89 春の風邪村
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[翌朝。
それはそれは不機嫌な寝起きをした衣里亜。
目つきは悪いし、寝相も酷い。]
[ゼェ、と喉のあたりから変な音がする。
喘息特有の症状は慣れたものだ。]
[布団の上でごろごろすること30分。
ようやく覚醒して、身支度を開始する。]
マスク効果、あったのかな。
[風邪特有の症状は感じなかった。]
[翌朝。
自分の部屋の布団の上にて。
昨日はゼリーを食べてハナとも話して、
結構ゆるっと出来た気がする。
だから体調も復調し、よーしあとはねたらなおる。
ねたらきっとなおるぞ、と。
思っていたのに。]
[なんか、あつい。
むー。と、寝返りを打つ。
その拍子に軽く頭の上の部分がずきんとした。]
うあ
[両手で押さえる。そのままごろんと身体を丸めた。]
んんんん〜〜〜…
[うめきながら、また寝返りを打ち身体を伸ばす。
まくらに顔をつっこんだ。]
ふー………
[ゆっるい息を吐く。 あー……。 小さな声も漏れた。]
んんんん〜〜〜〜
[枕に顔をぐりぐりおしつけながら、足をじたばたとさせる。
布団を足が叩く音がたんたんたんと聞こえた。]
……
…………… はあ…
[そんな事をしても、頭痛は全く消えなかった。]
[ごろん
仰向けになる。両手の甲で目元をぎゅうううと押さえつけた。
ずっきずきと痛むこれは、どの場所が痛むんだろうかと深く考える。目と目の間の ずっと奥の 斜め上のあたり? いやそれよりも手前?
よく解らなくなってきた。]
…がっこ
……… どーしよ
いや いやいやいや
[もそ もそ と起き上がる。はあー…とゆるい息をついた。]
やすめない、 やすめないって…
[朝。学校に行く前。
携帯をぱちりと開いて]
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宛 先:新妻 理伊奈
件 名:体調
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どう?
学校一緒にいけるなら
いつものとこで待ってる。
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[と、心配メールを一通送っただろう。]
[朝――ごろごろしていた時に届いたのはメール。
寝起きの悪い幼馴染からだった。…つまりもう、そんな時間なわけで。]
うそっ
[軽く声をあげて、思わず正座になおったけれど、そのときにまた頭痛が響いた。うぐぐとなりながらも読む内容に、]
うーん
[呟いたものの、さっきの決意は残ったままだ。]
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宛 先:エリ
件 名:うーん
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いく
まっててー
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[朝の話。
用意をすませ、いってきまぁす、と家を出る。
母親には風邪気味な事は内緒だ。隠せているので大丈夫だろう。
エリの姿が見えると、おーと声を上げて、]
エリおはよー 大丈夫ー?
[と、挨拶をした。]
[朝のこと。
2人の家のちょうど真ん中で待ち合わせる。
誰のか解らない広い駐車場の端で待つこと数分。
待ち人の姿。]
うん。
私は平気だよ。
理伊奈はー?
[じぃぃ、と品定めするように幼馴染の顔色を窺う。
それから額に手をあてようと右手を伸ばす。]
[朝のこと。
平気だとかえってくるとほっとする。]
おーよかった
え 私?
うん
[うん。そこで言葉はとまる。
うかがわれるとへへっと誤魔化し笑いをしたけど、額にあてられた手を避ける事はしなかった。
ちょっと熱い。でも、ちょっと、の程度だ。]
へいきへいき
[一言付け加えた。]
[朝の出来事。
ぺと、と額に添えた手。
ちょっとだけ熱い、けど高熱ってほどではない。]
…、…。
[へいき、と言われれば]
いっつも私って、
こうやって更に心配かけてたのかな。
[大丈夫、と笑った後の理伊奈の顔を思い出した。]
…へんな感じ。
いつもと逆だ。
[ふふっ、と笑う。]
[双葉は悪気があるわけじゃない。
双葉は悪気があるわけじゃない。
どうせ、女の子らしい可愛い服とか!
似合わないし!
どうせ、可愛くなんてないし!
今なら双葉を一発くらい殴ってもいい気がしたけどたぶん気のせいなのでやめておいた。]
[そしてまた、朝の事。
手を当てられての沈黙。
じ、っとエリを見ていたけれど。]
えっいや別にそんな事
[更に心配、という言葉に言ってみたが、思い出すのは無理をするエリの姿だ。]
…なくもないかもしれない
なんだ、解ってもらえたなら今ちょっと体調悪いかいがあるねコレ
[ふふっと笑ったエリに、へへっと笑った。]
でも本当に私は大丈夫だよーエリ
あ、これむり ってなったらちゃんと言うわ うん
[ 朝の事。続き。]
じゃあ、ちょっとだけ風邪に感謝?
あーー
いやいや、だめだめ。
…いいものじゃないよ。
風邪の後が、とくに。
[風邪を引いているときは治す事に専念していたが
治って学校にまた行こうとする日の気怠さと
せっかくついた体力の低下が酷いのだ。
正直、だるい。さぼりたい。
でも、――― 理伊奈が 待ってるから。
だから、また 行けたんだとおもう。]
うん。
無理して倒れでもしたら、怒るからね。
[双葉とこうして話をしてると…
ガールズトークだ。と思う。錯覚。]
[朝の続きの話。
ちょっとだけ感謝、という幼馴染に、また軽く笑ったけれど。
いいものじゃない、という言葉には、ううわあという顔をした。]
じゃあやっぱり絶対休みたくないわ私…
[休まなければ倦怠感などない気がするし。
エリの気持ちの支えになっていた事は知らない。
でもエリが休みの日は何となくやる気が減る程度には寂しかったから、早く学校おーいで、というメールを送ったりもしていた。エリには遠慮なんてしない。
よくある事だとわかってはいても、やっぱりそれはそれ、これはこれである。
無理して倒れたら困る、という言葉に眉を寄せて笑って。]
それこっちのせりふでもあるんだからねー
エリこそ具合悪くなったらすぐいってよ
[と、言った。
幸い時間通りだったのでそのまま学校へ向かう。カズマの姿は見えなかったので、寝坊かなー?と*笑いながら*]
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おはよう。
[時間ぎりぎりでも急いだりしません。 席についてやや違和感を覚え。]
・・・碧と麦穂は休み?
(31) 2012/05/06(Sun) 20時頃
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そういうのは、双葉がどう思ってるかで此方からの視点は関係ないんじゃないの。 双葉が自分より可愛いと思ってるなら、支倉でも漆久でも新妻でも碧でもいいわけだろ。
[双葉が女に興味があるかは知らない。]
碧は練習がおしてるってこともありそうだけど、麦穂がこの時間にいないのは変だな。 風邪も考えにくいんだけどねえ。
[規則正しい生活をしているだろう麦穂にそれは考えにくかった。]
(34) 2012/05/06(Sun) 20時半頃
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まあ、客観的に見て女の子に見えるのは否定しようがないね。
[チャイムの音に面倒くさそうに席へ座り直し]
今日も自習になってくれないもんかね。
[無理な注文を呟いた。]
(38) 2012/05/06(Sun) 20時半頃
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[教室の喧騒で目を覚ます。午前中はずっと寝ていることにしたらしい。]
おや、もう昼か。今日は早かったね。
[軽くあくびをして]
しっかし、壁が風邪? 部活の方はこれで絶望的になったってことなのか。
(47) 2012/05/06(Sun) 21時頃
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おはよう、赤堀。碧が風邪で休みだってよ。 決勝まで行けなかったら何をしてもらうんだったっけ?
[愉快そうに笑いながら問いかける。]
(50) 2012/05/06(Sun) 21時半頃
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[授業中、ちょっとまただるだるとした様子があった。
んー とか むー とか、小さなうめき声が時折後ろまで聞こえたかもしれない。]
はー
[つっぷして、ちょっとの間目を閉じたりする。
声をかけられて復活はしたけれど。]
[移動教室ではない限り、前の席が変わるわけもなく。
たまぁに、じぃ、っとその背中をみつめる。
いつもより肩が上下するのが多い気がして。
辛いのかなぁ、とか 心配する。
へんな声も聞こえてきたし。]
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ウェディングドレスで校舎を一周するとかなんとか言ってはいたと思ったけど、双葉の嫁だったかは記憶にないな。
まあ、パンツ一丁で逆立ちしてってのもあったし本人の選択じゃーないの?
[他人事なので適当だ。]
(59) 2012/05/06(Sun) 21時半頃
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麦穂に用だなんて珍しいね。 そんなに重大な用件なら見舞いにでも行ってみるとかは?
今日じゃないとダメならメールでもしてみれば返事くれんじゃないかね。律儀だし。
(60) 2012/05/06(Sun) 21時半頃
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しかし、どんだけたち悪い風邪にしても勝手にひくものじゃないからなあ。 誰か菌を蒔いてる奴でもいるんじゃないの。
[ぐるっと教室を見回してみる。]
風邪をおしても来るなんて物好きいなそうではあるけどね。
(64) 2012/05/06(Sun) 22時頃
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[うぐ。
わ 私のせいかなあ。
私のせいかもしれない。
狭い教室だし。]
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