人狼議事


72 人狼戦隊ウルフマン ーThe Movieー

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調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 00時頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 00時頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 00時半頃


【人】 調律師 ミケ

― 人狼殿・自室 ―

[慣れた寝台に丸くなり休むと、胸に残った不快も殆ど感じられないまでに回復したようだ]

[先程のヨーランダからの通信を思い出したけれど、生憎と己の持つ幻術では現実世界を見渡す事は出来ても電波は映し出せない。
部下に運ばせた電波受信機を、寝台でごろごろと転がりながら目を通す]

相変わらずえげつないなぁ、白百合殿。

……うわ、きもちわる。

[そこに映る操作された映像の悪趣味さや、群集の狂った瞳に眉を顰める。
普段の邪悪さは何処へやら、聖女然とした様を装う女達に悪態を吐き、部下に命じて電波受信機を下げさせた]

(0) 2011/12/20(Tue) 00時半頃

【人】 調律師 ミケ

[悪態を吐きながらも、彼女の仕入れた情報――恐らく、己に見せようとした物は此方が本題なのだろう――は、確りと拾っている。
とはいえ彼女の事、TVデビューとやらを見せたかったのも、恐らくは本音なのだろうけれど]

ドナルド様からの召集?

[電波受信機を下げる部下とは別の部下が伝えた長の命>>3:66を耳に、がばりと寝台から身を起こす。
密かにコンプレックスではあるイヌ科の物ではない形の耳をぴんと立て、聞き漏らすまいとばかりじっと聞き入ってから床に脚を下ろす]

分かった。すぐ行く。

[身支度を整えると、広間へと向かう。
そして玉座に座した長の命を、喜色と畏怖を綯い交ぜにした表情で受けた]

(1) 2011/12/20(Tue) 00時半頃

【人】 調律師 ミケ

― 人狼殿・前門 ―

[『正義の味方』の凱旋は、随分と賑やかな物だった。
白百合十字軍と、それに洗脳された純粋な人間姿を目に、僅かに舌打ちをする]

こんなに人間を連れてくるなんて、どうかしてる。
ドナルド様だって、何もわざわざあんなの呼ばなくても――

[ぶつぶつと独りごちるのは、前門を臨む堆く詰まれた城石の上。
街へ下らなかった実行部隊の面々は城内へ配置してあるけれど、前門は人間の領域にでもされたようで人で溢れかえっている]

[そうこうしているうち、もう一組の『正義の味方』がやってきたようだ。
石を投げられ罵声を浴びせ掛けられながらも正面突破で突っ切ってきた者達の姿に、「威勢が良いなぁ」と感心したような小馬鹿にしたような声を上げる]

[もし目が合う者が居たなら、肩を竦めて見せるくらいはする心算で]

(3) 2011/12/20(Tue) 00時半頃

【人】 調律師 ミケ

[エリアスの病魔の瘴気と、水狼獣ハイドロリュコスの相性は悪い。
ともすると病魔側からは好相性なのかもしれないが、衰弱の術と吸精の術は、似ているようで全く違う。
吸い上げるべき精気が既に失われていては、思うような効果は上がらないからだ]

[蔓延した月光病《ムーンライト・シックネス》は、白百合十字軍の偽善活動で配布されたワクチンの為に表面的には沈静化の兆しを見せている。
けれど、今迄ウルフマン達が身を呈して救済してきた人々の中には例外もある。
彼女らではなく自身を信じ、未だワクチンを投与していない者も多く居た]

[そして既に衰弱した者に対しても。
生きとし生ける人間《もの》全てに等しく、水狼獣の手は差し伸べられる]

(5) 2011/12/20(Tue) 01時半頃

【人】 調律師 ミケ

[全て。

愁馬の友人も
源太のバンド仲間も
穣司の叔父も
杏奈の伴侶も
真琴の幼い妹も
玲司が託された少女も

――全てに、等しく]

(6) 2011/12/20(Tue) 01時半頃

調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 01時半頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 02時半頃


【人】 調律師 ミケ

[人狼殿の門へと至る穴窟。
洗脳された人々を、まるで徒の障害物のように掻き分けて進んでくる黒い影>>9があった]

ほんと、ひとって醜いね。
譲り合いのこころって、大事なのに。

[石で殴打され爪に傷付けられながら近付く影に嘯いて、磨いでいた薄い爪にふっと息を吹き掛ける]

あれ、亜使徒サイモーン。
どうしたの?ボクに会いたくなったのかな。

[すっかり人の面影を残さず怪人然とした男の肩の姿を見留め、くすりと笑む]

(11) 2011/12/20(Tue) 03時頃

【人】 調律師 ミケ

[ヨーランダの操作映像は、人類に敵を誤認させるだけではなく、全人狼族へと我等が天敵の情報を与えてくれた。
スーツを纏わぬウルフバスター保持者の姿は人々に補足され、住所氏名や勤め先、親族。
果ては、良く利用する店までもネット上へと晒されている]

[袈裟懸けに運ばれる少女の情報も、例外では無く]

ふふ、またハイドロリュコスが面白い拾い物したみたいだね。
ありがと、サイモーン。地下の客間にでも連れていってあげて。

[人狼殿へ人を招き入れる事はあまり好ましくは無いけれど、餌は多い方が良いだろう。
主である長の意向がウルフマンの招待であるなら、従うまで]

(12) 2011/12/20(Tue) 03時頃

【人】 調律師 ミケ

[つと、地下牢へ脚を向けるサイモーンを見遣る瞳が、ゆるりと逸れる。
前方へ向けていた耳は横に立ち上がり、向けられた視線>>10へと注意を示す]

――――……くろいの。

[誰、とは問わない。ヨーランダの放送で彼の顔は見知ったから。
それ以前に会遇していた事は、その時彼が今より歳若かった事を差し引いても一々覚えてはいない]

おたくのお嬢さん、ボクがもらったよ。

[先程手中にしたばかりの駒をひけらかすよう肩を竦め、にっこりと玲司へと*笑い掛けた*]

(13) 2011/12/20(Tue) 03時頃

調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 03時頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 21時半頃


ブラック!
無事?今何処に居るの!?

[その声にはやや焦りの様な色が滲んでいたか。]


【人】 調律師 ミケ

― 人狼殿・前門付近 ―

[黒の男は、何と答えただろう]

[人の領域は門の外。
異界への門を隔てた人々へ此方の声は届かず、彼らの拳もまた届かない]

[未だ人々は洗脳から解け遣らず。
人ならざる異形のサイモーンを目にしても、人へ擬態もせず特徴的な獣の耳を晒したままの己を目にしても、玲司への敵意を露わにして此方を窺っている]

[時折投げ込まれる石が、足元を転がる。
その石を煩わしげに蹴り上げて、白百合十字軍が設置したと思しき特大モニタに視線を移す]

(21) 2011/12/20(Tue) 22時半頃

【人】 調律師 ミケ

……あれも、キミたちの仲間?

[首をしゃくるようにして、モニタを示す。
其処には、赤青緑の戦士の姿が映し出されている。無論対峙するは、白百合の騎士。
モニタを見る群集は、口汚い言葉をモニタ越しの戦士に投げ付け、偽りの白百合の聖女へ声援を送っている]

派手好きめ。

[人に似た感性を持つ彼女の事は、矢張り己には理解出来そうにもないと肩を竦める。
モニタの中では、白百合へと緑の戦士が迫るところだった]

それにしても、あの仔どっかで見た気がするんだよね。
なんでだろ?

[玲司に問う訳でも無く問いを口にして、首を傾げる。
再びモニタから視線を外し、もう一つ石を蹴り上げた]

(23) 2011/12/20(Tue) 22時半頃

ブラック……

[祈りは思念に、遠吠えになって。
 ウルフバスターをたどって、届くだろうか。]


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 22時半頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 22時半頃


【人】 調律師 ミケ

[モニタに映し出されているのは、華麗に舞うよう戦闘に興じる乙女だけではない]

[その偽りの聖乙女へと声援を送る群衆の姿も映し出され。
離れた地にあっても、戦士達の心を追い詰めるべく人狼殿の各所で目にする事が出来る]

[既に囚われた白と黄の戦士にも、その様子は伝えられている事だろう]

(24) 2011/12/20(Tue) 23時頃

調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 23時頃


【人】 調律師 ミケ

[刹那、ふわりと濃密な百合の香が垂れ込めた]

――……白百合は、散ったか。

[薄れ行く瘴気の気配を、喉元に靠れる濃密な気配。
今だけは厭う事無く、一度深く吸い込み、吐き出す]

[ざざっ――
モニタが、混線した様な音を立て、ぶれた映像>>15>>16を映し出す。
それを目にし、夢から醒め呆としていた人々の顔に生気が戻り、蒼が差す]

馬鹿だね、あいつら。

[正気を取り戻した烏合の衆が我先にと逃げ出すのを、冷めた瞳で見遣り見過ごす]

(26) 2011/12/20(Tue) 23時頃

【人】 調律師 ミケ

……部下として、最悪。
こんなことしたらヨーランダがしようとしてたこと、台無しじゃない。

[最後にモニタへ映し出されたのは、倒れ伏したヨーランダの部下達。
末期の力で以て放送を流したようだけれど、主の成した功績を無にして死んでいった者達に掛ける言葉は冷淡]

ああ――……でも。
ドナルド様と生きられるのは、少しだけ羨ましいかな。

[くつりと笑って、細身のパンツに巻き付けていた武具を取る。
それを手首の捻りだけで振るうと、前門前のモニタを粉砕した]

(27) 2011/12/20(Tue) 23時頃

[怒りに我を忘れたブラックは通信に答えることはなかった。
 だが、オンになったままの通信はそのまま、
 黒木とミケイレーチェスの会話を皆に届けるのかもしれない……]


【人】 調律師 ミケ

[モニタを粉砕するより少し前]

[男の硬質な声が耳に届いたか届かなかったかという間に、瞳に飛び込んでくる眩い光。>>25
光が晴れた時、其処に居た者は先程までの男では無く、一人の黒の戦士]

6年?研究所?
なんだっけ――……

[折角捕まえてきた駒を自慢したのに、彼の気は別の所へと向かっているらしい。
少し拗ねた表情で、相手の問いを反芻する]

――ああ!お使いに行った施設ね!
あそこ、ごちゃごちゃしてて面倒だったな。

[未だ健在のモニタ>>28には、緑の戦士が映し出されている。
それを目にしたブラックの言葉に、記憶の引き出しが開かれた。血色の記憶]

(32) 2011/12/20(Tue) 23時半頃

【人】 調律師 ミケ

[炎に包まれた研究所。血に染まった研究所。
白衣の男は、己の腕の中で絶命した。
女が事切れるまで見守っては居なかったけれど、白衣の女も命を落としただろう]

そっかぁ、あの仔、あの番の仔供なんだ。
あれ?でもボクが見逃した仔って、もっと小さくなかった?

[今の今まで忘れていた割に感慨深げに呟いてから、尋ねる。
気軽に接している己に対し、相手は怒りからか拳を固め見る間に距離を詰めてくる]

(33) 2011/12/20(Tue) 23時半頃

【人】 調律師 ミケ

――……わ、っと。

[叩きつけられようとしていた拳>>28をするりと既(すんで)に交わし、飛び退く]

訊いといて答えは要らないって?
ボクと遊びたいなら、礼儀は弁えてよね。

[白百合と十字軍の瓦解を目に、冷めた瞳を顰めて既に破砕したモニタへもう一度武具――細身の鞭――を振るう]

それとも、躾のなってない家畜には調教が必要かな?

[交わし切れたと思っていた拳も、僅かに身を掠っていたようだ。
白い頬に、風圧に堕ちた斑の髪が数本降り掛かる]

(34) 2011/12/20(Tue) 23時半頃

ミケは、常のように軽口を叩きながらも、耳だけは警戒を示すよう欹てて様子を窺っている。

2011/12/20(Tue) 23時半頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/20(Tue) 23時半頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/21(Wed) 00時頃


【人】 調律師 ミケ

やだなー、ちゃんと思い出したってば。
あのあと血を落とすの大変で、困ったんだよね。

[激昂したよう声を荒げるブラックに対し、黄昏色の口調だけは飽くまで軽い。
ちょいちょいと短くなった毛並みを撫で付けてから、地に膝を着いた男>>36を見下げる]

へぇ、もうこんなに大きくなっちゃったんだ。
やっぱり殺しておけばよかった。ボク、ヒトの仔ってキライなんだよね。

[地下牢へ脚を向けようとしていたサイモーンの背に一度視線を移し、少女へと冷笑を向ける。
マスクの中で浮かべられたブラックの凄絶な笑みが見える筈も無いけれど、怒りの気配に毛が逆立つのを感じる]

――……はっ!
ボクと遊びたいなら、もうちょっとイイ男に生まれ変わってきてから出直してよね!

[対峙した相手と、真っ向から切り結ぶ。
拳と鞭。リーチに差のあり過ぎる攻撃を、真っ向と呼ぶには語弊があるけれど]

(43) 2011/12/21(Wed) 00時半頃

調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/21(Wed) 00時半頃


【人】 調律師 ミケ

[鞭を振るい、拳を避け。
交わしきれない攻撃の痕を身に刻む]

――あ……ははっ!

[腹からの笑いを零し、また一度振るわれた拳を避けながら、大きく鞭を振り被る。
それも相手に当たったかどうか、地に着地した鞭はびしりと地に大きな亀裂を生じさせる]

あは、結構楽しい――……かもね!

[引き戻した鞭で、もう一閃]

(46) 2011/12/21(Wed) 00時半頃

【人】 調律師 ミケ

……改めて歓迎するよ。
ようこそ客人、奈落の城《タルタロス・バシレイオン》へ。

でも此処は、君たちにとって、獄の墓場《ゲヘナ・ネクロタフィオ》――生きて帰れるとは思わないことだね。

[相手の攻撃から頬を伝う血を舌で拭い、宣告する]

[此方をその辺りの雑魚怪人と侮って貰っては困るが、此方も相手を少々見縊っていたようだ。
金銀の瞳に光を灯し、ブラックウルフを睨め付けた]

(47) 2011/12/21(Wed) 00時半頃

調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/21(Wed) 01時頃


 たとえ遠く離れた場所で、
 見えないところにいたとしても。
 俺たちは仲間だ。アンナ、ゲンタ、待っててくれ。
 マコ、ジョウジ、今助けに行くぜ。
 
 シュウ、マコ。頼んだぜ?
 オーヴァー!

[ここ一番の通信の中で、ブラックの声は理性的だった。
 黒木は黒木らしく、カカカと笑って通信を切った]


そうさ、俺達は仲間だ!


何処に居たって心は一つ。
……皆を、救える。

[玲司の、いつも通りの笑い声に口元を緩め
確かめるように、言葉を紡いでいく。]


【人】 調律師 ミケ

[何処からか、獣の咆哮が響く]

[空に架かる大きな大きな月。
血を呼ぶ赤い月ではなく、思わず見惚れてしまう程に、美しく清浄なる満月]

[その場に満ちた力で、ウルフブラックが立ち上がり、獣の唸り声>>52が空気を揺らす]

それはそれは、ご丁寧にどうも。
ボクは“黄昏色の十戒”ミケイレーチェス、人狼族の――いや、この世全てを統べるべき御方の、僕であり牙。

[相手の名乗りには、礼を以て返す。
返した先から、攻撃を仕掛け、更に礼を尽くす]

(59) 2011/12/21(Wed) 01時半頃

【人】 調律師 ミケ

――――……ッ!

[先程より、ブラックの拳が重い。
身を躱すも、白い肌に浅く深く傷は増えて行き]

何、が……っ、共存だ!
お前ら人間が、他の種族と共存できてるとでも!?

[胸の不快感がいや増す。
苛立ちを隠さず牙を向いて叫び、鞭を捨て相手に掴みかかろうと手を伸ばし――]

(60) 2011/12/21(Wed) 01時半頃

ミケは、弱った様子を見せるブラックへと爪を振り下ろす背後で、月が優しい光を孕んだ事は知らず。

2011/12/21(Wed) 02時頃


調律師 ミケは、メモを貼った。

2011/12/21(Wed) 02時頃


【人】 調律師 ミケ

[完全に油断をしていた。
考えも無く相手の懐近くに飛び込んだのは、完全に失策]

――――――…………!

[悲鳴を上げる間も無い。
自然界の法則を無視した重圧が胸に迫り、身に深く打ち込まれる]

……っぐ、あ!!!

[そして何が起こったか、理解する間も無かった。
ずっと不快を示していた胸元の金の玉石――先程、ウルフブラックに掴み返され>>62、不可解な光を発する――が見る間に皹入り、砕け散る]

(63) 2011/12/21(Wed) 02時頃

【人】 調律師 ミケ

[ミケイレーチェス本人の与り知らぬ所で埋め込まれた胸元の玉。
不安定な身体を調律する為に施された其れは、嘗て人狼族の封印を施した要石の一つだった。
“盈月の大狼”ガストンが蘇るより以前に欠けた、封印の一]

[ウルフバスターに因って生じた玉石は、ウルフバスターに共鳴し呼び合い反発する。
謂わば、ウルフバスターの持つ高エネルギーだけを凝縮した物]

[それが砕け、空に溶け、本来の力の在り様に還って行く]

(64) 2011/12/21(Wed) 02時頃

【人】 調律師 ミケ

[調律の力を失った身体は、簡単に崩落する]

[胸に大きく開いた穴の周りはどす黒く染まり行き、半身が硬い狼の獣毛と三毛色の柔い毛に見る間に覆われて行く。
口元から張出した牙には口角に湧いた泡と唾液とが絡み付き、掠れた喉からは獣の唸り声が漏れる]

[そうして、半人半獣の姿となった黄昏色は、がくりと膝を付いた]

(65) 2011/12/21(Wed) 02時頃

【人】 調律師 ミケ

― 人狼殿:研究棟 ―

[倒れ伏すミケイレーチェスの姿を、感情を乗せぬ一対の瞳が見詰めていた]

「……被検体:MK106-XXYも此処までか。
 まぁ保った方だろうて」

[城門に設置された映像転送器は、細部までありありと城門での光景をこの場に映し出す。
この場の主である老獪な研究所員は、視線を手元の記録用紙に落とし、二三書き付けてからペンを置く]

「半狼虫の試験体としては役に立ったが、調整が巧く無かったか。
 次はもっと良い素体を見付けてこんとな。

 ……嗚呼、面倒なことだ」

[老狼の目に、既にミケイレーチェスの姿は無い。
壊れた試験体に構う価値など、何も無いのだから]

(66) 2011/12/21(Wed) 02時半頃

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