人狼議事


297 湿っぽい古風和ホラーRP村「紫陽花奇譚」

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【人】 薬売り 芙蓉

―雷門の家―

[ 日向と話をしながら、彼女の様子はどうだったろう。
 ただ、ふと何かが聞こえた気がして振り返ると―――…、]

雷も、…

[ 声をかける暇なく、名前を呼び終える間もなく、その姿が。]


 え?
 

(7) 2019/07/07(Sun) 01時半頃

【人】 薬売り 芙蓉


は。

[ 杖が落ちる音と、透明な紫陽花が咲き誇るのは同時だ。間の抜けた声が喉から漏れたのは、其の数舜後。
 先ほど聞いた様々な声が脳裏によみがえり、]

(8) 2019/07/07(Sun) 01時半頃


[ 一度、夕顔を見て、]


【人】 薬売り 芙蓉


[ パッと沼太郎の姿を探す。その姿が見えると少しほっと息を吐くが、すぐに日向の方へと向き直った。]


さっき、山に…、返した。て。

[ 言っていたけれど。
 彼女は何かを知っているのだろうか。訊ねる声は、震えるように掠れていた。]*

(9) 2019/07/07(Sun) 01時半頃

【人】 薬売り 芙蓉


[ 雷門邸宅の奥より、雷門が縁の方へと歩いていく。>>1:228
 >>7日向がどうするかは解らなかったが、少しその姿を追って、外からも見える位置へと歩を進めていた。

 庭が見えると、改めて透明な紫陽花が視界に入り、…少しだけ、口を噤む。 そして日向へとまた向き直って>>9、その質問を、行う。]*

(14) 2019/07/07(Sun) 02時頃

薬売り 芙蓉は、メモを貼った。

2019/07/07(Sun) 02時頃


薬売り 芙蓉は、メモを貼った。

2019/07/07(Sun) 02時頃


 

────この子の ななつの
            御祝いに

    お札を 納めに
           参ります───────

 


 
──────行きは よいよい
               帰りは こわい

   こわい ながらの
        と お り ゃ ん せ

      と ぉ
          り ゃ   ん
                   せ

 


[わらべ歌を口ずさみ、きゃらきゃらと笑う子供の声が、木霊する。

雷門じぃちゃんが姿を消す刹那、確かにその袖を引く小さな手があった。
こっち、こっちと誘うような。

それは勿論、夕顔の手ではない。]


 


          『      』



 


[生ぬるい風が、吹き込んで、幼子の声をかき消す。
りぃん、とどこからか、鈴の音が響く。

お山の向こうへの道は、迷いの道へと変わる。]


 お山の神様は、
 人間に興味なんて、あらへんよ。


[お山の神様は、ただそこにあるだけで。
ヒトが死のうが行きようが、多分滅びようが、どうでも良い。

だから。だから────]


 
 せやから、
   おねぇちゃんが、

           ちゃぁんと。
 


 

         守ったる、からねぇ。


 


[山奥の、さらに奥の、奥。
千代にそびえる巨木があった。
今は人のたどり着くこともないその巨木は、もう随分前に雷に打たれて真っ黒に焦げてしまっている。
その傍らに、割れた大岩ひとつ。

かつてそれは、巨木に寄り添うまろい石だった。

かつてその石には、緋色の縄が幾重にもめぐらされていた。

かつて、その石には……――――]


 あぁ、だから、白やのうて、
 赤やったんね。

[娘は目の前でうなりを上げる獣を無感動に眺めた。
遠くから、人が来る気配がする。
その中に、聞きなれた声が混ざった気がした。

あかん、あかんよ。
来たらあかん。
まだ。
わたしはもう、覚悟を決めたのやから。
これで、終い、と……

腹を裂く熱と、そこから零れる命の赤は、元々緋色の衣装を更に鮮やかに染め上げた。
近づく複数の人の気配に、のっそりと姿を消す獣。

括りつけられた岩に身を預け、細く息をする。
あと、何回。
徐々に弱まる鼓動を数える。
喉を焼くような冷たい空気を、それでも吸い込んだ。]


 
[ただ、ひと目、最期にあん子に逢いたくて。]
 


[支える力を無くした首が、重力に従って傾く。
自然と見上げるようになった巨木を、ぼんやりと眺める。
ここに、本当に。
神様は、おるんやろか。
わたしは、ちゃんと。
およめさまに、なれるんやろか。

わたしは、ちゃんと……]

『どうして、どうして、おねぇちゃん――――!』

[悲鳴のような声に、のろりと瞳だけを巡らせた。
泣きじゃくるあん子の顔が、見えなくて。
嗚呼でも、どうせ泣いた顔しか見れぬなら、数刻前に見た笑顔を最期の顔としても、良いかなぁ、なんて。]


 なぁ、**。
 わたしは、ちゃんと……

   おねぇちゃんに、なれたかな。

[思う間に、世界は黒く、深く、沈んで逝って――――、]


 
 だって、わたし。

 ――――おねぇちゃん、やから。
 


薬売り 芙蓉は、メモを貼った。

2019/07/07(Sun) 22時半頃


 たしかにその紫陽花は、
 わたしのものやけど。
 摘んだりするんは、構へんのよ。

[そもそもその花は、本来摘まれるべくして生えたもの。
だけれど、不要な時には触れられぬよう、姿を隠して山中に生いていたもの。

……だった、はずで。
いつから、こんな疎まれるものになったのだったろう?]


 
 そんならわたし、
 ひなちゃんが、綺麗な紫陽花になれるよう、
 皆んなに綺麗綺麗て言うてもらえるよう、
 お祈り、しとくねぇ。
 


 

 そこには…
 そのお花には。

 今は、だぁれもおらんよ?

 今は。だぁれも。

 


 
[雷門じぃちゃんは、
 おたえちゃんに連れられて、
  何処かへ行ってしまったから。]
 


 岩の上でいついつまでも、
 何度でも思うのは。

 あん子のことやった。

 わたしの代わりに善吉っつぁんの
 お嫁さんになったはずの、
 あん子が。

 なぁんもできんかった、あまたれのあん子が、
 ちゃんとお嫁さんやれとるんか、
 心配で仕方なかった。

 わたしはそれを、見に行くことも、
 できぬまま。

 いついつまでも、緋色の花嫁衣装を纏い、
 岩の上で、待っとるのです。


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