204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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[色素の薄い髪や肌が、赤に彩られる姿を想像する。
あの手のひらの傷のような。
困ったと笑う、その目を、舐めて。
秀麗な箱を作る指先を、かじって。
その身に脈打つ心臓に手を触れたら。
ああ、それは、きっと――]
――っ
…………
[フィリップの、思考は届いていたけれど。
衝動に塗りつぶされそうで、かみ締めた血の味ですら、まだ落ち着けなかった]
――まだ、……大丈夫……
[ぎりぎりのところで踏みとどまっている。
すぐ外の廊下で、起こっていることに気づけなくて。
ただ、大丈夫と、くりかえしている]
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―居間― [>>0眉間のしわが 何故刻まれているのかを知らないトレイルは ニコラの不満も、わからぬまま プリシラとディーンの様子を見ていた。
視線が向かうのは、ニコラの方 ディーンの唇が震え、けれど音を発しない。
トレイルがよく訴える際にみせる仕草だ 彼が言いたいのは―― 手のなかの、殆どなくなったインク瓶を握りしめ 後ずさる。
台所の方から、フランシスの姿が見えた>>10。 眉間のしわについての説明も ――ニコラの抗議と共に、彼等に向けられて]
(13) 2014/11/17(Mon) 12時半頃
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―居間、入口傍― [――今のディーンに、謝罪するのはどうだろう。 タイミングが悪かったかもしれない。 トレイルはそう考えた。
そっと後ろ手に 瓶とペン、黒く染まった紙を隠す。 ペチカの方へ、近づくことをせず 入口傍で二の足を踏む 俯いたその横を >>11通り過ぎる音があった]
(14) 2014/11/17(Mon) 12時半頃
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ーーーーラルフ…………
[直接の衝動とは違う それ
感じるのは 何度目か?
今までよりも 強い それに息を飲む
同時にーーーどこか悲しい が
そこに頓着する 状況になくて]
フランシスがいたから
居場所ーーー教えてしまった
心配かけさせたく なかったら ごめんーーー
――――――――フィリップ……
[呼びかけられる声に、ようやく返せるだけの落ち着きが、
わずかに戻る]
…………いい、よ。
心配、してくれたんでしょ……
ありがとう……
(――違うよな?
襲いかかったわけでは、ないと思いたい。
同行者を、大切そうに甘やかしていた彼なのに。
あの二人がこの状態を見たら
きっと、良くない状況に、なる。)
[――ノックスを、少しの間、じっと、咎めるように見た。フランシスは、彼の中にあるよこしまな思いを、まだ知らないのだ。]
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[食べたい――そんな衝動は、いまだ感じたことがない。 喉の渇きは、幾度も感じ ひとを見つめながら舌なめずりする事はあれど
それは、無意識 衝動とは、思わず
いまは、それよりも どうやったら、もう一度 あの音を手に入れられるのか それが、食事のときにしか発しない音なのならば
たべられたいと
トレイルは、願う]
(24) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[親しいほど、食べたい それが衝動だと教わっていた。 ノックスの昔話も、フィリップからの告白も 聞いたのは、「食べたい」という衝動の話
だからきっと、これは別のモノだ]
(25) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[肉を裂かれ まだ温かな血で彼の喉を潤し 骨を押し分けて 柔らかな内臓を食まれる
その時、 どんな声で鳴いてくれるだろう
ディーンに謝罪を。 でも、今は そんな葛藤の中でも、燻り続ける衝動
きっと、未発達なこの身は 骨と脂身ばかりで美味しい所は少ないかもしれないけれど 望む音を手に入れられるなら 手足の1、2本、くれてやっても良いのに。
ノックスは嘆くだろうか ニコラは? ああ、二人はどんな声で鳴くんだろう**]
(26) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[プリシラはニコラの行動をどう捉えたろう。 怯えているなら、トレイルはかれをなぐさめる為に微笑みかける。
大丈夫 こっちへ
唇のゆっくりした動きで、彼がトレイルの透明な声を聞いたかどうか 両手は罪の隠蔽に使っているから、差し伸べられない**]
(39) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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[美味しそうな匂い。 すん、と鼻をならす。
けれど
両手は、使えない。 隠さなくては*]
(49) 2014/11/17(Mon) 17時半頃
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[名前が帰ってきたこと
すぐに フランシスが向かってくれたこと
……そのことに ラルフが嫌がっていないこと
それらを 察して安堵の息を吐く]
ーーーーー良かった
[その心と同時に ちり と
横たわるのは怒り
ーーーノックスへの]
[フランシスが来たときには、
安堵と、心配かけることへの不安と、
衝動をおさえる気持ちとでぐちゃぐちゃだった。
それでも話している間にそれは落ちついて]
……ありがとう、フィリップ
[そっと、かすかに伝える感謝]
[ノックスに向けられた視線。
居間でも、廊下でも、変わらない。
フィリップが追及した事の、何処までをラルフは保護者に知らせたのだろう。
抑えられた衝動は、何処に消える?]
…………何も できてないし
[落ち着いたのは ラルフ自身の
そして フランシスの]
……フィリップが声をかけてくれたから。
だから、飲み込まれないで、すんだんだよ……
[衝動とは、違う欲で発散する。
それを行って後悔はしないだろと思っていたけれど。
その相手が、フランシスになるのなら――]
…………それは、できない……
[できない。
大切な保護者だ。
そういう目でみたことも、ない。
いまも、そういうことができそうも、ない。
――フランシスにしてもらったら、きっと普段どおりでは、いられない]
ーーーーー??
どうしたのーーー…………?
[ふるっと頭をふるって
怒りの残滓を其の後の感情を振り払う]
……衝動の、発散方法……
やっぱり、肉欲、が……――まだ抑えられる方法らしいけど。
フランシス相手には、できない、なって……
[はじめては好きな人ととか、そんな純情ではないつもりで。
食べなくてすむなら、それはそれでと割り切れるつもりだったけれど。
フィリップがいったように、後悔するかもしれないと、思った]
ーーー…………
なんとなく 会話の流れは わかった
主だった手段 なんだね
保護者…………うん 保護者は
ホレーショー
……萎える 萎えて収まるならいいのかな……
[と 真面目に 思案しかけたところで
ふと 思考が ーーーー止まる]
ーーー俺とだったら?
うん、衝動は、そっちになら、まだすりかえて誤魔化せるって。
……萎えておさまるのなら、ありかな……
[同じように思案しかけて。
――聞こえた問いに、少し、間が開く]
フィリップと……だったら、いけるかも……
ーー………うん 俺もラルフだったら
ん いや 違うな なんだろ ラルフなら いい
…………不思議だね
ほんのちょっと前は
むしろ他の方法を 探して
鳩尾に 一発 なんて考えていたのにね
うん……俺も、フィリップなら、いいよ。
――――そうだね。
痛みを感じないで一瞬でとか。
そんなことを思ってたけど。
でも……発散できるのなら、気持ちいいほうが、いいよね。
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[トレイルは、静かに居間を出た。 瓶もペンも、紙も 全て持ち去る。
ディーンの意識はこちらへ向かず プリシラには保護者がきて ニコラは、トレイルを忘れている
居場所がないな、と思った瞬間
ひどく、胸がざわめいた。
喰われたい 喰われたい 喰われたい 喰われたい
消えてしまいたい]
(89) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[静かに、階下へ。 物音は立てない
寒さが肌を突き刺すけれど
ゆっくりと、階段を下りて 貯蔵庫の、荷の後ろへ
直ぐには、見つからないだろう ここは音が少なくていい
来たときと同じように 生成りの布にくるまって 小さな身を更に縮めている**
(90) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[自分で使った言い回し
ラルフから 同じようにかえると 照れる]
一瞬だけっていっても 痛くさせるより
気持ち良くなってもらう方が
………… 躊躇も ないよね
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