人狼議事


60 ─昨夜、薔薇の木の下で。

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留守番 ジョージは、メモを貼った。

HISANO 2011/08/12(Fri) 00時半頃


【人】 留守番 ジョージ

 やだっ、熱いっ、熱い……!!

    『助けて』

                『燃やさないで』

   『枯れてしまう』

[爆ぜる炎が荊を飲み込む。白い花が容赦なくしおれ、瑞々しかった枝は焦げ、煙を発する。
 オイルのにおいに、煙のにおいにかき消され、薔薇の香は消えてゆく。]

 痛い、痛い、やだぁっ!!

[悶え苦しむ少年と共に薔薇の精もまた力を失う。
 人を狂わす香りを無くし、伸びた枝をへし折られ。やがて、ただの、燃え跡の木々と見分けがつかなくなった。

 薔薇の木は眠る。依り代の少年に火傷の跡と、心の空洞を爪痕として残して。
 薔薇の木は眠る。────まだ、今は。**]

(9) HISANO 2011/08/12(Fri) 01時頃

【人】 留守番 ジョージ

──医務室──

 !!!

[悲鳴を上げて少年は飛び起きる。怖い夢を見た、炎に包まれる夢。跡形も無く燃やしてしまおうという意思に晒される夢。]

 ……ゆめ?

[見渡せばそこは医務室。あたりは燃えた形跡も無く、なにか包帯が巻かれているわけでも無い。]

 良かった……ぁ痛っ!

[ほっと息をついたとき、ちりちりと胸の辺りが痛んだ。そっとシャツの胸元を開け覗き込む。
 そこには、はっきりと赤く、ところどころ水ぶくれになった火傷の痕が走っていて。のたうつ赤は、どこか荊の走る様に似ていた。]

(29) HISANO 2011/08/12(Fri) 22時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[じわりと涙をにじませる。覚えている、全部覚えている。
 フィリップに襲われたこと。最後はそれを愉しんだこと。アディンセルを誘ったこと。フィリパにも、ヘクターにも、まるで手当たり次第のように。

 そして、他にもたくさん、狂ったような寮での出来事、それら全てが、自分が妖精を受け入れなければ起こらなかったんだろうことを理解してしまって、もうどうしたら良いかわからなくなってただただ泣き続けた。]

(30) HISANO 2011/08/12(Fri) 22時半頃

【人】 留守番 ジョージ

──医務室──

[泣いて泣いて、怖くて泣いて、どうしていいかわからなくて泣いて、怯えて泣いて。けれど涙はいつしか涸れた。
 腫れた目を擦って、ぐしゅぐしゅと鼻をかむ。]

 ……ごめんなさい、言わなくちゃ。

[そう思うけれどなんと謝れば良いのだろう。どうして許してもらえるだろう。そう思うと怖くて、まだ布団を被ったまま。]

(99) HISANO 2011/08/13(Sat) 22時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[どれくらいそうしていただろう。喉が渇いてお腹も空いて、もぞもぞとベッドを抜け出す。
 今の時間はわからない、誰にも会いたくないけれど。誰かに会ってしまうのだろうか。]

(108) HISANO 2011/08/14(Sun) 00時頃

【人】 留守番 ジョージ

──食堂前廊下──

[聞こえてきた歌声に、少年はびくりと足を止める。
 誰かが居る──というよりも、こんな風に歌を歌うのは一人しか知らないから、ノックスが居ると言った方が正しいか。

 ただ欲を求め、彼の想いを煽った記憶。残っているから、酷いことをしたという自覚がある。]

 ……ノックス、せんぱい。

[謝らなくてはと、最大限の勇気を振り絞って、一歩踏み出す。食堂の入り口から顔だけ出したところで、へしょりと転けた。]

(113) HISANO 2011/08/14(Sun) 01時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 だいじょぶ、です……。

[足下がよろけただけ、とか口の中で言い訳を呟いて立ち上がる。そう、誰も助け起こしてくれないから、自分で立ち上がらないと。]

 ノックス先輩……ごめんなさい……っ!

[食いしばった歯の間から嗚咽が漏れる。ぽろぽろと涙を流しながら頭を下げた。]

(118) HISANO 2011/08/14(Sun) 01時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 だって僕、ノックス先輩のこと、何も知らないのに、薔薇の精のための道具みたいなこと言って……っ!

[恋を、想いを欲しがりながら、結局それをないがしろにしていたのは、薔薇の精であり自身であり。注がれた苦い苦い恋は眠りに落ちたせいで受け止めきれなかったけれど、自分の罪を自覚するには十分なほど。]

 ……はい。

[しばらくすすり泣いていたけれど、促されればこくりと一つ頷いて、ノックスの隣の椅子に座った。]

(126) HISANO 2011/08/14(Sun) 02時頃

【人】 留守番 ジョージ

 夢……じゃない。

[けれど夢と思っているのならその方がいいのかもしれない。きっと、こんなにはっきりと火傷の痕が残っているのは妖精の依り代となった自分だけだろうから。]

 ……僕がね。妖精に騙されて、うかれて、みんなに酷いことする、ゆめ、見たの。

[アイスがおいしい季節だろうけれど、自分もホットがいいとノックスに告げた。指先が冷たい気がしたから。]

 被害者じゃ、無いんだ。

[妖精の望みは、自分の望みでもあったから。うまく言えないけれどそんなことを思って押し黙る。]

 ……嫌じゃ、なかった?

[悪いことばかりでないという言葉に、少しだけ顔を上げた。]

(131) HISANO 2011/08/14(Sun) 02時半頃

【人】 留守番 ジョージ

 ……そう、なんだ。
 それなら少しだけ、良かったのかな。

[呟くけれど、表情は戸惑ったまま、やっぱり笑えない。
 薔薇のおかげで気づけたというノックス、薔薇のせいで偽物の恋心に気づいた自分、傷ついた人もきっとたくさん。
 今回のことが悪いだけじゃなかったのかどうか、自分の罪がいかほどか、多分答えを出すにはたくさんの時間がかかるんだろう。]

 ……難しいね。

[幼い少年は呟いて。]

 ……ノックス先輩、ありがとう。

[ココアにだけで無くお礼を告げた。**]

(138) HISANO 2011/08/14(Sun) 03時頃

【人】 留守番 ジョージ

──叔父への手紙──

『親愛なる叔父さんへ。

 僕は元気です。同じく寮に残る先輩方にとてもよくして貰っています。
 休み中は課題と、品評会に出す模型作りに精力を注ぐつもりです。楽しく過ごしています。心配しないでください。

 手紙にあった親権のことですが、僕はどちらが持つのでも構いません。大学に入ったらアパートを借りようと思っているし、きっと一緒に暮らすことはなくなると思うから。

 短いけどこれで失礼します。叔母さんたちにもよろしくお伝えください。 ジョージ』

(218) HISANO 2011/08/14(Sun) 22時半頃

【人】 留守番 ジョージ

[幼さに似合わぬ他人行儀な文面に封をして、少年は窓の外を見る。
 抜けるように晴れた空は、今の少年には眩しすぎた。]

 ザック先輩、早く帰ってこないかな……。

[話をしなきゃいけないと思う。今までのこと、これからのこと。ちゃんと話せなかったとしても。
 少しは変わったと、甘えて泣いて怯えるばかりの状態からは、一歩進めたのだと思うから。それがどちらの方向に向けてかは、今はまだわからないけれど。

 まだ妖精の欠片の残る胸元を、ぎゅっと抑えた。*]

(219) HISANO 2011/08/14(Sun) 22時半頃

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