人狼議事


20 Junky in the Paradise

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双生児 ホリー! 今日がお前の命日だ!




 …未だ…、ヤニクは駄目なの?

[床を見るフリをして倒れこむマーゴをみやり
 届けると言うよりは不満そうに拗ねた独り言]


 ン…

[鼻に掛かる声は返事ではなく吐息が零れおちただけ。
余韻に潤む眼差しはゆらりと声の方へ向いて]


 『イイ わ』

[ヤニクへの賞賛と同時にスティーブンへと向けた言葉。
徐々に呼吸が整えば僅かながらも記憶は蘇る]

 でもアタシ ホリーを食べたげないと
 ホシクなったらシたげるって約束してた気がするの

 だからもう少し待ってて?
 ヤニクのキレイなところも見たいから



 
 … や、約束なら。し、しかたないね。

["私を食べて"と、伝えた言葉が
 齎した波紋の結果はいかばかりか。
 親指に息を吐きかけながら大人しく頷く。]

 あ、あっちに、す、座ってるよ。

[ホリーのいる方を顔の向きで示して、
 待つを気負いなく容れる。]


 ン…

[短い応えは事後の余韻にか何処か眠たげでもある。
示される先にホリーの姿を見止めれば其方へと、
血の痕を残しながらふらりと覚束無い歩みを進めていく]


 人目についても構わないかな?

[ホリーを食べるだけならそんな事は考えなかっただろう。
其の先を考えている冥い瞳は呟いてスティーブンを見詰めた]


 モノなんてホシクない

[花束とて戸惑ったけれど嫌った訳ではなく、
スティーブンからの贈り物も最初の頃は嬉しかった。
其処に潜むおもいの気配に気付くまでは]

 足りないのはモノじゃないの

                    ―――…シテ…



 だ、大丈夫。

[短い問いには背中を押すように深く頷く。]

 …だって、

 皆、

 す、好き勝手に──してる。

[サイモンをサイモンと、死を死と認識しているのか。
 各々が見るモノは様々な幻想。]



 …マ……

[引きとめかけて口を噤む。受け取られぬ"贈り物"。囁かれる声に、
 黒い目の光は、油のようにどろりと*暗く沈む*。]


 そう
 そうなのかも…

[酩酊に濁りながら澄みわたる明晰を錯覚した脳は、
其れを彼に問うた意味と答えを自らの裡に置く]

 …

 アタシもスキにする

[奔放と云えば聴こえはいいが常より好き勝手にしている。
多幸感に満たされる阿婆擦れは不貞腐れず微笑んだ]


 是でホリーもサイモンも サミシクナイでしょう?

[血に濡れた口唇は柔らかな孤を描き囁いて踵を返す。
冥い瞳の底に沈むいろだけは相変わらず*冥いままに*]


 駄目 駄目 駄目なの

[呟く自ら言葉の意味も判らずに繰り返す]


[駄目、と繰り返される声は、]
[けれど。男自身の、怯えた声に紛れて届かず]

 あ、つ あついあつい あついあついあつい……!


 あ ァ…

 スティーブン…

 スティーブン

[混乱しながらも目の前で燃えながら笑う男の名を、
繰り返して冥い瞳は焔を映して揺らめく]

                    すてぃーぶん…


[恐慌の中で耳にするは、
 己の声と水の跳ねる音に、
 掻き消されそうな呼び声。

 幻聴か、妄想だ、と浮かれた頭に卑屈な声が囁く。]


 どれだけ壊シテ呉れても
 どれだけ見せて呉れても

                  アタシはユルサナイ

[ up ]
 [ Down ]
[ up ]

[感情が吹き荒れて怒りの納め方すら定かではない。
腹の底から想いに震える低い声が絞り出される]

 アナタを壊そうとしたアナタを

                   絶対にユルサナイ


[叱られる素通しの黒い瞳は、どこか途方にくれた様]


 な、なん、なんで

[許さないとの言葉は重く響き
 表情には、怯えが走る。]

 だっ、で、

 わ、わざ、わざと、じゃ
 
[今まで、窘められたことはあっても──
 こんな風に彼女に叱られたことは、記憶にない。
 ただ泣きそうな顔で唇を噛み]


 え、そ、そんな

[男の目に映るのは──深い、怒りの発露。
 そういう風に、目に映る。]


 や、やく、約束、は、

[そうして、次に、口にしたのは──報酬の心配で]


 アタシをおいてくヒトのモノになんかならない

[途方に暮れた様子のスティーブンを一瞥して囁くも、
泣き出しそうな貌をしていたのはスティーブンだけでなく]

 約束? 何其れ
 自分を壊すヒトなんて―――要らない

[散々に強請っていた事も知らぬ素振りで吐き捨てる。
其れだけいえばさっさと水を分け歩き始めただろう]


["だから"許して。と、強請る誠意のない謝罪。
 咄嗟の約束の心配も

 男の意識は、きっと、
 ──目の前にいる筈の彼女を見れていない。
 
 その怒りの理由を、理解できていない。]


 そ、んな…

[だから]


[幼稚な性質の男が、次に浮かべるのは]


 ……、────。

["不要"と、自分を捨てていく背中を──睨む様な
 不安から転化した苛立ちに眉を吊り上げて
 不平を腹に溜め込んだような貌。]


 なん…、…、

[拗ねたような──べたリとタールのような粘着質な
 怒りの色で、口を引き結び歪める。]


[何時だって貪るのは快楽だけだから口出しせずに、
スティーブンを叱る様な事は今までに一度もなかった]

 …莫ッ迦みたい

[ Down ]
 [ Down ]
[ Down ]

[酩酊し心境のままに精神は深く深くおちていく。
吐き捨てるように呟いて瞳を伏せても感情は薄れない]


[説明をするよりも容易く切り捨てる結果、
スティーブンが自分に対してどんな感情を擁こうとも。

理解でなく快楽を求める関係しか構築出来ないから、
彼に届かない想いにも言葉を募らせはしない]

[ Down ]
 [ Down ]
[ Down ]

 足りない
 もっと もっと―――…

[周囲で動き回るのは自分より力の強そうな人間ばかり。
未だ痛みは遠い手を握り締めると*ぬるついた血の感触*]


[青年を睨みつける黒い瞳の奥に浮かんでいるのは、
 通りすがりに彼を蹴りつけていったときと同じ色。]


 …し…死ねばいいんだ

[みどりいろのめをしたばけもの。]



[それはイフリートより、セイレーンより、
 堕天使より王様より、
 ずっと醜く──もっと、ずっと恐ろしい]


 死ねば、死ねば死ねば死ねば…ッ

[そこにいるのは。──身勝手な嫉妬に狂った、ただの人間。]


[喉は潰されそうに苦しくてくるしくてクルシクテ、
目の前の男の名前も知らないのに問う事も出来ない]

 …ッ


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