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[快楽は貪る間だけの代物で余韻は直ぐに渇望へと代わる。
癒えぬ渇きに潤いを欲する咽喉を小さく鳴らす。
遠く聴こえるのは誘う堕天使と堕ちていく女王様の声]
嗚呼―――…
【人】 風来坊 ヴェラ[薬の入った箱の側まで行って、中を覗き込む。相変わらず色彩の馬鹿になった網膜はまともな情報を仕入れてくれないが、それでも箱の中はキラキラと様々な色で溢れていた。 (5) 2010/07/08(Thu) 00時半頃 |
ふふっ アナタとアタシ
天使と悪魔ですって
[スティーブンと自分を呼ばわる女王のつけた名称。
気に入ったのか笑み混じりに囁く声は項へと零れおちた]
【人】 風来坊 ヴェラ[緩い笑顔とピンクの液体を差し出され。 (14) 2010/07/08(Thu) 01時頃 |
[くたりと首が前に凭れる。耳元に囁かれる声]
あ、
… は。
悪魔……の、ゆ、誘惑には、
し 神父も、天使も、か、敵わ ない、もん、ね……
[荒い吐息混じりに、マーゴを見て笑う。]
堕ちて、悪魔と、一緒に、
いら れるなら
幸せ、だし
い、いいん、じゃ、ない か な
[言いながら、は…と、息を吐いて少し皮肉に笑う]
ぼ 僕にと 、
… とって… は……、…
[はあ。と、吐く息に紛れて、
男が紡ぐ言葉は、最後まではっきりとは伝わらない。]
アナタは―――…
[珍しく言いよどむのは酩酊のせいか躊躇いのせいか。
向けられる笑みの気配は感じれど視界を流しはしない]
堕ちてこなくてもイイのよ
[聴こえない言葉を聞き返す代わりに小さく囁いて、
冥い眼差しは定まらず辺りを彷徨う]
天使と悪魔が喧嘩ばかりしてるのは
きっとヒトがいるからね
【人】 風来坊 ヴェラ[背凭れに体を預け、震える手で口元を覆う。 (24) 2010/07/08(Thu) 01時半頃 |
[マーゴと対するときと違い外されなかった眼を覆う硝子
来なくていいは、来るなと言われているようで]
…… ど、ど…どうして?
ぼ、僕は……、……
[向ける眼差しと表情には、必要とされていないらしく感じた故の落胆と怯えが入り混じる。
珍しく置かれた間から、男が得られたは不安だけ。
──その僅かな間に、本来何が含まれていたとしても。]
[──不安を孕む話題を続けるには、その男は臆病に過ぎて]
そ…それは、
ひ…ヒト、を
獲り…あ、あう、か、から?
[変ったように感じる、天使と悪魔の話題の方に、
話の興味の流れをすすめて、きょろきょろとあたりを見回した。]
…莫迦ね
[スティーブンの言葉に対してなのか、
続く言葉の解釈に対してなのか、
或いは女王様に蹴られる様に対してなのか、
食堂を出る前に囁いた短い一言]
[ Down ]
[ Up ]
[ Down ]
[噛まずに飲み込んだ錠剤が徐々に溶けはじめる。
混濁する意識は形を定め切らず、
肩越しにスティーブンを顧みても焦点はあわない。
ただ蕩けそうな微笑みを浮かべて]
アタシがホシイんでしょう?
壊シテ見せて
【人】 風来坊 ヴェラ[頭のてっぺん、髪の毛を掻きまわされるように頭を撫でられた感触がして (33) 2010/07/08(Thu) 02時頃 |
ヒトも世界も価値観も
アタシもアナタも
一緒に堕ちるくらいなら
天国へ連れてイッて
[ノーリーンから逃げ惑うスティーブンを助けもせず、
言い残せば大広間へとよろめく背は消えた]
[みっともなく戻し俯いた顔の中、
上目遣いの眼差しはゆるく背に靡く黒髪と声を追い
向けられる笑みを見詰め]
う、ぁ
ん…ぐ
[口許を拭いながら残される言葉に
眼には冥い光が灯る]
【人】 風来坊 ヴェラ[じんわり移る体温に、血の気を失ったかのようにも感じた体は生ぬるくなって。 (40) 2010/07/08(Thu) 03時頃 |
さ、さ、サイ…サイモン。
ねえ、
マーゴ…
…マーゴは、
す、素敵、
…素敵 だ だよね?
["サイモン"と、認識して話しかける相手の容貌が、
たとえ彼とはかけ離れていたとしても、
今話している相手が、どのような反応をしたとしても、
スティーブンの中では、話しかけている相手が"サイモン"で]
ぼ、僕…僕ね、
か…彼女が、ほ、…欲しいんだ。
[従兄妹に断る話でもなかろうが、
告白のように、そう、一方的に話しかける]
そ、それで
【人】 風来坊 ヴェラ[もう絶頂に登りつめる、まさにそんな時に。不意に行く手を阻むかのように根元を詰まれ、息が止まった。切なげに眉を顰めれど強請る言葉もでずに、ただ嫌々と首を振る。もどかしい刺激ばかりに耐えかねて、自ら下半身に手を伸ばそうとした。] (48) 2010/07/08(Thu) 03時半頃 |
[世間話とサイモンに語りかける言葉の文脈は繋がるようで繋がらない]
壊れ、壊れて…こわ、壊れて……
こわれ、壊れ てて。
さ、サイモン…サイモンが、
い、いると、
マーゴが……そ、そこに、
か、──かえ、帰っちゃう。
[友人に手向ける言葉に滲むは、一方的な不安から来る*恐怖*。]
このヒトはサイモン?
[
ポケットに潜ませていた"キャンディー"の殆どは彼の手に。
阿婆擦れが従兄へ差し出した無償の想いの重さ。
オーバードーズで血を吐いても不思議はないだろう量。
けれど渡した彼が本当に従兄であったのかすら定かではない。
転がる身がひとつでない事は恐らく確かなのだろうけれど]
素敵―――…
[当のスティーブンの擁く不安や恐怖とは掛け離れて、
幸福感に微笑みさえ湛えて見詰める壊されたヒト。
スティーブンの奥に倒れるヒトを前に冥い瞳は揺れる]
壊れてイクのもキレイ
もっと―――…
もっと 見たい
【人】 風来坊 ヴェラ[痛みの残る首筋を舐められて震えるのは甘い刺激が背筋を走ったから。 (52) 2010/07/08(Thu) 04時頃 |
[持ち合わせる破壊衝動は精神の高揚にも失せず、
酩酊は其れすらも幸福へと転換して容認してしまう。
従兄かも知れぬ者が壊れたと認識すれば死と繋がるも、
哀しむ想いは微塵も浮かばず嬉しそうですらある]
スティーブン
[幸福感に彩られた呼ばわりは夢見心地で親しみすら滲む。
不安と恐怖の最中らしきスティーブンへ向ける微笑み]
もっと―――…シテ…
[強請りは褥で囁く睦言に似た響きと熱を孕むも、
求めるコウイ自体は掛け離れて酷く血生臭い]
其れともアタシに―――*シテホシイ*?
そ……
そう。
さ──、サイモン、だよ。
[たとえ、問いに答える間が空いても、
それを友人と信じる男は、
己が思い込みのままに、肯定を返す
[悪魔と呼ばれて笑う彼女から、
友人に渡される甘い砂糖の結晶。
もしも、蹴散らそうとするなら、
出来たかもしれないけれど]
……
[羨ましげに口を引き結び渡された飴を見遣りはしても、
想いを託されたモノをサイモンから奪い取りはしない。]
[友人へのせめての義理立てなのか
歓ぶ彼女の邪魔をしたくないだけなのか
いつもの臆病風なのか、
奪うことへの恐怖心からなのか
それら全てなのか。
蓋をされた感情の箱は、開けられないまま。
ただ、マーゴからサイモンへと渡されたものは
男の意思で荒らされることはない。]
[名を呼ばれて悪魔と称された娘を硝子越しに見遣る。
天使と呼ばれても首を曲げるぎこちない動きは人形の様]
『もっと』…
[眼に見えない不安と入り混じる恐怖は、
──けれど、目に見える微笑に融かされる
も、っと。
[途方に暮れたようだった表情は、
ぎこちない愛想笑いに成り代わり、
親しげな呼ばわりは──自然と頬を緩ます]
ま、…マーゴが、望むな、なら。
い、いくら、で、でも。
[手に力が篭れば、握る缶に残ったあぶくが
だらだらと指の間を堕ちていく。]
だ、…誰が、い、いい?
誰が、み…みたい?
女王さ、さまでも、
異人さん、で、でも、
女の子、でも、
薬屋でも。神父さまで、でも。
だ…誰でも、
[──壊せるよ。と、横に口を引っ張る歪な笑い。]
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