人狼議事


158 雪の夜に

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ヒュー! 今日がお前の命日だ!


[人間が己を見てそう思うからこそ、
 狩りの手口としての価値が出て来るというだけだ。
 情に厚い人間は勘違いをする。
 人の形をしたものに、人間と同じように情を移してくる。

 人間だって、鶏肉に恋をする道理はないだろうに。]


[人狼として捕縛されたのだから、警戒は厳重だろう。
 すぐの手出しが難しいのは察しがつく。]


[要するに何らかのタイミングで、ハナは表に引き出される。]


[――とはいえ、
老人は女が誰だかわからないのだ。

何から説明すればいいのか、
説明などしないほうがよいのではないか。
どちらつかずに、迷うまま]


 なあ、アンジェ。

[一人旅の長い都合上、普段は余り発しない囁きに、
 己が疑われている最中だという動揺は、
 なるべく乗せないように。]

 何か解ったら教えるっつってたじゃん。

 どう? あの後、自警団かどっかにでも行ったか?


今、……そこにいるの。
わかったこと、なんて……、

拘留されていた人の容疑は、
とりあえずは晴れた、ということくらいだけれど。

……どうしたの?

[そう問いを返したのは、
特に用件のあるでなく囁きかけてくるのが、
少し珍しかったからだ]


 んー。

[唸り声がどこか幼い色を帯びた。
 決まり悪い気分になっている時の。
 いつかの、女が生きる理由と言った、思い出話の。]

 ……嬢ちゃんをどうにかする方法ってあんのかなーって、

 割と今、考えてる。

[ものすごく柄じゃない事を言っている、という自覚の所為だ。]


[長らく働いていないさび付いた処刑台、
拘置部屋は喧嘩した酔っ払いの頭を一晩覚まさせる、
その程度にしか使われることもないのだろう。

大した事件など起きもしない、田舎の港町。
警備といっても、たかが知れたものだ。
――あの頃は、そんなことわからなかった。
この小さな町しか知らず、それがすべてだった]

……あなたがあの子を連れて、
逃げてしまえばいいのではなくて。

[無力な少女には出来なかったこと]


 流石にあんだけの集団に追い回されて、
 猟銃でも向けられたら俺だって死んじゃいますし。

[おいそれと突っ込んで大成功と言う訳にはいかない。]

 だから、どういう状況なのか知りたいなーって。


あら、想像つかない?
設備なんて粗末なものよ。

なんなら人狼を捕まえた祝いとでもいって、
薬でも混ぜたお酒でも差し入れしてあげましょうか?

[状況はどうとでもなる、と踏んでいる。
あとは当人たちの意志次第だろう、と]


……ああ、

[そして、ふつりと、途切れる]


[人間は、人を殺す事と人を喰らう事を、
 往々にして混同するものだ。]


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