84 戀文村
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[深夜抜け出して赴く場所は3人が最期を過ごしているだろう場所。
中に入る事はなく通信機に小声で問い掛ける]
……何か出来る事はあるか?
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そっか……風に当たるのもいいけど、あまり遅くならないようにね。
[姉の言葉にこくりと頷き。 手を振って別れる。
家に帰れば心配した母親につかまって。 眠りにつくのはミッシェルが帰ってきたあとだった]
(3) 2012/03/28(Wed) 00時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 00時頃
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― 寝る前の自室 ―
[母親をなだめるのに時間がかかった。 それは仕方のないことで、結局ミッシェルが帰ってきてから漸く自室に引き上げることができた]
……明日は、あまり、出歩かないほうがいいかな……
[母親の心配振りを思い返して僅かに吐息をこぼし。 そして日記として使いはじめたノートを開く。 書きこんで行くのは今日あった出来事]
――女性にまで赤紙が来た、か……
[瞳を伏せて小さく吐息をこぼし。 日記を書き終えた後、眠りについた]
(8) 2012/03/28(Wed) 00時半頃
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このまま、セレスにも眠って貰いたかったんだけど。
ダメ、なのよね。
……できる事?
アタシを抱きしめて今夜は眠るとか?
――冗談よ。
……一度だけだぞ。
[すぐに否定した言葉に苦笑しつつ、
そう呟いて裏の戸を開けて欲しいと。
扉が開かれればするりと忍び込んで、永遠の眠りについた
ヨーランダの髪を撫で、セレストとも会話を交わせただろうか]
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― 翌朝 ―
[その日の朝は、雲が切れ切れに朝日を隠していた。 赤い手紙を携えた軍人が、エリアスとミッシェルと、その母親が暮らす家を訪ねたのは、朝早く>>13。 また、別の軍人の口から、役場へとエリアスへの召集令状が届いたことが告げられただろう。
姉の声>>14が聞こえて、ふと目を覚ました。 ぼんやりとした瞳を瞬かせて、窓の外を見れば去って行く軍人の姿が見えて]
――っ
[がばっと体を起こす。 急な動きに目眩いがおきるけれど、壁に手をついてダイニングへと向かう]
――、姉さん、何が、―― 赤紙、……だれに?
[椅子に座り込む姉の姿に声をかけようとして、その手に握られた赤い色の手紙に一度口を閉じる。 それから、ミッシェルの傍らに立ち止まって問いかけた]
(15) 2012/03/28(Wed) 01時頃
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なによ、冗談……で、いいのよ。
[決して本気になっては、いけない願いなのだから
なるべく軽く、戯れで住むようにと口にした]
朝…軍医を呼ぶ。
自殺で話は通るだろう。
[覚悟の上だからダーラが疑われる事などないだろう]
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― 早朝/自宅 ―
[振り向いた姉の目が赤い。 ――三つ年上の姉が泣いたところなど、年頃になってからは見たこともない。 その手に握られていた赤紙に姉の名前が書いてあるのかと恐怖して]
姉さん、それ、見せて。
[ミッシェル>>21の否定を聞きながら、その手に握られていた紙を見る。 赤い紙に記されているのは、己の名前と戦地へ行けという命令だった]
―――そっか……ようやく、僕なんだ……
[姉でなかったことに安堵した。 安堵した次の瞬間、それが己にとっては確実に死に繋がるものだとは理解したけれど]
姉さんじゃなくて、良かった。
[それだけを呟き。 抱きついて泣く姉の背を撫でる]
(23) 2012/03/28(Wed) 01時頃
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本当は、母さんたちと同じようにしたいって思ったの。
でも、そうね。
ヨーランダは、とても。
泊めたことにして、そう、しよう……かしら。
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……なにかは、できるから呼ばれるんだろう、ね…… 姉さん、姉さんこそ残ってないと……ね? 戦争、終らせるようがんばってくるから。
[肩が冷たいのは、姉の涙が染み込むから。 宥めるように背を撫でる]
僕が残ってても、母さんに孫も見せて上げられないし。 それなら、姉さんがいてくれるほうがいい。
[大きくなってから抱きつくことも抱きしめられることも少なくなった姉の身体は、思っていたよりも小さかった。 病弱ゆえの頼りない身体でもなんとか抱きしめられる]
――令状がきたのに、行かなかったら、母さんや姉さんに迷惑かけるし。 ……行くしか、ない、よね……
[いきたくはない。 それでも、拒否する権利すら、ないのだ]
(27) 2012/03/28(Wed) 01時半頃
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あんたの家族だ。
あんたの望むままにすればいい。
[押し付けたいわけではない。
彼女の家族なら。
彼女が決めるのが一番良いと思った]
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行かないで……済むことじゃ、ないよね……
[引き止める姉の言葉に心は揺れるけれど。
それを選んだ後に何が起こるか考えると、それを選択する気にはなれない。 呆然とする姉を宥めて]
――それに、ほら、戦地についたその日に戦争が終るかもしれないじゃないか。
[そんな夢物語を口にした。 そのうち母親も起きてきたけれど。
――召集令状のことは、まだ、告げなかった。 村で、会いたい人がいるから。 今告げればきっと家から出してはもらえまい。 だから、母親が来る前に、姉にもそれだけは頼み込んだのだった]
(32) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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食い扶持増えて大変だな。
[家族になるかと問われて笑いながら返す。
そうなれたら良いと、甘い醒めない眠りに惹かれるが]
そうだな。
[それ以上は口にせず、もう一度抱きしめる手に力を込めた]
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[母親は、ミッシェルの様子がおかしいのは親方の死のせいだとでも思ったのか、あまり追求はしてこなくて。
いつものように、不自然にならないように振舞って。
それでもいつもよりも早い時間に、家を出た。 ――家に閉じこもっていたら、行くと決めた気持ちが鈍る。 それもまた、恐いことだった]
(35) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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そうよ。役所あたりで仕事募集してるから
しっかり稼いできてもらわないと。
セレスにこき使われて、ヨーランダと一緒に墓守して
此処へ帰ってきて、皆で夕食を食べるのよ。
[幸せで、良い夢でしょう?
腕の中でそっと抱き返し、甘えるように擦り寄った]
ああ、本当に良い夢だな。醒めたくなくなる。
[いつかここでは無い場所と時代で叶うといいな。
それは胸に秘めたままその黒髪に一度だけ唇を押し当てた]
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[朝の空気はまだひんやりしている。 白い息を小さく吐き出し。
道をあるけば村人とすれ違う。 セレストは早朝にひっそりと旅立ったようだという話はきいた。 ヨーランダが見つかるのは何時ごろのことか、少なくともいま言葉をかわした村人は知らぬようで]
おしえてくれて、ありがとう。
[そしてまた、己に召集令状が来たことも口にしないまま村人と別れる。 まっすぐに向かったのはナタリアの家]
――おはよう、ばあちゃん。
[珍しい時間に訪れた特に驚く老女に、悲しい知らせを告げる]
(40) 2012/03/28(Wed) 02時頃
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――約束、守れないかも。 ごめんね……
[悲しむナタリアに、瞳を伏せる]
――手紙、書いてもいいかな。
[家ではきっと落ち着いてかけない。 カフェや広場では、書く気にはなれない。 ナタリアの許可をとって、彼女の傍らで手紙を書く。
預かった手紙の内容を見ない彼女なら、傍でしたためても気にならない。 少しの時間の後――]
(42) 2012/03/28(Wed) 02時半頃
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醒める前に逝くのも、手だわ。
[恐らくそうなるのであろう、口にはできないけれど
髪に触れる唇に、一瞬だけ表情を変えて
気づかれる前に直ぐに戻した]
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ごめんね、ばあちゃん。 これ、お願い。
――うん、戻ってくるつもりは、あるから。 そのときは返してもらうから。 解ってる。無理はしないよ。
[そっと瞳を伏せて、できない約束を、重ねた。 そしてナタリアにまたね、と告げて歩き出す]
(43) 2012/03/28(Wed) 02時半頃
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[ナタリアに託した手紙は、老女の悲しみをまたひとつ増やしてしまったかもしれない。 それを思えば手紙を残さないほうがよかったかもしれないと、考えながら道を歩く]
――ああ、やっぱり居た。
[ふと気づけば、集会所の近くまで来ていて。 そこで変らずに立つ彼>>34を見つけて小さく呟いた。
軍人であるブローリンやホレーショーにはもう伝わっているかもしれない]
(44) 2012/03/28(Wed) 02時半頃
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[自分の口から伝えるのはナタリアだけのつもりで。
ほかの人には告げるつもりはない。 それでも知っている人は知っているし――役場から伝わってしまえば、同じことだった。
ただ、今日一日は、あたりまえの日を過ごしたいと思い。 そんなことを考えながら、気づかれるまで、目に映る風景を眺めていた**]
(45) 2012/03/28(Wed) 03時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 03時頃
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おはよう、ブローリン。
もう聞いたかな。
[ブローリン>>46の顔がこちらに向けばいつものように声をかける。 時計を示す仕草にちょっと首をかしげて]
そうだね、ゆっくり話したいし…… また後で来るよ。
[立ち話で済ますには名残が惜しい。 他にも挨拶を交わしたい人はいるから、そのときはいったん別れて歩き出す。 その後で、姉がブローリンに会いに行ったことは知らぬまま]
(49) 2012/03/28(Wed) 10時頃
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[カフェや雑貨屋にも別れの挨拶を告げに行く。 そうして道を歩いている途中、ヨーランダが死んでいるという話を聞いた]
――え?
[驚いたように瞬き。 雪に埋もれたような死体>>36は他殺なのか、事故死なのかわからぬ様子だという]
ヨーランダさんが、なんで……
[別れを告げに行こうと、墓地へと向かっている最中のことだった。 普段よりも騒がしい理由が、わかりたくもないのにわかってしまい。 死んだ彼女を見に行くこともできぬまま、その場に立ち尽くした*]
(50) 2012/03/28(Wed) 10時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 10時頃
病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 10時頃
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[ヨーランダは自宅に寝かされているらしい。 見つけたのが誰だかは聞いていない。
話を伝えてくれた村人も悲しんではいた。
お礼を言って、ゆっくりとヨーランダの家に向かった]
――どうして。
[そして眠りに即いた彼女の側らで、死んでいるとは思えない安らかな顔を見下ろした**]
(53) 2012/03/28(Wed) 12時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/28(Wed) 12時頃
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[いつも薬を届けてくれた。 薬草以外でも、出歩けないときは草花を届けてくれたりもしていた。
健康な彼女はきっと己よりも長く生きるだろうと思っていたのに]
――人が死ぬのは、戦場だけで、十分だよ……
[瞳を閉じてポツリと呟く。 死んだ理由は知らないまま。 もう一度、ヨーランダの顔を見て]
――たぶん、またすぐ会えるかもしれないけれど。 あわないように、祈ってて。
[そんな呟きを残して、立ち去った]
(57) 2012/03/28(Wed) 13時頃
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