123 霓虹鬼故事
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─リビング─
……つまるところ、鷲珈さんのミスで外に出ちゃった薬の尻拭いを俺らにしろと?
[めんどくさそうな顔で呟く。]
(3) 2013/05/23(Thu) 00時頃
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めんどくせぇけど
んでも……少しは楽しめそうかなあ。
ふざけんな…!
[収まらない怒りの感情。
奇しくも研究者の置いて行ったノートパソコンに収められている情報の一つ、「服用者同士で密かに意思を交わせる」という作用を通して、もう一人の服用者にも伝わっただろうか。]
あーれ? もひとりいるの?
[5人もやっつけるのかー、大変だなあと見渡していたら聞こえた声に問いかける。]
…は?
あんた…。
[先刻までは怒りでノイズのようにしか聞こえていなかったが。
一度感情を爆発させて落ち着いたのか、今度はもう一人の声をしっかりと拾う。
―この声は。]
…どういう事だ、これ。
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疑わしきは罰せよ、って感じなの? 物騒だねえ。
[そういいつつも顔はいつもの笑顔のまま。]
俺は別に報酬もらえりゃあかまわねぇけどな。 やってること、普段と変わりないし。
(9) 2013/05/23(Thu) 00時半頃
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ん
もしかして自覚ねーの?
それとも最近薬飲んだばっかで
こんな声聞くのはじめて?
[分かりやすく、言うならば]
……こんにちは、鬼さん。
ってことなんだけど。
…は?
[指摘された通り、こんな声を聞くのは初めてだった。
薬という単語に、鬼になるという薬、自分が請け負った仕事を思い出す。]
…俺はあの時、薬を飲んでいたの、か?
それで、俺やあんたが鬼になったって事…?
[あの時は酒を飲んでいたから記憶は定かではない。]
でも、俺は猟奇殺人なんてやってない…!
[混乱する中、そこだけはきっぱりと否定するように。]
自分で飲んだんじゃねーんだ。
へー……
けど、この声が聞こえてるってことは薬を飲んだってことは事実だよ。
普通の奴らには聞こえねーもん。
まわり、見てみろよ。
誰も聞こえてないだろ?
まだ殺してないんだったら手伝ってやろーか?
楽しいぞー。
なんか嫌がる奴も多いけど
綺麗事ぬかす奴も多いけど
結局、みんなヤってんのよねぇー。
…酒が入ってたから、覚えてない。
[酔った勢いで、誰かが試しに飲んでみようとか言ったような気はする。
言われてさりげなく周囲を見やれば、誰も自分達の声に反応している様子はない。]
……。
あんた…自分の置かれてる立場分かってる?
下手したら殺されるかもしれないんだぞ。
[彼は報酬が入れば構わない、と言ったか。
人数的にはこちらが不利だ。]
生き残れる自信でもあるのか?
お、おい。ふざけんな。
殺人に手を染める気はない…!
[そう、どんなに後ろ暗い事をやっても、その一線だけは守ろうと思っていたのだ。]
え?
[殺されるかも、そう聞いて不思議そうに]
あぁ、そうだね。
殺されるかもしれねーんだ。
楽しいなぁ。
[声はとっても上機嫌。]
お前が邪魔しねーんだったら四人でしょ?
さほど分が悪いわけでもねーさ。
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[普段と変わらず、にこにこと笑顔を見せる明夜はふと一週間前のことを思い出していた。]
(18) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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─回想:一週間前─
[一週間前、起こったこと。
あの時の事は今でも鮮明に思い出せる。 人気のない地区の廃屋。 足も腕も縛られ、床に伏せるアイツ……トレイルの姿。 いつもの優しげな表情はどこへやら 目を見開いて、顔を歪ませている。
ああ、可哀想に。 己の中に生まれた衝動に苦しんでいるのでしょう。 いいザマだ。
彼は吐きだそうとしたけど無駄だった。 微かに赤い粉が床にこぼれているが、それでも大半は飲み込んでしまっただろう。]
(19) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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俺なんか信用するから悪いんだよ トレイルちゃん?
お前はホントはそんな奴じゃないって 俺の何が分かるってんだよ。 うっぜぇんだよ、ばーか。
──あぁ、もう何も言えねえの?
[床に転がされたトレイルは すでにまともに話せる状態ではないようだ。呻き声しか漏らさない。
それを見てケラケラと笑ってトレイルの頭を踏む。]
(20) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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露蝶言ってたよ? お前の莫迦なくらい優しいとこが好きだとかさ。 病気の人を救うんだって言ってるとこが好きって。
──いやぁ、もうたぶん無理だねえ。
なぁ?苦しいんだろ? 俺の事殺したいー?
[足で蹴り、仰向けにして腹を踵でぐりぐりと踏みつける。]
(21) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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あんた、その可能性考えてなかったわけ。
[思わず呆れた声になるが、楽しそう、という上機嫌な声には小さく息をつき。]
……。
四人とも、殺せるのか?
知り合いもいるだろう。
[邪魔をしないだろう、という言葉は否定しない。
確実に仲間ともいえないが、この声共有している相手はこの男だけだから。
言いながらちらりと視線を走らせたのは、相手と仲が良さそうに見えた女性の姿。]
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[下からこちらを見るトレイルの表情は 俺への殺意がこもっている。 そして餓える獣のような眼をしている。]
──いやぁ、いい顔するねえ。 そっちのが男前だぜ? そそるねぇ
薬飲ませた結果、ってのが残念だけどなぁ。
んじゃ……
[結構気持ちが満足したので、トレイルの持っていた睡眠薬を無理矢理口に押し込んで飲み込ませる。
少ししてトレイルの意識は落ちる。 そして縛っていた縄をほどいた。]
(22) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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それじゃ、起きたらしっかり楽しめよー。 衝動に身を任せるのも結構楽しいと思うぜ?
ばいばい、トレイル。
[その言葉に返事はない。]
(23) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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[去り際に一つ、カプセルを取り出して口に含む。 透明なカプセルから見える中身は赤い粉。
それを飲み込んだ後、ぺろりと上唇を舐めた。]
[これが、一週間前に起きたこと。]
(24) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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[殺せるのか?と聞かれると]
んー、そうだなー。
さすがに一度に4人は骨が折れるよね。
一人一人確殺、ってのが理想的なんだけど……
[といってから後、
黒宵の視線を辿って、ああそういう事かと気が付いて]
露蝶、結構おいしそうだよね。
[これで答えになるかな?]
…っ…。
[四人は骨が折れる。一人ずつ、と答える目の前の男は人の境を踏み越えてしまっている。
―自分も‘そう’なのだろうか?
声が聞こえるという事は、そういう。
無意識にぶるりと震えた。]
…は?
[知り合いをおいしそう、と答える相手は、自分には狂っているとしか思えなかった。**]
[殺したい、食いたいという欲は己の中で渦巻いている。
ある程度は抑えることはできるけれど、
それでも血を見たり、嗅いだり。
そして自身の気分が高揚してくると昂って抑えられなくなる。
それでも鬼の中では抑えられている方らしい。
長い間ヤツとの親友ごっこに付き合った成果だろうか。
結構我慢強くなったんじゃねえかなあと思っている。]
[まあ、こうして抑えられているのも
ある程度発散できているからなのだけど。
鬼になってから戸惑いも何もなかったのが幸いしているのだろうと思う。
逆に欲に抵抗するものは狂って今は俺以上に鬼らしい鬼になっている。]
黒宵はまだそういう衝動に駆られたことがないみたいだけど……
声が聞こえてるんだ。
君だって立派な鬼だよ。
つまりは皆の抹殺対象の"鬼"は俺だけじゃないってこと。
今は大丈夫って言っても誰が聞くと思う?
こんな手段をとった鷲珈が見逃すと思う?
殺せ、とは言わないけど。
ちゃーんと考えておいた方がいいよ。
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露蝶、大変なことになったねぇ。
[露蝶>>16の漏らす言葉に いつも通りの声のトーンでどこか他人事のようにい呟いた**]
(28) 2013/05/23(Thu) 01時半頃
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