぎの犯人が、若き妹王女に死罪を言い渡された事は未だ知らぬまま。
口にしたキャンブリックティーの味は、城で口にした其れとはやはり、かけ離れていた。*]

(91) kirisame1224 2012/01/21(Sat) 00時頃

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